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北枕の話

2009-11-07 02:26:06 | 爺の寝言戯言独り言

 昨日ベッドの納品に行った。「北枕」になることを忌み嫌う高齢者は多い。普段、仏教など信じることもないのに、何故か「北枕」の風習は若い人でも意外に気にする人が多い。

 本来、婆と寝室は一緒なのだ。ところが、寒くなると「アレルギー?」なのか鼻が詰まり易く、笛を吹くような「いびき」かく。爺としては「いびき」はかいていないと思っているのだが、婆に「うるさい」と夜中に起こされる。心おきなく「いびき」をかく(?)ために、爺のパソコンROOMでこの時期寝ることになる。結果、爺は(最近は)毎日「北枕」で寝ている。理由は、ふとんが敷き易いというそれだけのことだ。

 

 お客様;「北枕」はいけないの?

 爺;「全くの迷信です」

 と言うことにしている。

 

 ブッダ(お釈迦様)が亡くなる(入滅)時に、頭を北にして西の方向を向いて横になったことから、亡くなった人をお釈迦様と同じようにということで「北枕」で安置します(頭北面西ずほくめんさい)。そのことから、死人と同じは縁起が悪いとなったようです。

 お釈迦様は入滅する時に何故「北枕」を選ばれたのか?・・・ということです。

 ①お釈迦様は入滅される時故郷の方角に体を向けて欲しいと言われ、弟子たちはそのようにした。・・・入滅の場所(クシナガラ)から西の方角に生まれ故郷であるシャカ族の地があったからだという説(正確には北北西)。②インドでは元々「北枕」が一般的であった。③阿弥陀仏の浄土が西にあるから・・・これは後世の特に浄土宗系の宗派のこじつけのような気がします。

 

 マンションやアパートなどでは間取りの都合で「北枕」にした方が使い勝手が良い時もあります。そんな時「入滅される時故郷の方角に体を向けて欲しいと言われたが、それが偶然北枕になった」「だから、忌み嫌う根拠はありません」と言うと、若い人は安心したのか「北枕」でも良いと言われます。

 高齢者はそれでも「いや」と拒否される方は多いですね。そこには「まだ死にたくない」という気持ちの表れがあるようです。

 亡くなった方は「北枕」にされますが、「西面」すなわち横寝にさせることは、未だお目に掛ったことは爺はありません。ある意味「ええかげん」ですよね。西方浄土に往生したいというならば、丸棺桶に座姿勢で葬られ、西に向けて戴いた方がいいですよね。でも火葬場で丸棺桶のままで火葬できる所は聞いたことが無い。有ったら教えて欲しいですね。

 

 話が脱線しました。要は「北枕」は迷信だと爺は言いたいだけです。「北枕」でも「南枕」でも、ぐっすり眠れれば良いのです。

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