このほどJR九州から来年春のダイヤ改正の内容が発表されましたが、
九州新幹線の全区間開業後も1日1往復だけ残っていた熊本駅と博多駅を直通運転する在来線の特急「有明」が
運転体系見直しの対象となり、途中の鹿児島本線長洲駅で運転を打ち切る形で熊本駅への乗り入れをやめてしまうそうです。
特急「有明」は国鉄時代から熊本を走る優等列車の代表格だっただけに、熊本駅でその姿を見られなくなるのは残念ですね…
現在、特急「有明」は
新幹線が動き始める前の早朝4時台に博多方面行き始発列車として熊本駅を出発する「有明2号」と、
最終の山陽新幹線のぞみに接続して日付の変わった午前零時台に博多駅を出て午前1時台に熊本駅に到着する「有明7号」が熊本駅に発着していますが、
両列車とも熊本駅との長洲駅との間での運転が打ち切られた上で他の系統の「有明」と統合され、「有明」全体でも運行本数が現状から2本削減となります。
また、熊本駅と博多駅との間で区間運行されていた新幹線の速達列車「さくら」も全て廃止となるそうなので、次回のダイヤ改正では熊本―博多間の削減が図られる「減量ダイヤ改正」 となってしまう訳です。
熊本駅に発着する「有明」は、深夜と未明という極端な時間に設定されており、いわゆるニッチな需要を吸い上げる列車なので乗客数は多くはありませんが、それでも必ず一定数の乗客利用はあるように見えます。
熊本駅前の駐車場を利用して自家用車と組み合わせて使えば、かなり便利だと思うんですけどねぇ(駐車料金の割引サービスもあるし)。
しかし昨今の厳しい社会情勢では、僅かな人数の為の公共サービスを維持することはままならないということでしょうか。
ちなみにJR九州以外でも、東北のブルートレイン「あけぼの」の定期運行取りやめ(実質的な数年後の廃止決定)が決まったようです。
全国的に、なんだか夜が寂しいダイヤ改正になりますね…