要介護4のご利用者様の辱そうの話です。
ここ数週間で体力の衰えが進み、辱そうができてしまいました。数日前からは食事の量も減り、心配な状態です。
急いで辱そう予防マットを導入しました。訪問入浴の最中ににエアマットを敷き込みました。(訪問)入浴は大変お好きな方です。入浴中は気持よさそうに、鼻歌でも歌っているかのようです。
辱そう予防エアマット
エアマットを敷き込む作業中に、ご利用者様の寝具環境をチェックさせて戴きました。エアマットの上に羊毛混の敷きふとん、その上にアクリルのボア敷きパット、掛けはというと、アクリルの毛布が2枚と一番上に羽毛ふとんという状態でした。フリースのパジャマ(?)を着てみえました。
これでは辱そう予防は難しいかな? と、いうのも湿気を吸うところが無いのです。エアマットを使えばそれだけで「辱そう予防」が可能と思って見える方が実は多いのです。これは、介護に携わる多くの方(ヘルパーさん・ケアマネージャーさん等)も、(偏見かもしれませんが)そう思って見えるようです。
睡眠環境診断士という立場から言えば、湿気をキチンと摂るところが無いと、不衛生になりやすいのです。
辱そうは何故起きるのか?原因は次の事が考えられます。
①圧迫・・・血流の阻害によって十分な栄養が皮膚及び組織に行き届かない。
②摩擦・・・弱った皮膚が炎症などを起し易い。傷ができ易い。
③汚れ・・・衛生的に問題を起し易い。皮膚を清潔にする必要がある。
④湿気・・・細菌の増殖を引き起こし易い。
②と③は皮膚や組織が弱って、炎症を起こし易くなるために注意が必要です。
それ以上に、①と④とが最大の原因だと私は思います。
私的経験を申し上げます。
私の祖父が4年半程病院で寝たきりの生活を送った時も最後の1年ほどは床ずれで苦労しました。病院では塗り薬など処置して戴きましたが、状態は悪化してしまいました。父と相談して、病院の寝具を外して、湿気を良く摂る敷き寝具に変えてからは、辱そうが見る見る間に小さくなったのをはっきり覚えています。看護師さんから、その寝具の特徴を聞かれ、説明をしました。25年ほど前のことです。
要は、血液の流れと、皮膚の衛生・雑菌の繁殖を抑えることが、辱そうを起させないための基本と考えられます。だが、現在の辱そう予防は、①の圧迫を防ぐことしか考えていないようにも思われる。医師の中でも「床ずれ」は避けられないものと思っている方もあるとか、あるいは2時間おきに体位変換をすればよいのであって、それでもできるものはできると思われている医師もいるようです。・・・、そうならば残念である。
ムートンシーツを医療費控除の対象に 介護保険の購入対象商品に
「床ずれ」に最適な寝具こそは「ムートンシーツ」だと私は思っている。
床ずれを起しかけた方にムートンを使用して戴いて事なきを得た方は、私の顧客だけでも、枚挙にいとまがありません。
ムートンはたしかに、高価なものである。だから、贅沢品と簡単に厚生省の官僚は考えてもらっては困る。官僚ともなるとムートンを購入するぐらい簡単であろうが、一般人からみれば、そうはいかない。辱そうの出来た人を見ると、ほとんどの方が「これが人間なのだろうか」と思うほどびっくりする。
先日もある医師と話をしたら、辱そうについて正しく理解していなかった。辱そうはその初期ほど辛い・痛いものだそうだ。ところが、その医師は辱そうの程度と患者の辛さ・痛さという初歩的なことさえ知らなかった。医師の辱そうにたいする知識がその程度であれば、いわんや官僚をやである。
声を大にして言いたい!!
ムートンシーツを介護保険による購入対象品にして戴きたい。
辱そうのできる方は、ある意味人生の終末を迎えんとする方が多い。人としての尊厳を思うならば、快適な寝生活を提供するのが人の道でもあると思うのだが・・・
政治とは「税金の使い道を決めることである」と、誰か言ったそうだ。本当にその通りだと思う。
アメリカの公聴会でビッグ3の会長がプライベートジェットでワシントンに来て批判をされたが、日本の酒飲み政治屋が何千万もの経費を使ってチャーター便で会議に出た(?)が、この政治屋・官僚屋たちの金の使い方は、まさに「業務上横領罪」以外の何物でもないと言いたいね。
特権とは、政治屋・官僚屋の贅沢を認めるものではない、国民の生命財産を守るために行使できる特別な権利であると思うがね。権利があれば、義務があるのは当然のこと。だが、間違った特権のみを行使してくれるから、国民は怒るのだ。
政治屋・官僚屋は日本国株式会社の経営陣であると考えるならば、赤字経営の責任を取って、給与等は10分の1にしても当たり前と思うがね。・・・