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太陽風は南北で吹き方が違う、太陽活動の変化と関連

2015年05月11日 | 宇宙 space
名古屋大学 太陽地球環境研究所の30年近くにわたる観測から、
太陽風の南北半球での吹き方の違いが、
太陽活動と密接に関連していることが分かってきました。


太陽地球環境研究所では、長年の観測データから、
1985年から2013年までの、太陽から常時吹き出すプラズマ流“太陽風”の、
南北非対称性を調べました。

太陽風は緯度経度や太陽活動の状態によって、吹き方に違いが見られ、
また、南北半球で速度が大きく異なることがあります。

調査の結果、
活動極大期の高緯度において、太陽風の分布が南北非対称になること、
北極での変化を、南極が後追いするという傾向があること、
さらに、近年の太陽活動の衰退にしたがって、
大きな南北非対称性が長期間現れていることが分かってきました。
1983年から2013年までの太陽風の速度分布。

太陽活動は約11年周期とされ、黒点の数はそれに応じて増減します。

でも、活動極大期にあたる現在においても、黒点の発生は100年来の少なさ…
気になるのは、太陽の磁場を作りだすメカニズムに何か異変が発生していること。

今回明らかになったような、太陽活動の衰退にともなう太陽風の変化は、
17世紀に約50年にわたって黒点がほとんど観測されなかった、
“マウンダー極小期”などの期間にも起こっていたと考えられるんですねー

なので今回の研究は、
太陽活動と地球気候のつながりを解明する上で、
重要な手がかりを与えてのかもしれませんね。
太陽地球環境研究所(左)と長野県・木曽観測所(右)のアンテナ。
これらのアンテナで同時に天体電波源のまたたき現象を観測し、
太陽風を測定する。



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