「益虫の置き土産」
花に蝶は、お決まりの出来事であるが、お土産付きは困惑だ。
生育の良くなかった栽培装置、開花時に蜘蛛が網を張り巡らし、虫を阻む。
その網をくぐり抜けて、蝶が来たようである。
紫草は虫媒花で、受粉作業は花を訪れる虫によって行われる。
蜘蛛の除去をしたが、気付くのが遅かったようで、種の無い蕚片が目立つ。
害虫被害と云うには、やや大げさであるが紫草の葉が食害に遭う。
シジミ蝶の幼虫であろうか、未だ幼齢で定かではない。駆除後、忘れる。
食害では無い。葉の変形と幼虫との関係は不明、卵が付いていて葉が変形?
この状況まで気付かない事は、管理不足は否めない。
何処かに潜んでいるのでは、と捜す程の事もなく、のっそりと主が目に入る。
柔らかな上部の葉を食べて成育し、歯応えのある葉に身を移したようである。
これは、シジミチョウではなくキチョウの幼虫と思われる。1ッ匹だけか?
他には見つからず、取りあえず駆除をする。
被害と云っても葉を食べられただけである。
気温も急に下がり始め間もなく、葉が黄変する。
種の実入りに影響があるとは思えない。
むしろ、置き土産で注意喚起をしてくれたと言って良い。
幾つかの受粉作業をして行った事に、感謝かも知れない。
「おきみやげ あだうちあとに こうべたれ」