肝臓病と共に生きる人たちを応援します

肝臓友の会との関わりで成長した肝臓専門医のブログです。2017.2.12より新規開始しました。

第12回北海道局所治療研究会

2008年04月20日 | 学会研究会報告新聞記事など
RFAの普及や合併症のことをよくしって治療法として確立することを目的に設立した研究会です。有る程度の役目を果たしてきているということで、年1回開催になるとのことでした。
この報告は結構専門的な言葉なので、難しいです。わかるところだけでも参考になればと思います。

第13回の当番世話人に札幌緑愛病院 川西 輝明が担当になりました。
2009年4月日程で開催となると思います。そのときはご協力のほどよろしくお願いいたします。

特別講演 とても勉強になりました。
 肝がん治療におけるRFA ~3機種の使い分けと今後の展望
 順天堂大学医学部附属練馬病院 消化器内科 先任准教授 國分茂博先生

HIFU(高密度焦点式超音波療法)もやっと治験が始まるよう 中国ではもう行われている。

RFAの3機種の肝がん治療後の局所再発率は、腫瘍径別でも、ほとんど違わない 大きさでは言えないデータとなっている。すごい。大きさによって焼き方を検討していることが、結果に表れている。

前向きの検討 初発単発3cm以下で行った累積局所再発 年5.8%

エタノールを追加して行くと大きく焼ける。RITAはこれができるのでいいと 展開じゃなくても追加でさして熱いうちに焼く

5年再発率 77%
局所再発を押さえられた方が、予後を改善する因子となっていた。
局所再発を見込んで治療というのは、この結果からはだめかな。予備能からそうせざ
るを得ないとき以外は、マージンをしっかり焼くことが必要。

三機種での検討
3cmも2cm針も幅は変わらないことがわかったと あら、大きいと思うけど。。。
展開針は横に広く焼ける

重ね焼きか1本で広く焼けるのを選択するか。血流遮断を追加するとどの針も可能となる

周辺との関連で焼ける範囲を調節できるものがいい
S7,8、RHA隣接はCool-tipがいいだろう

肝表面から2cm未満のアブレーションでは、Cool-tipの3cm針は避けた方がいいだろうと余計なところが焼けるので展開針がいいだろうと

展開針は、焼いたとに広げるのは危険なことがあるので要注意

大型肝がんは何センチ以上か3cmで予後がわかれる

4cm焼くとアルブミンなどの予備能が戻るのに半年かかる
60才以上でも遅いことがわかったと 高齢になるほど開腹が遅いと言える
食欲が少ないとか色々あるのだろうと
BCAAを前から投与すると予防できるようになってきたと

大きいものを焼くには エタノール併用 簡便で安い
3方向から焼く 

RITAでは生食をくわえると丸く焼ける モデル70ではエタノール入れると5mm弱広く焼ける

PEIT針を追加してやる方法がある、熱を上げた後に入れることが効果的

4cmを超えると重ね焼きが必要
血流遮断すると両脇8mmついかできると

TAE直後の方が、熱の期間も短かったりで、予備能の低下が少ないこともあると
1週間あけずに翌日という方法がいいのではないかと。

85mmの肝がんまでやったことがあるとのこと

他臓器のRFA 肺、乳房、副腎、甲状腺、骨、膵、GIST

曲がるRITA針(日本では売られていない) CTなどの狭いところで刺すとき

現在、海外で行われている治療法の紹介もありました。
CelonPower Cool-tip3本使ってる。鼻炎とか、いびきでも使ってると
マルチポーラの仕組みを使っている、三本の針の間を電流が行き来する。これはすごいと思いました。
しかし日本人の体格だと難しい
海外ではほとんど導入されているで。
CelonAGはドイツにある日本のオリンパスが買収した。
基本がバイポーラなので周辺に広がらなくていい

腫瘍に直接刺さずに焼ける可能性がある 日本で現在検討してみて38の円形で厚みが25mmやける

日本では肝臓ではHIFU(高密度焦点式超音波療法)してないが、中国はやっている 痛みもなく、前投薬も点滴もなくできている1回に3mmやけるので、何回かに分けて焼く 一点に対して50秒ずつ焼く

日本でHIFU(高密度焦点式超音波療法)の治験は3ヶ月後くらいにはじめるとのこと。

○そうはいっても、今あるものでラジオ波のあとはどうするか

Vp3でもこれだけできた 治療後再発でVp3となった症例
リピオドールTAEでできるか
Thread & streek sign がでてるものは、いい適応かと

アイエーコールは血小板下げる副作用は少ない
リピオドールとアイエーコールは1対10で行くのが多いと1対8APシャントでも行っても大丈夫な良はこの位だろうと

難しい肝がんの治療に対して、いろんな検討をしていて、とても勇気づけられる話で、本当に聞けて良かったと感じました。



自作CDを診察室待合いに置いてみました

2008年04月19日 | 肝臓センター
先日も、札幌の肝臓病フォーラムで、自分の作詞作曲の歌を歌わせてもらって、患者さんから希望が少しあったので、CDをつくってみました。無料配布中です。といってもたくさんいっぺんには作れないので、希望される方は、コメントにでも、入れてくれれば取っておきます。

身内からは、そんなのほしがる人いないんじゃないと言われていたのですが、先日30枚持って行ったのが、すぐ無くなった話をしたら、びっくりしていました。療養体験の有る患者さんからは、涙がでた、感動したとうれしい言葉を頂きました。みんなの元気がでるような歌がつくって行けたらいいなと思います。

収録曲は
あしたは何があるのかな
あきらめないで
ありがとう
滝川の新年会での歌の集い

です。

砂川 夕張 栗山 八雲 芽室 豊浦で医療講演検討中 療養相談もどうぞ

2008年04月19日 | 医療講演やイベント
現在、砂川、栗山、夕張、芽室、紋別、豊富、八雲、函館などで医療講演を検討中です。自分の地域でもと希望のある方は是非コメントに入れていただければ、可能な限り検討していきたいと思います。
コメントに療養相談をしていただければ、非公開希望としてメールアドレスを記入していただければ、個々に相談をすることも可能ですので、是非ご利用下さい。

予定日程地区 決定となり次第再度掲載します。
5月17日土 砂川
6月21日土 夕張 栗山
6月29日日 八雲
7月5日土 芽室
7月12日土 豊浦
10月18日土 函館
紋別未定

講演内容 60分くらい
 きっとかなう夢のために
ー肝がんの不安が無くなる世の中を目指してー
講師 札幌緑愛病院 肝臓センター所長 川西 輝明

無料療養相談 講演会終了後行います。
お問い合わせ先 肝がん検診団事務局 011-350-1008(留守番電話です)

B型肝炎が治ったと言われたかたや、C型肝炎の治療後ウイルスがいなくなった方も
定期的な検診は必要ですので受診をお勧めします。

石狩 新篠津 肝がん検診 予約受付開始

2008年04月15日 | 肝がん検診
肝炎の治療はここ数年めまぐるしく進歩していますので、しばらく医療機関を受診されていない方は是非受診されることをお勧めします。
○対象 
本来の肝がん検診では、肝癌になりやすいと言われている
B型肝炎ウイルスを持っている方(HBVキャリア)
C型肝炎ウイルスを持っている方(HCVキャリア)
特に落ち着いているからと受診されていない方や治ったからといわれている方は
是非受診してください。
肝臓病のある方
過去に肝臓病になったことのある方
輸血や血液製剤を使用したことのある方
肝臓病の家族がいたことがある方
を中心に受診を勧めています。

石狩地方(新篠津)肝がん検診
○検診日時 2008年5月17日(土)午前9時~午前12時
○検診場所 新篠津村保健センター
  住所 石狩郡新篠津村第47線北13番地
  電話 0126-57-2111(保健予防係)
○検診費用 対象者 6000円
 新篠津村住民の方は1000円での受診が可能となるかも知れません。検討中です。
○検診内容 問診、採血、腹部エコー
      肝臓専門医による療養相談 
○予約が必要です。先着50人 4月15日火 受付開始
 受付時間 午後1時~午後5時 土日祝日休み 
 電話番号 011-350-1008 肝がん検診 事務局(留守番電話のことあり)
  留守電の場合、平日の日中に連絡の取れる電話番号とお名前を録音下さい。
  のちほど、こちらからご連絡いたします。
 申し込み締め切り 5月8日木

肝炎肝癌についての相談 再掲載 カウンター

2008年04月14日 | 肝臓センター
現在、私の方も相談にのれます。返事が遅くなることがありますこと、お許しください。メッセージやコメント欄を使用して、相談していただければと思います。
肝癌検診団の相談コーナー
もしくは、このブログ(肝臓病と共に生きる方を応援します)の記事のコメントのところへ相談内容を載せてくれると公開していいものは公開しますし、個人情報が載っているものは公開せずに相談にのることも可能です。メルアドを記載していただければと思います。電話での対応は時間的に難しいのでできるだけ、メールで対応していきたいと思います。

また、公開すると同じような悩みの方の解決にもなるので、公開してもよろしい場合は、その旨記載していただけると有り難いです。

私も参加しているブログのMELITの掲示版 では、慶応の肝臓専門の加藤先生も質問に答えてくれますので、活用してみてください。


カウンター

平成20年4月13日 十勝帯広肝ガン検診55名受診 終了

2008年04月14日 | 肝臓センター

平成20年4月13日 十勝帯広肝ガン検診55名受診 終了しました。
朝8:30に会場が開き、使用する部屋が空くのが45分、去年の記憶がなくなっていました。8:30から準備が出来るものと思っていました。検診の場所も4階と思っていたら3階だったし、なんとも、抜けまくりでした。
しかし、設営時間は部屋の扉が開いてから、20分弱、9:00には開始できるというスピード設営でした。みんなの動きの速かったことすばらしいの一言でした。しかし、エコーの機械が電圧を必要とすることなど、次回に向けて確認すべき事項がいろいろとあり、大きな検診になるのは大変なことなんだなあと実感しました。写真は、スピード設営を可能にしたキャンプ用品です。
最終的には午後2時半に終了解散という形に出来ました。

さて、検診は最終的に55人の方が、受診してくれました。残念なことに肝がんの患者さんが一名見つかりました。この間肝がん検診が出来ていれば、見つかったかも知れない方でした。そのときそのときに出来ることを、しっかりやることが大切です。検診のない地域の方も、病院に必ず受診してフォローを受けてほしいと思います。また、C型肝炎の治療方針が変わっていることなど最新の治療が変わってきていることを知ってもらって、専門医のいる病院につなげることができた方が5人いました。帯広の病院を紹介することが出来ましたので、よかったです。
この検診を受けて大丈夫と言われて1年安心して過ごせる、そんな声をたくさん聞けた検診でもありました。
十勝肝炎友の会の協力によって多くの方の肝がんの不安が減らすことが出来たと思いました。みなさん有り難うございました。
地元からは、検査技師4名、看護師2名、十勝肝炎友の会1名、事務1名、札幌から医師1名、検査技師1名、事務1名、道央肝炎友の会の方1名 総勢12名でした。

次回は、石狩新篠津、空知滝川が検診予定です。多くの人が安心してもらえたらと思います。

帯広医療講演と座談会

2008年04月13日 | 医療講演やイベント
4月12日午後6時から 帯広医療講演
えりもでの肝ガン検診を終えて、肝がん検診団と帯広肝炎友の会の共催で、とかちプラザ3階にて行いました。

今回は、肝がん検診受診歴のある人にだけハガキにて、お知らせしてどのくらいの参加があるかということをみてみようと企画してみました。検診受診予約が64名有る地区なので、有る程度の参加があると思っていたのですが実際には2名でした。
肝がん検診の受診希望と医療講演の希望とが明らかに違うことがわかります。検診のお返しの医療講演を再度企画して、どのような参加人数になるかをみていきたいと思います。

講演を聴きに来てくれた方は大変不安があった人たちで、講演とそのあとの座談会で心配してたことが安心できる内容に変わったと喜んでくれていたので、企画内容としては、医療相談というスタイルと座談会という小グループ的なスタイルも有るのだな
と思いました。

4月12日 日高えりも肝がん検診 59名受診

2008年04月13日 | 肝がん検診

朝は霧がかかって、あいにくの天気でしたが、受診者の方の流れも大変よくスムーズな検診となりました。
一人肝がん疑いの方がいました。他疾患にて5名、診療情報作成しました。

えりも地区はB型のキャリアの多い地区で久しぶりの検診となった方がたくさんいました。来年もお願いしますと言っていかれた方が多かったのが印象的でした。

脂肪肝のみの方の受診も有りましたが、近年のNASHのからみもあり、アルコール性の脂肪肝の方が多い地区でもあり、フォローしていくようにしています。

えりもの保健師さん2名が参加してくれて、現地の検査技師さん看護師さんも来てくれてとても助かりました。
設営がとても楽で肝がん検診用のカーテンがまだ残っていて、大変助かりました。

帯広から駆けつけてくれた検査技師3名、札幌から医師1名、事務1名、検査技師1名、友の会の看護師1名 全体で11名の検診スタッフでした。

日高えりも肝がん検診前日準備 田中旅館で夕食

2008年04月12日 | 肝がん検診

病院を2時すぎに出発して、6時前に到着。えりもの保健福祉センターで、到着を待っていてくれて、翌日の肝がん検診を準備しました。今回は、エコー用のベッドを3台用意してもらえて、一台はテーブルを流用。以前肝がん検診をしていた場所であり、最初からエコーを置くスペースが出来ていて、とても、準備がしやすい会場で、感謝の限りです。
到着を待っていてくれた、山田保健師さん本当に有り難うございました。ベッドを貸し出してくれたえりも診療所の方々有り難うございました。

去年はえりも国保診療所で、26名エコー2台体制で行った肝がん検診ですが、今年は61名の受診予定で、エコー4台で行う予定です。去年の倍、費用も以前やっていた、自己負担1500円よりも4倍の6000円ですが、これだけの人数が集まったことにびっくりしています。今回はエコーの機械を東芝さんが貸し出してくれました。

写真は、田中旅館ででた、夕食です。貝御前というだけあって、大きなつぶやホッキ貝など食べ応えのあるメニューでおいしかったです。午後9時過ぎに到着した、スタッフも夕食を出していただけて、旅館の方にも本当にお世話になりました。ありがとうございます。