宇宙のはなしと、ときどきツーリング

モバライダー mobarider

お互いを回り合う連星系が傾いている訳は?

2014年08月16日 | 宇宙 space
連星系おうし座HK星を構成する2つの若い星を、それぞれ取り囲む原始惑星系円盤。
この円盤が、お互い傾いた面を持つことが分かりました。

このことは、大きくゆがんだ軌道や、傾いた軌道を持つ系外惑星の、
起源の謎を知る手がかりになるのかもしれないんですねー
おうし座HK連星系のB星(左)とA星(右)(イメージ図)

約450光年彼方の“おうし座HK星”は、
誕生後500万年以内という2つの若い星が、お互いを回り合う連星系です。

2つのうち、暗い方のB星を取り囲むガスとチリの円盤(原始惑星系円盤)は、
これまでにも観測されていいたのですが、
主星Aの円盤は、今回初めてとらえることに成功したんですねー

主星Aの円盤は、アルマ望遠鏡によるミリ波による観測でとらえられ、
A星とB星の円盤は、互いに60度以上の角度を成していることが分かります。

つまり2つの円盤は、連星系の軌道面と同じ面にはなく、
少なくとも1つの円盤が大きく傾いてるということになります。

こうした円盤の中で作られる惑星は、
もう一方の星の重力を受けて、軌道が傾いたりゆがんだりします。

なので今回の観測結果は、
惑星の軌道を乱すメカニズムが、惑星誕生の段階に存在していることを示すことに…

そして、親星である惑星の形成過程に、大きく影響を受けているようです。
他の説を否定することはできないのですが、
連星であることが大きく影響していることは確かなんですねー

研究チームでは今後、
おうし座HK星のように原始惑星系円盤の向きが揃っていない連星系が、
一般的なのか、それとも珍しいものなのかを調べていくようです。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿