ひとり気ままに

バツイチ女のひとりごと。離婚した人も、離婚を考えている人も、そしてこれから結婚する人も、「気ままな話」を聞いてください。

高野山旅行記3/20(金) ④

2009-05-06 10:22:24 | 旅行記
次にどこに行こうか、地図を眺めた。
明日行こうと思っていた「徳川家霊台」に行く事にした。
ここは、三代将軍家光が建立したもの。
右側が家康、左側が秀忠の霊屋になっている。
パンフレットを見ると、日光東照宮を思わせる造りだというが、私はまだ日光東照宮に行ったことがない。
天気もよくなって、日差しが差し込み、ここも他とは違う空気を感じた。
2

道の反対側に心引かれる塔があった。
ただ、私の持っているパンフレットには何も記載されていない。
Photo
宿坊に帰り冊子をみると「金輪塔」と書いてあった。
1834年に再建されたものらしいが、木の作りが渋さと歴史を感じるものだった。

そのまま歩き続けると女人堂に行く。ここも明日来る予定だったが、このまま行く事にした。
バスを待つより、歩いていこうと、坂道を登りだす。
坂道を登りきったところにあった。
Photo_2
昔の女性はここまでしか入ることがゆるされていなかった。
女人禁制が解除されたのは1872年(明治5年)しかし、高野山で女性が暮らし始めたのはもっと最近の話らしい。
弘法大師が女人禁制にした理由は何だったのか?やはり、女性がいると精神が乱れるのだろうか?
御廟まであと少しなのに、ここまでしかこれなかった女性のせつなさ。そんなものを感じる場所であった。

時間は14時40分。16時までまだ少しある。
高野山の聖地は御廟と壇上伽藍である。
バスに乗って、壇上伽藍方面に戻った。
ここの空気はやはり良い。
たくさんのお堂があるので、ひとつづつゆっくり見てまわる。
2_2
根本大塔の中も見学した。この中は曼荼羅の世界を現しているらしい。
高野山は山の上と言うこともあり、ほとんどの物が落雷や火災等で焼失し、再建されている。
根本大塔も昭和12年に再建されたもの、金堂に至っては、昭和7年に7度目の再建をしたものである。

今日も三鈷松の下へ行く。意外と簡単に三つ葉が見つかった。
Photo_3
他の観光客も探していたが、なかなか見つからない様子。
この松に、何の御利益があるのかしら?

16時。今日は早めに宿坊に戻って混む前にお風呂に入りたい。
宿坊の入り口で楽しい彫刻を見つけた。
Photo_4
お部屋に戻る途中にお庭もある。
2_3

夕食は18時から。お風呂から出ても時間がある。
ツアーのひとつである「写経」をすることにした。
最初に願い事を書く。私の願い事って難だろう?「満願成就」と書いてみた。
心を静めて字を書く。だめだ、邪念がよぎる。

写経が終わり、ホッとしているところに夕食が準備された。
20
今日もたくさんの精進料理である。
お風呂の前にお腹がすいたので、少々のお菓子を食べたがそれを反省した。満腹。

今日はこれで終了かと思ったら、「阿字観はご存知ですか?」と聞かれた。
瞑想体験である。
春分のこの日に私はそれがしたいと思っていた。
出発前の予定では、1日目は町石を歩き体を鍛え、春分の2日目は写経と阿字観で心を鍛え、3日目に聖地である御廟に行く予定だった。
しかし、阿字観の話がいっさい出てこなかったので、あきらめていた。
「はい。体験したいと思っていました」
「それでは、またあとでお声をかけます」

20時ごろ声をかけられた。
大広間に次々と人が集まる。ヨーロッパ系の海外の方もいた。
まずは阿字観の説明があった。
その後軽いストレッチから始まる。
「座布団をはずして足を組んでください。座布団を半分に折ってお尻の下に入れてください。鼻とお臍が垂直になるようにしてください。これで姿勢がよくなりました。少し長い時間この姿勢でいるので、楽な位置を探してください。手は、左の手を水平に上に向けて置き、その上に右の手を上向きにして重ね、両方の親指の先は軽く着けます。これを法界定印を結ぶといいます。その手を丹田(下腹)の所に置きます。大日如来様の目を覚えていますか?半眼にしていますよね。あの様な感じで、鼻筋を通して五十センチから一メートルぐらいのところを見る感じにします」
この姿って、根本大塔にいた大日如来様と同じポーズ。
「次に呼吸法です。下腹を引っこめながら、胸に溜まっているモヤモヤした不浄の気を、口を軽く開いて、ゆーっくりと吐き出します。 今度は吸います。口を閉じ鼻から吸います。それでは次に、吐き出すときに阿字観の『阿』の字を思い出しながら『アー』と吐き出してください。吐き出したら、口を閉じ鼻から吸います。これを繰り返します。それでは部屋の電気を消しますね」

瞑想するのは始めてである。
座禅のようなことを想像していた。
しーんとした中で禅を組み、心を鍛える。
座禅もしたことがないので、よくわからないが、無心になれる状態ではなかった。
それは、呼吸法を意識しなくてはいけないからだ。
それも少しすると慣れてきた、そして自分が宇宙の中に漂っている感じ、銀河系を外から見ている感じが頭の中に描かれた。
これは、周りの方の「アー」と言う息が、宇宙の音に聞えたのだ。
宇宙飛行士や宇宙人じゃないのに、宇宙の音ってわかるの?と思われるが、確かに私は遠い昔、この宇宙を漂っていたという感覚になるのだ。
確か大日如来と宇宙は結びついているような話を読んだ。そして宇宙の生命を自らの生命として生きることを阿字の世界と書いてあったような・・・
もしそれが正しければ、私の阿字観は正しく出来ていたのだろう。
20分ほどの瞑想をおこない、その後別の部屋に案内された。
本来阿字観を行う部屋である。
阿字観にもいくつか方法がある。
このお部屋には、丸い月の中にうっすらと大日如来様が書かれた掛け軸があった。
これを見ながら瞑想をする。しだいに大日如来様のお顔がはっきり見えるようになるという。

お部屋に戻る。
体の細胞が生き生きとしている感じがした。
春分の日1日を無駄なく過ごして、私は大満足だった。
明日は帰らなくてはいけない。























コメント    この記事についてブログを書く
« 高野山旅行記3/20(金) ③ | トップ | 高野山旅行記3/21(土) ① »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿