これまで私たちの“天の川銀河”より2~3倍大きいと考えられてきた“アンドロメダ座大銀河”の質量。
でも、最新の研究では両銀河の質量がほぼ同じという結果が出たそうです。
銀河の質量
私たちの“天の川銀河”のすぐ隣にある巨大な渦巻銀河が“アンドロメダ座大銀河”です。
隣といっても2つの銀河の間隔は約200万光年もあるのですが、宇宙的なスケールで見れば非常に近い存在。
この2つの銀河に加えて、さんかく座の渦巻銀河M33、その他数十個の矮小銀河で“局部銀河群”と呼ばれる銀河の集団が構成されています。
その“局部銀河群”の中で飛び抜けて大きな質量を持っているのが“アンドロメダ座大銀河”と“天の川銀河”です。
この2つの銀河を比較してみると“アンドロメダ座大銀河”の方が“天の川銀河”より2倍から3倍重いと考えられてきたんですねー
脱出速度から質量を測定
今回、研究により新たに推定されたのは“アンドロメダ座大銀河”の質量。
西オーストラリア大学およびオーストラリア国際電波天文学研究センターの研究チームは、銀河からの脱出速度を測定する新しい手法を用いています。
たとえばロケットの打ち上げでは、地球の重力を振り切るために秒速11キロの速度で宇宙へ飛び立ちます。
私たちの“天の川銀河”は地球の100京倍(10億の10億倍)以上重いので、“天の川銀河”の重力に打ち勝って銀河の外にでるには秒速550キロもの速度が必要になるんですねー
今回研究チームは、この原理を用いて“アンドロメダ座大銀河”の質量を絞り込んでいます。
そして、明らかになったのが“アンドロメダ座大銀河”の質量は太陽の約8000億倍で、“天の川銀河”の質量とほぼ同じということでした。
“アンドロメダ座大銀河”に存在する高速度星の軌道を調べて脱出速度を見積もったところ、“アンドロメダ座大銀河”のダークマターの量は、これまで考えられていたよりもはるかに少なく、過去の観測から推定された量のわずか3分の1にすぎないことが分かりました。
オーストラリア国際電波天文学研究センターの研究チームは、
今回の研究と同様の手法で“天の川銀河”の質量の推定値を下方修正していて、
今回の発見は“天の川銀河”の周辺にある数々の銀河の性質を理解する上で、
大きな意味を持つと考えられている。
そう、この研究結果により、“アンドロメダ座大銀河”のダークマター(暗黒物質)の総量が、これまで過大に見積もられていた可能性がでてくることになりました。
今回の成果は、“アンドロメダ座大銀河”と“天の川銀河”の両銀河が属する局部銀河群についての理解を、すっかりと変えてしまうものになります。
過去50年間にわたって蓄積されてきた局部銀河群に関する知識が覆されたんですねー
“アンドロメダ座大銀河”が“天の川銀河”に比べて大きいわけではない。
っということになると、遠い将来に起こると考えられている2つの銀河の衝突についても、新たな数値シミュレーションなどの研究が必要になりますね。
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アンドロメダと天の川、銀河同士の衝突は始まっている?
でも、最新の研究では両銀河の質量がほぼ同じという結果が出たそうです。
銀河の質量
私たちの“天の川銀河”のすぐ隣にある巨大な渦巻銀河が“アンドロメダ座大銀河”です。
隣といっても2つの銀河の間隔は約200万光年もあるのですが、宇宙的なスケールで見れば非常に近い存在。
この2つの銀河に加えて、さんかく座の渦巻銀河M33、その他数十個の矮小銀河で“局部銀河群”と呼ばれる銀河の集団が構成されています。
その“局部銀河群”の中で飛び抜けて大きな質量を持っているのが“アンドロメダ座大銀河”と“天の川銀河”です。
この2つの銀河を比較してみると“アンドロメダ座大銀河”の方が“天の川銀河”より2倍から3倍重いと考えられてきたんですねー
脱出速度から質量を測定
今回、研究により新たに推定されたのは“アンドロメダ座大銀河”の質量。
西オーストラリア大学およびオーストラリア国際電波天文学研究センターの研究チームは、銀河からの脱出速度を測定する新しい手法を用いています。
たとえばロケットの打ち上げでは、地球の重力を振り切るために秒速11キロの速度で宇宙へ飛び立ちます。
私たちの“天の川銀河”は地球の100京倍(10億の10億倍)以上重いので、“天の川銀河”の重力に打ち勝って銀河の外にでるには秒速550キロもの速度が必要になるんですねー
今回研究チームは、この原理を用いて“アンドロメダ座大銀河”の質量を絞り込んでいます。
そして、明らかになったのが“アンドロメダ座大銀河”の質量は太陽の約8000億倍で、“天の川銀河”の質量とほぼ同じということでした。
“アンドロメダ座大銀河”に存在する高速度星の軌道を調べて脱出速度を見積もったところ、“アンドロメダ座大銀河”のダークマターの量は、これまで考えられていたよりもはるかに少なく、過去の観測から推定された量のわずか3分の1にすぎないことが分かりました。
オーストラリア国際電波天文学研究センターの研究チームは、
今回の研究と同様の手法で“天の川銀河”の質量の推定値を下方修正していて、
今回の発見は“天の川銀河”の周辺にある数々の銀河の性質を理解する上で、
大きな意味を持つと考えられている。
そう、この研究結果により、“アンドロメダ座大銀河”のダークマター(暗黒物質)の総量が、これまで過大に見積もられていた可能性がでてくることになりました。
今回の成果は、“アンドロメダ座大銀河”と“天の川銀河”の両銀河が属する局部銀河群についての理解を、すっかりと変えてしまうものになります。
過去50年間にわたって蓄積されてきた局部銀河群に関する知識が覆されたんですねー
シミュレーションによる衝突前の“アンドロメダ座大銀河”と“天の川銀河” |
っということになると、遠い将来に起こると考えられている2つの銀河の衝突についても、新たな数値シミュレーションなどの研究が必要になりますね。
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アンドロメダと天の川、銀河同士の衝突は始まっている?
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