中国の衛星破壊と“国産”新幹線

一つ前の記事でもちょっと書いたが、中国の衛星破壊実験について。

中国、衛星破壊実験に成功　米政府は懸念伝える(朝日新聞) - goo ニュース

宇宙になにかを上げようとすると、必ず「ゴミ」が発生する。ロケットの切り離しの際に廃棄されたモータやエンジンの燃え殻とか、その破片とか。
日本でも昨年2月22日に打ち上げた赤外線天文衛星ASTRO-Fあかりの本体望遠鏡開口の際に、望遠鏡の蓋を火工品で吹き飛ばした結果「宇宙ゴミ（デブリ）」が発生している。
スプートニク以来、人類は夥しい人工物を宇宙に打ち上げてきたのだから、地球を取り巻く軌道には今や無数の「宇宙ゴミ（デブリ）」が飛び交っている事になる。
地球の周りに雲のようにびっしりとデブリが軌道を描いているＣＧを御覧になった方も居られると思う。

だからと言って、これはあんまりだろう？
「打ち上げの際にやむなく発生するゴミ」とは次元が異なる。軌道上の衛星を弾頭で直撃すれば凄まじい量のデブリが広範囲に撒き散らされて取り返しのつかない事態になるという事ぐらい、誰でも想像できそうなものだが。
しかも今回の衛星破壊実験は所謂「宇宙戦力の誇示とアメリカ牽制」を狙っているとしか思えない。
中国は21世紀にもなって、単細胞な力の誇示の為に宇宙の空に危険なゴミを撒き散らしたのだ。

それと、数日前に気になったニュースがこれ。
“東北新幹線”中国を走る(産経新聞) - goo ニュース
ＪＲ東日本Ｅ2系新幹線車両をベースにした中国高速鉄道CRH2型、日本から完成品の形で輸出された車両をベースに中国でライセンス生産されたコピー製品であるが、中国政府はそのことに一切触れず徹底的に「中国の国産車両」とアピールしている。
それでも中国人乗客はインターネット経由の情報で、この車両が実は日本の新幹線のコピーである事を皆知っていると言うお粗末ぶりだったようだが。。。
しかし中国は政府が平然と「インターネット検閲」をやるような国家なので、いずれCRH2型の出自についての情報もネット上から抹殺されてしまうのではなかろうか？

いずれにせよ、空前の経済成長の裏でここまでダーティーな事を平気でやらかす危ない超大国が日本のすぐ隣にあるということに対して、我々日本人はもっと危機感を持ったほうがいいと思うのだが。
とりあえず、「オリンピックもいいけどその前に、自分達が宇宙にばら撒いたゴミを掃除する方法でも考える姿勢を見せてね」位は言って…やれないだろうなぁ日本政府は(´・ω・`)

そういえば、中国高速鉄道CRH2型より一足早く台湾高速鉄路も開業していたんだっけ。
台湾新幹線「出発」(産経新聞) - goo ニュース
早く乗りに行きたいが、2月以降の台北行き航空券高いなぁ。。。

きく8号、ハッブル、相次ぎダウン

昨年暮れ、宇宙に見事にアンテナの大輪の花を咲かせたＪＡＸＡの技術試験衛星「きく8号」。いよいよこれからテニスコート2面分（！）の超巨大なアンテナを使ってバリバリ電波を送受信しようとしていたところにトラブルが発生した模様。

技術試験衛星VIII型（ETS-VIII：きく8号）通信系ミッション機器の異常について（ＪＡＸＡプレスリリース）
電源がうまく入らないとのことだが、なんとか直せればいいが。

一方、ＮＡＳＡのハッブル宇宙望遠鏡にもトラブルが。
ハッブル宇宙望遠鏡の主力カメラが故障―ＮＡＳＡ(時事通信) - goo ニュース
こちらも電気系のトラブルらしい。

こう続けてトラブルが発生すると、つい「中国が軌道上にばら撒いたデブリのせいじゃないのか…」とか考えてしまう。

きくはちぞうもハッブルも、はやく元気になりますように！