今日も、映画感想を♪
先々週くらいに見に行った、映画『星を追う子ども』。
ファンタジーなアニメです。
幼い頃に父を亡くし、母親と2人暮らしの主人公・アスナ。
生活を支えるため、昼夜を問わず働く母親に代わって、家事などをする彼女には、友達が居ません。
けれども、彼女は、1人で秘密基地を作り、そこで、父の形見の鉱石ラジオを聞くこと、自分を慕ってくる猫を可愛がることを楽しんでいました。
そんな、ある日、父の形見の鉱石ラジオから不思議な歌が聞こえ・・・。
その歌をもう一度聴きたいと願い、山の上の秘密基地に向かう彼女は、謎の巨大モンスターに襲われ、殺されそうになります。
そんな彼女の危機を救ってくれたのが、シュンという不思議な雰囲気を持つ少年。
シュンと心を通わすアスナですが、やがて、シュンは彼女の前から姿を消すのでした。
そして、河原で、シュンと思われる少年の遺体が発見された・・・という知らせを知ることになります。
どうしてもシュンの死を受け入れられないアスナは、産休代理でやってきた、モリサキという教師の、「死者を復活させる秘法」という言葉に、強く関心を寄せるのでした。
そんな時、彼女の前に、シュンと瓜二つのシンという少年が現れます。
シンはシュンの弟で、しかも、シンもやはり、「シュンは死んだ」と言うのでした。
そして、シンもシュンも、アスナ達が暮らす地上世界の人間ではないというのです。
彼らは、地底世界アガルタの人間だ・・・と。
かつて、神の力を持つアガルタの民達は、人間と共に地上世界で暮らしていた。
けれども、アガルタの民の力を利用し、闘いを繰り返す人間達に失望し、彼らは地底に隠れ住むことに決めた。
しかし、アガルタの民の力を恐れた人間達により、地底世界は激しい攻撃を受け・・・。
アガルタは、今や、もう、滅び行くのを待つだけの運命にある・・・・・と。
アガルタに行けば、死者を復活させる秘法がある・・・。
それを知ったアスナは、シンと共にアガルタへ行くことを望みます。
そして、産休代理の教師モリサキもまた、長年、アガルタへの扉を探し続けていたのでした。
なぜなら、彼は、病気で若くして死んでしまった妻を蘇らせたいと切に願っていたから・・・・・・。
アガルタの扉が開かれたとき、アスナとモリサキは、「死んでしまったけど会いたい人」を求めて、旅立つのでした。
一方。
アガルタに地上の人間が入って来たことを忌み嫌うアガルタの長老達。
シンは、アスナとモリサキを仕留めるよう命令を受けるのでした。
どことなく、ジブリ作品っぽさを感じさせるアニメ映画でした。
主人公のアスナと、産休代理の教師モリサキが、地底世界を旅する・・・という物語。
神々に愛され、神々のすぐ傍にあるかのような、地底世界アガルタの風景は、時に荘厳で美しく、また、時に残酷で怖かったです。
ストーリーは、この2人の冒険なのですが、いわゆる、エンターテイメントなファンタジーの冒険・・・というのではなくって。
テーマは、かなり重かったと思います。
「人は何のために生きるか? そして、死んだらどうなるのか?」
という、言ってみれば、人間にとって永遠の命題のようなものを、2人は探求していくわけですよ。
そして、死んだ妻を蘇らせたいモリサキにとっては、死者復活の秘術を得るための執念の旅でもあったかもしれません。
一方、まだ子供なアスナにとっては、死者を追う旅だけでなく、自分探しの旅でもあったのではないかなぁと思います。
時に。
この物語。
時代設定って、どれくらいなのでしょうね?
もちろん、鉱石ラジオとか、不思議な物が色々とある世界なので、私達が暮らす、この「日本」ではなく、ファンタジーな日本なのかなぁとは思うのですが。
でも、描かれている人達の暮らしなどを見てみると・・・昭和30年代くらいな印象を受けました。
そして、舞台はドコなんだろ?
山が近くにあったり、単線の列車が走っていたりで。
少なくとも、都会でないことは確かです。
そんな世界に暮らす、主人公アスナ。
学校の友達と付き合うこともなく、1人でいることが多いので、成績優秀なのも相まって、クラスメイトからは「友達付き合いもせず、ガリ勉してる」と言われたりするのですよね。
でも、彼女は、別にガリ勉をしている訳ではなく。
友達に誘われても、遊びに行ったりしないのは、母親の代わりに家事を色々しなくてはいけないから・・・というのもあったと思います。
そうしている内に、段々、一人で居ることに慣れて。
自分だけの秘密基地を作ったり、父親の形見の鉱石ラジオを聴くことを楽しみにするようになったのでしょう。
彼女が、何の躊躇いもなく、アガルタへの旅に出たのは・・・。
きっと、そのような自分を取り巻く環境に、自分の居場所を見いだすことが出来ず、「自分の居場所はここじゃない!」という想いがあったからなのではないかなぁ~と。
もしかしたら、彼女自身は気付いていなかったのかもしれませんが。
本当は、独りぼっちで淋しかったのではないかなぁ~と。
アガルタ世界こそが、自分の居場所・・・と思ったからこそ、冒険に出た彼女は、とても活き活きとしているのですよね。
でも。
アガルタ世界で、危険な目にあったり、また、アガルタの人に親切にして貰ったり、いろいろな経験を通して、地上世界でも、自分は1人じゃなかった・・・ということに気が付たのだと思いました。
自分が元々居た世界に、自分の居場所は無いと思い、そして、死者に会ってみたいと願っていたアスナ。けれども、死んでしまった人達も、ちゃんと目的を果たして生を終え。生を終えたからと言って、決して終わりではなく、自分のすぐ傍に居てくれる。
それに気が付いたからこそ、ラストの彼女の選択だったのだと思います。
生と死について、考えさせられる、深いお話だったですね。
そして、実は、自分は独りぼっちじゃないんだよ~というメッセージも有ったのかな?
独りぼっちのように思えても。
実は、自分もどこかで誰かに支えられている、守られている。
逆に、自分も誰かを支えている、守っている。
それに気が付いていないだけ。
そんな風に思えました。
綺麗な背景、不可思議な世界観。すっごくファンタジーでした。
でも、ちょっとテーマは重かったかな(^^;
そうそう。
個人的には、モリサキ先生役の井上和彦さんのお声が、めっちゃ、格好いいと思いました(//▽//)
先々週くらいに見に行った、映画『星を追う子ども』。
ファンタジーなアニメです。
幼い頃に父を亡くし、母親と2人暮らしの主人公・アスナ。
生活を支えるため、昼夜を問わず働く母親に代わって、家事などをする彼女には、友達が居ません。
けれども、彼女は、1人で秘密基地を作り、そこで、父の形見の鉱石ラジオを聞くこと、自分を慕ってくる猫を可愛がることを楽しんでいました。
そんな、ある日、父の形見の鉱石ラジオから不思議な歌が聞こえ・・・。
その歌をもう一度聴きたいと願い、山の上の秘密基地に向かう彼女は、謎の巨大モンスターに襲われ、殺されそうになります。
そんな彼女の危機を救ってくれたのが、シュンという不思議な雰囲気を持つ少年。
シュンと心を通わすアスナですが、やがて、シュンは彼女の前から姿を消すのでした。
そして、河原で、シュンと思われる少年の遺体が発見された・・・という知らせを知ることになります。
どうしてもシュンの死を受け入れられないアスナは、産休代理でやってきた、モリサキという教師の、「死者を復活させる秘法」という言葉に、強く関心を寄せるのでした。
そんな時、彼女の前に、シュンと瓜二つのシンという少年が現れます。
シンはシュンの弟で、しかも、シンもやはり、「シュンは死んだ」と言うのでした。
そして、シンもシュンも、アスナ達が暮らす地上世界の人間ではないというのです。
彼らは、地底世界アガルタの人間だ・・・と。
かつて、神の力を持つアガルタの民達は、人間と共に地上世界で暮らしていた。
けれども、アガルタの民の力を利用し、闘いを繰り返す人間達に失望し、彼らは地底に隠れ住むことに決めた。
しかし、アガルタの民の力を恐れた人間達により、地底世界は激しい攻撃を受け・・・。
アガルタは、今や、もう、滅び行くのを待つだけの運命にある・・・・・と。
アガルタに行けば、死者を復活させる秘法がある・・・。
それを知ったアスナは、シンと共にアガルタへ行くことを望みます。
そして、産休代理の教師モリサキもまた、長年、アガルタへの扉を探し続けていたのでした。
なぜなら、彼は、病気で若くして死んでしまった妻を蘇らせたいと切に願っていたから・・・・・・。
アガルタの扉が開かれたとき、アスナとモリサキは、「死んでしまったけど会いたい人」を求めて、旅立つのでした。
一方。
アガルタに地上の人間が入って来たことを忌み嫌うアガルタの長老達。
シンは、アスナとモリサキを仕留めるよう命令を受けるのでした。
どことなく、ジブリ作品っぽさを感じさせるアニメ映画でした。
主人公のアスナと、産休代理の教師モリサキが、地底世界を旅する・・・という物語。
神々に愛され、神々のすぐ傍にあるかのような、地底世界アガルタの風景は、時に荘厳で美しく、また、時に残酷で怖かったです。
ストーリーは、この2人の冒険なのですが、いわゆる、エンターテイメントなファンタジーの冒険・・・というのではなくって。
テーマは、かなり重かったと思います。
「人は何のために生きるか? そして、死んだらどうなるのか?」
という、言ってみれば、人間にとって永遠の命題のようなものを、2人は探求していくわけですよ。
そして、死んだ妻を蘇らせたいモリサキにとっては、死者復活の秘術を得るための執念の旅でもあったかもしれません。
一方、まだ子供なアスナにとっては、死者を追う旅だけでなく、自分探しの旅でもあったのではないかなぁと思います。
時に。
この物語。
時代設定って、どれくらいなのでしょうね?
もちろん、鉱石ラジオとか、不思議な物が色々とある世界なので、私達が暮らす、この「日本」ではなく、ファンタジーな日本なのかなぁとは思うのですが。
でも、描かれている人達の暮らしなどを見てみると・・・昭和30年代くらいな印象を受けました。
そして、舞台はドコなんだろ?
山が近くにあったり、単線の列車が走っていたりで。
少なくとも、都会でないことは確かです。
そんな世界に暮らす、主人公アスナ。
学校の友達と付き合うこともなく、1人でいることが多いので、成績優秀なのも相まって、クラスメイトからは「友達付き合いもせず、ガリ勉してる」と言われたりするのですよね。
でも、彼女は、別にガリ勉をしている訳ではなく。
友達に誘われても、遊びに行ったりしないのは、母親の代わりに家事を色々しなくてはいけないから・・・というのもあったと思います。
そうしている内に、段々、一人で居ることに慣れて。
自分だけの秘密基地を作ったり、父親の形見の鉱石ラジオを聴くことを楽しみにするようになったのでしょう。
彼女が、何の躊躇いもなく、アガルタへの旅に出たのは・・・。
きっと、そのような自分を取り巻く環境に、自分の居場所を見いだすことが出来ず、「自分の居場所はここじゃない!」という想いがあったからなのではないかなぁ~と。
もしかしたら、彼女自身は気付いていなかったのかもしれませんが。
本当は、独りぼっちで淋しかったのではないかなぁ~と。
アガルタ世界こそが、自分の居場所・・・と思ったからこそ、冒険に出た彼女は、とても活き活きとしているのですよね。
でも。
アガルタ世界で、危険な目にあったり、また、アガルタの人に親切にして貰ったり、いろいろな経験を通して、地上世界でも、自分は1人じゃなかった・・・ということに気が付たのだと思いました。
自分が元々居た世界に、自分の居場所は無いと思い、そして、死者に会ってみたいと願っていたアスナ。けれども、死んでしまった人達も、ちゃんと目的を果たして生を終え。生を終えたからと言って、決して終わりではなく、自分のすぐ傍に居てくれる。
それに気が付いたからこそ、ラストの彼女の選択だったのだと思います。
生と死について、考えさせられる、深いお話だったですね。
そして、実は、自分は独りぼっちじゃないんだよ~というメッセージも有ったのかな?
独りぼっちのように思えても。
実は、自分もどこかで誰かに支えられている、守られている。
逆に、自分も誰かを支えている、守っている。
それに気が付いていないだけ。
そんな風に思えました。
綺麗な背景、不可思議な世界観。すっごくファンタジーでした。
でも、ちょっとテーマは重かったかな(^^;
そうそう。
個人的には、モリサキ先生役の井上和彦さんのお声が、めっちゃ、格好いいと思いました(//▽//)