♪ 『 三線欲張り修行日記 』 ♪  

沖縄バンド「みいはいゆ」ちゃくらのブログです。

2020年の目標 どうしようかと考え中です。☺️♫

三線古典修行日記 19 ~久々の・・・~

2007年03月16日 | 修行日記

先生が体調不良のため、しばらくお休みだったお稽古が
明日から再開です。

というわけでしばらくサボってた(先生、ごめんなさい)練習も本格的に再開。

ところが・・・!!

      や・ば・い!!!!です!

暗譜してたはずの唄、全てきれいさっぱり忘れ去っています。
やっぱり付け焼刃はこれやき困ります・・・。

『うそ~~っ! とにかくはよ思い出さんといかんちやぁ!』

ひたすら過去の記憶をたどりつづけます。


・・・・ん? 記憶喪失の主人公が、必死に失ってしまった記憶をたどる
    この姿・・・どこかで見た記憶が・・・???

そう!! まるで、あの 「 冬ソナ 」 のヨン様ではないですかっ!!!


・・・・・なんて、言ってる時間は今の私にはありません・・・。

気を取り直して、もう一度・・・。

全部の唄がこんがらがって最初と最後で違う唄に!!

ん? これって、まるで今流行りの、二曲をミックスさせる手法『マッシュアップ』!
ということは、この状態はまさしく『古典マッシュアップ』状態では??


・・・・・なんて言ってる時間も、今の私にはありません・・・。


今回は13曲覚えとかないといけないんやけど、やっと半分ってとこです・・。

もう明日はお稽古・・・。 どうやっても間に合いません・・・。

そこで、多分明日私は、ひとつの作戦を実行することになると思います。

題して・・・

    『最初に素直に謝って工工四を見ながら唄うしかない作戦』


・・・・・・・これしか思いつきません・・・。


とりあえず今から最後の悪あがきをしてきます・・・・。



三線古典修行日記 18 ~マイ三線 2~

2007年03月14日 | 修行日記



三線を弾き始めて3年目頃には、楽器店、ネットで三線選び放題の
三線ブームの到来です。

「そろそろ新しい三線欲しいなぁ・・・
   今度は、職人さんに作ってもらいたいなぁ・・・」

ずっとずっと考えていました。
すると、願ってたら通じるもんで、沖縄の知り合いが三線職人さん巡りをしてくれて
お勧めのお店を紹介してくれたのです。
それが、「又吉三線」の二代目、康美さんとの出会いです。

早速恐る恐る電話してみます。
すると、ほんとに無口な方なのに、いざ、三線の話になると、ものすごく饒舌!

目指す音色、形へのこだわり、三線への想いなど・・・

        果てしなく話しは続くのでした。


私は、二回目の電話で、又吉さんに三線を作ってもらうことに決めました。

その大きな理由は・・・。

又吉さんの三線への想いを電話で聞いていたときのことです。

ふっと、私の頭の中にひとつの風景が浮かんだんです。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

    広い広い原っぱ・・・ 向うには青い海が広がっています・・・。

    その真中で、風に吹かれながら三線を弾いてる自分・・・。

  その自分を、風になった自分が上から眺めながら吹き抜けていったんです!!

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「決めたっ!!!」

その瞬間、私の心は決まりました。

この三線は今でも一番大切な三線です。

この三線の前で他の三線を誉めたときは、後で「ごめんね~」と
謝ります(笑)

     大好きで大切な、わたしの分身です。




 




三線古典修行日記 17 ~マイ三線~

2007年03月13日 | 修行日記
私は今の三線で2本目の三線です。

一本目はほんとに衝動買いでした。
たまたま、高知に「宮城みつお」さんという、福岡で活動されてる方が
演奏に来てて、聞きに行ったことがきっかけです。

『三線が弾きた~~~いっ!! 絶対弾くっ!! 』

演奏が終わるころには、すっかり気持ちは三線弾き者に。
そして早速三線を買いに行くことに気持ちは決まってました。

とはいっても、8年くらい前なんで、まだ今のような三線ブームはなく
とりあえず、高知で一番大きい楽器屋さんへ行ってみることにしました。

すると・・・・ありましたっ!!!
ショーウインドーの片隅に、一本だけ!
それも、三線オーラをすっかり消して、ひっそりと眠るように・・・。

「これ下さいー!」

まるで、パン屋でフランスパンをサクッと買うようなノリで買ったことを
今でもハッキリ憶えてます。

たしか、教則ビデオ、三線スタンドなどが一式ついて、7万円くらいだった
と思います。

今思えば、無茶な買い方だったけど、このときの私はとにかく

『今、この足で! この気持ちのままで!三線を買ってしまおう! 』

という思いしかありませんでした。

・・・・・・・・・・・・・・無鉄砲です。(笑)・・・・・・・・・・・



今、この三線の音を聞くと、ブリキ缶のような音でとても聞けたものじゃないけど
でも、私と三線を結びつけてくれた大切な一品です。

あのとき、この三線に出会ってなかったら・・・と思うと・・・。
ブルッと震えがきます・・・。

そう・・・。記録よりも、記憶に残る三線なんです!


これが私の一本目の三線との出会いです。





三線古典修行日記 16 ~絶叫ナイト~

2007年03月12日 | 修行日記

テンポのゆったりした古典・・・。
そのなかでも、とりわけゆっくりと歌う唄があります。

私が習ったなかで、最強のゆっくりした唄は「伊野波(ぬふぁ)節」でした。

これは舞踊曲としても、新人賞の課題曲としても有名な曲です。
(他には「長伊平屋(ながいひゃ)節」なんかも。)

そしてまた、これらの唄がお約束のように、なかなかの曲者でぞろいで、
いつもてこずらされます。

どれくらいゆっくりかというと、車内に長時間放置して伸びきったテープを
聞いているような感覚といえば、分かりやすいかも・・・?

当然唄うのもすごく大変。 途中でいつも目まいがするくらいです。

そのうえ、もうひとつ大変なことが・・・。

なぜかこの手の唄はすごく高い音が出てくるんです!
最高の音が、「八(はち)」だから、シミシで調弦合わせると、高音のソの音!

この音は、歌声というよりは、『絶叫!金切り声!』という方が正解です。

かといって調弦を下げると、今度は低音が地鳴りのような不気味な音になるんです。

先生にも言われました。

「あんたは音域が狭いから、ちんだみ下げたらいかん!
   高音が出るように頑張りなさい!」

「はいっ。 ところでどうすれば出るように・・・? 」

「うん。 一生懸命頑張って出すんや! 」

「・・・はいぃ・・・」

こんなアドバイスをいただきながら、夜な夜な金切り声を発する日々です。

一応9時までは、ご近所さんも許してくれるはずと信じて(ごめんなさい)

     『さびれた、真夏の遊園地のお化け屋敷』

 状態で、今夜もひたすら叫びつづけるのです。

「キィーーーーーーーーイッ!!」 







三線古典修行日記 15 ~脳トレ~

2007年03月10日 | 修行日記


だんだんとお稽古を重ねるうちに、いろいろと気づくことが
出てきます。

まず、古典は、歌持ち(歌の前奏部分)が同じ曲が異様に多い!ということです。

これは、今の日本のヒット曲に例えると、出だし部分が同じ曲だらけ・・・
っていう、決してありえない現象ですねぇ・・。

 『工 五 四 工 四 乙 四 合尺 工~』(かぎやで風の出だし)
    
               で始まる曲のなんと多いこと!!

だから、歌持ちを聞いて、その歌を判断するのは、まず無理ですね~。

それと、一度合格して、次に暗譜していって合格したからといって
その唄とは、決しておさらば出来ないということ・・・。

つまり、合格する曲が増えれば増えるほど、暗譜し続けとく曲も
増え続けていくという訳で・・・。

だから、10曲合格してれば、まず、お稽古では、10曲をぶっ通しで暗譜で
ひたすら歌い続けます。
それが終わってからやっと、新曲の11曲目のお稽古が始まる、というわけです。

私は、この現象をひそかに

     『古典あり地獄』 と名づけました!?

ある程度お稽古が進んでくると、とにかく新曲の練習より何より、暗譜が
大変で大変で・・・。

「これは、かなりの脳トレやなぁ・・・。はぁ~」

とにかく、やってないと、えらいことになるんで学生時代のテスト勉強よりも
必死です。



三線古典修行日記 14 ~大阪de沖縄 2

2007年03月09日 | 修行日記
 

大正駅に着いて、駅を一歩出ると、沖縄のお店がけっこう目に入ります。
居酒屋、民謡酒場、食堂などなど・・。

私はいつも「いちゃりば」というお土産も扱ってる食堂に寄ってます。
そこで、沖縄そばのセットを頼みます。
けっこうボリューム満点でおなかいっぱいに。
BGMにお店の人たちのうちな~ぐちを聞くのも、なかなか楽しいです。

先生の家までは、バスで10分くらい。
でも敢えて歩きます。大体30分弱かな?

商店街を抜けながら、沖縄商品専門の店を覗いてみたり
お肉やさんで、コロッケと一緒に売られてる「サーターアンダギー」を
買ってみたり・・。

こんな風に大正区には、あちこちに沖縄の香りが漂ってます。

青い海も赤瓦の屋根もないけど、

   『ここには沖縄の人の心があるんだなぁ』
                      と、いつも感じます。

そういえば、大阪へ三線を習いに行きだしてからは、年に何度も通ってた
沖縄病を発症しなくなったなぁ・・・。

沖縄そば食べて、先生のうちな~ぐち聞いて、沖縄みやげ買って
自分なりの「プチ沖縄」を満喫してるからかなぁ???








三線古典修行日記 13  ~大阪de沖縄~

2007年03月06日 | 修行日記

私的大阪de沖縄な過ごし方です。


高速バスに揺られること約六時間・・・。
      大阪駅に到着です。

その足でまず向かうは「わしたショップ」

ここで、まず、三線のばら売りの弦を買います。
高知では、多分セット弦しか売ってないがです・・。不便ながです~。
切れやすい女弦ばっかり買ってます・・・。

 (そういえば、ビギンの曲をCDに合わせて弾いてた頃は、
  チンダミが高くって、女弦をバチバチ切りまくってたっけ・・。)

次に、新しいCDチェックして・・・。

それから、一番楽しみな沖縄関係の新書をチェック!

沖縄の作家さんでは、『池上永一』さんがすごく好きながです。

   『あたしのマブイ見ませんでしたか』
           と
   『風車祭(カジマヤー)』
         は、退屈なバスの最高のおともでした。

特に、『風車祭(カジマヤー)』は、読み応えあって、面白かった~。

『あたしのマブイ~』は、短編小説集で、その中では『カジマイ』が
 面白かったなぁ。



あと、『うるま』チェックも欠かせません!
買うか買わないか、決めるのにけっこう苦労します。
私の場合、食べ物か、音楽の内容だと即購入です。

さあそして、沖縄の色濃い『大正駅』へ向かいます






三線古典修行日記 12 ~沖縄的発音~

2007年03月03日 | 修行日記
 

お稽古に行きだして最初の頃、先生によく言われた言葉があります・・・

「沖縄の独特の発音を、きちんと守って唄うようにな!」


沖縄の唄には、書き方と読み方の違う言葉がけっこうあるがです。

    ・・・・・・・例えば・・・・・・・・

   古典では超有名曲 「かぎやで風」  は、

   読むときはなぜか 「かじゃで風」
                          と読みます。

「ぎや」 を 「じゃ」 と読むがです・・・。

最初のお稽古で先生に

「『かぎやで風』 と書いてあるが、これは 『かじゃで風』 と読むからな!」

と言われたとき、内心は 『??』 やったがですが 『なぜですか?』
と聞く勇気もなく、ただ一言 『はいっ!』 でした・・・。



また、古典の舞踊では、必ずと言っていいほど踊られる曲 『四つ竹』 も
普通は 『よつたけ』 と読みたいとこなんやけど、

       『ゆつぃたき』
              のような感じで読まれます。(表現が難しい・・)

そして悲しいことに、先生の発音と、私の発音は、なんかが違うのです・・・。
先生の発音には、なんとも言えん 『味』 があるがです。

先生の『ゆつぃたき』は、どんな地震が来ても、絶対揺るがないくらい
大地に深く根を張った「竹」のイメージです。

それに比べて、私の場合は、『竹』 というよりは、ラーメンに入ってる
『しなちく』 という感じです・・・。 まだまだです。


発音ひとつとっても、先生にはまったくかないません・・・。



三線古典修行日記 11 ~情熱の恩納節~

2007年03月02日 | 修行日記

「かぎやで風」で予想以上にもがき苦しんだ日々・・。

次の「恩納(うんな)節」は、果たしてどうなのか? ドキドキです。


まずは、相手(唄)を知ることから始めます・・・。

すると「かぎやで風」が「ミスターダンディ」だったのに対して「恩納節」は
典型的な女性だと分かりました!


   『恩納の番所の立て札に、禁令の立て札が立ったけれど・・・。

    よもや、恋をすることまで禁止するわけじゃないでしょうね』


   『恩納岳の向うは愛する人の住む村・・・。

    あの大きな山を押しのけて、彼をこちらへ引き寄せたい!』


       激しいですっ!!! 恐いですっ!!!


でも、こんな激しさを秘めながら、曲自体は意外とシンプルながです。

「レディ恩納さん」は、内面とは違い、表面上はとても穏やかながです。

「ダンディかぎやで風」のように、練習にてこずることもあまりなく
淡々と練習は進みます。

今回は5行ずつくらいは見ていけそうです。

『レディ恩納さん、あなたとは、あまり深入りせず(笑)お付き合いしたいね!』



    恋のためなら、目の前の山さえも動かしてみせる!

         お役人さえにも全く動じない!
 


     歌詞の意味を知れば知るほど

        「恩納節」が「女節」に思えてくるのでした。




三線古典修行日記 10 ~終わりなき・・・~

2007年03月01日 | 修行日記
  

大阪へお稽古に行くために、高速バスに片道6時間近く揺られます。

一言で言うと

「た・い・く・つ!」 ながです・・・。

本を読んだら疲れるし
  景色を見てたら首が痛くなるし・・・。
    だらっとしてたら腰が痛くなるし・・・・。

やっぱり、こういうときは「人間ウオッチング」が一番です!

特にお昼時は面白いがです。

大体は皆、コンビニ弁当(小)か、パンか、何も食べないか・・・。

でも、一度、熟年夫婦の方が、『三段重ね手作りお弁当』を食べてました!
食後のデザートまであって、フルコース状態です。

  バス中のみんなから、静かだけど、熱~~い注目を集めていました。

ほんまにおいしそうでした~~~。


・・・・・・ところで、本題のお稽古に戻ります・・・・・・・・・。



なんとか、「かぎやで風」を一通り最後までは出来るようになったがですけど
自信は全くないがです・・・。

そして、一ヶ月ぶりの先生とのご対面です。

「やってみなさい」    「はいっ」

やっぱり突然のお稽古スタートです。

「きゆ~ぬ~ ふ~~く~~ら~~し~~や~~~~ぁ・・・」

恐る恐る唄います。

長い長い時間に思えました。

そんなに長い曲ではないがやけど、緊張ですごい長い時間に感じました。

果たして先生の反応は・・・?

「う~ん・・・まぁまぁ出来とるかなぁ・・・」

『やった~っ!』

この瞬間、私はあのクールなイケメン「ダンディかぎやで」に、初めて
存在を認めてもらえ・・・。

そのうえ「ニヤッ」 とニヒルな笑みさえ、かけてもらえたような気がしたがです。

それからは、細かいミスを指摘されつつ、お稽古はなんとか終了!

「次は『恩納(うんな)節』をやってきなさい。
  それと、『かぎやで風』 もまだまだやからな!
            次はしっかり憶えてくるようにな!」

「はいっ?」

「かぎやで風はこれで終わりじゃないよ!次は憶えてくるようにな!」

「あっ、はいっ」

てっきり、今日でオサラバかと思ってた「ミスターかぎやで風」・・・。

あなたとの付き合いはまだまだ長くなりそうです・・・。