2021年10月3日(日)
茅野市にある「茅野市尖石縄文考古館」
ここには2体の国宝土偶が展示されている。
土偶自体は全国で2万点以上発見されている。
しかし、縄文時代の土偶で国宝となっているのは5点のみ。
その2点がここにある。
縄文のビーナス
縄文時代中期(約5000年前)
1986年出土、1995年国宝指定
仮面の女神
縄文時代後期(約4000年前)
2000年出土、2014年国宝指定。
この2体が国宝に選ばれた理由は3つ。
・造形的に優れている
・一般的な土偶に比べて大型であること
・出土状況が明らかであること
大きいと言っても、両方とも30cm前後。
一般的な土偶は10cm前後なので、大きいのである。
この2体は作られた時代が違うためか、作り方が違う。
縄文のビーナスは粘土の塊で頭や手足のパーツを作り組み立てた「中実土偶」
仮面の女神は粘土紐を輪にして積み上げて作る「輪積み法」で作られ中空構造となっている。
土偶にどんな意味があるのかはいろいろな説がある。
多くの土偶はバラバラな状態で見つかる。
しかし、この土偶はほぼ完全な形で見つかった。
他の土偶とは違った利用方法ではなかったのだろうか。
縄文のビーナスの後ろ姿。
お尻がハート型なのが印象的。
仮面の女神の後ろ姿。
仮面を後ろで縛っているのがわかる。
仮面の女神は女性性器が表現されているので女性だろう。
見れば見るほど土偶の役割を考える。
今回は縄文時代を覗き見した。
教科書に載っていたのはこんな土器だった。
芸術性が優れた土器。
これを使ってどんな生活をしているかを想像する。
私の頭の中では「はじめ人間ギャートルズ」が動きだす。
石器を持ってみんなでマンモスを倒す。
そして、骨のついたマンモス肉を引きちぎって食べる。
この土器何に使うんだ?
いや、想像が間違えている。
はじめ人間ギャートルズは石器時代の話ではないのだろうか。
展示物にこんなものがあった。
立派な土瓶ではないか。
これは土器のミニュチュア。
子供のおままごとの道具?
大物を作る前に試作をしたのか、ミニチュアを作って土器作りの練習をしたのか。
立派な土器が展示してある中、こんなものを見つけた。
「下手な土器」
見ていて笑ってしまうが、全員が全員器用ではない。
近親感が湧いて嬉しくなってしまう。
もしかして、縄文時代は優れた文明の時代だったのかもしれない。
芸術的な土器の文様やミニュチュアサイズの土器。
大きな皿や土瓶などの生活製品。
土偶や芸術的な土器は祭壇などに祀られ、呪術を行っていたかもしれない。
呪術というか、人間の本能としている感覚を大いに発揮していたのかもしれない。
当時のことは、タイムマシーンが開発されない限り、現代人の想像である。
現代人は今が一番文化が発達し、幸せな生活をしていると思っている。
それが本当なのかはわからないのである。
遺跡跡には復元住宅があった。
庭付き一戸建て。
素敵な住まいである。
まだまだ知らない事ってたくさんありますよね。