台風の怖さ
人生を長く生きてくると台風への遭遇が自分の歴史にもなっている。9月10月と台風の接近に神経を使う。
近年は台風の被害状況がマスコミの映像以外に市民のスマホやデジカメやビデオで撮影された映像がリアルタイムで発信されるし気象衛星で台風の動きや風速、降水量が直ぐに分かるようになった。一級河川には監視カメラがあるので河川水位や氾濫状態が見られるようになった。いままでならば新聞やテレビで流される限定な情報が細部までわかるようになった。日本で過去に最大の5000人以上の被害にな
った伊勢湾台風で記憶に残る写真は水が引いたあと二階建の家の屋根の棟に犬が一匹とり残されている写真であった。二階の上まで高波と洪水で水位が上昇したのを物語る。
台風は規模と通過ルートや性状によりいろいろな災害をもたらす。熱帯低気圧が崩れたので安心していたら昨年の西日本豪雨で200名以上の被害者となったり岩手県に初めて上陸して台風の通過後の 線状降水帯で10名以上の被害者をだした。通過しても雨雲や湿気を引き連れてる。
年々台風に関する言葉も出てくる。線状降水帯、吹き寄せ効果、吸い上げ効果、バックウオーター現象、深層崩壊、藤原の効果
台風の怖い被害
1.塩害 風台風や台風が通過後雨雲が切れて強風40m/s以上で起きやすい。大規模停電を起こし農作物被害(葉が枯れる)山野の草木が黄変色 2018.9.台風24号は通過後に雨が止み強風で東海から関東に塩害による停電や農作物に被害がでる。
1991年.9月27日のリンゴ台風は雨のない風台風で50m/s近い強風で70kmに及ぶ大規模停電、4日間停電 勤めていた工場も停電で停止 四日間徹夜で復旧に努めた。
2.高波 9月の大潮満潮は海水温が高く膨張しているので25センチから30センチ高い。
そこへ台風で気圧が下がると吸い上げ効果で70センチから1メートル上昇 吹き寄せ効果でで更に海面上昇 昨年9月の台風21号では関空や芦屋の団地や神戸のハーバーランドでは最大で6メートル海面が上昇した。1993年9月に熊本の不知火海で高潮で12名が被害にあった。あんな内海でなぜ高潮と思ったが三回ほど大波が打ち寄せ防波堤を越え一階の民家は水没して逃げ遅れた老人が被害にあった。私が勤めていたコンビナートの工場も一度だけ台風で25センチ水没したことがある。しかし工場は継続運転した。呼び出しがあったが車も乗り入れができず水が引いてから真夜中3時に出勤した。水が引いた後に逃げ遅れた魚が芝生の上に乗っていた。海水で工場の芝生は全滅 木も枯れたのがあった。
3.強風 昨年の台風21号は大阪を襲った。強風58.1m/sの映像は凄かった。トラックは倒れる、車はゴロゴロ転げる、屋根は飛び窓ガラスに当たり割れる。駐車している車は飛散物でほとんど傷が出来ていたそうだ。車のガラスが割れなかっただけましと言っていた。
強風で581本の電柱が折損し224万戸が停電
1991年9月27日の台風19号はリンゴ台風と言われ青森でも53m/s吹きリンゴが落下の大被害 広島で58.9m/sを記録する。この台風が福岡県を通過するときに屋根瓦が飛ばされ壁に突き刺さる映像は怖いと思った。人間に当たれば凶器だ。
4.洪水 深層崩壊
2011年9月 12号台風で長期間停滞したため紀伊半島に1600mmを降らせ山が大きく崩落して川を堰き止めた98人の被害者。深層崩壊と言われた。それでもこの前の台風10号で伊半島や四国では800mmを超える雨だったが被害はほとんどない。普通は250mm降ると被害がでる。利根川のバックウオーター現象で鬼怒川に被害が出たのも250mmの降雨量だった。
5.竜巻
台風接近時に思わぬところで竜巻が起きる。西日本に台風が接近しているのに茨城や栃木で竜巻が起きる。ペットボトルの上を切りローソクに火を付けるゆっくりと燃える横に穴を何か所か開けると旋回しながらよく燃える。竜巻の実験だそうだ。積乱雲の発生と横風で竜巻の旋回力が出来る。