Olive☆。.:*:・'゜

つれづれなるままに・・・雑感を

ワニ&ジュナ~揺れる想い~

2007-12-30 01:39:56 | 映画
この映画が韓国で公開された2001年は
「友へ チング」、「ラスト・プレゼント」、「猟奇的な彼女」、
「春の日は過ぎ行く」、「子猫をお願い」などが製作&公開された年で、自分が見たことのある映画名を並べただけでもバリエーションに富んでいて、印象に残っている映画が多いです。
ヌード写真集騒動で、一時期、芸能界から遠ざかっていたキム・ヒソンが、この作品でイメージを一新し、スクリーンに返り咲いたという大事な一本で、前から気になっていました。

扱っている題材は、どちらというと重たいのに ストーリーに起伏がないので、
賛否両論あるかと思います。ワニとジュナのカップルがどこまでも爽やかで、
また2人のごくありふれた日常生活を淡々と穏やかに描いています。
全体に流れるゆったりとした優しい時間が心地よかったです。
春川の風景もきれいで、癒し系の映像です。

登場人物の微妙な心の揺れを丁寧に描写されていてせつない気持ちが
伝わってきました。
動画部アニメーターであるワニの仕事が徹夜になることを知って、ジュナが
「知ってる?人は別れた恋人の匂いを思い出す時が一番つらいらしい。
ワニがいない間 どうしよう」とちょっと甘えるシーンや
彼女のオフィスの外にある公衆電話から電話するシーンが好きです。
ジュナのように いつも見守ってくれる男性って いいですね
ジュナが同棲していたワニの春川の家を出て、ソウルに戻ってしまって
寂しい日々を送っていたある日、帰宅したらテレビが付いていて
誰か家にいるのかとキョロキョロしながらワニが台所に行ってみると
「遅い日はテレビがついていた方がいいと思って 予約しておく。驚くな。」と
冷蔵庫にメモが貼ってあり、それを見て泣いてしまうシーン。
口数が少なく、内省的な彼女はちょっと冷たくみえるけれど 実はもろいってことを
ジュナはちゃんと理解しているんですね。
ソウルにある彼の家を訪ねていったワニはCD-ROMを手渡します。
2人で過ごした生活を可愛いアニメにして復元し、
「お互いが瞳を見つめあい、真実を語るって、大切なことだと思った。
人の心は分かりにくいもんね。」という言葉が挿入されていました。
元気いっぱいで強気の彼女も好きですが、今回の役のような肩の力を抜いた自然な感じもいいもんだなあと新たな発見がありました。
「ラブストーリー」や「マラソン」に出ていたチョ・スンウが異母弟役で出ています。

エンディングに冒頭のアニメーションの続きが出てきます。冒頭のアニメがこんな伏線に
なっていたとは。。。という驚きと共に温かい気持ちになりました。
ジュナがソヤンとの会話がアニメで再現されていて、虫取りに出かける2人が
ワニと弟のヨンミンだったのね…と、見落としがちなディテールが繋がっていて
凝った作りをしています。
コメント
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