ダウンピローの特徴は、ソフトな感触です。
東京都内からお電話を戴きました。お子様の枕を作って欲しいと・・・。そのお子様はほとんど横向きに寝られるそうです。寝返りを打つ事無く、そして、皮膚がとても弱く、耳に辱創ができてしまうと言われます。そんなお子様のために「優しい枕・ダウンピロー」をと、ご相談戴きました。
基本は弊店のオリジナル「こどもまくら」です。
耳(外耳)への圧迫を極小にするために、当然の事ですがパイプはダメです。パイプ素材を「羽毛」に変更しました。お作りしたのがこのダウンピローです。
縦キルト
中央は50g、左右は70gの羽毛を入れました。普通の子供さんなら、仰向け横向きを自由にできますから、これでOK!かもしれません。しかし、終日側臥(横向き)状態で外耳に褥瘡ができるなら、キルトの方が耳にやさしいと思われるので、作り直しました。中央部の列は羽毛を少なくして耳にやさしく当たるようにし、上下の二列はソフト感を失うことなく、ややしっかりとダウンを入れました。
キルト(3列の幅は凡そ15・8・12㎝です)
結果的にはキルトが正解でした。ベースのウレタン(天使のオーバーレイと同質)も1㎝と2㎝とを作り、高さを調節して戴きました。褥瘡にはムートンと常々言っていることから、当初ムートンの枕も考えました。価格が半端なく高くなってしまうので今回はパスしました。でも、お母様はムートンの良さを知って見えました。直接触れる部分に「ムートン」を重ね敷されたそうです。裏地の無い一匹ものムートンをご自分でカットされたのでしょう。ムートンとダウンピローのソフト感が、結果として互いの良さを引き出すことになりました。
お子様もお母様も大変喜んで戴き、良かった・良かったと言ったところです。
今回の場合、ソフトなダウンピローも良かったが、やっぱり褥瘡にはムートンが最善と思われる事例だったと思います。
そして「子を思う親御さんの気持ち・愛情には敵いません」でした。
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