★ベルの徒然なるままに★

映画、ゲーム、アニメ、小説、漫画・・・管理人ベルの、大好きな物をいっぱい集めた徒然日記です。

映画『レッド・ライト』

2013年02月27日 | 映画鑑賞記
今日も、映画の感想を♪

最近、いろいろと映画を見ているものの、なかなかPCに向かえてなくて、感想も溜まって来ちゃっているので・・・出来れば、映画レビュー、強化週間~~と行きたいところです。


さてさて。

週末に行ってきました、『レッド・ライト』。

超能力者を自称する者達、はたまた、霊現象を「インチキ」と疑い、その絡繰りを暴く、2人の科学者のお話です。


■映画『レッド・ライト』予告編




大学で物理学を教えるマーガレットとその助手のトムは、超常現象の科学的解明について研究しています。
しかし、実際には、数々の超能力や霊現象はイカサマばかりで、彼らは、未だに、本物の超常現象に出会ったことはありません。


そんなある時。30年以上も前にその超能力で一世を風靡したサイモン・シルバーが超能力ショーを再開。

当時、本物の超能力者だと熱狂的に支持されたシルバー。
その時、シルバーを批判した新聞記者は、病気により急死してしまった・・・というエピソードまであり、彼は本物だから、彼を非難すると罰が下る・・・とまで恐れられている人物です。


そんなシルバーを調査しようと提案するトムですが、マーガレットはそれを拒絶します。


「彼に関わると、恐ろしいことが起こる」


と、普段のマーガレットらしくない発言。

それでも、若きトムは、熱意の赴くままに、シルバーを調査。

しかし、それを機に、マーガレットやトムに、次々と災いが降りかかり。。。。。









超能力や霊能力を「インチキ」と疑い、その絡繰りを暴く科学者2人・・・というと。予告編からも伺えますが、何だか、日本のドラマ・・・そう、阿部寛さんと仲間由紀恵さんの『TRICK』を思い出しちゃいました。
あと、私の大好きな小説、『バチカン奇跡調査官』とかも(*^^*)


一見、超常現象や奇跡に見える事柄が、実は、イカサマでそれを暴く・・・という物語は、私、大好きなんですよ。

という訳で。

この映画も、とても楽しみにして見に行ったのであります!!


で。

「貴方の脳が試される」

とか

「全てを疑え」

というのがキャッチコピーだった、この作品。

ええ!!

もう、全てを疑って掛りましたですよ~。

ありとあらゆる可能性を想定して、「流石に、それはないだろ(^^;;」というような突飛な可能性まで推測しました(笑)


なので・・・。

実は、わたし的には、そんなに衝撃な結末では無かったりするのですが、ね(笑)

でも、おもしろかったですよ。こういう物語は好きなのです。




物語の前半は、物理学者のマーガレットと、その若手助手のトムが、数々の霊現象や超能力者のイカサマを暴いていきます。

『TRICK』が大好きで、ドラマシリーズも映画版もすべて見ている私としては、ここら辺りは、本当に『TRICK』っぽいなぁと思いました。

まさに、【どんとこい!! 超常現象】(←『TRICK』見てた方ならわかるネタですよねw)って感じで、ニヤリとしながら見ていましたですよ。

で。

そんな彼らは、大学で、超常現象に見える現象の絡繰りを明かす講義をしているわけですが・・・私、その講義、受けたいです!!
マーガレット教授、是非、貴女のゼミを受講させてください!!(私、文系だけど・・・)、というような気分になりました。

ああいう大学の授業だと、楽しいだろうなぁ(*^^*)


でもでも。

そんなマーガレットとトムですが。

どことなく謎めいているのですよね。


マーガレットには、実は、一人息子が居るのですが、もう何年も(何十年も?)前に、事故で植物状態になり、眠ったままなのですよね。

「奇跡を信じない」と言っている彼女ですが、奇跡を信じないといいながらも、息子の生命維持装置を切ることは出来ない。。。つまり、自分は心のどこかで、やはり、奇跡を求めているのではないか・・・と自らの矛盾を感じている部分もあります。


そして、彼女をサポートする若手助手のトム。


彼もまた、何やら、謎めいた人物です。

マーガレット曰く、彼は若いながらも、とても優秀な学者なのに、なぜ、いつまでも自分の助手をしているのか・・・と。

私としては、ここら辺りの、トムの謎がキーかなぁと思っていました。



そんなこんなで、物語後半。

前半のインチキ超常現象暴きな物語から、後半は一気に、ストーリーが展開します。


というのも。

30年前、一世を風靡した、サイモン・シルバーなる超能力者が、カムバックする・・・というのです。

このシルバーなる超能力者は、当時、あらゆる奇跡を起こして見せ、大衆を沸かせたのです。

しかし、そのシルバー氏をイカサマだと疑ってかかっていた一人の新聞記者が急死。しかも、怪しいところなど一切ない、至って自然な心臓発作での病死。

世間は、その新聞記者の死を、シルバー氏を批判した罰が当たった・・・と思い、それによって、シルバーの能力は「本物」であると広く知らしめられるわけですね。

う~ん。

・・・・シルバーさん、「デスノート」とか持ってます???(笑)


・・・と、冗談はさておき。

件の新聞記者の死以降、シルバーは一線を退き、世間からも姿を消すわけですが・・・。

そんな彼が30年ぶりにカムバックするというのですから、巷はシルバーフィーバーになるわけですよ。


そんな訳で。

若いトムは、マーガレットに、

「今度はコイツのイカサマを暴いてやろう!!」

と、シルバーを調査することを強く主張するのですね。

がしかし。
なぜか、それに断固として反対するマーガレット。

彼に関わると恐ろしいことが起こるから、絶対に関わるな・・・とトムを止めるのです。

それでも、若さゆえの熱意か、トムは、インチキ超能力者なんて怖くないと、マーガレットの静止を振り切り一人で調査を開始。

けれども、トムはシルバーのショウに潜入するものの、彼を攻撃するかのようなポルターガイストが起こって怪我をしたり。

その直後には、なんと、相棒であったマーガレットが病気で急死。

更に、そんなトムを追い詰めるかのように、説明のつかない超常現象が、彼の周りで続くのですよね。


マーガレットの死も、その他の不可解な現象も、全て、サイモン・シルバーの呪いなのか!?

彼は、本物の超能力者なのか!!??


・・・って、物語は進んでいくわけですね。


うん。

『奇跡調査官』ならば、「今度こそ、これは奇跡なのか!?」って感じでもありますが(^m^)


こういう展開は、わくわくしますよね!




で。


以下、激しくネタバレな感想です。


念のために反転していますが、ケータイなどから見た場合は、反転されないので、ご注意を。


これからこの作品を鑑賞予定のある方は、絶対に、お気を付け下さいませね。






《以下反転でネタバレ感想》






シルバー氏に纏わる不可解な超常現象。

なんとなく、感覚的に・・・なんですが。

私、結構、早い段階で、ネタバレ分かっちゃったんです(>_<)


最初から、ありとあらゆることを疑っていたので、まず、シルバーが目が見えない・・・というのも、絶対嘘だと思っていましたし。


では、あの不可解な超常現象は・・・?ってことですが。


私、実は、マーガレットの助手であるトム自身が、本物の超能力者なんじゃないかなぁって、ずっと思えて仕方がなかったのですよね。


なんというか。。。
彼自身が本物だからこそ、本物を自称しイカサマをする詐欺師たちが許せず、暴き続けていたのではないかなぁ~みたいな。


冒頭、トムが恋人に、

「もし、君のお母さんが本当は病気なのに、インチキ霊能者から『病気は治ったよ』と言われ、それを信じた結果、病気を放置してしまったら?」

みたいなセリフがある訳ですが、なんか、そのセリフに、偽物へ対する怒りだけではない、何らかの含みを感じられたのですよね。

なので、トムの周りで起こるポルターガイストも、彼自身が起こしているものなのではないかなぁ・・・みたいな。

だって、必ず、トムが居るところで起こるんだし。


っていうか、トム自身がポルターガイストを起こしてる・・・って一番確信したのは、というと。

彼の部屋が、一瞬で荒らされるシーンかな。

トムは、何者かの気配を感じ、夜、飛び起きるわけですが。

家の中を探しても、誰の気配もない。

そして、外に飛び出すと、ガラスの破片が落ちていて、それで足を切る。

その後、部屋に戻ったら・・・たった一瞬の間で、部屋は荒らされまくってて。しかも、窓も割れていた。

・・・・というシーンね。


もし、シルバーをイカサマと仮定するなら。

超能力がないのだから、リアルに誰かがトムの部屋に、窓ガラスを割って侵入し、部屋を荒らさなくてはいけない訳で。


でも。

窓を割って侵入するなら、ガラスの破片は、室内に落ちているハズでは?

それが、外に落ちていた。

つまりガラスは、中から外に向けて割られた。

しかし、トムが最初に飛び起きた時、部屋に侵入者らしき影は無かった。彼が外に飛び出している一瞬も、玄関口には、トムの恋人が立っていたので、第三者が部屋に入ることは不可能。


ということは。

窓ガラスは、誰もいない部屋で、内から外に向けて割られた→超常現象→それをやったのはトム自身


・・・って考えたのですよね。


でもでも。


トムが本物の超能力者なんだろうなぁというのは、漠然と思ってたけど、なぜ、彼が自分を攻撃するような現象を引き起こしてしまうのか・・・それは分かりませんでした。


で。

結果として。

トムは、自らが超能力者であることを自覚してて、自分と同じ特殊能力を持つ人間をずっと求め続けていたわけなのですよね。
だからこそ、マーガレットと一緒に、超能力者を暴く仕事をしていた。

いや、暴くためではなくて、本当は、自分と同じ本物と巡り合いたかったために。


そんな時に、シルバー氏のカムバックがあって。

トムは、彼こそ、本物なのではないか・・・と期待してしまったのですよね。ついに、自分と同じ力を持つ者と出会えるって。

その期待が、無意識に彼の超能力に働きかけ・・・あたかもシルバーが本物であるかのような現象を自ら引き起こしてしまった・・・という。


はたまた。

マーガレットの死も。

トムは知らなかっただけで、彼女には、もともと、持病があったのですよね。確かに、薬を飲んでいるシーンがありましたね。

それゆえに、こういう言い方はアレですが、いつ死が訪れても、おかしくなかった。。。


それは、30年前にシルバーを批判して亡くなった記者も同じこと。

人間は、言ってみれば、いつ死ぬか分からない存在。

そして、その「死」が訪れた時、残された者は、つい、その死に何か因果関係を求めてしまう・・・。



つまり。

奇跡とか超常現象っていうのが、本当に実在するのかは分かりません。

分からないけど。

それを期待する人達にとっては、それが、たとえ絡繰りであっても、本物だと無意識に信じてしまう、「錯覚」に陥るのだと思いました。


っていうか、それは、超常現象に関わらす、あらゆる現象に関していえることだと思うのですが。

観測者の主観によって、現象の結末は、どんな風にも解釈できる・・・というか。


超常現象を信じる人にとっては、どんな些細なことでも、それが奇跡に見えてしまう。

その一方で、信じない人は、何も思わない。


自然な人間の心理ですよね。

誰もが、そういう「心理的錯覚」という、盲点を心の中に持っている。

その盲点を上手くついた作品だったのではないかと思います。



面白かったですよ。

面白かったけど・・・・わたし的には、もっともっと騙して欲しかったかなp(^^)q


そうそう。

ロバート・デ・ニーロ氏の超能力者、良かったですよ~っ。