先日、イオンでこんなものを手に入れました。
ジャンプ50周年企画のメッセージボードです。
ジョージアの缶コーヒーで特定の5本を買うと、もらえます。店頭でこれを見つけ、衝動買いしてしまいました。
何種類かあるなかで、私がチョイスしたのは『幽遊白書』。
『幽遊白書』は、冨樫義博先生の代表作の一つです。
冨樫先生というと、いまはもう『ハンター✕ハンター』の作者という扱いになっているかもしれませんが、私のなかでは今でも『幽遊白書』の作者。
中学生ぐらいのときにリアルタイムで読み、アニメもみていました。
あの時期、もっとも燃えた漫画でした。(「萌え」ではなく、あくまでも「燃え」)
最初は人情物の漫画のようにして始まりますが、やがて霊界探偵として妖怪たちと戦うようになり、トーナメント形式の武闘大会というジャンプおなじみの展開になっていきます。
一説にこういう展開のルーツは山田風太郎にあるともいいますが、やはりこれが燃えますね。
個性的な主人公たちが、それぞれの力を駆使して強敵たちと戦っていく。この王道の展開に、酎や戸愚呂といった魅力的な敵キャラが映えます。
かと思えば、仙水編では、ゲーム的な展開もみせます。
王道バトル漫画は、力のインフレが起きて収拾がつかなくなり、また、延々同じパターンの繰り返しに陥ってしまう危険がありますが、幽白は、単に力勝負ではないストーリーによってそれを回避しました。
この仙水編では御手洗清志という人物が登場しますが、このあたりから、作者がミステリー的な方向へ持っていた関心もうかがえます。
まあ、最終的にはやっぱりパワー勝負になるんですが、極限まで強くなってしまった主人公が抱える空しさや、人間のおどろおどろしい内面などが描かれていて、そのあたりも普通のバトル漫画ではない印象を残しました。ジャンプを代表するばかりでなく、90年代エンタメの変遷を体現している作品ともいえるんじゃないでしょうか。ジャンプ50周年企画で選ばれたのも納得です。
《追記》
関係ありませんが、『るろうに剣心』もありました。
『るろ剣』もまた、ジャンプの王道をいった漫画ですね。作者が最近アレでちょっとアレなことになってしまいましたが、そのことと作品は別。むしろ、変に自粛せずに『るろ剣』も出してきた集英社とコカ・コーラ社を評価したいと思います。