手稲は最高!

手稲在住30年、手稲って本当にいいなって常々思っています。時に触れ、折に付け思いついた事を、取り留めなく書いてみます。

「秦長城を築いて鉄牢に比す・・・・及ばず堯階三尺の高きに」汪遵

2010-04-06 18:42:48 | 随想

 万里の長城を知らない人はいない。今その全容を知ることは出来ない。しかし、たとえ一部にしても、八達嶺て見た長城の凄さは、私の人生で最大のものだった。将に鉄牢の如く、堅固なものであったことに間違いは無い。その長城が鉄牢のように機能したのはどれほどだったのでしょう。あの長城を築くに要したものに見合う成果があつたと言えない。秦も始皇帝が亡くなり、まもなく劉邦・項羽によって滅ぼされてゆく。

 古代の聖帝堯の宮殿は三尺の階段しかなかった。その三尺に及ばない役割だったとこの詩では言う。権力、力による政治は、徳政に及ばないと言うことになる。

 今の世の中、長城に代わるのが核なのでしょうか。世界でいくつもの国が核という城を築いている。これが使われたら、人類の滅亡となるように思う。核を持たない平和な世界はできないのでしょうか。私たちの在世中には無理な話だけれど、いつか長城も核も無い平和な世界が出来て欲しいものです。
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「満室の蒼蝿掃えども去り難し」  細川 頼之

2010-04-05 19:47:12 | 随想

 南北朝の時代、北朝にいて、南北朝の融和に努めた人です。「周りは蒼蝿だらけで、掃っても払って、駄目だ」と嘆いている。
                                          自分の信念を貫こうとしても、それに異議を唱えるどうしょうも無いやからがごちゃごちゃいていやになっちゃう、と言ってもいいのでしょう。権力におもねるならこんな思いはすることが無い。のうのうと権力の座についていることも出来る。しかし、それを潔しとしない人物だったのだ。

 でも、この次にくる結句が「立って禅榻尋ねて清風に臥せん」というのです。もうけっこう、国に帰って静かなところを探して、すがすがしい風の中でゆっくり昼寝でもさせてもらいますわい。というくらいに理解してもいいのでしょう。

 逃げたと言えば言えるのでしょう。でも、その潔さがいい。

 この詩の出だしは、誰もが知っている「人生五十功無きを愧ず」です。人生五十の時代を五十年波乱の人生を送ってきているだけに、最後の清風に臥せんも納得できる。

 
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鳩山首相がオバマ大統領に「私を信じて」といった意味

2010-04-04 18:23:52 | 随想

 鳩山首相は首相になってまずどの首相もそのようにしてきたようにアメリカ大統領を表敬訪問した。そこで、握手を交わし「トラストミー」と言ったという。

 国家元首として、言った言葉の重さは誰もが思う。しかし、何について言ったのか定かではない。しかし、この場面は日米関係について、今までの信頼関係は揺らぐことがないという約束と思う。

 緊急の課題としては、沖縄普天間の移転問題が前政権によってキャンプシュワブ沖に決定していた。この問題も別ではなかったと思う。とすれば、前政権の後を受けて沖縄問題は淡々と進むとオバマ大統領に約束したことにもなる。アメリカはこの流れの中で、沖縄からの海兵隊の一部グワム移転などの計画も進めていたのだ。それが覆るということは、アメリカの議会の計画変更を迫る問題でもある。アメリカはシュワブ沖を最善として合意してきたのだから、外は直ぐに了解ということにはならないでしょう。とすれば、日本が決めかねている間は、普天間現行維持で行くことになるでしょう。多分、アメリカはいろいろな案の話は聞くと思うが、直ぐにOKということにはならないと思う。

 寺島氏が、「政権交代したのだから、在日基地の縮小を要求するべきだし、世界の情勢もそのように動いている。日本だけがアメリカの言うままになっていることは無い」と言った言葉どおりに動いているようにも見える。すると、今いろいろ動いていることは何なのだ、要するに連立の社民、国民新党にやはり駄目だという事をまず知らせる口実の運動なのかもしれない。更に、どうにもならない事を口実に新たな日米安保の枠組みの検討をアメリカに求めていくつもりかもしれない。その場合普天間は現状維持で、海兵隊も居残るでしょう。でも、その場合、日米安保を見直せと日本から要求する形になり、「私を信頼して」という言葉と、どんな整合性があるのだろう。

 鳩山首相は、日米関係で大変な借りを作ることになるし、首脳会談での約束違反となれば国際信用は限りなく無くなる。

 先日の党首会談で「腹案がある」と言った。じゃ今の動きは何なのでしょう。それが駄目なときに出す切り札の案があるというのでしょうか。

 今の鳩山首相の言動を見て信じられない。3月といっていて、そんなことは法律で決まっていることでない、そこらまでにきまればいいと思っただけだとうそぶく。5月に多分間に合わないしでしょうそのときなんと言うのでしょう。多分同じように逃げるつもりでいるのでしょう。移転先の住民に喜んで受け入れてもらえるところって考えられないのだけれど。鳩山さんが言えば納得してくれると思っているのでしょうか。

 政権交代を成功して、図に乗ったとしか言いようがない。外相・防衛大臣・官房長官などがあちらこちら飛んでいるのは、腹案を出すための地ならしかもしれないけれど、全部受け入れられていないでしょう。

 本当に軽い人ですね。首相として、確固たる信念があって「トラストミー」と言って着実に姿が見えるのならいい。そうしたいと思っただけと言い訳するのですか。
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「富貴にして淫せず貧賎にして楽しむ」  程 明道

2010-04-03 18:27:24 | 随想

 身分も高く、豊かになったからといってみだらな生き方をせず、貧しく、身分も低くてもそんなことにこだわらず、現在の生を楽しんでいきたい、というのでしょう。

 清貧に甘んじる。なかなか出来ないことです。この詩の最後は、「これ豪雄」と結びます。こんな生き方を出来る人を「豪雄」というのですが、これは容易に出来ないからこそ、それを出来る人をこのように称するのでしょう。

 今の政治家にしっかり聞かせたい言葉です。金があっての世の中みたいに、金を集め、権力を手に入れて、やましいことも、知らぬ存ぜずで押し通す、傲慢・不遜な人が、堂々と国を動かしている。

 庶民のなかにこそこんな人が多いのかもしれない。
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北詩連 会計監査をしてきました

2010-04-02 20:57:55 | 詩吟関係

 監査役なんて柄じゃないのですが、たまたま私に仕事として与えてくれたのです。

 これで、3年目なのですが、なんとか判子押しだけの仕事みたいなことしか出来ないけれどやらせていただきました。

 夕食を頂き、途中寄り道せずに帰ってきました。去年までだとこんなことなかったのです。大抵「いの平」に寄るのです、寄らないでまっすぐ帰る・・・ヤッパリ年ですか。

 帰宅して、ロッテ対オリックスの試合を先ほどまで見ていました。ロッテの勝利。去年までのロッテは、オリックスが天敵だったのです。今年一番調子の上がっているオリックスに初戦勝ったと言うことは、素晴らしい。
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「手を翻せば雲となり手を覆せぱ雨」 杜甫

2010-04-01 19:56:16 | 随想

 杜甫の貧交行の起句です。人の心の代わりやすさを表現しています。今の世の中そんな薄っぺらな気持ちのものがあふれている。現在の社会をいっているのではなく、唐の時代のことです。でも現在だって同じじゃないですか。

 転句で管鮑の篤い友情を引き合いに出し、そんな人の少ない世情を嘆いているのです。管仲と鮑叔牙の深い友情話を書く暇はありませんが、生涯信じあい、助け合って行けるような友だちを持っている人は幸せです。

 今年の流行語に「トラスト ミー」がなるかもしれない。そんな事言ったってあまり信じられない。はやり言葉にしてからかわれるとしたら鳩山さんも可愛そうだ。
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