ヤマアカガエルの産卵に春を知る日

山里の日々の生活と自然、そして稼業の木工の話

学習机の完成・材木干し

2013年03月21日 | 木工
春がどんどん進む。





隣家の紅梅が咲いた。
この木は結構な老木です。
花のアップの写真も撮ってみたけれど、
梅はやはり枝ぶりが大事だよね。






川沿いの崖の木に花が咲いてた。
調べると「アブラチャン」という木らしい。変な名前。
こういう木は花のアップより、全体のたたずまいを見る方がいいと思う。
ので、下の写真も。










桂の木の新芽がわずかに赤くなってきた。





通勤路の道端に比較的大きな漆の木が2本ほど生えていて、
いつも通りながら、実がついたなあとか紅葉したなあと眺めていたのだが、
先日、幹に刻みが入れられているのに気が付いた。



山の人が木を立ったまま枯らす方法だ。
かぶれるから嫌われて枯らされてしまうのかな。
私は漆に強いから気にせず毎日下を通っていたけれど。
漆をかいたりする気はないけれど、何となく残念。







材木にかけていたトタンが強風でふっ飛んでしまい、直していたら、
冬の眠りから覚めた蜂がいた。
セグロアシナガバチかなー。虫の名前は難しいなー。






ヒシバッタなども卵から孵ったようです。






今日、山の向こうの町から材木屋さんが納品に来てくれました。



独立したころからお付き合いのある、もっともお世話になってきた業者さんです。
広葉樹ばかりを扱う、とても珍しい製材屋なのですが、
道路の拡張にかかって、昨年製材工場はやめてしまいました。
今回も本当は少しばかりの材が入用だっただけなのですが、
上野村の特産のシオジという材があったので、ついいろいろ買ってしまいました。
今回のシオジはかなり前に仕入れてあったものだそうで、原生林の木だそうです。

必要だったのはオノオレカンバという木です。
このあたりではミネバリともいいます。
斧が折れるほど硬い木なのでオノオレカンバ。
この木で箸やスプーン、レンゲなどを作る予定です。
硬いけれど狂いにくい木なのだそうです。

写真右手がシオジ。左がオノノレカンバ。



そしてあと1種類、クルミも買いました。
このクルミだけは製材したての生木なので、干す必要があります。
来た板は皮もむいてありません。
皮を付けたままにしておくと虫に卵を産まれて食害にあうので、むく必要があります。





これが皮付きの板。
皮には森に生えていた時の苔まで付いています。





銑(セン)という道具を使って皮をむきます。
結構な労働です。





皮をむいた板。





ヒビの進みそうなところにかすがいを打ち、桟を入れて積み上げ、屋根をかけて作業は終わり。
生の板はずっしりと重いです。
作業中、山中でサルが喧嘩をする声が聞こえる。

45mm厚の板なので、使えるのは2年後くらいです。





さて本題の家具作りといえば、




学習机はやっと完成しました。
机と引き出しはサクラ材。
本立てはサクラがなくなってしまったので、クルミ材です。





サクラの家具は凛とした表情があっていいですね。
ツマミはウォールナット。






今回の机と混成ロットで作っていたTV台。
こちらはクルミ材。
小さい家具で、なかなかわいい出来です。
この倍くらいの大きさのものはよく作ります。
TVが小さいので台も小さい。