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先週末に友人とフランソワ・オゾン監督の新作を観てきました。
エンジェルは上流社会に強い憧れから高貴な生まれであると思い込み、
不遜な態度を振舞う それはそれは手が付けられない高慢ちきな女の子です。
周囲の思いなんて全く気にせず、自分が望んだもの、作家としての成功や
豪邸パラダイス、夫などを手に入れていく彼女。
自分の力でのし上がっていく姿にあっぱれと拍手したくなります。
エンジェルも相当嫌な女性ですが 世の中もまた意地悪で いくらお金を積んでも
手に入れないものも当然ながらたくさんあります。
エンジェルがロンドンに出てきた時や新婚旅行の様子をわざと分かる合成映像にしたり
して、彼女の空想・願望の世界を強調したポップでガーリーな雰囲気が強く出ています
が、階級という壁をぶち破ることも上流階級の仲間にも入れないとか、服装のセンスが
成金ぽかったり、底意地の悪さだったり、そういったところもきちんと描かれていて良かっ
たです。シャーロット・ランプリング演じる出版社の妻の冷ややかな視点が
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友人は「『シルビア』程ではないけれど、それに次ぐ辛さ」だったようです。
確かに後半、そこまで落ちなくてもいいんじゃないの~とは思ったけれど エンジェルって
可愛い女性だと思いました。綺麗なものだけを見ていたいのは理解出来ますが、
戦争で傷ついた人にも心を向けたり、成功したのだから得たお金を還元しようといった
気持ちにならないところが高慢ちきでいいんです。身近にいる人がもしこんな風だったら
さっさと縁を切りますけれど、登場人物のキャラクターとしてはまあいいんじゃないかと。
ただそこまで強く出るんなら 夫が浮気をして子供を作ろうが、自殺しようが毅然として
いて欲しかったなあ。
ウデイ・アレンの「タロットカード殺人事件」を見逃してしまったのですが、エンジェル役の
ロモーラ・ガライはスカーレット・ヨハンソン演じるサンドラの友人ヴィヴィアン役で出ている
そうです。