普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

“ムダな公共事業”って何ですか?

2009-10-31 09:19:41 | 鳩山内閣

 昨夜、NHKで、多分九州全域に配信されたものだと思いますが、”徹底討論 ふるさと再生スタジアム「“ムダな公共事業”って何ですか?」”と言う番組がありました。
・番組案内:いま、公共事業のあり方が問われている。前原国土交通大臣は、全国のダム事業の一時凍結や来年度公共事業費の15%削減などを打ち出している。しかし大型公共事業を数多く抱える九州・沖縄の自治体や経済界からは、不安や反発の声が上がっている。一体、何が“必要”で、何が“ムダな”事業なのか。地域経済への影響、国と地方の関係は。
・出席者:宮崎県知事の東国原英夫,  北九州市長でもと民主党国会議員の北橋健治,  九州建設業協会会長の谷村隆三, 公共事業のチェック機構や都市計画の専門で法政大学教授の五十嵐敬喜,行政学、地方自治論専門で千葉大学教授の新藤宗幸, 環境都市部門、沿岸域環境学九州大学教授の小松利光, ジャーナリストの江川紹子の各氏

 内容はNHKの他のこの種の番組と同様に色々な問題点をさらりて触れるだけに終わり、これと言った結論は出ませんでしたが、全体的な傾向としては、
・公共事業の見直しは政府主導で積極的にやるべき
・鳩山政権の地方主権の観点からも、公共事業の見直しと推進は、地方自治体中心にすべきで、政府は全体的な眼か見た総括と補完に徹するべき(上の考えと方と少し矛盾しているようですが。)
・無駄な公共工事と言っても立場と見方で異なるので、正確には誰もこれが正しいとはいえない
急激な政策の変化は避けるべき(これも最初の意見と少し矛盾しています。)
という内容になったようです。
 上記の一見矛盾した考え方も、最初のテーマの「公共事業推進の中心はどこに置くべきか」のテーマで、鳩山政権支持の立場の五十嵐、新藤、江川の各氏の意見が優勢だったのが、「地方分権」がテーマになって、東国原さんと北橋さんの勢いが盛り返したため少しずれたものと思います。

[民主党が天下とったら何でもありきか?]
 私はその中で特に気になった発言を取り上げて見たいと思います。
小松さん:衆院選では民主党と自民党の政権の何れを取るかの選択しか無かったので、民主党の政策全てを国民が認めた訳ではない。
新藤さん:選挙は各党が公約を掲げての国民の信任を問う選挙だ。
 そんなこと言ったら何のための選挙か判らない。
 個々の公約で仮に問題があるとすれば、次期の選挙のとき民主党政権を変えれば良いだけの話だ

  今回の選挙は不満の自民党と不安の民主党を選ぶ選挙でした。
 そして国民は政治主導の行政改革を訴えた、民主党による変革を期待して投票したのは、以後の世論調査ではっきり判っています。
 然し高速道路無料化に対しては国民は批判的です。
(NHKの世論調査結果:
:・[鳩山さんの政治主導の政権運営を実現」、大いにまたはある程度期待78%
・政権交代によって政治が変わってほしいか:91%
・高速道路の通行料金を原則無料化:賛成17%、反対45%、どちらともいえないが35%)

 この様な数字を無視した発言は学者と言うよりも政治家の発言に近いと思います。
 民主党政権が悪ければ代えれば良いと言いますが、今回問題になっている普天間基地のように、外交問題は政権が変わっても後まで引きずる問題ですし、村山発言や河野さんの慰安婦発言でも明らかです。
 今後予想される民主党政策でも、外国人参政権付与、過去の日本の行為を追求する恒久平和調査局の設置、人権擁護法案、元慰安婦に謝罪と金銭支給など後々まで後を引きそうま政策があります。
 また憲法、教育など半世紀前に決められたものが、歪みとなって今でも尾を引いています
 特に教育問題では、日教組の意見が取り入れられた政策は、またのちのち迄響いてくるのは過去の経験から間違いないと思います。

[公共工事の停止について選挙の時に民意を訊いているか?]
九州建設業協会会長の谷村隆三さん:衆院選前に九州の各県から立候補した民主党候補者に九州の公共工事の継続についてアンケートを取った所、全て継続すると言う約束だったが、政権を取った途端に180度政策が変わり裏切られた感じだ。
 私は前にも書きましたが、問題になっている八ツ場ダムのある群馬県で民主党候補が立っていたのは1区~4区で肝心の5区は連立を組む予定の社民の候補が立っているだけ、川辺川ダムのある熊本県では民主党は1区~3区に候補者がいるが、4区と肝心の5区には候補者が立っていない、そして5区には八ツ場と同じく偶然のように連立予定の社民の候補が立っていたと書きましたが、関係地区の民主党候補者が民意を聞いていない(または頬被りしている)と言うところは谷村さん発言と私の調べたところでは似ています。

[ムダな事業とは何か?その事業仕分けは?]
 民主党は「ムダな事業」を削って浮いた金で中には高速道無料化や農家の戸別所得保障制度など「ムダな事業」か問題含みの事業を始めようとしているかも知れません。
 刷新会議での「事業仕分け」のさいは、まず「ムダな事業は何か」を定義してそれを削り、そして鳩山政権の政策にも「ムダな事業」がないかも「事業仕分け」する必要があると思うのですが。
 それでも鳩山政権は、新藤さんが言ったように
 29日の参院本会議。鳩山由紀夫首相は八ツ場ダムの建設中止について「衆院選マニフェストに記述されている。マニフェストは国民との間の直接契約」と述べ、撤回しない考えを強調した。マニフェストについても「変更は想定していない」と述べた。
そうですし、
 前原国交相はこれまでのところダム建設中止に関する採算面での議論には踏み込んではいないが、「どれだけ費用がかかろうが中止する。新しい治水のあり方を考える」とは発言している。 (産経新聞
より )
そうです。
 前述のように民主党の圧勝は、行政改革の姿勢にあり、国民は必ずしもその公約全てを支持してないことを、謙虚に受け止めるべきだと思うのですが。
 そして謙虚な姿勢こそが、民主党政権の永続性を保つ道だと思うのですが。

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親方日の丸の日航の再建

2009-10-30 14:14:00 | 企業経営

 前から度々問題になっていた、日航再建支援について読売と朝日が社説を出していますが、その内読売の社説を引用して問題点を考えて見たいと思います。
今度こそ甘えは許されない日航
(読売社説より)
 
経営難に陥っている日本航空が29日、「企業再生支援機構」に支援を要請した。
 この事態を受け、政府は国土交通省を中心とした対策本部を設け、公的資金の投入などで再建を全面支援する。
 日本の航空輸送の6割を担う日航が経営破綻すれば、国民生活や経済活動にも大きな影響が出る。公的資金を含めた国の支援はやむを得ないだろう。
 だが、日航はこれまで何回も国の支援を受けながら、親方日の丸的な甘い体質から脱却できなかった。二度とこうした事態を招かないよう、抜本的な経営改革に取り組まなければならない。
 国交省の特命チームは、7000億円を超す金融支援と、抜本的なリストラを進めることで、再建は可能と判断している。
 このため日航は今後、9000人の人員削減や、内外45路線の廃止・減便、ホテルを運営する子会社の売却などを進める方針だ。
 3300億円の積み立て不足がある企業年金の削減も、再建に向けた大きな課題となる。
 日航に公的資金が投入されれば、その一部は年金支給の原資にも回る。これでは、国民はとても納得しないだろう。政府は強制的に年金を削減する措置も検討しているが、それを待たず、労働組合やOBは削減に応じるべきだ。
 日航には、八つの労組がある。複雑な労使関係が経営改革の足かせ になっているのは明らかだ。この際、労組の整理・統合に踏み切る必要がある。現経営陣の刷新も避けられまい。

[私の意見]
・民主党の大企業支援への政策転換?

 民主党は野党時代には大手企業やメインバンク中心の支援策に反対して来ました。
 その現れが中小企業対策を中心とする経済政策です。
 (
「民主党政策集INDEX2009」の経済産業の項目19の内10項目は中小企業対策です。 ) 
 この点を自民党やマスコミから突かれ、慌てて子ども手当て、暫定税率の廃止、高速道路無料化、高校の無料化、農村の戸別保障などが経済政策だと主張を変えています。
 然しそれはそれとして、読売や朝日が言うように鳩山政権の国民の生活に大きな影響を与える大企業の日航の再建対策は、例え自民党政権の真似であっても避けられないと思いますし、前原さんの決断は正しいといと思います。

・GMとよく似た日航の問題
 この種の報道を見ていて直ぐに連想するのは米国のGMの再建問題です。
 GMの破綻の原因をネットで調べると、大企業の傲慢、自己改革による競争力の強化ではなく政治力依存、強力な労働組合の存在、頻繁なストライキ、他企業に比べて圧倒的に高い賃金、手厚い年金制度などの言葉が並びます。
 企業の低い改革意欲や高コスト体質など、GMの抱えている問題点の殆どそのまま日航   
に当てはまるようです。 (その他にGMには莫大な退職者への医療費の支払い、レイオフされた人にも同一賃金などが経営圧迫の原因となったようです。)
 一方航空会社全体の経営状態が悪いかと言えば、北九州市に本社を置くスターフライヤーは、日航、全日空とその子会社との競争の中で、昨年からの景気低迷で旅客需要の落ち込み、新型インフルエンザの影響する一方で、原油価格の高騰が一段落して燃料費が下がったことや、従業員削減などのコストカットで最終利益を確保した。22年3月期は売上高170億円、最終利益1億8千万円を見込んでいる。 (産経新聞
)そうです。
 どうして遥かに大きく競争力の強い日航が赤字が続くのでしょうか?

・日本の製造業と労働組合の歴史 
 戦後の日本では共産党系から民主社会党系までの労働組合が設立されて労働者の権利を主張して、何度もストライキをして来ました。
 当然それを抱える企業もその影響を受けその対策に頭を悩ましてきました。
 私が共産党系の労働組合を抱える会社の管理者から直接聞いたのですが、従業員に残業を指示するときにも組合の承認を得なければなら無かったそうです。(社保庁の自治労の話しと良く似ていますね。)
 結局は私が予想していたように、その企業は遂には他社と吸収合併されて消えて仕舞いました。
 業界全体としても、企業間の競争の中で、労働組合の強い企業の競争力が落ちる傾向が強くなり、企業は労働組合対策に力を入れてきまし、組合員も企業が潰れたら元もこもないと気付き、労働者の権利の主張は程々にして、企業と協力するようになりました。  
 企業は製造業を中心に、企業への忠誠心に基づく更に自主管理活動を進めて、世界で有数な生産性の高い企業となりました。 (最近では非正規社員の増加や成果主義の経営でこの傾向も薄れている企業もあるようですが。)
 国営企業の国鉄も民営化でJRと変わり、かってのスト連発の鉄道とは様変わりしています。
 左翼の人達はこれらの組合を「御用組合」と言っていますが、その実態はどうであれ、今の製造業やJRなどが今日まで頑張っているのはその「御用組合」のお蔭です。 

・親方日の丸の日航経営者と労働組合
 最近の日本でストライキと言えば日航と全日空と決まっています。
 その原因は今まで書いたことで明らかで今更書くまでもないと思いますが、簡単に纏めてみました。
  日航は日本唯一の国策航空会社として設立、さらに全日空が出来ましたが、二社の寡占状態が続いています。
 それで何となくお互いに棲み分けができ、合理化の企業努力がおろそかになっていたと思います。
 そしてその足を引っ張るのは自分たちの権利ばかり主張する労働組合です。
 日航や全日空の組合は合理化や業務の改善などは、その労働条件を悪くするものだと考えています。 (社保庁の自治労がそれです。)
 そしてそれで何となく妥協してきたのが国策会社の親方日の丸気分の抜けない日航の経営者です。 (社保庁の幹部もそうでした。)
 そして普通の民間企業なら当然やっていた合理化を遅らせ、国の介入を招き9,000人の削減と言う、大きな出血を強いられるのだと思います。
 日航は経営者、従業員、労働組合ともまず自分たちの親方日の丸意識を捨て、日航は全日空だけでなく、世界の航空会社との厳しい競争を強いられている現実を見据え、その為に何をすべきか考えるべきだと思います

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谷垣さんの代表質問

2009-10-29 23:15:39 | 自民党

  昨日の自民党の谷垣さんと西村さんの代表質問のテレビ放送を見ました。
 今朝のテレ朝の「スーパーモーニング」では鳩山さんが自分の言葉で述べたこと、谷垣さんの質問に、そんな話しを貴方から言われたくない、普天間基地問題を10年も遅らせてのはどの政党かなどの反撃は自民党に取って鋭すぎたなど、鳥越さん始め鳩山さんに軍配が上がったようなことを言っていました。
 然し、私が最後まで聞いた範囲では、明らかに個々の民主党のマニフェストの問題点を指摘した谷垣さんの方が優勢でした。 (攻撃する方に勢いがあり、される方が受け身になるのは当然ですが。)
 応援席の民主党が質問で元気づいたのは、鳩山さんの自民党への切り返しのときだけです。 (と言う事は民主党員の中にはその公約や政権、民主党幹部のことの進め方に、必ずしも全面的に支持している訳ではないような気がします。)
 鳩山さんが個々の公約についてまともな返答が無かったことから、つい民主党の野党時代に政権の政策を攻撃するばかりで、対案を出さないとマスコミや自民党から批判されていたことを思い出しました。
 政権取ったいま、自分のことを棚にあげてろくな説明もせずに、野党の批判ばかりして貰っても困るのは国民です。
 上記の番組では東ちずるさんだけが、鳩山さんの返答では個々の問題についてもっと説明すべきだと正論を述べていましたが、私も鳩山さんが指摘された個々の公約、経済再建、安全保障など谷垣さんの指摘した問題についての基本的な説明だけでもすべきだったと思います。
 だから彼の発言に新聞各紙から内容が無かったと言わんばかりの批評を受けるのも当然です。
 自民党側の質問に就いて言えば、谷垣さんが埋蔵金問題を取り上げて、鳩山さんから「それに飛びついたのはどの党か」と切り返されたのは拙かったと思います。 (外野からみれば谷垣さんのポカのように聞こえました。)
 それと質問前に谷垣さん、西村さんが作戦を練っている様子が報道されていましたが、西村さんの質問を聞いていると、谷垣さんの質問とダブっていることが多く、他の用事もあってスイッチ切ってしまいました。
 私は谷垣さんの質問への鳩山さんの返答はほぼ判っているので、西村さんはその返答のさらなる追及をすれば良かったのにと思ったのですが。
 例えば日本郵政の社長大蔵官僚の斉藤さん選任問題で、鳩山さんは「斎藤さんは大蔵省を辞めて14年たっている。14年たった方を『脱官僚』だから駄目だと言うのか」と返答するに決まっていますし、実際にもそのような返事でした。
そうなら、鳩山さんは官僚が辞めて何年経ったら、天下りや渡りをしても良いのか、日銀人事のときはに反対したのは何故かなど、細かなことまで追及して、大まかな返答で逃げようとする鳩山さんをもっと追い詰めて、後の国会審議についての言質を取って置くべきだったと思います。
 代表質問と同じ日郵政の副社長に元郵政事業庁長官の足立さん、元内閣府審議官の坂さんが就任しています。
 安達さんは02年に退官「渡り」3回目、坂さんは05年に退官、農林漁業金融公庫副総裁 、内閣官房内閣審議官を経ています。
 このことを考えても鳩山さんから(他の公約を含めて)言質を取って置くべきでした。
 実際は、鳩山さんから「西村さんも若いから頑張るよう」にと余裕綽々と言われるようでは、少なくとも西村さんの質問の作戦は失敗したと思います。

 済んだことを言っても仕方がありません。
 いよいよ国会審議が始まります。
 野党第一党として鳩山政権が道を誤らないように、自民党は是々非々を貫いてことに当たって貰いたいと思います。
 
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政治家として政策の具申も出来ない民主党員

2009-10-28 14:59:35 | 鳩山内閣

民主、予算委も質問なし…戸惑いと落胆も(読売新聞より)
 民主党は28日から始まる衆院代表質問での質問も見送る。幅広い政策課題がテーマとなる予算委は、議員にとって大きな「見せ場」でもあり、党内には戸惑いと落胆が広がっている。
 山岡国会対策委員長は、予算委での質問を見送る理由について、「予算委には法案がない。補正予算、本予算は何があっても遅れるわけにはいかない」と語った。(マスコミは鳩山さんの政治資金問題の追及を避けるためだと言っています。)
 また、民主党内では、小沢幹事長が選挙での勝利を最優先に掲げているため、「『与党議員は国会審議に時間を割くより、選挙区での活動に集中すべきだ』と考えて、小沢氏が国対に指示したのではないか」と見る向きもある。
 政策決定システムの内閣一元化を掲げる鳩山政権では、閣内に入れなかった議員は政策作りに関与できず、地元選挙区からの陳情処理もままならず、ただでさえ不満がくすぶっている。 (これに関して、今日の代表質問に対して鳩山さんが「政策会議」で彼らの意見集約の場があると言っていましたが、実情は*注記をご覧下さい。)
 ある議員は「予算委は地元への絶好のアピールの場だと思っていた」(中堅)と落胆を隠さない。

[可哀相な民主党議員とそれ選んだ選挙区民]
 政策作りに関与できず、地元選挙区からの陳情処理もままならない、閣内に入れなかった議員は国会審議中は一体何をしたら良いのでしょう。
 野党議員の質問に彌次を飛ばすか、採決のときに党の方針通りに挙手または投票するだけです。
 まして小沢さんが言ったと言われている「与党議員は国会審議に時間を割くより、選挙区での活動に集中すべきだ」の趣旨に沿うようにするとしたから、可哀相な彼らは採決のとき以外は国会審議中にも選挙区に帰って、選挙活動をしなければならないのでしょうか。
 彼らは程度の差こそあれ、自分の信念に基づいて国会議員に一生を賭けているのです。 
  小沢さんの考えのように、確かに与党議員が政権の政策に「よいしょ」の質問をしても時間の無駄と思いますが、そうかと言って発言を封じられた中堅議員、数の論理で数併せだけにしか使われていない一年生議員のモラルはどうなるのでしょう。
 それよりもっと可哀相なのは彼らを選出した選挙区民です。
 勿論政権交代に波に乗って「不満の自民党」から「不安の民主党」を選び、政治主導の行政改革の民主党を勝たせるために、民主党員であれば誰でも良かったと考えの投票した人達もいると思いますが、地域の代表として選んだ人も多いと思います。
 そんな人達に取って自分たちの選んだ人が党の政策実行のための数併せだけで使われているとしたら、そして国会中でも選挙活動に帰っている彼らを見た時どう思うでしょう。
 そして選挙区民が自分たちをそんな眼で見ているかも知れないが、何も出来ない国会議員の気持ちは?
 予算の無駄遣いを削減する政府の行政刷新会議の作業が民主党側の“横やり”で中止に追い込まれたことに関連して、ワーキンググループメンバーから外された石田衆院議員(当選1回)が、小沢さんらが、選挙対策ばかりを強調する姿勢を批判し次のように行ったそうです。
 次の選挙のことを言うのは「政治屋」、次の時代を語るのが「政治家」だ。党側も選挙のことばかりではだめだ。私だけでなくみんなが思っている。産経新聞
より)

[孤立無縁の鳩山政権の各省の三役?]
 麻生内閣時代に当時野党の民主党の質疑のときの仙石さんの厳しい公明党批判に対して公明党の人が質疑の時間を使って仙石さんに反論をしていたのが印象に残っています。
 今までの政権側としては、野党側の質問に対して返答は出来ても、その返答の中で殆ど野党に対する反論は出来なかったようです。
 然し、今回は民主党員の質疑による援護がないので自民党は鳩山政権の攻撃のやり放題です。                                  
 しかも民主党の方針として官僚の答弁は禁止ですから、大臣以下政務官だけで野党の攻撃で対応しなければなりません。
 民主党の公約では余りにも多くの問題がありますが、私が成り行き上自然と追っている八ツ場ダム問題を取り上げても、前原さん以下が野党側からの攻撃にどのように理論的に対応できるのかと心配しています。
 何故なら昨日の1都5府県知事との会議でも、基本的方針は堅持しつつ、ダムによらない治水・利水の再検証をしっかりやりたい」と述べ、改めて知事らに理解を求めた。そうです。
 詰まり廃止の根拠については、治水・利水面の情勢の変化の説明以外、具体的な資料も根拠も何も示さなかったようです。
  しかもその再検証は何時できるかのテレビ朝日の質問に前原さんは数年は掛かると言ったそうです。
  これだけの実情で野党の自民・公明の攻撃にたいして、与党側や官僚の支援なしにどれだけ堪え得るか、そして前原さん以下の三役が国民の納得できる返答ができるでしょうか。
 唯一の頼りは昨日も書いた野党の攻撃に晒される「不安の鳩山内閣」への判官贔屓のマスコミと世論です。
 そして前原さんはまさか圧勝した民主党の公約だからと言えずに(いや案外言うかも知れませんが)「治水・利水面の情勢変化」とお経のように唱えて、具体的な廃止の根拠も出せず、具体的な対案が出来るまで2~3年は頬被りし続けるしかないような気がします。

 さて国民の圧倒的な支援を得ている政治主導の行政改革以外の(今日の谷垣さんの代表質問でもしてきして居たように)問題ダラケの多く公約や、それらの処理についての野党側の攻撃に鳩山政権はどのような対応をしようとしているのでしょうか??
 やはり私が想像するように、審議中止や国会会期の短縮しかないのでしょうか?

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*注記:民主党の政策会議
ますます独裁化する?鳩山(小沢?)政権 
[疲労困ばいの政務官と脾肉の嘆をかこつ一般民主党員]
 
党の方針で政治改革関連法案以外の議員立法を禁止された彼らは、自分自身と地方の意見を政治に反映させられるのは、唯一大臣・副大臣・政務官との政策会議です。
 それに向けての政務官と官僚の打ち合わせ。
 「多くの議題を予定の一時間で処理するために、資料はなるべく簡単にしろと」官僚に指示する政務官。 (詰まり一般党員の意見を聴くなどは二の次です。)
 そして政策会議、NHKが追った一般党員は一言も発言の機会なし。


国会開会、自民党頑張れ

2009-10-27 14:00:30 | 自民党

[鳩山政権の子ども手当て批判]
 昨夜帰宅しテレビのを入れると「たけしのTVタックル」で厚労省技官の木村盛世さんが、民主党の年間5兆円以上もかかると言う民主党の目玉政策「子ども手当」の批判をしていました。
 彼女の意見は「子ども手当て」の名で、各家庭に金をばら蒔くより働く女性からの要望の多い、保育園、幼稚園、託児所の増設をすべきだと言うのです。
 これに対して民主党の森ゆうこさんが返答をしていましたが、木村さんの主張にたじたじでしたし、同党の梅村聡さんは無言のままでした。
 民主党の目玉政策は高速道路無料化、暫定税率の廃止、農村への戸別所得保障と「子ども手当て」ですが、前の3つは過去何度か取り上げたように、問題含みと言うより問題だらけの公約です。
 民主党はその目玉政策で内需の拡大を図りたいといっていますが、「子ども手当て」については、それを貰った家庭がそれをどんどん使って貰うのが前提です。
 私がこの問題を取り上げたとき、木村さんと同じような主張をされる方、その金を将来に備えて貯金すると言う方のコメントを頂きましたが、報道などみていると若い人達は政府の思惑のように、そのまま生活費などに使う人は余り多くないようです。
 私は8月25日の米国紙が見た民主党の「子ども手当て
で「子ども手当て」の資金の5兆円があるのなら、もっと総合的かつ整合性のある福祉政策に使えば遥かに経済効果が増大すると書きましたが、実情は何時も指摘するように選挙目当てのばら蒔き政策をばらばらに作り、民主党の公約にはろくな経済政策がないとの批判に、慌ててばらばらの公約を体系づけて見せただけのために、経済の専門家からは殆ど評価されていないようです。

[自民党頑張れ]
 いよいよ臨時国会が開かれました。
 大敗を喫した自民党にとって再生の為のビッグチャンスです。
 私が何度も書くように上記の子ども手当て以外にも、数えきれない程の問題点を鳩山内閣が抱えています。
 敢えて酷評すれば、 (事業仕分けの頓挫?など問題はありますが)政治主導の行政改革以外の公約の殆どが問題含み、または問題だらけと言って良いと思います。
 おまけに鳩山内閣は、一度に余りにも手を広げて仕舞ったために、公約の見直しや優先順位の決定も遅れており、また新しい問題が生れているようです。
 何度も書きますが、一方の自民党を外から見ていると未だに衆院選大敗、政権陥落にしょんぼりとして手がつかず、戦う意欲も余り感じられません。
 鳩山政権は国会開会を引き延ばして、その間に公約の規定事実化を図っているように見えますが、それならそれで街頭演説でその批判をすべきだと思うのですが、殆ど見た事はありません。
 自民党幹部は党内の引き締めと、戦闘体制の確立を図り、国会戦術を練っているのでしょうか。
 ここで問題なのは(ややひ弱な感じの)鳩山政権をイジメル悪役の自民党のパターンでマスコミが報道するマスコミ、特にテレビが出そうな気がすることです。 (テレ朝の「スーパーモーニング」では鳥越さんを始めとして、国会開会前からもう政権擁護、自民批判の傾向があるようです。)
 そしてそのマスコミで作った風に乗りやすい一部の国民、そしてマスコミがまたその風に乗ると言う(自民党から言えば)麻生さん時代の悪夢が再現するかも判りません。
 それと民主党が今までの参院選で見せた党利党略中心の国会運営、例えば鳩山さんの資金問題の審議打ち切りなどするかも知れません。
 既にマスコミからは過去最大の政権獲得から臨時国会開催までの期間とか、臨時国会の会期が 短いのは鳩山さんの資金問題追及を恐れているからだと言うような観測記事が流れています。
 自民党は多すぎる攻撃材料に浮かれずに、慎重かつ大胆な攻撃戦術を練って貰い、野党第一党のして、鳩山政権が道を踏み外さないように頑張って貰いたいものです
 特に、マスコミでも意見が出ていますが、かって自民党が民主党に言っていたように、政権批判の際は必ず対案を出して、自民党政策の方が優れるといることをアピールすべきだと思います。 

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首を捻る民主党の外交・安全保障の公約

2009-10-26 15:10:32 | 鳩山内閣

・普天間基地の県外移転
 私はこの問題は沖縄県にとってはこの上ない公約ですが、これを受け入れる県が直ぐ承知するか否かはここ数年では決まらないだろう。
 それで(自民・民主とは関係なく)日本政府と米国政府の間で交わした政策の継続性を求める米国の要求に応えられるかと書きました。
 その後の報道で、沖縄駐留の他の米国基地の連携のためには、遠く離れた土地では米国が承認する訳ないとの報道が流れました。
 そして素人の私が心配したように、オバマさん来日を控えて緊急の課題となっています。
  鳩山政権では、政権が変わったのだからとか、民主党は普天間基地の県内移設に反対していた、関係地域の選挙の結果を待ってくれとか言っているそうです。
 テレビ評論家は今までのように、米国の言いなりにならない鳩山政権を評価する人達もいます。
 私も米国の言いなりにならないのは賛成ですが、独立国としての日本がこのような貧弱な理由で米国政府を説得できるでしょうか。
 岡田さんも県内移設は仕方がないと言い始めていますが、私もそうだと思います。

・米国とのFTA交渉推進
 民主党の衆院選勝利が明らかになったころ、農家からの反発で民主党は交渉の内容から農産物を除くと約束しました。
 しかし米国の立場から言えば、そして今までの経緯から考えても、農産物を除いたFTA交渉で日本からの工業製品の輸入は関税なし、米国の得意の農産物輸出は制限など、話しにならぬことに乗って来る訳はありません。
 そして結局はこの公約は店晒しに終わりそうな気配です。

・アフガン支援
 海上給油問題は政権獲得間近になって、単純な継続をしないという発言→連立を組む社民党からの抗議→停止に変更。
 その代わりのアフガンの民生支援策について、政府はこれまで、治安改善や復興支援のため総額約1900億円をアフガンに支援しており、JICAが教育や農業分野などで活動しているので、「新たな貢献策は検討しているが、出尽くし感もある」(外務省筋)との声が上がっており、米側を十分に納得させる貢献策をまとめられるかは流動的だ。(産経新聞
より)そうで海上給油停止は決まっても、代替策は何も決まっていないそうです。
 しかも報道に依れば現地での支援では、その人数の数倍の兵力が必要だそうでこの問題が簡単に決まるのでしょうか。

・温室効果ガス25%削減
 鳩山さんは産業界の反対を押し切って米国でこの公約を発表し、大きな賛同を得たそうです。
 他国に取って自分たちの腹を痛めない案に賛成するのは当然です。
 しかしこの具体案は何も出ていないし、肝心の産業界や国民への負担についての説明は依然としてありません。
 この提案は他国が賛同付きの条件がついているそうです。
 中国始め開発途上国の反対はほぼ間違いないので、この提案は否決されると思いますが、それかと言って日本が何もしないか、例えば公約の半分の12%も達成出来なければ日本の信用はがた落ちになると思います。

・東アジア共同体
 鳩山さんは日本・ASEAN首脳会議で、持論の「東アジア共同体」構想を説明。「日本の外交政策として、日米同盟を基軸に位置づけている」と前置きした上で、「共同体構築という長期的ビジョンを掲げ、開かれた地域協力の原則に立って、協力を着実に進めたい」と述べた。アジア重視とともに、米国の関与を求める立場を強調した。 (読売新聞
より)
  その鳩山さんは、演説や寄稿文などで「日米安保条約は外交の要」としながらも、友愛精神に基づいた「東アジア共同体」を提唱した。内容としては日本・中国・韓国を中心とした東アジアが集団安全保障体制を構築し(武力増強を続けている、そして反日教育が徹底している中国と安全保障体制ができるの?まさか日本は中国に護って貰おうとしているのではないでしょうね?)、通貨の統一も実現(報道によればタイ・中国の間では中国元が基軸通貨と貿易に使われているそうですが、まさか元を基軸通貨にするのではないでしょうね?)すべきだ、とするものであるが、鳩山は「東アジア地域の安定を図るため、米国の軍に機能すべきだと思うが(原文のまま)(同時に)政治的・経済的にも影響力を行使し続けるのには、できる限り歯止めをかけたい」と主張しており、米国の影響力を徐々に減らしていくべきという趣旨の主張をした。wikipedia
より)
 今回の発言は米国側からの懸念の声に応えて東アジア共同体に米国の参加も認めたものとして報道されています。
 東アジア共同体構想は、上記 wikipediaを見ても米国を始めとする対象国をどうするか、対象国間の価値観・政治体制・貧富の差などなど、(このエントリーの紙面を埋め尽くすほど)の問題があり過ぎます。
  然しこれに就いての具体的な構想は誰にも判っていません。
  この様な国民が何も知らない事を他国で発表して良いのでしょうか。
  多分鳩山さんの発言は言いっぱなしになるような気がしますがどうでしょう?

鳩山政権へ
 外交・安全保障問題は国の繁栄・衰退や存亡にも関わる大問題です。
 八ツ場ダム廃止問題のように国内問題なら、政権への圧倒的支持率を理由に廃止できるかも知れませんが(私は決定はともかくとして、その進め方に反対です)、こと国際問題になると普天間基地問題でも明らかなように、国の約束は政権が変わっても有効になります。
 これらの問題が起こるのは国民への耳触りの良い公約を深く考えもせずに並べたのが一つの原因のような気がします。
 どうかこれからは外交・安全保障など、こと外国に関する問題は慎重にも慎重に取り扱って貰いたいと思います。

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社保庁処分者を年金機構に不採用を決めた長妻さん

2009-10-24 11:16:18 | 鳩山内閣

 この所鳩山政権の批判的なエントリーが続いて居ますが、私は良いことは良い、悪い事は悪いとの書く立場ですので今日は、厚労省の長妻さん年金機構に対する処理について書いて見たいと思います。

社保庁処分者、年金機構に採用せず…厚労相方針 
 長妻厚生労働相は23日の閣議後の記者会見で、社会保険庁在籍中に懲戒処分を受けた同庁職員は、後継組織の日本年金機構に採用しない方針を示した。
 懲戒処分者の年金機構への採用に関しては、自公政権当時に一律採用しないと閣議決定している。長妻氏は会見で「年金業務は『消えた年金』という不祥事を起こしているいわく付きの業務。それに懲戒処分歴のある方がかかわるのはいかがか。閣議決定は見直さない」と述べ、自公政権の方針を踏襲すると明言した。
 懲戒処分者は今年4月現在で社保庁に792人が在籍しているが、再就職先が見つからない場合は、民間の解雇にあたる分限免職となる。このため、厚労省は水面下で他省庁に採用を打診しているほか、官民人材交流センターで民間への再就職あっせんを行っているが、難航している。

[私の感想]
・厚労省が他省庁に採用を打診しても、ヤミ専従、年金のぞき見、年金横領、年金改ざんした職員、さらには、パソコン操作は45分労働につき15分休憩、一日5000キータッチ以内、規定時間外の労働制限(急ぐ作業も定時で強制終了)など要求してきた社保庁職員をすんなり受け入れる諸官庁はいないと思います。
 民間の場合はさらに厳しく、厚労省が関係の企業に頼みこむか、最後には厚労省で抱え込むことになりそうです。 (問題の職員を解雇すれば訴訟問題になり鳩山政権の支持率にも影響してくるでしょう。)
・長島さんは民主党の公約の歳入庁でなく(少なくとも当面かも知れませんが) 、自民党政権が決めた年金機構を立ち上げたのは、すでに1.000名近くの内定者のことを考えても、政策の継続性から考えても適切なやり方だと思います。
 その点から八ツ場ダムなど公約にあるからと言っていきなり廃止を宣言した前原さんと好対照をなすものですが、その正否はともかくとして、少なくとも彼らのやり方に関しては私は長妻さんの方を買っています。
・さらに長妻さんは民主党の支持団体の自治労の要請にも関わらず、自民党内閣の「問題職員を一律に採用しない方針」を踏襲するという決断は高く評価されるべきだと思います。
 逆に言えば民主党としては表立っては言えないし、また言わないけれど、長妻さんが追及してきた「消えた年金」の最も大きな原因の一つは、社保庁の職員の怠慢にあることを一番知っており、悪名を轟かせた彼らを放っておけば鳩山内閣の支持率に影響する大問題になるからだと思います。 (残るのは民主党の一枚看板の「政治主導」による彼らの救済となるのかも知れませんが、はたしてどうなるのでしょう?)
・長妻さんは母子加算の復活問題の費用を一部地方負担の意見を押し切って、全額国負担にするなど、やり方に筋が通っています。 (困難な財政に喘いでいる地方団体に政府の予算が足りないからと言って、民主党公約達成のためにその一部を(衆院選の結果とは無関係の)地方に押しつけるのは虫が良すぎます。)
・いま彼は「ミスター・年金」から「ミスター検討中」に変わったと揶揄されているようですが、民主党の国民生活優先の政策で厚労省の予算が断トツに高い現状(概算要求約95兆円の内厚労省関係は約29兆円)から見れば、鳩山内閣の今後の成果の評価如何は、殆ど全てが彼に動きに掛かっており、彼が慎重になるのは当然でしょう。
・民主党の大勝に浮かれて、少し足元が定まらないようにも見える鳩山さん以下の他の閣僚にくらべて、党公約の後期高齢者医療制度の即時廃止を延期するなど、長妻さんの慎重な動きと発言は際立っています。
・然し彼への本当の評価はこれからの実績の積み重ね(それとその達成とそのスピード)で決まることです。
 私は(真面目そうに見える)長妻さんの頑張りや、上記のような(私から見て)公平な動きに期待していますが、はたしてどうなるのでしょうか?

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民主党の公約も事業仕分けしては?

2009-10-23 11:38:31 | 農村問題

[あの国谷裕子さんも首を捻る農家への戸別所得保障制度]
 昨夜のNHKのクローズアップ現代では「農業は再生できるか?~検証・戸別所得補償~」のタイトルで農林水産大臣の赤松さんとキャスターの国谷裕子さんの対談がありました。
 NHKの番組案内によると、新政権が打ち出した農家に対する戸別所得補償。農家の経営が安定するという評価の一方生産性向上など農業の効率化につながらないという懸念もある。制度の課題を検証する。という目的です。
 赤松さんの説明によると農家の生産コストの内容を大きく分けて、必要経費と労働費に分けられるが、生産コストと販売価格の差を、労働費に関する部分だけ取り上げて保障するとシステムになっているそうです。
 だから農家の収入の安定化は勿論、頑張って働けば働くほど収入が増えるから生産性向上にも繋がると言うのです。
 それに対してNHKは農家の大部分を占める兼業農家で今まで大規模農業に取り組む人達に貸していた農地を取り戻す動きが始まり、大規模農業志向の人達を困らせていること。 (これに対して赤松さんはノーコメント)
 同じように戸別所得補償を実施しているフランスでは、すでに農地の大規模化が進んでいること、しかも大規模化を推進するために、政府は農地の強制借り上げ制度を実施していることを紹介していました。 (これに対しても赤松さんはノーコメント。民主党の公約から考えられる国民に優しい(言葉を変えれば甘やかし)の態度からこのようなことはほぼ絶対にできないでしょう。)
 国谷さんはこの他、所得保障対象農家は減反政策に賛成している農家に限ること、米以外の農産物を生産する農家はどうするかなど質問して居ましたが、鋭い頭の持ち主の彼女も赤松さんの(特に農家の生産性向上に関する)説明に納得しているようには見えませんでした。 (前にこの問題を取り上げた私も赤松さんが何を言っているか良く判りませんでした。)
 この番組を見た限り、兼業農家や高齢化した農家の中には、折角の戸別所得保障制度を利用して、農地を手放さず、または取り返して、年に一度しか使わない高価な農業機械を使って、稲作だけをし、残りの半年は貴重な生産資材である田んぼを遊ばせる農家が増えることは眼に見えているようです。
 つまりこの制度の基本的な考えの中から、生産コストの内訳の必要経費と労働費の内、製造業に携わった人なら直ぐに考えつく必要経費の合理化の考え方が欠如しているのです。
 その制度の基本的な問題は農村の振興よりも、 (私の勘繰りですが )農村票獲得のためのばら蒔きと言う目的の方が大きかったことにあるのが、国谷さんも首を捻る様な制度になったと思うのですが。
参照:農業の衰退を招く農家戸別補償制度 

[民主党の公約も事業仕分けしては?]
 いよいよ話題の行政刷新会議による事業仕分けが始まりました。
 これに関して読売新聞はその社説の行政刷新会議 事業仕分けでどう無駄を削る

で概略次のように解説と批評をしています。
 「税金の無駄遣いの根絶」を目指す鳩山内閣の目玉組織が、ようやく始動した。
 政府の行政刷新会議が初会合を開き、当面、95兆円超にも上った来年度予算の概算要求の削り込みに取り組む方針を確認した。国会議員らによる3作業グループが200以上の事業を精査し、年末の予算編成に反映させる。
 民主党は、子ども手当、高速道路無料化などの新規政策に必要な財源の主要部分を、従来の予算の組み替えで捻出するとしている。この作業の中核を担うのが行政刷新会議である。
 事業仕分けは既に、一部の自治体で実施され、一定の成果を上げている。だが、短期間の作業日程の中、はるかに複雑な政府予算にどこまで通用するか。
 政府は、行政刷新会議が取り組む課題の工程表を早期に作成し、改革の全体像を示すべきだ。
 そして報道によると「見直し基準」は、
〈1〉公益性が乏しいなど、事業目的が妥当でない
〈2〉目標達成の見込みがないなど、手段が有効ではない
〈3〉他に低コストの手段があり、効率が悪い
〈4〉直ちに実行すべき緊要性がない
て4条件のいずれかに該当する事業は、廃止を含めて再検討するとしている。
いるそうです。
 この基準に照らしてみると農家への戸別所得保障制度は〈1〉、〈2〉、〈3〉に就いては該当しているかまたはその疑いがあるし、 (適切な政策ならともかく)このようなあやふやな政策を実行するには次期参院選の票集め以外〈4〉に示した緊急性もないと思うのですが。
 読売は民主党は、子ども手当、高速道路無料化などの新規政策に必要な財源の主要部分を、従来の予算の組み替えで捻出するとしている。と説明していますが、私は党の新規政策についても事業仕分けするべきだと思います。
 特に世論調査で17%の支持しか受けていない、そして温室高価ガスの25%削減の公約との整合性のない、高速道路無料化始め問題のありそうな公約で財政支出を伴うものも全て事業仕分けすれば、大幅な無駄を節約できると思いますが。  (例えば高速道路無料化予算の6,000億円は一発で削減できますし、農家への戸別所得補償制度の為の約3,400億円も当然見直しの対象になるでしょう。)
 それにしても無駄な金を削って、その金で余り役に立たないかも知れない公約を実行するなんておかしいような気がします。
 特に読売、産経は勿論、民主党寄りの朝日まで反対している高速道路無料化は事業仕分けの対象としては最適と思うのですが、鳩山さんは目玉政策として頬被りしてでもやる積りでしょう。
 何故ならこれも上記新聞が全て反対している(事業仕分けの対象とならない)暫定税率の廃止に加え、目玉政策の高速道路無料化、農家への戸別所得補償制度を除けば、 (これも批判はありますが)子ども手当てしか残らないのですから。

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民主党が郵政社長に元大蔵事務次官とは?

2009-10-22 16:55:59 | 鳩山内閣
 西川さんの退任に伴う郵政の社長に元大蔵事務次官の斎藤次郎さんの就任について、読売、朝日、毎日、産経とも批判の社説を挙げ、ネット上でも多くの批判が述べられています。
 その(民間からの適任者が出て来ない、裏に小沢さんの影があるなどの)経緯や、今までの民主党が、野党時代から言い続けてきた「官僚の天下り拒否」、総選挙で掲げた「脱官僚依存」と公約との矛盾について、批判が集中しています。
 これらの点に就いて改めて自称普通のおっさんの私がとやかく書く必要はないと思いますが、それにしても日銀人事のさいの元大蔵次官の武藤敏郎氏や元財務官の渡辺博史氏の総裁、副総裁案などを拒否。国際金融畑の渡辺氏の場合、容認する姿勢を見せながら、土壇場で「財務省からの天下りを規制する」と反対に転じた毎日社説
より)民主党の党利党略丸出しの強引なやり方の印象が余りにも強く残っていますし、それに対して各新聞が批判の社説を載せたのもまだ記憶に残っています。
 鳩山さんは、この件で、「斎藤氏は大蔵省を辞めて14年たっている。14年たった方を『脱官僚』だから駄目だと言うのか、という思いがある」と述べ、「天下り」批判は当たらない}と、亀井さんと同じことを言ったそうです。
 それなら日銀人事で民主党が拒否した武藤さんは大蔵省を辞めて6年も経っています
 民主党は官僚が辞めてから何年経てば天下りの禁止の対象を外すか、明確にすべきでしょう
 民主党は武藤さんは大蔵省を辞めて直ぐに日銀に入って後の「昇格だけの話」を拒否しましたが、斉藤さんは今日のテレ朝の「スーパーモーニング」によると、斉藤さんが東京金融取引所の前にも(不祥事で退任したために)事務次官としては相応しくない小さな数々の団体に「天下り」や「渡り」をしていた経歴を示していました。
 そのような人を鳩山さんはまた郵政の社長に「渡らせる」のです。
 今回の人事批判の社説で一番穏当の読売では、材適所であれば元官僚といえども、起用をためらう理由はない。民主党が人材活用の手法を転換したのなら歓迎である。
 
亀井さんは記者会見で、斎藤氏起用の理由について「非常に有能で、人格もすばらしい。新政権の郵政民営化の抜本見直しについて、ほぼ同じ考えを持っている」と説明した。
と書いていますが私も人物本意の退職官僚の人材登用には賛成です。
 然し亀井さんは国民新党の人です。
 民主党は読売の言う様に今後人材本意でやるとすれば、国民の疑惑に応えるためにも、その旨をはっきりすべきだと思います
 国会では当然に野党に廻った自民・公明からこの点について突いて来るのは間違い無いでしょう。
 筋論から言えば、鳩山さんは「野党時代はかなり行き過ぎたことはあったが、これからは退職官僚の採用は人物本意で考える、また天下り、渡りの制限は退職後X年以上経ったら外す」と説明すべきだと思います。
 然し今までのやり方からみれば、出来れば頬被り、出来ねば数を頼んでの審議打ち切りなどで、国会を乗り切るのでしょうね。

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ますます独裁化する?鳩山(小沢?)政権

2009-10-20 10:51:15 | 鳩山内閣

[疲労困ばいの政務官と脾肉の嘆をかこつ一般民主党員]
 昨夜のNHKのニュース番組でとても気になる放送を見ました。
 それは政務官として政府組織に入った民主党員とそれから外れた党員の密着取材です。
 政府発行の文書の殆ど全てを持参した官僚の説明を訊きながら詳細に点検する政務官。
 次々に訪れる地方からの陳情。
 その対応に追われて疲れ切り、官僚たちとの会合を中断して、ソファ上で仮寝をする政務官。
 一方の政務官になれなかった、人にも地方からの(多分数少ない)陳情。
 党の方針で政治改革関連法案以外の議員立法を禁止された彼らは、自分自身と地方の意見を政治に反映させられるのは、唯一大臣・副大臣・政務官との政策会議です。
 それに向けての政務官と官僚の打ち合わせ。
 「多くの議題を予定の一時間で処理するために、資料はなるべく簡単にしろと」官僚に指示する政務官。 (詰まり一般党員の意見を聴くなどは二の次です。)
 そして政策会議、NHKが追った一般党員は一言も発言の機会なし。
 「私たちの国会での採決だけの道具か、私たちは次の選挙のために地方での街頭演説をするしか無いのか」と嘆く一般党員。
 この放送を見て最初に感じたのは政治家として政治に参画できない、一般議員の士気の低下と、地方からの陳情が全て政務官以上の人達に集中し、一般党員は政務官以上の人達との面会の取次役に終わるだけだと言う事です。
 しかも党の方針で国会審議のスピードアップの為に与党議員の質問時間の制限です。
 この質問にも立てない、新人議員は一体なにをして自己満足をするのでしょう。
 民主党政権になって、答弁は大臣~政務官に限られます。
 然し彼らは担当する省の全てを知るために心身を酷使しています。
 それに更に神経と時間を使う国会の審議に参加しなければなりません。
 そんな人達が担当の省のことを全て知り、野党の質問に充分な説明ができるでしょうか。
 その一番の被害者は最大の政府予算を握る厚労省の長妻さんとその部下たちで、野党の鋭い攻撃に対する彼らの国会答弁を考えると悲惨と言うしかないと思います。

[大臣~政務官のフィルターが掛かった政府機関の情報しか受けられない国民と野党]
 その他に連立与党からも批判を浴びている官僚の国会答弁の禁止。
 自民党政権時代に官僚の支援がなければやって行けないのも情けないですが、野党は官僚の答弁から実情を知ることが出来ました。
 その典型的な実例が、前にも書きましたが国立マンガ喫茶の問題です。
審議の最初から最後まで責任者の文科大臣は無言のまま、野党の民主党は官僚の答弁からその問題点を追及してその実態を明らかにすることができました。
 更には官僚による気象関係とうの技術的問題を除く記者会見の禁止です。
 官僚たちはトップダウンだと言って頭から押さえ付けられ、記者会見まで禁止されて彼らの士気が上がるでしょうか。
 日本で有数のエリート集団の意気沈滞が日本にとって良いのでしょうか。
 その情報が与党に取って不都合なときは許可を出さないだろうと言う事は直ぐに想像できます。
 官僚が政治家と接触するときは大臣・副大臣・政務官の許可を得ることと決められているそうです。
 民主党は野党時代の官僚の抵抗で情報や資料入手に苦労したと言っていますが、少なくとも自民党政権は政治家の資料提供の要求に対して、大臣、副大臣の許可の条件はつけて居ませんでした。
 そして民主党が政権を取った今、与党の政治家の許可を得なければ、情報が入手できないのです。
 野党は勿論国民に取って政権党のフィルターの掛かった情報など誰が信用するでしょうか。

[独裁政権を思わせる政治運営] 
 しかも鳩山政権の政策は昨日も書きましたが、政権獲得のために何でもありの問題だらけでしかも整合性のない多くの公約と、国会開催前に既成事実を作ろうとしている強引な政治姿勢です。
 これを正式に進める対策としては衆参両院での多数を頼んでの、国会運営しかありません。
 詰まり審議の中断や今回の臨時国会もそのようですが会期の短縮です。
 そして審議を中途半端で終わらせ、国民の理解不足のまま政策が実行されることになるでしょう。
 民主党政権は政治の透明化や民意の尊重を謳って来ましたし、部分的にはその方向に向かっているようですが、全体的に見ると民主党の一般議員さえ知らない「ブラックボックスの中での政治運営」、マスコミや他党の人達から批判の多い「マニフェスト至上主義」に走っているように見えます。
 これを見ると少し極端ですが、ナチスを率いたヒトラーを思い出します。
 彼は数々の試練を乗り越えてた上、最終的には国民の圧倒的なに支持を得ました。
 そして結果の誰でも知っての通りです。
 然し鳩山政権がそうならないと期待しています。

[ゆとりを持った政権運営を]
 鳩山政権がまず考えて置くべきは一般国民に混乱を与えないための、政治の連続性だと思います。
 それと、功を急がないことです。
 例えばダム問題一つを取っても、建設が半ば以上進んだものは、少しは可笑しい所があっても、建設を続行する代わり、計画中のダムは全て凍結しゼロベースで見直すなど、ベストでなくてベターを狙えば、担当の党の人達や官僚の荷も随分減ると思うし、国会答弁も党が特に重点を置いている事項は大臣以下が直接答えても、それ以外の点は官僚に答えさせれば良いと思います。
 さらには読売・朝日・産経まで指摘するようにマニフェストの項目の実施も絞ったり、実施を延期する必要があるような気がします。
 またマニフェストにないが民主党政策集INDEX2009にあるような日教組の意見を丸呑みしたような教育関係の法案などなど、批判の多い案件の実施を先のばしするなど、政権の政権運営や国会審議の荷を減らすことで、党員に議員立法する余地を与えることも彼らの士気を高めることでも有意義と思うのですが。
 何よりも世の中から隔絶した世界での大臣以下の三役による政治運営や、私が心配するように、マニフェスト至上主義に拘るあまりの独裁政権と言われないように、鳩山政権の慎重な政権運営を期待したいのですが、これも実質は小沢政権と言われる党内事情で出来ないのでしょうかね?

参照:独裁の道を進んでいる?鳩山政権

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世論調査が示す不安の民主・不満の自民

2009-10-19 11:14:59 | 自民党

 昨日、読売新聞が現在の政局について世論調査の結果を発表しました。

・来年度の参院選の比例代表に投票したい政党
 民主党35%、自民党16%

自民党へ
 私が何時も書く事ですが、自民党の立場から言えば、一昔前の最大野党は考え方の全く違う社会党でした。
 然しそれに比べると色々批判はありますが、民主・自民ともその政策に大きな違いはありません。
 自民党は資本主義と社会主義をミックスした考えを持つ、民社党の政策を取り入れた結果、(そして現在の民主・自民とも同じ立場に立っています)自民党に比べれば小さな民社党はその存在意義を失って自滅の一途をたどりました。
 今、自民党はかっての民社党の立場(民主党35%、自民党16%)に立っています。
 衆院選大敗で官僚、マスコミにも見放され、しょんぼりしている場合ではありません。 この儘ではじり貧の道をたどるばかりです。
 次に書くように鳩山政権も大きな壁にぶつかっています。
 鳩山さんが国会を開かないのなら、党員を総動員して街頭に立ってその政策の不備なところを追及すべきだし、国会開会に備えて、戦術を練り戦闘体制を都整えるべきです。
 ついでですが、自民党の河野さんが昨日の「サンデーフロゼクト」で政府の行政刷新会議が予算の無駄遣い排除のために行う「事業仕分け」について、民主党の政策を支援し、自民党の政策を批判するような発言をしたのには驚きました。
 彼は自分の信念に基づいた発言だと思いますが、厳しい立場の自民党に留まるつもりで言っているのなら余りにも不用意な発言で、せめて出席を断るくらいはすべきだったと思います。

・鳩山内閣の優先的に取り組んで貰いたい課題
 景気対策73%、年金制度改革49%、雇用対策47%、医療制度改革41%、少子化対策・子育て支援31%、財政再建27%、消費税など税制改革20%などが挙げられています。
(以上数字の大きい順)
 意外だったのが国民の圧倒的支持を得ていると思った公務員制度改革が僅か16%に過ぎなかったことです。
 然しこの数字は後の調査で見るように、政治主導の政治に大きな支持を得ていること、そして鳩山内閣が着々とこれを進めているので、それを当然として、より国民生活に必要な景気対策以下の課題に取り組んで貰いたいと思っているのだと思います。
 そして鳩山政権の弱い所が、 (ここに出ていない安全保障と)景気対策、それに伴う雇用対策、現実問題として最近マスコミの批判を受けている財政再建、それと各公約の間の整合性のない所です。
 さらには鳩山さんが4年間では手を着けないと宣言した消費税の増税に就いて国民はやはり必要だと思っているようです。
・各政党は政権を取った時そのマニフェストを修正せずに実現を目指すべきか、それとも必要な時は修正すべきか
 修正をせずに実現21%、必要な場合修正76%
民主党へ
 鳩山政権はその大きな支持率はその政治主導のやり方であり、少子化対策・子育て支援を除く公約は20%未満の期待しか受けていないこと、その全ての公約が必ずしも全面的に支持を得ているわけではないことを自覚し、その公約の弱い所を強化すべきだし、個々の公約についてのフランクに支持の有無の程度とその対策についてを改めて調査し、国民が求めるように必要な場合修正または取り下げを行うべきです。
 昨日の「たかじんのそこまで言って委員会」で、三宅久之さんが私も昨日取り上げた「農業の衰退を招く農家戸別補償制度」について批判したところ、民主党からきた梅村 聡さんが「一部にはそう言う意見があるが」と発言仕掛けたところ、三宅さんが憤然として「いや皆そうだ」と言い返していました。
 私が上記のエントリーをする前にネットで調べたところ、私の調べた範囲では三宅さんの言う様に、全てが反対または修正意見ばかりでした。
 私は梅村さんが同番組では民主党代表という立場上の発言だと思いますが、衆院選で圧勝したからといって、世論調査でもあるように、何がなんでも公約を推進して政治主導の行政改革をという壮大な実験をしている、政権の足を引っ張らないように考え直す必要があると思います。
自民党へ
 自民党は繰り返しますが、衆院選大敗でしょんぼりせずに民主党政権が日本の行く道を誤らせない様に、そして自党の復活のためにも頑張って貰いたいと思います。
 なにしろ素人の私の眼で見てもおかしな公約が20もあるのですから、専門家が見れば攻撃の的を絞りつらいほどあるはずです。
参照:鳩山政権の抱える不安材料 

・政治家は官僚と対立するのでなく彼らを使いこなすべきたど思うか
 そう思う87%

民主党へ
 この数字は外野から見ていると、鳩山政権は政治主導に拘る余り、官僚の発言を封じたら、政治家との接触を禁じたりして、頭から押さえ付けようとしていること、その為の官僚の意欲の低下への不安が、上記の数字になって現れていると思います。
 政治家は多数を占める官僚の力を最大限に発揮させるには如何にその意欲を持たせるかにも力を入れるべきで、生産性向上に成功した製造業のノウハウを導入すべきだと思います。

・日本の政党に必要なこと
 政策実行力55%、国民の立場で考える姿勢59%で後は30%未満

自民党へ
 自民党の敗因は政治主導の行政改革を多くの国民が希望していたことを見落としていたこと、
 麻生さんが出先官庁の整理や、公務員制度改革の指示を出していたのに、その実行を支援するどころか足を引っ張った人もいるらしいこと、
 衆院選前に党内でのごたごたで、国民の立場からどう見られているかも知らずに浮世離れした混乱状態を呈して、国民の失望を買ったことにあるのを今回の調査でも示していることが判ります。
 過ぎ去ったことをとやかく言っても仕方がありませんが、党内でも今回の衆院選の敗戦が等に貴重な教訓を与えてくれたと前向きに捉え、再生に活かして貰いたいと思います。

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農業の衰退を招く農家戸別補償制度

2009-10-18 06:25:38 | 農村問題

 私は15日の鳩山政権発足1カ月の成果[鳩山政権の政策の矛盾点]のブログで農家戸別補償制度制度は農村の生産性向上に逆行し→農村の弱体化を招くものだと書きました。
 今日はこの問題に焦点を当てて考えて見たいと思います。
  参照:農家戸別補償 生産性向上につながる修正を
(読売社説)

「戸別所得補償制度」は本当に農家を救うのか(産経新聞)で記載された関係者の声
米作農家A: 「現実的に米余りと米価の安値にどう対応してくれるのか。」
米作農家B: 「一番の問題は米価が安すぎることだ。昔みたいに米だけ作って食っていけるように、農家が再生産を続けられるようにしてもらえないものだろうか」
米作農家C: 今の米価なら機械を買うだけで赤字になる。整備代もかかる」
大規模米作農家: 「言い方は悪いが、手を抜いても国が所得を補償してくれるようなものだ。頑張って収量を上げると、所得補償の対象にならない懸念もある。低所得者に対する安全網だけでなく、努力した分は報われるようなシステムがないと生産意欲につながっていかないのではないか」
月刊誌「農業経営者」副編集長の浅川さん:
「最大の問題は、農産物の販売コストと販売金額の差、つまり『赤字額を補填』する仕組みであることだ」、「農家にとっては、赤字が増えれば増えるほど、国からもらえる金が増える。頑張らない農家でも手厚い補償を得られるのでは、健全な競争原理は働かず、日本は赤字農家だらけになる」

経済評論家の 大西良雄(経済ジャーナリスト)の戸別所得補償は高生産性農家をつくるか 
この制度は「社会政策」であって日本農業を衰退・滅亡から脱出させるための産業政策にはなっていない。
・0.1haの「販売農家」が政策の対象になる。そんな零細な農家を含めて1兆円(1戸当たり平均58.8万円)の予算が毎年ばら撒かれることになる。
・所得補償政策が実施されれば、老齢農家といえども小さな農地を売ったり貸し出したりする必要はなくなる。日本の農業が衰退から免れるための農地の集積による農業経営の大規模化、生産性の引き上げなどますます困難になる。
・日本の農業が狭い耕地面積に多くの農業関係者が群がる極めて生産性の低い衰退産業である。
 北海道を除く都府県の農家1戸当たりの平均経営耕地面積は1.41ha、これに対してイギリス55ha、フランス45haと桁が違う。
・北海道の農家の47.6%が1000万円以上の農業収入をあげている(他の都府県は300万円未満が70.7%)。日本農産物の品質のよさを考えれば、北海道の規模まで1戸当たりの耕地面積を広げることができれば、日本の農業は国際的な競争力を持つことが出来ると考えている。
・日本の農業産出額は、8兆2000億円前後、農業就業人口は290万人にもなる。
 それに(その約1割の)間接人員である農協役職員24.5万人が寄生している?。日本の農業を一個の会社とすれば間接人件費が大きすぎて利益など出せるわけがない
・一部執行凍結がなければ、今年は8.2兆円の産出額を維持するのに実に3.6兆円の国民の税金が農業に支払われることになったのだ。 (原文のまま)
・毎年これだけ多額の税金を注ぎ込みながら、日本の農業の生産性はほとんど上がらず、1戸当たりの農業所得は増えるどころか減っている。所得が減るような産業に後継者が現れないのは当然。その結果、農業就業人口に占める65歳以上の高齢者の比率は60%にもなっている。高齢者が増えれば、耕作放棄地も増える。耕作放棄地は年々増加し平成17年で埼玉県の面積にに達している。
・日本の農業は衰退・滅亡の道を歩んでいる。後継者が続出するような高生産性農家に作り変えなければ、自給率などどんどん低下してくる。
・しかも、(各戸に直接給付する)制度では農家の生産量、販売量、販売価格、生産費を調べ、販売価格が生産費を下回った差額分だけ補償することになるから、きめ細かな170万戸農家の数字管理が必要になる。補償金を支払うための基礎になるデータ数字を、いったい誰が調べるのか。農協組織に調査費を払って下請けさせるのか。
 
[私の意見]
 昨日、何時もの本屋で立ち読みで前記の「農業経営者」副編集長の浅川さんの論文を「WILL]で見ました。 (本屋さん、何時も立ち読みで御免なさい。)
 それで浅川さんの意見(青字)も参照しながら私の意見も書いて見たいと思います。
・鳩山政権が狙う農家戸別補償制度の目的
 上記の批評で明らかなように、農家戸別補償制度は農村の生産性向上や活性化より、社会保障の一貫のようです。
 浅川さんはこの制度で農家の弱体化を図り、それでいつまでも民主党政権の補助に頼らねばならない状態にして、民主党政権の安泰化を図るものだと書いていましたが、私はそこまで行かなくても、多くの批評にあるような、選挙目当てのばら蒔き政策だけに過ぎないと思います。
・制度で唯一評価されている戸別支払い
 この制度に就いてネットで調べてみると殆どが批判的ですが、批評家の中には今までのように農協などを通さずに直接各戸ごとに支払うのは評価すべきだと言っている人もいるようですが、浅川さんも大西さんと同じように農家への戸別所得の調査の膨大な人手を要すると反対しています。
・高齢者や稲作に不便な地域への配慮
 上記の批評の中では、高齢者や棚田など耕作に不便な土地を持っている人達への配慮に就いて書いてありませんが、農村の効率化と上記の様な人達への配慮は別個に行うべきで、これを一つ戸別保障制度に纏めたので、訳の判らない制度になって仕舞ったのだと思います。
・農産物価格の決定システムの変更
 農業従事者の悲鳴は安すぎる米価ですが、その根本は農産物の流通システムにあると思います。
 前にも書きましたが基本的には、大手スーパーなどの一方的な価格決定システムにあるので、現在行われている産直方式の強化と、彼らに劣らない大きな経済力を持つ団体、例えば農協などが価格決定に参加すべきだと思います。
 具体的には農協が妥当と決めた価格以上の価格で各戸ごとの取引は良いとしても、それ以下の価格での取引は農協の関与するようにすれば良いと思います。
 販売側がそれならと言って安い外国米を輸入して、その結果国産米が負けるなら、基本的には自由競争の時代ですから値引するしかないと思います。
 要するに価格と品質の競争です。
・農産物の質と農村の生産性向上
 品質について大西さんは日本農産物の品質の良さを言っていますが、浅川さんは小麦では質の面でも外国産に劣ることをあげ、単純な補助金制度の害を批判していました。
 日本は米の品質にに就いては(農協でなく)国立、地方団体の農業試験場で大きな成果を上げています。 (農協が生産団体としたら、ろくな自前の研究所も持たないのはおかしいと思います。)
 小麦の品質が悪いのなら、農家への給付を削っても、その品質の改良に米やリンゴなどと同じように力を入れるべきだと思います。
 工業製品の品質に就いては世界に冠たる力を持っていますし、その根本は日本人の完璧志向があり、日本の得意分野です。
 また生産性向上についても工業分野では世界一のシステムを持っています。
 この考え方を農業分野に適用できない訳はありません。
 一年の内米作だけに半年しか使わない田んぼ、一年に一度しか使わない農業機械を各戸別に持つなど、生産性向上の観点から言えば、問題ダラケの農業生産システムです。(*注記)
・農村の構造改革
 このためにはやはり若い力が必要です。棚田の耕作では一部の地域でやっているように、消費者を巻き込んだ運営が必要と思いますが、高齢者にこれを望むのは酷な話です。
 そして上記の対策のためには大企業の参入か25万人のスタッフを擁する農協の圧力団体から株式会社化のような体質改善が必要となって来ます。
 農協の体質改善は、民主・自民とも選挙絡みで、官僚制度以上に難しいと思いますが、何時かは何とかしなければ、農業の将来はないと思います。 
・農家戸別補償制度が批判される本当の理由
 全体的に言って、農家戸別補償制度がこれほど問題になるのは、その発想の原点は政権獲得のためのばら蒔きであり、鳩山政権の言う農村の生産性向上などは後で取ってつけた理屈でその弱点を新聞や専門家に突かれているのだと思います。

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*注記:昔の農村風景
 年寄りがまた昔の話しを持ち出すのですが、少なくとも九州では、米と麦の二毛作が普通で、麦を作らないときはれんげ草で土地改良を図るか、菜の花を植えて油を取っていました。
 そして畦には大豆まで植えてありました。
 それが米作だけの田んぼを見るのが普通に成りました。
 今後どう田んぼを活用するのか判りませんが、少なくとも昔のように田んぼを遊ばせないようにするのは高齢者では無理で、この点からいってもなんとしてでも若者の農村復帰できるような施策が望まれるところです。


亀井さんの貸し渋り貸し剥がし防止法案

2009-10-16 09:44:31 | 鳩山内閣

 先日のテレ朝の「スーパーモーニング」で亀井さんが出演して中小企業に対する通称の「貸し渋り貸し剥がし防止法案」に就いて話していました。
 その発言の趣旨は
・金融機関については私は性善説を取る
・金融機関がこの法律に違反しても罰則を課さない
・この対策だけは中小企業は助からないので新たな景気振興策が必要だ
と言うものでした。
[私の意見]
・金融機関の性善説

 バブル崩壊時に竹中さんを中心に、厳しい金融庁の指導の一方、貸し出しに就いては政府が信用保証協会の保証(による政府からの税金の投入)をつける一方、日本銀行のゼロ金利は資金をじゃぶじゃぶつぎ込みました。
 一方、銀行側は国際決済銀行(BIS)基準である、自己資本比率(=自己資本/総資産×100)が8%以上の基準を満たすには、自己資本は株価の低迷による減少のため、総資産である貸出資金縮小に向かう傾向にあり、必ずしも政府や日本銀行に意図するのに廻りませんでした。
 結局は日本の銀行に提供されたゼロ金利の資金は(政府と日銀の思惑の日本企業でなくま)外国の金融資本に廻り、石油投機→石油価格の暴騰、米国のサブプライム・ローンへの資金流入→米国のバブルの崩壊→日本を巻き込む世界的な金融・経済危機まで発展しました。
  参照:銀行の貸し渋り現象の仕組みとその対策 
 一方の銀行は日本のバブル崩壊の反省もあり、世界で一番打撃を受けずに済みました。
 そして他の産業は世界的なバブル崩壊被害に苦しんでいる中、銀行だけは政府と日本銀行のお蔭で健全な経営を誇っています。
 これでテレビ出演者が金融機関の性善説を疑うのは当然です。
・銀行に対する金融庁の指導
 銀行の貸し渋り貸し剥がしにに対して金融庁はどう言う指導ができるのでしょう。
 金融庁はどうして銀行の中小企業への貸し渋り貸し剥がしの情報を得るのでしょう。
 銀行からの報告を強制してもその情報は100%信用出来ないのは当然です。
 唯一、信用出来るのは勿論、被害を受けた中小企業からの情報ですが、彼らが金融庁に報告すれば、銀行が彼らに対して何らかの報復処置をするかは明らかです。
 もし、銀行による貸し渋り貸し剥がしが発覚しても、しかも罰則がないとすれば銀行は何とでも言い逃れができます。

・中小企業に対する景気振興策
 亀井さんの発言で唯一納得できるのは、中小企業に対する景気振興策です。
 然し民主党のマニフェストには経済対策として中小企業に対する支援策が網羅され(19の政策の中で10項目を占める)ていましたが、そのどれを見ても当面の景気対策に繋がるとは思えませんでした。
参照:民主党政策集INDEX2009[経済産業]
 鳩山さんはマスコミ・識者からの民主党公約に景気対策ないとの批判に答えて、子ども手当て、高速道路無料化、暫定税率の廃止などあげていますが、経済問題の研究機関の発表した数字を見ますと、鳩山さんが挙げた政策の経済効果と、公約を実行のための補正予算の圧縮によるGDPの減少を考え併せると殆ど景気回復の効果はないようです。
 そして、読売新聞
によると、現実は、
  中小零細企業向け融資や住宅ローンの返済猶予制度を検討している政府・与党の作業チームは制度の原案をまとめ、亀井金融相に報告した。チームの責任者である大塚耕平内閣府副大臣は記者会見し、「金融機関は中小企業等の借り手から申し込みがあった場合、貸し付け条件の変更等に努めることを盛り込む」と述べ、制度は「努力規定」とする概要を説明するにとどめた。
 亀井金融相は記者団に対し「(原案を)了承した。中小零細企業が将来良い仕事をしていくために緊急の手当てをする」と述べた
そうで、大きな話題を呼んだ亀井さんのモラトリアム発言は彼のパーフォーマンスだけに終わったようです。
 亀井さんは自分の存在価値を高めたかも知れませんが、残った中小企業はどうするのでしょう。
・内需主導型経済転換
 鳩山内閣は内需主導型の経済を言っていますが、中小企業には外需依存型の大企業の下請けも多いようです。
 そんな企業に金融面でどのような支援策を講じるのでしょう。
 少子高齢化が進む日本、開発が遅れた広大な土地を持つ中国と違って、狭い国土の日本、そして経済の成熟期に入った日本、車、電子・電機機器、家財などほぼ整った家庭の多い日本、そして消費より環境問題に絡んで古来からの「勿体ない」精神の見直しを叫ばれている日本でどれだけ内需拡大で景気回復が出来るのでしょうか。
 鳩山さんは本心からこのようなことが出来ると思っているのでしょうか。
 私はこと経済面に就いては、内需・外需の取捨択一でなくて、自民党政権での経済政策の良い所はどんどん取りいれて、バランスの取れた経済政策を進めるべきだと思うのですが。

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鳩山政権発足1カ月の成果

2009-10-15 09:40:14 | 鳩山内閣

 産経が鳩山政権発足1カ月 成果急ぎ 続く混乱のタイトルで鳩山政権の混乱ぶりを次のような解説記事を書いています。
・16日に発足1カ月を迎える鳩山内閣では自民党からの「政権交代」を印象づける政策を矢継ぎ早に打ち出したが、外交や予算編成など性急な政策転換の混乱は続いており、経済政策のちぐはぐさも浮き彫り になりつつある。
・外交面ではマニフェストに掲げた個々の政策が「重荷」となり、思うような成果を挙げていない。
・首相が「最低でも県外移設」と訴えてきた米軍普天間飛行場については、首相が県外移設先を真剣に検討した様子はなく、県内移設容認に含みを残す発言を繰り返すなど迷走が続いている。
・海上給油は来年1月で撤収させる方針。代わりにアフガニスタンへの民生支援を模索するが、閣内でも不協和音が続く。
・東アジア共同体構想も米側は「米国排除ではないか」と警戒感を抱いており、アジア諸国にも当惑が広がる。
・無駄な公共事業を減らし、子ども手当の支給や、高校授業料の実質無償化などの財源の確保のための、21年度補正予算の見直し作業を進めるが、一部事業の凍結で、GDPを0・4%押し下げるとの民間予測もあり、日本経済は「二番底」に陥る危険性がある。
・亀井金融相がの借金返済を猶予する「モラトリアム法案」を打ち出す一方で、公約には最低賃金引き上げなどが盛り込まれている。零細企業からは「これ以上経費が増えるのは耐えられない」と悲鳴も上がり、 (中小企業への)政策のちぐはぐさ もぬぐえない。
・「成長戦略を示せていない」と民間エコノミストの多くは口をそろえる。デフレ対策、為替政策、財政再建、新産業育成の一つでも欠ければ、「内需主導への経済転換」も、景気回復も望めない
・衆院選対策上、民主党が政策集「INDEX2009」では明記しながら、マニフェストに載せなかった左派・リベラル色の濃い政策が早速動き出した。背景には、政権内の旧社会党勢力や民主党の支持団体である日教組、自治労などの意向が透けてみえる。
・選択的夫婦別姓制度の導入について、千葉景子法相が民法改正案を来年1月の通常国会に提出する考えを表明
憲法違反の疑いが強い永住外国人への地方参政権付与法案に関しては、首相が日韓共同記者会見で「しっかり議論を重ね政府として結論を出したい」と表明した。
・マニフェストで「教員免許制度を抜本的に見直す」とぼかされていた教員免許更新制度の廃止方針も明らかになった。道徳教育補助教材「心のノート」も廃止の方向で、政権は日教組の要請通りに動いている

[私の意見]
鳩山政権の政策の矛盾点

 産経が挙げた例の他にも鳩山政権の政策の矛盾点が思いつくだけでも、
・温室効果ガス25%削減と自動車の活動の活発化→排気ガス増大を促す高速道路無料化や暫定税率の廃止
・温室効果ガス25%削減による企業競争力の低下
・子ども手当てなどによる内需拡大策→野村証券金融経済研究所が個人消費が22年度に0・3%、23年度に0・5%しか押し上げられないと試算に対して、産経が指摘したようにこの財源を求めるための補正予算の圧縮でGDPを0.4%押し下げの試算
(どんな農家でも保障して貰える)農村の戸別所得保障と大規模農家推進の自民党政策の廃止→農村の生産性向上への逆行→農村の弱体化(自民党の政策は方向としては間違っていないので、問題があればその改善を図るべきと思うのですが。)(*注記)
参照:腐れオヤジの独り言さんの「民主党 農業戸別所得補償制度」

・日米FTA交渉推進→農村の反発→農産物を除くと発言→米国が農産物を除いて交渉に乗ってくる訳はない
などなどがあります。
 この理由は私が寝言のように言う、政権獲得のためには何でもありの国民に耳触りのよい公約を整合性もなく並べ立てたことと、選挙協力を得るために日教組、自治労、民団の人達の気に入るようなことを言ったつけが、今になって現れているのだとそ思います。

自民党へ
 鳩山政権が日本の行く道を誤らせないように、自民党は大敗でいつまでもしょんぼりとせずに、国会の審議や街頭演説などで、政権の抱える問題点を徹底的に追及して貰いたいと思います。

民主党の政策の良い点を活かすために
 然し鳩山政権にも産経が書かない良い所もあります。
 政権の政治主導の行政改革には多くの国民が支援を送っているのが鳩山政権への高い支持率となって現れています。
 逆に言えば国民は行政改革の公約以外については案外冷めた眼で民主党を見ているのではないでしょうか。
 私は前原さんの八ツ場ダム問題の(政策ではなく)強引な処理の仕方について書いてきました。
 共産党の志位委員長でさえ私が心配するように、、
 鳩山政権の政権運営について「マニフェスト絶対主義とも言うべき傾向や、国会の民主的権能を弱め、民主的運営に逆行する国会改革の動きは、民主主義の軽視という点で表裏一体の危うさがある」と批判読売新聞
より)
しているそうです。
 その前原さんは、羽田空港のハブ化を取り上げて読売や産経の社説でその考え方の支持を受けています。
 私も鳩山政権の行政改革と共に、 (公約に乗っていない)前原さんの羽田空港のハブ化に賛成です。
 私は鳩山政権が日本の行く道を誤らないように、そして圧倒的な衆院選大勝に驕らずに、慎重な政権運営をして行く様に願っています。
 そのためには読売・産経の「公約に囚われるな」の社説、朝日の温室効果ガス25%削減のためには高速道路無料化や暫定税率廃止反対の社説や、ネット上の意見などもフランクに受け入れて、道を誤らないようにして貰いたいと思うのですが。

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*注記:農村問題について
 私は農村の再生にはその生産性の向上(簡単な例でいえば年に一度しか使わない農業機械の全国レベルでの使い回しによる経費削減)と、農産物の価格決定システムの改善にあると思います。
 詰まり現在のような大型スーパーなどによる一方的に価格決定システムでなく、所謂産直システムの強化による農家自身による価格決定や、大型のスーパーなどに対抗うる全国的な大型機関(例えば今の農協の改組)の設置で、購入側と対等の立場で価格交渉できるようにシステを変更すべきだと思います。


どうする鳩山さん・アフガン支援

2009-10-14 15:18:25 | 鳩山内閣

 今日の産経はその社説のインド洋補給支援 国益損なう撤収の回避をで鳩山政権のアフガン政策に就いて概要次のように書いています。

 インド洋での海上自衛隊による補給支援活動が、来年1月で中断される公算が大きくなった。岡田外相が、活動を継続するための法案を臨時国会に提出するのは困難だとの見通しを示したためで、平野官房長官も「外相の発言は重い」と同調した。
 提出見送りは、社民党の反対に加え、臨時国会の会期が今月下旬から1カ月程度では十分な審議時間がないからだという。これにより日本はテロとの戦いから脱落する。アフガンでの対テロ戦争に苦悩する米国の足を引っ張り、日米同盟を損なうことになる。国益は維持できない。
 (政権は)国会の事前承認など、現行の新テロ対策特措法に新たな条件を付けて継続する道をなお探るべきだ。 (これは防衛政務官の長島さんが講演での発言で官房長官から叱られたそうですが、私は彼の意見に賛成です。)
 
岡田外相は、アフガニスタンに続いて訪問したパキスタンで「国会日程は窮屈だ。いろいろな調整が必要になるので臨時国会でというのは現実には難しい」と記者団に語った。 (アフガンの首脳は)活動継続を求めたが、岡田氏は「期限切れ後の対応をいろいろ検討している」と述べるにとどめた。
 (岡田外相は)日本の政治状況を伝えるより、外交の責任者として国益を踏まえた判断を示してほしかった。
 政府は国際治安支援部隊の地方復興チームに文民による民生支援は行っているが、新たに元タリバン兵士の職業訓練や農業支援の拡大などを検討しているという。だが、治安状況を考えれば軍隊による護衛が常に必要で、大規模な文民派遣は困難とみられる。民生支援は具体化できず、補給支援の中断だけが決まる状況で、オバマ米大統領の訪日を迎えられるだろうか。 (産経は治安悪化のため岡田さんは防弾服に身を固め防弾ガラスの車で飛行場から政府へ向かったと報じています。農業支援となると今まで以上の広大な土地での支援で、攻撃に対する防御も不十分に成りがちで、外国の支援チームもターゲットにしているタリバンの格好の標的ななるでしょう。一方連立を組んでいる社民党は自衛隊員の派遣に強く反対していますが、鳩山さんはどう対処するのでしょう。まさか外国の軍隊に護って貰うようなことはないでしょうね。)
 政府は7月の衆院解散で廃案となった北朝鮮関係船舶に対する貨物検査法案も国会提出を見送る方向だ。内政課題が山積しているとしても、国際的な責務を果たす案件を後回しにしてはならない。 (貨物検査法案は国連の安保理の経済制裁決議に基づくもので、しかもその決議案は日本が中心になって推進したものです。この決議の実行延期は日本の国際的な信用を落とす事になると思うのですが。)
 審議時間が足りないなら必要な会期を設定すればよい。首相の個人献金問題などの追及を避けたいというわけではあるまい。
(会期延長は衆参両院で多数をしめている鳩山連立政権でやろうと思えば直ぐにでもできることです。産経指摘の批判が外れていることを示すためにも、延長すべきだと思います。)

[私の意見]
・産経は民主党政権に批判的な立場のようなので、その記事はいくらか割り引いて読む必要があると思いますが、この社説は割と公平に論評していると思います。
・海上給油の問題は、マニフェストの遵守姿勢→マスコミの批判で継続容認ともとれる発言→社民党の抗議により再度マニフェスト遵守と鳩山さんの発言が変化しました。 (麻生さんの発言のブレに対してあれほど執拗に放送したテレビは、鳩山さんの発言のブレについては殆ど伝えていません。)
・このままの情勢では、海上給油は停止、アフガンの民政支援は現在行われている小規模な支援でとどまり、次の手が打てない状況が続きそうです。
・最終的に鳩山政権のできることは、かなりの遅れての小規模の現地増派か、 (自衛隊の派遣が出来ないので)少人数の元タリバン兵士の職業訓練や農業の指導者達を日本で教育することでお茶を濁すしかないような気がします。
 その日本国内でのアフガン支援の貢献の評価は、危険を冒して多くの人々を現地に送り支援を続ける他の国への評価に遥かに劣るのは間違いないでしょう。
・最悪のケースは自民党政権時の中東紛争に対して資金提供だけで悪評を受けたように、アフガンへの資金提供で済ます事も考えられますが、まさかいくら何でもこの二の舞はしないと思いますし、して貰いたくはないと思います。
  このような難しい事態を招いたのは何時も言う小沢さん流の、他の多くの問題公約と同じような、「政権獲得のためには手段を選ばず」に、考え方の全く違う社民党と連立を組んだことから来ているようです。
  いずれにしても鳩山さんや岡田さんの手腕に頼るしかありませんが、さてどうなってゆくのでしょう。

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