緑陰茶話   - みどりさんのシニアライフ -

エッセイとフォト

日々の発見と思いのあれこれなど

長過ぎる帯 切るべし!?

2017年10月03日 | 着物
母のものだった単の着物に合う8寸の帯をネットで探していたら、今持っている真綿紬の着物2枚に合いそうな帯を見つけてしまった。
単に合う帯は見つからず。

真綿紬の着物2枚とも地味で、私が着ると料亭か旅館の仲居さんみたいになる。
見つけた帯は中古で、やはり紬で、民芸調の良い色合い。

この帯だと仲居さんには見えない(たぶん)。
お値段も手ごろだったし、未着用で汚れもない。
ただ一つ問題は長い。
4m20㎝ある。

袋帯かなんかの間違いじゃないのと思うほど長い。
8寸の帯だから袋帯の筈はないし。
名古屋帯の標準の長さは3m60㎝だよ。
それでも私には長すぎるのに。

まあ、長かったら手先を切ればいいかと思い、ポチッとしました。
で届いた帯を見たら、帯地を途中で継ぎ足してた。

安い筈です。

足した部分の長さは57.5㎝。
その分引いたら元の帯の長さは362.5㎝、標準です。
たぶん、最初に買った人にとってはこの帯は短か過ぎて途中に帯地を足したのですね。
とても恰幅の良い人だったのでしょう。
そこまでしたのに、結局一度も締めなかった。

物は悪くはなさそうです。

銘が入っているけど私には読めません。
右側の字は宮かな。

手先は切れないけど、継ぎ足した部分を切り取って、継ぎ足してあったと同じ方法でミシンで繋ぎ合わせればOKみたい。
ちょっと面倒だけど、やってみるつもり。



《お知らせ》明日から旅行に行きます。コメントの返事は帰ってから書きます。



草木染 植物3種

2017年10月01日 | ボランティア
ボランティアで行っている市の文化財収蔵館、中庭で草木染に使う植物やら糸を紡ぐ為の綿を育てています。

6月から10月まで、毎月1回水遣りのボランティアがあるのですが、今年はなぜか私の担当の日は雨が降って行かなくてすみました。
一度、晴れた日もあったのですが、病院の検査の予約が入っていて、それを言うと「職員がやるので来なくてもいいです」と・・。
水遣りは特に楽しい作業ではないので、やらなくて良いのならそれに越したことはないのです。
結局、9月になって初めて水遣りに行くことになりました。

文化財収蔵館の中庭は一般の人が入れません。
藪蚊だらけだということですが、我が家の庭に比べたら蚊なんて一匹もいないも同然でした。(虫よけなしで小一時間いても一か所も刺されなかった。)
で、ゆっくりと水遣り。その前に綿の吹いていたのは取りました。

ついでだから草木染用の植物3種の写真を撮りました。

コブナグサ





コブナグサは黄色く染めるのに使う植物です。
有名な絹織物の黄八丈の黄色もこの草から取るとのことです。
見たところ雑草のようにしか見えません。

アカネ



アカネはその名の通り、赤の染料です。
染料には根っこを使うのですが、野生の茜は物凄く深く根を張っていて、採るのは一苦労なのだそうです。



藍の花

藍はジャパンブルーと呼ばれたほど、日本では一般的な草木染の染料です。
濃さによって色の名前も違います。
染料には葉を使います。


以前、私は学芸員さんに「文化財収蔵館でここまで徹底して昔ながらのやり方で染めや織りを行うのなら、麻は植えないんですか」とお聞きしたことがあります。
答えは、麻と言うのは麻薬の関係で育てるのに許可が要り、結構面倒なのでやらないということでした。
なるほどと思いました。

古参のボランティアの方々は、自分で色んな植物を使って布や糸を染める実験をしてきたのだそうです。
でも、たいていの植物は茶色にしか染まらないのだそうです。
そういえば私も、紅茶染めはしたことがあったなと思い出しました。

鮮やかな黄色や赤や青に染まる植物は、それなりに貴重なものだったのでしょうね。

水遣りのボランティアは10月後半にあと一回です。
雨が降ってくれたら嬉しいのですが(笑)。