『ダビデが部下に
「めいめい自分の剣(つるぎ)を身につけよ。」と命じたので、
みな剣を身につけた。』
(旧約聖書・サムエル記第一 25:13)
「めいめい自分の剣(つるぎ)を身につけよ。」と命じたので、
みな剣を身につけた。』
(旧約聖書・サムエル記第一 25:13)
(中傷に対する訓練 1))
(中傷に対する訓練 2))
(中傷に対する訓練 3))
サムエル記第一 25:10-22
(・・・それは、サウルが生きていた頃のはなし。
人々が「サウルは千を打ち、ダビデは万を打った」
とダビデを称賛しているのを不満に思い、
嫉妬(しっと)にかられるようになったサウル王が、
部下のダビデを殺そうとしていた頃の、はなし。・・・)
ある裕福な事業家が盛大にお祝いをしていた。
サウルの手を逃れ続けていたダビデ達は、以前、その羊飼いたちを助け、
昼も夜も守っていたことがあった。
それゆえ、刈り取りの祝いの席のこともあり、何か親切にしてくれるだろう、と、使者を遣わしたところ、
その大金持ちナバルは、ダビデをののしり、
あげく、主人のもとを脱走する奴隷(どれい)のごとく言い放った。
それを聞いた若かりし頃のダビデは、そこまで侮辱(ぶじょく)したナバルを殺そうとした。
ダビデが、剣を身につけろ、と言うと、
400人が剣を帯び、付き従った。
殺気立った集団が、ナバルに迫っていった。
先ほど見た姿とは違う。
この時のダビデは、いわれのない中傷を受けたとき、ただ怒りを覚えてしまったのだ。
= まだ中傷を受けたときの訓練が施されていなかった。
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・・・が、このとき、大金持ちナバルの召使いの一人が、ナバルの妻アビガイルに、
ナバルがダビデを侮辱して、使者を追い返したコト、
ダビデが羊飼いたちにどれだけ良くしてくれたかを 伝えた。
事の大きさを知った(たぶん、青ざめた)アビガイルは、急いで、
パン200個、ぶどう酒2袋、料理した羊5頭、入り麦 約38リットル、
干しブドウ100ふさ、干しいちじく200個をもち、
ダビデの怒りを鎮めるべく、動いた。・・・
(アビガイルの働きについては、6)にて)
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アビガイルの話をきいたダビデは、どう対処したか。
もし、このとき、ダビデが、
「ナバルの妻だから、こんなことを言うのだ!」とか、
当時、女性の身分が、現代よりもはるかに低い時代だったのだが、「女が忠告するとは!!」とか、
「王に対して、平民が何かを言うとは!」などという固定観念があったら、
忠告を聞けない。
忠告を聞きいれない。
が、このとき、ダビデは、アビガイルの忠告を聞きいれた。
現代も、ハドソン・テーラーなど優れた人々は、すぐれた姉妹方からも教えられている。
・・・そういった事々や忠告を通して、ダビデは中傷に対してどのように対処するべきか、
ただ反応して怒りを覚えるのではなく、
主の前にへりくだるということを学んでいったように考えられる。
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キリスト自身、こうなさった。
『ののしられても、ののしり返さず、
苦しめられても、おどすことをせず、
正しくさばかれる方にお任せになりました。』
(新約聖書・ペテロ第一 2:23)
苦しめられても、おどすことをせず、
正しくさばかれる方にお任せになりました。』
(新約聖書・ペテロ第一 2:23)
ローマ12:17-21
むろん、父なる神に、お任せするといっても、
「神様! あの人たちに復讐(ふくしゅう)してください!!」
では、いけない。
それどころか、
敵が飢えたら、食べさせ、
渇いていたら、飲ませてあげ、
悪(あく)に対して、キリストの愛をもってむくいる。
そうすることで、その人が悔い改められるようにするのが
正しいやり方。
→ (続く)