人類史上初の「彗星への探査機着陸」を成功させた、
ヨーロッパ宇宙機関の周回探査機“ロゼッタ”。
この“ロゼッタ”が、
追跡中の彗星から発生する、チリとガスの爆風の中に突入した後、
位置制御や地球との通信を行う機器類が、
一時機能不能になっていたそうです。
ヨーロッパ宇宙機関によると、
探査機“ロゼッタ”は、チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星に急降下して接近していたときに、
重大な困難を経験…
“ロゼッタ”は現在、正常な状態に戻っているのですが、
通常の科学的作業の再開には、もう少し時間がかかる見込みです。
それと“ロゼッタ”が、
彗星にこれほど接近することは、もう二度とないそうです。
迷子になった“ロゼッタ”
探査対象になっているチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星は、
太陽に刻一刻と近づいています。
太陽熱によって表面温度が上昇すると、チリは彗星表面からはぎ取られ、
そして熱せられたガスが、宇宙空間に噴出すことになります。
この壮観な天体ショーは、運が良ければ、彗星が太陽に接近通過する際に、
明るく輝く“コマ”として地球から見ることができます。
でも、彗星表面から高度14キロ以内に突入した“ロゼッタ”にとって、
この噴出現象は、予想外の規模で問題となったんですねー
彗星から噴出している濃密なガスとチリの中を飛行することで、
“ロゼッタ”に搭載の太陽電池パネルは、その抵抗にさらされてしまうことに…
さらに、星を自動追跡して位置を制御する“ロゼッタ”の追跡装置が、
彗星から飛来する何百個もの破片を星として誤検出。
その結果、“ロゼッタ”は軌道の外に流され始め、
地球上の管制センターとの通信に使用されるアンテナの向きも、
地球の方向からズレ、通信状態が不安定になりました。
ただ、“ロゼッタ”はその後、自動的にセーフモード入るんですねー
これにより、“ロゼッタ”は遠く離れた地球との通信の継続を試みるため、
観測機器すべての電源を落としています。
そして、彗星から約75キロ離れた時点で、“ロゼッタ”の追跡機能は復活。
自らの位置を再検出しています。
“ロゼッタ”は現在、彗星から400キロ離れた安全な距離に位置していて、
今後、100キロ以内にまで戻される予定です。
彗星が太陽に最も接近する“近日点”に向かって進むにつれ、
チリとガスの危険性は、さらに大きくなる可能性が高くなります。
なので、今後の彗星への接近探査は、
これらのリスクを考慮して、見直す必要がありますね。
こちらの記事もどうぞ ⇒ “ロゼッタ”が彗星コマで起こる分子分解プロセスを解明
ヨーロッパ宇宙機関の周回探査機“ロゼッタ”。
この“ロゼッタ”が、
追跡中の彗星から発生する、チリとガスの爆風の中に突入した後、
位置制御や地球との通信を行う機器類が、
一時機能不能になっていたそうです。
彗星探査機“ロゼッタ”から切り離される実験用着陸機“フィラエ” (イメージ図) |
ヨーロッパ宇宙機関によると、
探査機“ロゼッタ”は、チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星に急降下して接近していたときに、
重大な困難を経験…
“ロゼッタ”は現在、正常な状態に戻っているのですが、
通常の科学的作業の再開には、もう少し時間がかかる見込みです。
それと“ロゼッタ”が、
彗星にこれほど接近することは、もう二度とないそうです。
迷子になった“ロゼッタ”
探査対象になっているチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星は、
太陽に刻一刻と近づいています。
太陽熱によって表面温度が上昇すると、チリは彗星表面からはぎ取られ、
そして熱せられたガスが、宇宙空間に噴出すことになります。
この壮観な天体ショーは、運が良ければ、彗星が太陽に接近通過する際に、
明るく輝く“コマ”として地球から見ることができます。
でも、彗星表面から高度14キロ以内に突入した“ロゼッタ”にとって、
この噴出現象は、予想外の規模で問題となったんですねー
彗星から噴出している濃密なガスとチリの中を飛行することで、
“ロゼッタ”に搭載の太陽電池パネルは、その抵抗にさらされてしまうことに…
さらに、星を自動追跡して位置を制御する“ロゼッタ”の追跡装置が、
彗星から飛来する何百個もの破片を星として誤検出。
その結果、“ロゼッタ”は軌道の外に流され始め、
地球上の管制センターとの通信に使用されるアンテナの向きも、
地球の方向からズレ、通信状態が不安定になりました。
ただ、“ロゼッタ”はその後、自動的にセーフモード入るんですねー
これにより、“ロゼッタ”は遠く離れた地球との通信の継続を試みるため、
観測機器すべての電源を落としています。
そして、彗星から約75キロ離れた時点で、“ロゼッタ”の追跡機能は復活。
自らの位置を再検出しています。
“ロゼッタ”は現在、彗星から400キロ離れた安全な距離に位置していて、
今後、100キロ以内にまで戻される予定です。
彗星が太陽に最も接近する“近日点”に向かって進むにつれ、
チリとガスの危険性は、さらに大きくなる可能性が高くなります。
なので、今後の彗星への接近探査は、
これらのリスクを考慮して、見直す必要がありますね。
こちらの記事もどうぞ ⇒ “ロゼッタ”が彗星コマで起こる分子分解プロセスを解明
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