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有利に立った北朝鮮
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9月7日の読売新聞は日朝部会、拉致問題進展なく終了…よど号犯と面会は認める
で、
日朝国交正常化作業部会の第2回会合は6日、ウランバートルのモンゴル迎賓館で2日目の協議を行い、終了した。
焦点の日本人拉致問題で、北朝鮮側は「日朝関係は悪化しており、さらなる措置を取る状況にない」と主張、被害者の再調査実施に否定的な考えを示した。ただ、日朝双方は、作業部会などで今後頻繁に協議を行うことで一致した。
日本側は、拉致被害者の再調査や、日航機「よど号」ハイジャック犯3人を含む拉致容疑者の引き渡しなどを求めた。
北朝鮮側は、具体的な対応について言及しなかったが、「拉致は解決済み」との表現は使わず、途中で席を立った今年3月の第1回作業部会よりやや柔軟な姿勢を見せた。金哲虎(キム・チョルホ)外務省アジア局副局長は協議後の記者会見で「日本とは見解の差が残っており、これをいかに縮めるか議論する」と述べた。
一方、よど号犯の日本への引き渡しについて、金副局長は「日本政府とよど号関係者が協議する問題だ。そのための場所を用意する準備がある」と述べ、北朝鮮国内で日本政府と犯人の面会を認める考えを表明した。
よど号犯の北朝鮮滞在は、米国がテロ支援国に指定する根拠となっており、北朝鮮は指定の早期解除を狙って前向きな姿勢を見せたものとみられる。
と報じている。
これに対して日本は
政府は7日、昨年10月の北朝鮮の核実験を受けて実施中の経済制裁措置を、期限切れとなる10月13日以降も半年間延長する方針を固めた。
拉致問題では拉致被害者の再調査などについて具体的な行動を示していない。このため、政府は「ここで制裁をやめれば国民世論の支持を得られず、北朝鮮に誤ったメッセージを送ることにもなる」と判断した。
北朝鮮の豪雨被害に対する人道支援についても「今はまだその環境にない」(外務省幹部)としている。
ただ、今後、北朝鮮が拉致問題で誠意ある対応を示した場合は、人道支援の実施や制裁の一部解除などを柔軟に検討する構えだ。
以上9月8日付け読売新聞
上の様な北朝鮮の姿勢は国民の殆どの人達が予想していた事だと思う。
日本代表は拉致問題の解決を前提に、「日本が『過去の清算』をし、日本は北朝鮮に補償ではなく経済協力を行うなど最大の譲歩を示した。
これに対して北朝鮮側は、経済協力とは別に、いわゆる従軍慰安婦や「強制連行」被害者らへの補償を日本が行うべきだと主張した。
今回の会談は公平に見ても、明らかに拉致問題と言う国家犯罪を冒した北朝鮮が有利な立場に立っているように見える。
その理由は、
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北朝鮮有利の原因
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1.米国の北朝鮮政策
一番大きいのは米国の北朝鮮政策の軟化だ。
北朝鮮は米国の制裁緩和しか考えていないようだ。
今回の会談でよど号ハイジャックの犯人引き渡しについて柔軟姿勢を見せたのも、北朝鮮が米国からテロ支援国家の指定を外して貰いたいためだ。
2.南北首脳会談の進展
その次は中国支援のもとの朝鮮半島の平和体制の構築に向けた南北首脳会談の進展だ。
前々から援助物資を送っている韓国は勿論、米国も制裁の一部を解除を始めた。
北朝鮮支援の中国、日和見をしているように見えるロシヤ。
制裁を続けるのは日本唯一国だ。
このまま進むと日本だけが悪者扱いにされそうな気配だ。
それに対して日本には制裁以外にはこれと言う決め手がないように見える。
最近の報道によれば、今までの米国頼りから、南北首脳会談に臨む韓国外相に麻生外相が働きかけを要請、さらに森元首相が盧大統領と会談し、南北首脳会談での拉致言及を要請したそうだ。
反日を国是としている韓国、そして自国の拉致問題を棚上げにしている韓国が、それに対してどう反応するかは眼に見えている。
仮に会談で韓国から拉致問題を切り出されていも、北朝鮮は自国が日本より有利な立場にあることに自信を深めて北叟笑むだけだろう。
3.日本の政治情勢の変化
最後は日本の政治情勢の変化だ。
北朝鮮は安倍内閣はすでにレイム・ダック状態だと見ている筈だ。
彼らは米国のブッシュ政権の衰退→制裁解除の動きで味を占めた。
日本でも同じ政治情勢になった今を逃がすべきでないと思っているに違いない。
おまけに、安倍さんほど強硬姿勢を今まで示していない民主党が参院で多数を占めているのも北朝鮮に取っては有利だと思うのも当然だ。
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日本人が考えねばならぬこと
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拉致問題は日本に取っては一種の国難だ。
国防の基本は国民の生命財産を他国から護ることだ。
もしこの件についてうまく処理出来なければ、今後諸外国から日本が軽視されるのは間違いないと思う。
平和主義者も憲法のお蔭で、今まで日本が平和で居られたなど言えなくなる。
1.2.で書いた問題は安倍さんを始めとする関係者の外交手腕に頼るしかない。
今までのやり方から考えると頼り無い気がするのは大変残念ですが。
3.については、国民が国防とはなにかを考え、国を護るために心を一つにして当たるしかないと思う。
その当面の当事者は言うまでもなく、政治家だ。
今のような政治の混乱期に、党利党略に走り政治を混迷させるのは、北朝鮮を喜ばせるだけ、そして拉致家族の失望を生むだけだ。
国内問題はとにかく、国を護るためには心を一つにして当たらねばならぬ事は、自民党は言うまでもなく、責任政党となった民主党、特にそれを率いる小沢さんがいつも心に留めておいて欲しいものだ。
参照:
カテゴリー → 北朝鮮
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