人は常に今日の食事を考えている。
私の職場はほとんどが主婦であるので「夕食何にしよう」は日常の会話。
「今日は、あのスーパーが安いわよ」
「実家から沢山野菜もらったけど、欲しい人いる?」
などなど、情報交換も行っている。
また「カボチャを使った料理」とお題を出せば、メニューと作り方を教えてくれる。
その中で「最近はネットで検索すれば簡単な作り方がわかるから便利」と同僚が言った。
確かに、私もよく利用している。
別な同僚が言った。
「でも、本当の作り方ではないわよ。だから私は見ない。料理本を見るわ」
今、ネットで紹介されているのは普通の主婦が作ったメニューがのっている。
この代用品にこれを使っています。とか、市販のこれを使って。
など、本当の作り方でない。
しかし、本当の作り方って何だ。
伝統的な作り方のことなのか。
伝統を守ることも大切。
しかし、それにとらわれて家事の時間が長くなり、家族の時間が減るのはナンセンス。
働く主婦たちには時間がない。
美味しいものが簡単にでき、それを家族で楽しく食べることができたら、こんな幸せはない。
ひとりになって私は思った。
食べることは、生きて行くためだけの事ではなく、楽しい時間の事だと。
ひとりでとても美味しいものを食べても楽しくない。
なのに、誰かと安いお弁当を食べても美味しく、楽しく感じる。
確かに本当の味がわからないと子供は将来困るかもしれない。
しかし、家族で食べることの美味しさを知っていれば、いい家庭を作れるのではないかと思う。