宇宙のはなしと、ときどきツーリング

モバライダー mobarider

第二の地球の見つけ方

2007年05月01日 | 宇宙 space
将来地球に住めなくなって人類の移住先を探すにはどうします?

あやしい星を絞り込んで探査機を飛ばしますよね。
この探査機を飛ばすのに最も有力な惑星が発見されています。

これまでは観測能力の限界から発見できる惑星は、
地球に比べてはるかに重いものや、恒星から近過ぎて超高温状態の惑星がばかりでした。

地球に近いサイズで、恒星からの距離も液体の水が存在しうる範囲、そして地球からの距離も近い惑星はなかなか発見されていませんでした。


しかしヨーロッパ南天天文台が運営する“ラ・シーヤ天文台”により状況が変わりつつあります。

この2、3年で質量がはるかに地球に近い惑星が次々と発見されているのです。
これは“ラ・シーヤ天文台”の3.6メートル望遠鏡に備え付けられた“HARPS”と呼ばれる装置によるものです。

太陽系の外にある惑星を直接見ることは今のところ難しいのですが、
惑星の公転による恒星の規則正しい“ぶれ”を調べることで、惑星の存在を知ることができます。

“HARPS”は“ぶれ”から生ずる恒星のスペクトル変化を世界最高の精度で検出することができます。
そして“HARPS”の活躍により、地球のように水が液体として存在しうる位置の惑星が発見されました。

てんびん座の方向20.5光年の距離にある恒星“Gliese 581”に、
地球の約5倍の質量と1.5倍の半径を持ち、13日で“Gliese 581”の周りを1周する惑星“Gliese 581 c”が存在します。

公転周期の短さから分かるように、地球と比べて恒星までの距離はかなり短めです。
でも“Gliese 581”の質量は太陽のわずか3分の1、はるかに暗い恒星なんですねー
このため惑星“Gliese 581 c”の平均気温は摂氏0~40度ほどと見積もられています。

もし実際に表面の温度がこの範囲内であれば水は液体として存在し、さらに生命が存在する可能性もでてきます。

まだまだ人類が生活するのに快適かどうかまでは分かりませんが、探査機の行き先には十分!
何か発見がありそうでワクワクしますね。