先々週から、色々と映画を見ていたのですが、全然レビューを書いていなかったので、ここらで、少し、映画感想を。
今日は、先々週に見に行きました、『マリーアントワネット』の感想です。
ちょっと、内容&感想の都合上、完全ネタバレになってしまうと思います。
ですので、これから見ようと思っていらっしゃる方、もしくは、楽しみにしていらっしゃる方は、お気をつけ下さいませ。
「もう、見ちゃった」とか「別に、見ないし~」とか、「ネタバレ気にしない~」という方は、お付き合いいただければ、幸せです。
さてさて。
映画『マリー・アントワネット』。
言うまでもなく、14歳にしてしてフランス王太子・ルイ・オーギュストの元に嫁ぎ、後に、ルイ16世の王妃となった女性、マリー・アントワネットの生涯を描いた映画です。
物語は、マリーがフランス王家に嫁ぎ、苦悩しながらも、その反動か贅沢三昧好き放題な暮らしをし、あげくに、革命が起こり、王宮を追われるところまでが描かれています。
フランス革命のころの歴史大好き、アントワネット大好き、「ベルばら」も大好きな私は、とても楽しみにして、
「これは、行くっきゃないっしょ♪♪」
という感じで行ってきました。
はい。私、マリー・アントワネットは大好きです。
岩波文庫から出ている、『マリー・アントワネット』、そして、新潮社から出ている遠藤周作の『王妃マリー・アントワネット』も、学生時代に読みました。また、「マリー・アントワネット」と付いていると、なんでも、読みたくなってしまって、色んな本を読んだりしていたんですよ。
で。
気になる映画の感想はといいますと。
まず、この映画を「歴史物」と思って、見てはいけません!!
まあ、分かりやすく一言で言うと、
マリー・アントワネットを主人公にし、ベルサイユを舞台にしたトレンディ・ドラマという表現がピッタリなような気がします。
なので、歴史的検証に基づいた、荘厳な歴史映画を期待している人には、決してオススメは出来ませんね。
「シリアスな歴史物ではなく、手軽な感じでマリー・アントワネットの世界を楽しみたい」、「歴史はよく分からないけど、マリー・アントワネットには興味がある」という方には、オススメです。軽く楽しめる作品に仕上がっていると思います。
私個人としましては、もっと、本格的な歴史物を期待していたので、ちょっと肩透かし・・・というか、「果たしてこれが、マリー・アントワネットだろうか・・・」という気は致しました。
とはいえ、あのマリー・アントワネットを、こんなにトレンディに、明るく、軽ろやかに描くという、手法・発想は、かなり斬新だと思います!
歴史背景は、全然ありませんが、この作品なら、歴史に興味がない人や、歴史を知らない人、世代を問わず、だれでも、気軽に楽しめると思います。
そういう意味では、アイデア勝ちかな。
まあ、歴史云々・・・を気にしなければ、かなり楽しい作品だと思いました。
まず、視覚的にも、とても楽しめます(*^^*)
華やかなドレスの数々、芸術作品のような可愛らしいケーキの山・山・山・・・。
壮麗な宮殿。
女の子なら一度は憧れたことのある、「お姫様ライフ」を、余すところ無く見せてくれます。
綺麗なドレス、お花、ケーキ、お城。
結構、見ているだけで、楽しかったですね♪ お姫様になった気分です。
音楽も、ロックが中心な感じで、映像とは少々合っていない気はしたけど、物語にテンポを出していたと思います。
「お姫様ライフを満喫」するという意味では、本当に楽しませてくれた映画なのですが、中身は、もう少し欲しかったかな~。
2時間近くある作品でしたが、エピソード展開のバランスが悪くって。
ほとんどの時間を、結婚後のアントワネットの処女妻についてのエピソードばかりだった気がA^^;;
確か、ルイ16世は身体的な理由で、長らく、妻であるマリー・アントワネットと夫婦生活がなかったんですよね。
そのため、世継ぎも生まれず。
待望の王太子を待つ、ベルサイユの人々からは、「世継ぎはまだ??」という声も高らかに聞こえ、また、マリーの母親、マリア・テレジアも、そのことをとても気にかけ、「早く夫婦間の交渉を持ちなさい」と何度も何度も手紙を書いてくる・・・。
という。
このエピソードが、物語の半分以上を占めていたのでは・・・と思いますA^^;;
まあ、その為のストレスから、豪遊に走っちゃったのかなぁ~と思えなくはないのですが、もっと、マリー・アントワネット自身の孤独感・孤立感を内面的に描いて欲しかったかなぁ~。
「夫婦間の交渉について」、「肉体的にも妻になる」果ては、「偉業を成し遂げる」。
表現は色々ですが、要は、全部、これ、セックスのことなんですよねA^^;;
「そのこと」について、あまりにも、様々な表現が使われていて、少し笑ってしまいましたデス。
そして、先ほども言ったように、物語のほとんどは、マリー・アントワネットの豪遊生活が描かれています。
そのため、革命が起こり、王宮を追われるまでの過程も、なんだか、とても短時間にバタバタと、ただ、シーンだけを並べた・・・という印象しか残りませんでした。
暴動を起こした民衆を前にバルコニーに立つアントワネット、王妃だけでも子供達を連れて王宮から逃げろと言われたときに「王と一緒にベルサイユに残ります」と決断したアントワネット。
せっかくの、見せ場の良いシーンでしょうに、バタバタとしていて、「どうして、彼女はそうしたのか?」、「その時の彼女の決意、気持ちはどうだったのか?」が、うかがえなくて、ちと残念な気もします。
そう思うと。
せっかくのエピソードも、単にシーンとして歴史の話を入れていっただけで、やっぱり、これは、マリー・アントワネットを主人公にしたトレンディ・ドラマね~、と思わずには居られないのですがA^^;;
映画はあくまでも娯楽ですから、厳密に歴史検証をしろとは言いません。でも、華やかな世界だけでなく、多少は、歴史的背景を入れて、それゆえの登場人物達の行動・心理を描いてくれていたら、もっともっと、良い作品になったのかも知れないのになぁと想い、残念ではあります。
でも。
印象的だったシーンもあります。
冒頭のアントワネットが、フランス王家に嫁いでくるシーンと、そして、最後の最後、王宮を追われ、逃亡するシーン。
この二つのシーンは、両方とも、馬車の窓から、ベルサイユ宮殿を見つめるアントワネットが描かれている訳ですが。
彼女が見つめているのは、同じ、ベルサイユ宮殿。
でも、最初は、希望に満ちあふれ、輝いて見えたお城が、最後、逃亡するときは、暗い大きな牢獄でもあるかのように見えて・・・なんだか、切なくなりました。
正直、映画が終わったときは、
「えっ? こんなシーンで終わりなの??」
とも思ったのですが、でも、冒頭の場面と、わざと対比することによって、よりアントワネットが、「ベルサイユ宮殿から追われた」という事実、そして、彼女の哀しさ、悔しさ、切なさを際だたせているシーンでもあると思いました。
そういう意味では、ラストは、印象的でした。
そして。
これは、個人的な感想なのですが。
私、フェルゼンとアントワネットは、もっと、こう、プラトニックな愛情というか、絆があったんたせと思うんですよね。
だからこそ、フェルゼンは、最後の最後まで、自らの危険を冒しても、アントワネットに会いに行ったり、逃亡の手助けまでしたんだと思います。
でも。
映画の中では、なんというか、貴族の火遊びみたいな、なんだか、肉欲のみの関係・・・という風に描かれていたのは、私個人としては「う~ん(--;」と言う。
酒池肉林という言葉が、ピッタリでしょうか。
この二人の関係は、もっと、切なく美しくあって欲しい・・・というのは、「ベルばら」の影響かな?
ちょっと、色々難しいことばかり文句書いてしまったかもしれませんが、私は、結構楽しく見てきました。
はい。
お姫様気分を満喫しました。まあ、王妃様も、色々とラクじゃなくって、大変だ~とは思いましたが。
「現代版アントワネット」という感じで、歴史的人物を使っているけれども、それは、決して歴史物ではなく、現代の女性にも通じる、「女性の生き様」が感じられました。あまりに豪遊過ぎて、庶民には、ちょっと共感出来ませんでしたが、でも、「綺麗なお洋服が欲しい!」、「いくつになっても、恋愛したい!」、「ストレスから解放されたい!」、「甘い物大好き!」、「うっとうしい人間関係はイヤ!」、「自由にしたい!」という、おそらく女性が一度は抱くことのある、感情がたくさん詰め込まれていたと思います。
アントワネットも、もしかしたら、私たちと同じ、普通の女性なのかも知れない。
そういう風に感じました。
ということは・・・歴史的背景をあまり入れていなかったのは、意図的なのかしら?
どうでも良いけど、ケーキ食べたい(*><*)っっっ
つーか、あんなにケーキ食べて、ベルサイユの人たちは、太らなかったのだろうかorz
そして。
気になったのですが、あの、髪の毛を結い上げたヘアは、当時のフランスの伝統なのかしらね。
いえ、最初に、オーストリアを出発するアントワネットは、髪を下ろしていたじゃないですか? あれが、一番可愛かったのになぁ~と思って(^^)
ベルサイユでは、小さな女の子も、皆、髪を結い上げていましたし、ね。
そういう、衣装やヘアスタイル、家具調度品なども、細かくチェックすると楽しいかも!?
今日は、先々週に見に行きました、『マリーアントワネット』の感想です。
ちょっと、内容&感想の都合上、完全ネタバレになってしまうと思います。
ですので、これから見ようと思っていらっしゃる方、もしくは、楽しみにしていらっしゃる方は、お気をつけ下さいませ。
「もう、見ちゃった」とか「別に、見ないし~」とか、「ネタバレ気にしない~」という方は、お付き合いいただければ、幸せです。
さてさて。
映画『マリー・アントワネット』。
言うまでもなく、14歳にしてしてフランス王太子・ルイ・オーギュストの元に嫁ぎ、後に、ルイ16世の王妃となった女性、マリー・アントワネットの生涯を描いた映画です。
物語は、マリーがフランス王家に嫁ぎ、苦悩しながらも、その反動か贅沢三昧好き放題な暮らしをし、あげくに、革命が起こり、王宮を追われるところまでが描かれています。
フランス革命のころの歴史大好き、アントワネット大好き、「ベルばら」も大好きな私は、とても楽しみにして、
「これは、行くっきゃないっしょ♪♪」
という感じで行ってきました。
はい。私、マリー・アントワネットは大好きです。
岩波文庫から出ている、『マリー・アントワネット』、そして、新潮社から出ている遠藤周作の『王妃マリー・アントワネット』も、学生時代に読みました。また、「マリー・アントワネット」と付いていると、なんでも、読みたくなってしまって、色んな本を読んだりしていたんですよ。
で。
気になる映画の感想はといいますと。
まず、この映画を「歴史物」と思って、見てはいけません!!
まあ、分かりやすく一言で言うと、
マリー・アントワネットを主人公にし、ベルサイユを舞台にしたトレンディ・ドラマという表現がピッタリなような気がします。
なので、歴史的検証に基づいた、荘厳な歴史映画を期待している人には、決してオススメは出来ませんね。
「シリアスな歴史物ではなく、手軽な感じでマリー・アントワネットの世界を楽しみたい」、「歴史はよく分からないけど、マリー・アントワネットには興味がある」という方には、オススメです。軽く楽しめる作品に仕上がっていると思います。
私個人としましては、もっと、本格的な歴史物を期待していたので、ちょっと肩透かし・・・というか、「果たしてこれが、マリー・アントワネットだろうか・・・」という気は致しました。
とはいえ、あのマリー・アントワネットを、こんなにトレンディに、明るく、軽ろやかに描くという、手法・発想は、かなり斬新だと思います!
歴史背景は、全然ありませんが、この作品なら、歴史に興味がない人や、歴史を知らない人、世代を問わず、だれでも、気軽に楽しめると思います。
そういう意味では、アイデア勝ちかな。
まあ、歴史云々・・・を気にしなければ、かなり楽しい作品だと思いました。
まず、視覚的にも、とても楽しめます(*^^*)
華やかなドレスの数々、芸術作品のような可愛らしいケーキの山・山・山・・・。
壮麗な宮殿。
女の子なら一度は憧れたことのある、「お姫様ライフ」を、余すところ無く見せてくれます。
綺麗なドレス、お花、ケーキ、お城。
結構、見ているだけで、楽しかったですね♪ お姫様になった気分です。
音楽も、ロックが中心な感じで、映像とは少々合っていない気はしたけど、物語にテンポを出していたと思います。
「お姫様ライフを満喫」するという意味では、本当に楽しませてくれた映画なのですが、中身は、もう少し欲しかったかな~。
2時間近くある作品でしたが、エピソード展開のバランスが悪くって。
ほとんどの時間を、結婚後のアントワネットの処女妻についてのエピソードばかりだった気がA^^;;
確か、ルイ16世は身体的な理由で、長らく、妻であるマリー・アントワネットと夫婦生活がなかったんですよね。
そのため、世継ぎも生まれず。
待望の王太子を待つ、ベルサイユの人々からは、「世継ぎはまだ??」という声も高らかに聞こえ、また、マリーの母親、マリア・テレジアも、そのことをとても気にかけ、「早く夫婦間の交渉を持ちなさい」と何度も何度も手紙を書いてくる・・・。
という。
このエピソードが、物語の半分以上を占めていたのでは・・・と思いますA^^;;
まあ、その為のストレスから、豪遊に走っちゃったのかなぁ~と思えなくはないのですが、もっと、マリー・アントワネット自身の孤独感・孤立感を内面的に描いて欲しかったかなぁ~。
「夫婦間の交渉について」、「肉体的にも妻になる」果ては、「偉業を成し遂げる」。
表現は色々ですが、要は、全部、これ、セックスのことなんですよねA^^;;
「そのこと」について、あまりにも、様々な表現が使われていて、少し笑ってしまいましたデス。
そして、先ほども言ったように、物語のほとんどは、マリー・アントワネットの豪遊生活が描かれています。
そのため、革命が起こり、王宮を追われるまでの過程も、なんだか、とても短時間にバタバタと、ただ、シーンだけを並べた・・・という印象しか残りませんでした。
暴動を起こした民衆を前にバルコニーに立つアントワネット、王妃だけでも子供達を連れて王宮から逃げろと言われたときに「王と一緒にベルサイユに残ります」と決断したアントワネット。
せっかくの、見せ場の良いシーンでしょうに、バタバタとしていて、「どうして、彼女はそうしたのか?」、「その時の彼女の決意、気持ちはどうだったのか?」が、うかがえなくて、ちと残念な気もします。
そう思うと。
せっかくのエピソードも、単にシーンとして歴史の話を入れていっただけで、やっぱり、これは、マリー・アントワネットを主人公にしたトレンディ・ドラマね~、と思わずには居られないのですがA^^;;
映画はあくまでも娯楽ですから、厳密に歴史検証をしろとは言いません。でも、華やかな世界だけでなく、多少は、歴史的背景を入れて、それゆえの登場人物達の行動・心理を描いてくれていたら、もっともっと、良い作品になったのかも知れないのになぁと想い、残念ではあります。
でも。
印象的だったシーンもあります。
冒頭のアントワネットが、フランス王家に嫁いでくるシーンと、そして、最後の最後、王宮を追われ、逃亡するシーン。
この二つのシーンは、両方とも、馬車の窓から、ベルサイユ宮殿を見つめるアントワネットが描かれている訳ですが。
彼女が見つめているのは、同じ、ベルサイユ宮殿。
でも、最初は、希望に満ちあふれ、輝いて見えたお城が、最後、逃亡するときは、暗い大きな牢獄でもあるかのように見えて・・・なんだか、切なくなりました。
正直、映画が終わったときは、
「えっ? こんなシーンで終わりなの??」
とも思ったのですが、でも、冒頭の場面と、わざと対比することによって、よりアントワネットが、「ベルサイユ宮殿から追われた」という事実、そして、彼女の哀しさ、悔しさ、切なさを際だたせているシーンでもあると思いました。
そういう意味では、ラストは、印象的でした。
そして。
これは、個人的な感想なのですが。
私、フェルゼンとアントワネットは、もっと、こう、プラトニックな愛情というか、絆があったんたせと思うんですよね。
だからこそ、フェルゼンは、最後の最後まで、自らの危険を冒しても、アントワネットに会いに行ったり、逃亡の手助けまでしたんだと思います。
でも。
映画の中では、なんというか、貴族の火遊びみたいな、なんだか、肉欲のみの関係・・・という風に描かれていたのは、私個人としては「う~ん(--;」と言う。
酒池肉林という言葉が、ピッタリでしょうか。
この二人の関係は、もっと、切なく美しくあって欲しい・・・というのは、「ベルばら」の影響かな?
ちょっと、色々難しいことばかり文句書いてしまったかもしれませんが、私は、結構楽しく見てきました。
はい。
お姫様気分を満喫しました。まあ、王妃様も、色々とラクじゃなくって、大変だ~とは思いましたが。
「現代版アントワネット」という感じで、歴史的人物を使っているけれども、それは、決して歴史物ではなく、現代の女性にも通じる、「女性の生き様」が感じられました。あまりに豪遊過ぎて、庶民には、ちょっと共感出来ませんでしたが、でも、「綺麗なお洋服が欲しい!」、「いくつになっても、恋愛したい!」、「ストレスから解放されたい!」、「甘い物大好き!」、「うっとうしい人間関係はイヤ!」、「自由にしたい!」という、おそらく女性が一度は抱くことのある、感情がたくさん詰め込まれていたと思います。
アントワネットも、もしかしたら、私たちと同じ、普通の女性なのかも知れない。
そういう風に感じました。
ということは・・・歴史的背景をあまり入れていなかったのは、意図的なのかしら?
どうでも良いけど、ケーキ食べたい(*><*)っっっ
つーか、あんなにケーキ食べて、ベルサイユの人たちは、太らなかったのだろうかorz
そして。
気になったのですが、あの、髪の毛を結い上げたヘアは、当時のフランスの伝統なのかしらね。
いえ、最初に、オーストリアを出発するアントワネットは、髪を下ろしていたじゃないですか? あれが、一番可愛かったのになぁ~と思って(^^)
ベルサイユでは、小さな女の子も、皆、髪を結い上げていましたし、ね。
そういう、衣装やヘアスタイル、家具調度品なども、細かくチェックすると楽しいかも!?