★ベルの徒然なるままに★

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映画『X-MEN:アポカリプス』

2016年08月12日 | 映画鑑賞記
昨日、公開初日でみてきました(≧▽≦)!!

大好きです、『X-MEN』シリーズ。
今作は、そのシリーズとしては8作目。
若き日のプロフェッサーXとマグニートーを描いた新シリーズとしては3作目、完結編でもあります。

とても楽しみにしていました。




今回の舞台は1983年。

前作『フューチャー&パスト』が1973年を描いていたので、あれから10年後のお話です。

因みに、『ファースト・ジェネレーョン』が1962年が舞台なので、この新シリーズは、プロフェッサーXとマグニートーの20代、30代、40代という形で描かれているのですね。

映画冒頭は、紀元前の世界。
古代エジプトから始まります。

文明が誕生する前から神として君臨していた、ミュータントの始祖アポカリプスは、自分の体の寿命が近くなると、他のミュータントの新しい体を手に入れ、魂を移すことで再生。何度も何度も転生を繰り返していました。そして、転生する度に、新しいミュータントの力をも取り入れて行き、その力はどんどんと強大化していく一方・・・。

そんなアポカリプスが、古代エジプトのピラミッドを使い、またしても、新しい命で再生しようとする、まさに、その儀式の最中・・・。
それを阻止しようとする者の手により、ピラミッドが崩壊。
儀式は執り行われないまま、アポカリプスは地下に埋まり、永きの眠りにつくことになりました。

そして。
1983年。

永い眠りから突然目覚めたアポカリプスは、地上に再び姿を現します。

その強大な力によって、新たな言語、そして、自分が置かれている今の時代の事を瞬時に学ぶのですが、人間達が文明を発展させ過ぎ、誤った方向に進んでいることに、怒りと嘆きを覚えるのでした。

そして彼は、この堕落した世界を一旦「浄化」という名の元に破壊し、その浄化で生き残った一部の人間達だけを、自分に従え、自分が支配する新たな世界を造り上げようと目論みます。

こうして、アポカリプスは、自分の忠実な従者となる四騎士に相応しい、力あるミュータントを探し始めるのでした。


その頃。

マグニートーことエリックは、ミュータントの力を使うことなく、普通に鉄工場で働き、妻子とともに暮らす・・・というささやかだけど幸せな生活をポーランドで送っていました。

しかし、工場で起こった事故から同僚を守ろうと、「力」を使ったことで、彼が人間ではなくミュータントであることが同僚たちにバレてしまいます。
そして、そのことを密告した者が居たために、エリックの正体・・・彼がマグニートーであるということが明るみになり、それによって、最愛の娘と妻が殺されてしまうのでした。

やはり、人間は信用できない!

怒りに駆られたエリックの元に、アポカリプスが現われ、自分と共に、この堕落し穢れた世界を浄化しようと誘うのでした。
こうして、アポカリプスの仲間になったマグニートー。

その一方で、「恵まれし子らの学園」で若きミュータント達を教育しているプロフェッサーXことチャールズは、世界で起きている異変に気付き始めます。そして、レイブンと協力し、アポカリプスに立ち向かおうとするのですが。

アポカリプスが、新しい自分の「器」として、強大なテレパシー能力を持ったプロフェッサーXの肉体を欲しがり、プロフェッサーを拉致するのでした。

一番の支えの柱となるプロフェッサーが居なくなった後、アポカリプスを倒し、プロフェッサーを救出するために、レイブンや学園の子達は立ち上がります。

そして、「X-MEN」を結成し、いざ、決戦の場へと飛び込むのでした。

・・・というのがあらすじ。



凄く面白かったです!!

映像の迫力も凄かったですし、本当に圧巻!!

そして、やはり、完結編に相応しい、ファンを喜ばせるポイントもあちこちに散りばめられてあったと思います。そのポイントに気付く度に、大興奮でした!!

まずは、20世紀FOXの音楽とロゴが流れるわけですが、お馴染み20世紀FOXのテーマからそのまま、「X-MEN」のメインテーマの音楽になるなんて、ファンには嬉しすぎる演出です。そして、20世紀FOXの「X」の文字だけ消えずに、いつまでも光っている所もイイ!!
前作からの、この演出、本当に嬉しいですよね。

そしてそして。

映画冒頭からの迫力ある古代エジプトのシーン。

前作の、冒頭のセンチネルとの戦いのシーンもそうですが、映画冒頭に、ド迫力の映像をドーンと持ってきて、一気に引き込んでくれますね~。

それから、流れるお馴染みX-MENのメインテーマ曲。

前回は細胞分裂の映像を背景にメインテーマ曲が流れ、ミュータントの進化をイメージさせられましたが。
今回は、タイムマシンのトンネルみたいな映像で。

文明が起こる前から存在したという、ミュータントの始祖アポカリプスを彷彿とさせられましたです。


シリーズ完結編ということで、ファンの為の映画・・・というか、お祭り映画っぽくなっちゃった気はしましたが、やはり、ファンとしては、それが嬉しい。

旧シリーズでお馴染みだったミュータント達の若き日や、毎度お馴染みウルヴァリンもチラっと登場などなど、細かい部分がとても凝っていたと思いますし。
ファンなら、「おっ!」と思うシーンが多々でした。

そういう点は、嬉しくて大好きな点でもあるのですが。

でもでも、ちょーっと、お祭り映画的な感じになり過ぎちゃって、本来のX-MENらしさが薄かったようにも感じちゃったのも事実。

というのも。
こういうアメコミ超人物って、大抵は、悪役が居て、それを倒すヒーローとの戦いっていう勧善懲悪物が多いじゃないですか?
「アベンジャーズ」とかもそうですし。

だけど、「X-MEN」はそれらと違い、単なる勧善懲悪物ではないのですよね。

シリーズ通して、プロフェッサーXとマグニートーという敵対関係はありますが、でも、マグニートーが本当に「悪か?」と考えると・・・そうではないのですものね。

プロフェッサーXとマグニートーは、敵対しつつも、互いに友人だと思っていて、尊敬してあってて。だからこそ、相手が自分の側に居ない事を残念に思っている・・・というか。

善とか悪とかではなくて、主張や考え方、理念、理想が相反するというだけなのですよね。

それは、「分かり合い、共存することが出来ない、人間とミュートントの関係」であって。

どんなにミュータント側が人間に寄り添い、共存しようと努力しても、結局、人間は自分達とは違う「力」を持ったミュータントを忌み嫌い、戦争兵器や薬物を持ってしてでも攻撃しようとして来る。

だったら、ミュータントだって差別に苦しみ虐げられることに甘んじることなく力を示せ、戦え!っていうのがマグニートーの考え方で。

戦いは良くない、あくまで話し合って、理解しあって、共存しよう・・・というのがプロフェッサーXの考え方。

この意見の相違により、争いが起こってしまうのがX-MENのテーマであり、どちらが正しいとか簡単に結論が出る問題ではないのですよね。

正直、私はプロフェッサーが大好きですが・・・もし、私がミュータントで、あんなひどい扱いや差別を受けたとしたら・・・マグニートー側に立つかもしれないって思いますもの。

本当に、立場が違えば、どちらが正しいとか言えない。

それがX-MENのテーマであるはずなのですが・・・。

今回は、ちょっとそこから外れて、アポカリプスという強大な敵に挑むために、X-MENが完全にヒーローになっちゃってましたものね。
さながら、アベンジャーズの様に。

そして、ラストも、非常に明るい希望の持てる展開で。

プロフェッサーXの理想に近い形に世界が動いてきたって感じでしょうか。
プロフェッサー大好きな私としては、彼の理想が叶うことは、とても嬉しいのですが。

でもでも、この明るい終わり方は、やっぱり、X-MENらしくはないかなぁとも思うのでした(^m^)

うーん。
でも、最終章としては相応しいエンドなのかなぁとも思います。

色々な意味で、今回は、少し毛色の違った作品になっているように思いました。
X-MENはヒーローなんだけども、ヒーローでは無いっていうのが、切なくて良いところなのに~。

っていうか、旧シリーズの「分かり合えない人間とミュータント」というテーマにおいては、新シリーズだと「ファースト・ジェネレーション」が一番、色濃く描かれていたのではないでしょうか?

なので、ちょっと雰囲気は違う感じはしますが、でもでも、最初から最後まで、目の離せない緊迫したシーンの連続、とても面白かったです。

ホント、全シリーズ見てたら、感動するポイント、多かったですよね。

ラスト、プロフェッサーXが、かつて恋人だったことの記憶を消したモイラ・マグダガートに、記憶を戻してあげるシーン・・・凄くウルッと来ました(;_;)
まだまだ若かったころの切ない恋と別れでしたよね(;_;)


あっ!

凄くどーでも良い話だけど。

プロフェッサーが拉致された段階で、彼がハ○る理由というかシーンが、ちょっと読めてしまいましたですぞ(^m^)

そしてそして。教授といえば、いつもは、車椅子ゆえに、実践的な戦いには参戦できないのですが。

今回は、アポカリプスと脳内の世界で戦う・・・ということで。
リアルに動いて、殴り合いをしているシーンは、かっこ良かったです(//▽//)

教授、大好きです。


そうそう。

ちょっとツッコミ。

永きに渡り、転生を繰り返し、「神」と呼ばれたミュータントのアポカリプスですが。

意外と弱い・・・というか。いや、ミュータントとしての能力だけは強いんだけどね。

ちょっと、戦略失敗したね!と思っちゃった(笑)

古代エジプト時代から眠っていたから仕方ないけど、昔なら、従者を従えて、そして破壊し尽くし、自分の力を見せつけて支配する・・・が何とかなったんだろうけど。

時代もその時から変わってるし。

例えば、強大な国の中枢を乗っ取っていく~とか、ちゃんとした戦略を立ててから実行しないと、上手くいかないよね~と思ってしまった。夢の無いツッコミ、スミマセン。

でもでも、プロフェッサーXが、アポカリプスに言ってた言葉。

「お前には仲間がいない。仲間が裏切ったら、もうおしまいだ」

って。

本当に、その言葉通りになりましたよね。

ストームも、マグニートーも、最終的には、プロフェッサー側に付いた訳ですから。


個々の能力では、アポカリプスには叶わないかもしれない。
でも、その個々が、互いに信じあい力を合わせたら、神と呼ばれたアポカリプスにも勝利することが出来る。

素敵ですよね。


そしてそして。
今回、完全に英雄になってしまったレイブンことミスティーク。

彼女も、本来ならそういう英雄キャラではなく、その能力の通り「影」のようなキャラクターであるべきなのかもしれません。

だけど。
その青い容姿ゆえに、幼いころからずっと苦しみ続けていたミスティーク。
そんな彼女だからこそ、こうやって、英雄になれたことは良かったのじゃないかなぁと思ったのでした。


お祭り映画的な感はありましたが、シリーズ最終章に相応しい、派手で華やかな作品だったのではないでしょうか(*^^*)

私は、「X-MEN」ファンとして、とても楽しみましたですよ!