首相が陳謝したように消費税増税を巡る発言で厳しい選挙になったのは認めるべきだろうが、それで負けたと責めたてるばかりでは総括にならない。
「大敗したら責任を取るのはあたりまえだ」との責任論が噴出した。
小鳩体制での「政治のカネ」やら、「普天間の迷走」はどこへやら。傍目には健忘症を疑いたくなる。
党内でしか通用しない内向きの総括ではないか。
とは読売新聞の「よみうり寸評」の記事の概略です。
どちらかと言えば自民党寄りの発言が目立つ読売ですから、多少割り引いて読む必要があると思いますが、正に的を得た指摘のように見えます。
と言うのは逆に民主党寄りの発言が目立つテレビ朝日の世論調査の結果が読売の指摘の裏付けをしているからです。
参院選民主党大敗の理由
・鳩山・小沢両氏の政治資金問題 29%
・菅総理の消費税発言 29%
・実績への不満 26% (内鳩山総理の普天間基地問題処理の失敗 11%)
菅総理は、消費税率の引き上げについて、与野党で議論することを提案 賛成70%
詰まり国民は消費税増税についての最小限に議論することは良いことだが、彼の突然の発言が選挙結果に大きな影響を与えたのだろうと思っています。
私も菅さんが鳩山さんが党全体の意向を無視した「国外、少なくとも県外」発言で大失敗をした反省もなく、党内の調整も経ずに一個人の意見を丸呑みにして、いきなり消費税増税の議論をしようとしたことの反省はすべきで、その点で言えば反対勢力から批判されてもしかたがないと思います。
しかしそれだけで参院選大敗の総括をしたのかと言えば全く不完全です。
政治と金の問題、普天間基地問題を含む鳩山内閣の失政(菅内閣は実績を上げるほどの時間は殆ど無かった)の総括はどうしたのでしょう。
枝野さんはみんなの党との連携発言に就いて陳謝していますが、閣外にある人の政治的発言は当然で殆ど選挙結果に影響していないと思います。
枝野さんの言いたかったのは、前幹事長の選挙対策の(例えば1人区の大敗)失敗だろうと思います。 (何故なら彼は小沢さんから干されていた静岡県連に資金を提供した以外になにもこれと言った選挙対策を打つ時間が無かった。)
然し菅さんも枝野さんも、彼らを支持する有力な政治家が殆ど執行部におり、平場にいる人達は皆小粒の人ばかりだったかもしれません。
然しそれにしても総会で鳩山さんや小沢さんの「政治とカネ」の問題や、鳩山さんの普天間基地問題の迷走、地方の反対を押し切って進めた小沢さんの選挙対策の失敗を取り上げる人は何故いなかったのでしょう?
たとえ小粒でも、ハマコーさんのように筋の通った発言をする腹の坐った政治家は居なかったのでしょうか?
それとも敗因の総括をするより、ひたすら党内の融和と団結を優先してだんまりを決め込んだのでしょうか。
それとも鳩山さんや小沢さんの「政治とカネ」の問題がマスコミで盛んの取り上げられたときにだんまりを決め込んだのを批判された様に、これから先の自分の地位の保全を考えたのでしょうか。
そのような党の空気に流される失敗は前にもして来ました。
前回の代表の選挙でマスコミの予想を覆して鳩山さんを選んだことです。
そして鳩山さんは普天間基地発言で大失敗をし、民主党大敗の一因を作り、そして外交・安全保障問題ではすっかり米国始め各国の信頼を失墜させて仕舞いました。
そして両院議員総会を見ると民主党はまた性こりもなくまた同じ道を辿ろうとしているように見えます。
つまり自分の主張よりその場の空気に流されやすい党員の習性です。
そして政権与党として一番怖いのは、党の意志と世論との離反です。
民主党は参院選の総括する前に各社の世論調査の結果を良く読んで置くべき出した。
それとも党員は国民が皆マスコミに操られているばかりと思っているのでしょうか?
私は麻生政権の末期に国民は公務員制度改革に大きな期待を寄せおり、もし麻生さんが選挙で負けたときは、始めてこのことに気付くに違いないと書き、地方組織からの批判に耳を傾けずの党内の麻生降ろしの動きに対して、民意から離反している危険性を書きました。
民主党は勿論民意におもねる必要はありませんが、麻生さん時代の自民党の動きと同様に、民意から離反した結果がどうなるかの危険性も良く考えるべきだと思うのですが。
勿論小沢グループの人達も民意におもねる必要はありませんが、菅内閣を攻撃するばかりでなく、上の調査で代表選に小沢さん出馬をすべきと思わない人達が80%もいることの意味を良く考えるべきだと思うのですが。
まさかマスコミから小沢さんの「政治とカネの問題」や選挙至上主義の批判報道で国民が煽られたとばかり思ってはいないでしょうね。
私は安倍さんから麻生さんまでの自民党政権に対する一部マスコミの悪意に満ちた報道に比べれば、民主党やその政権に関するマスコミの報道は遥かに優しいと思っているのですが。
参院選で負けても民主党は依然として日本の将来を担う党です。
私たちは次の選挙までは、民主党員達の良識に期待する他ないことを良く考えて国を誤らせないで下さい。
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