★ベルの徒然なるままに★

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映画『パッセンジャーズ』

2009年03月12日 | 映画鑑賞記
昨日、ケータイからも投稿いたしましたが、映画『パッセンジャーズ』のレビューです。

「衝撃の真相」というキャッチコピーな、心理サスペンス。
何でもかんでも、邪推(笑)してしまう、素直でまっさらな心を持っていない私は、その「衝撃の真相」という言葉から、ついつい、あーだこーだ推理してしまって。
・・・なんというか、推理がそのまま当たってしまったというか・・・このテの叙述物では、超良くある設定だったというかでA^^;;
面白かったのは面白かったですが、もっともっと、驚かせて欲しかったというか、上手く騙して欲しかったなぁ~と。

という訳で、ストーリーですが。

100名以上の死者を出した、飛行機墜落事故が発生します。
その事故で、奇跡的に生還を遂げたのが5人の男女。
ヒロインのクレアは、セラピストとして、生存者達の心のケア、カウンセリングを担当することになります。
大変な事故を経験した後なので、生存者達は、それぞれに心理的ストレスを抱えているのですが、その中の一人、エリックだけは異様なまでに陽気で、グループカウンセリングなど必要ないと言うのです。けれども、事故直後の躁状態の可能性もある、ということで、クレアは、グループカウンセリングに参加しないエリックを、自宅訪問することにします。
こうして始まった、クレアの事故後カウンセリング。
けれども、事故発生時の機内の状況が、生存者達によって証言がバラバラ。
カウンセラーが真実を知っていないと、ちゃんとしたカウンセリングも出来ない・・・と想い、事故の真相を聞くために、航空会社を訪ねるのですが、なぜか、怪しげな対応を受けてしまいます。
やがて、グループカウンセリングに参加していた生存者が一人ずつ、姿を消し始めます。
中には、誰かに見張られている・・・と怯えている者も。
そして、確かに、生存者やクレアの周りに出没する謎の人物。
クレアの行動を見張るかのように、彼女の後をつけ回す、航空会社の人間。

この事故は、表向きは、パイロットの過労が引き起こした事故ということになっていますが。
果たして、事故は、パイロット個人のミスによる人為的なものなのか?
それとも、飛行機自体の故障による、航空会社の責任のものなのか?
航空会社が自らの失態を隠蔽するために、証人である生存者に何らかの手を下しているのか?

不可解な事件に巻き込まれたクレア自身も、また、事故の真相を調べようとするのですが・・・彼女が辿り着いた真実とは・・・!?


で。
その衝撃の真実なのですが・・・。
スミマセン、私、映画の冒頭から気が付いてしまいましたですorz
っていうか、映像的にも、また、登場人物を取り巻く環境的にも、色々と、「真相」を匂わせる伏線というか、ヒントは、多々ありましたよね。
なので、冒頭から、
「こ、これは、もしかして【ピー】(←ネタバレ防止)なオチでは?」
と思っていたのですが。
ヒロインが、喧嘩別れした姉に何度も電話していたり、また、姉の自宅を始めた訪ねた所で、「もしかしたら?」が確信に変わりましたです。

という訳で、ラストも、「ああ、やっぱりね~」的でして。
せっかくなら、もっともっと、しっかり、清々しいほどに騙して欲しかったっス。

でも、この映画、ラストのラストまで見てみると・・・サスペンスというよりラブストーリーなのでは?ともA^^;; いやはや。でも、すべてが分かると、クレアがエリックに惹かれていった理由も納得できるのですが・・・最初は、二人が結ばれたのも、なんというか、あまりにも唐突すぎて、ちょっとドン引きでした。

そうそう。
全体的に、サスペンスというより、不気味な雰囲気が漂っていましたが。
わたし的には、衝撃の真相より、何が怖かったかって、クレアのご近所に住んでる謎の年配女性の存在。彼女がめっちゃ怖かったです。
いや、夜中にエリックが訪ねてきた時もね、エリックが帰った後に、すぐノックがあって。
見てる側としては、
「絶対、あのおばちゃんだ」
とは思ったのですが、それでも、やっぱり、ドア開けて、外に、彼女が居たときは、ギョっとなりましたです。
しかも、
「彼、ハンサムね」
とだけ言って、去っていくし。

うん。何が怖かったかって、あの女性の存在なんですけどA^^;;


以下、激しくネタバレ感想なので、映画を見られた方のみ反転プリーズです。


まあ、ぶっちゃけ、登場人物達が居る世界は、死者の世界でした・・・という、死人オチ。『シックス・センス』とか『アザーズ』と同じようなお話です。
このテの映画や本を色々読んでいるせいか、実は、私、冒頭から、登場人物達が生活している世界は、「死者の世界」何じゃないかな~と薄々感じていたのですよね。

色々伏線はあったと思うのですが、まず、作品中の世界って、ほとんど暗いシーンばかりですよね。
夜のシーンもそうですし、また、昼間でも、ドヨ~ンとした天気だったり、雨など天気が悪かったりで。どこか、ずっと、陰鬱とした世界です。
ラストのラスト、全ての真相が分かったあとに、クレアの喧嘩別れした姉が、亡くなったクレアのマンションを訪ねるシーンでは、とても明るいお天気でしたものね。
ここの所が、「生者」と「死者」の世界の対比だったのじゃないかなぁ~と思います。

また、あれだけの大惨事が起こったというのに、生存者達の傍に家族が付いていなかったり、なんというか、登場人物、一人一人の生活環境というか、バックボーンが描かれていない。
唯一、クレアに関しては、「喧嘩別れした姉が居る」ということで、彼女が何度も、お姉さんに謝罪の電話をかけているシーンがあります。
けれども、電話は繋がらないし、留守電にメッセージを入れても、コールバックすらない。
ここら辺で、「おかしいな~」と思ったのですが、彼女がお姉さんの家を訪ねるシーンで、彼女の居る世界が死者の世界であることを確信しました。
というのも、お姉さんの家を始め、まわりが住宅地だというのに、全然、生活感というか、人の気配が無いのですもの。それこそ、お姉さんの家自体が、「死んでいる」かのような空虚感。
常に、彼女の行動する範囲など、普通なら、もっともっと、色々な人が行き交ってしかるべきハズの往来なども、人気があまりなくてシーンとしている・・・。
そこら辺で「おかしいなぁ」と思いましたです。

クレアと恋人になったエリックが、自宅前で車に轢かれそうになったのに、ギリギリの所で車に轢かれなかったのも、既に彼が死人だから。また、エリックが、海辺に係留してあったヨットを勝手に拝借できたのも、あっちの世界と交わっていないものだから・・・というのではないかなぁ~と想いながら、見てきました。

ただ、私は、クレア自身も、絶対に死者だろうとは思っていたのですが、彼女も、また、飛行機事故の犠牲者だった・・・と言うところまでは推理できませんでした(><)
でも、真相が分かると、なぜクレアが、一番事故の真相を気にしていたのかということも納得できます。
機体が火を噴いていることに最初に気が付いた人物がクレアだったのですよね。ここら辺は、「なるほどね~」と思いました。
また、エリックと恋人になるクレアですが、なぜ、出会って間もないのに、簡単に恋に落ちたのか・・・しかも、セラピストと患者という立場を越えて・・・というのも、物語中では、あまりに唐突すぎたのですが、真相が分かると、やはり「なるほどね」とは思いましたです。
飛行機の中で親しくなって、そして、事故が起こったとき、最後の最後まで彼女を励ましてくれていた人物がエリックだったのですね。
このあたりのエリックとクレアの関係が、真相が分かる前、二人が恋人同士になる過程で、もっとしっかり描かれていたら良かったのに~と思いました。だって、二人が結ばれるのが、あまりにも唐突で、「ハァ?」って感じだったのですものA^^;;

そして、今思えば。
クレアが初登場するシーン。
夜間に、電話と、とても激しい雷鳴が轟いて、彼女が、驚いて飛び起きるシーンなのですが。
全てが分かってから思うと、あの、異常なまでの雷鳴は、「彼女が犠牲になった事故」を暗示していたのではないかなぁ~と。


全体的に、おどろおどろしいというか不気味な雰囲気が漂う作品でした。なので、もっと、展開次第では、すごく面白い作品になったのではないかなぁ~と思うのですが。
というか、わたし的には、もっともっと、騙して欲しかったですね。


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2 コメント

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乗客 (NAO)
2009-03-12 21:27:45
ベルさん、こんばんは♪

これは、ちょっと「おいおい」といいたくなるような
作品でしたね。(--;)
完全に、映画の宣伝コピーにだまされたって感じ。
ほんと、ある意味たしかに「驚愕のラスト」でした。。。
これ、最初に最後のシーンを持ってきて、それから
描いたほうがもう少しなんとかなったんじゃないのかなぁ・・・。
なんか唐突過ぎて、目が点になってしまいましたよ。
サスペンスにしたいのか、ラブストーリーにしたいのか
どっちも中途半端で。。。
まぁ、それでもラスト、クレアが納得してあちらの世界にいったのだけは
良かったです。
アン・ハサウェイだから、最後まで眠らずに観れました。
あ~久々に、やってもうた!の1本かも?^^;
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ですよね~(^^; (ベル)
2009-03-13 13:10:28
NAOさん、こんちには~っ。

この映画、設定や展開、描き方次第では、もっともっと良い作品になったと思うのですが・・・色んな所で、色んな物が中途半端だった気がしますよね。

っていうか、私、「衝撃の結末」っていう宣伝文句で、もしかして、【ピー】(←ネタバレ防止・笑)オチかな・・・と、映画を見る前にチラっと思ったのですが・・・まさか、その通りになるとは!

あの結末は、それはそれでも良いのですが、そこまでの持って行き方、見せ方など、もっと良い方法があったのではないかなぁ~と。
騙すなら、もっと上手く騙して欲しかったです・・・。オチがバレバレでA^^;;
また、クレアとエリックが恋に落ちるのも、なんか、いきなりでしたしA^^;;
描き方次第によっては、綺麗なラブストーリーにもなったのになぁ~と、残念です。


それにしても、アン・ハサウェイ、魅力的ですねv
「プリティ・プリンセス」の頃から大好きです。

そうそう、去年、彼女が主役の「ゲット・スマート」っていうコメディアクション(?)物を見たのですが、それは、すごく面白かったのですよ~。

ではでは、コメント、ありがとうございました(*^^*)
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