普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

自民党再生への道(3)情報管理システム構築

2009-09-30 10:35:27 | 自民党

[裸の王様になりかけた安部さん]
 情報管理システム構築などと偉そうに書きましたが、この必要性は安部さんの公約の一つに「主張する外交」のための「情報機関の創設」から気がついたのです。
 安部さんは教育基本法や憲法改正に必要な国民投票法を成立させるなど大きな仕事をしましたが、(私の想像ですが)情報機関→CIA、007などから連想される暗いイメージなどの抵抗に逢ったのかも知れませんがとうとう出来ないままに終わりました。
 一方、お友達内閣と言われた安部内閣に対する批判の高まりに対して、私は安部さんが「裸の王様」にならぬ様、少なくとも情報蒐集・解析・周知のシステムを作るべきと書き投書してきました。
 そして世間の動きからみて、小泉改革の継承でなくてその脱却か、修正に路線変更すべきだと書きました。
 そして事実は(マスコミ情報に頼っている私も気付きませんでしたが)小沢さんから安部さんも見落としていた?小泉改革の負の部分である地方の疲弊を突かれ、年金問題、政治と金の問題、これに絡ませた選挙中の「絆創膏報道」のため参院選で大敗を喫し今日にいたりました。
 安部さんがもし改革の続行ばかりせずに一歩下がって、私の書いたように情報システムを活用しておれば、年金問題は致し方ないとしても、私のいう「裸の王様」にならず、世の中の動きを正確に捉えもっと適切な
対応が出来たのにと思うのですが。

[行政改革への大きな世論の動きを見落としていた麻生内閣]
 麻生さん時代では麻生さん自身が指示した出先官庁の統合問題に対する各省からのゼロ回答や、公務員制度改革に対する人事院総裁の反対に対して、その一つでも良いから責任者の更迭などすれば、麻生内閣の支持率は急上昇するのにと何度も書きました。
 そして次回の衆院選で負けるとすれば、麻生さんの行政改革の弱腰が大きな原因となっていることを発見するだろうと書きました。
 そして幸か不幸か私の予測が当たりました。
 麻生さんの弱腰姿勢に反発した渡辺喜美さん率いる「みんなの党」の大勝利、世論調査の[鳩山さんの政治主導の政権運営を実現」への期待78%、[政権交代によって政治が変わってほしいか]91%の数字でみるように、行政改革への圧倒的な支持です。
 最近の政治関係のネット情報を見ても、反民主の立場の人達からも行政改革への批判は皆無に近い状態です。
 鳩山内閣の行政改革の動きと(大袈裟の言えば熱狂的に)それを支持するマスコミ報道を茫然自失の気持ちで見ている自民党関係者も多いと思います。
 確かに新任の大臣が就任挨拶で自分の意見(正確には党の公約)を述べたこと、官僚を入れない政務官会議などとてもカッコ良いです。
 この儘では国会で(正義の味方の?)鳩山政権の(行政改革を除けば問題だらけの)公約を攻撃する自民党が悪者扱いにもされかねません。
 私のような情報源は新聞・テレビとネットしかない普通のおっさんでも判る「行政改革への大きな世論の動き」をどうして麻生さん始め自民党の人達が判らなかったのでしょう
 もし判っておれば、党内基盤の弱い麻生さんの上記のような指示に反対する族議員や官僚たちへの側面攻撃で、麻生さんを応援出来たはずそして、それにより内閣や自民の支持率も上がったと思うのですが。

[一般国民、地方支部から遊離した自民党本部]
 事実は国会解散直前の所謂改革派に属する人達の都議選敗戦の総括をしろと言う動きに対して肝心の都議連の人達の敗戦の原因は、党内ばらばらの体制にあるとの抗議です。
 そして党内ばらばらの印象が自民党の大敗にまた繋がりました。
 彼らはどうして都議連の意見を無視したのでしょう。 (どこかで見ましたが自分のことしか見えない彼らを「改革原理主義者」と言っていましたが巧いですね。)
 このような浮き世離れした自民党の動きの原因は、これも私が何時も書く事ですが、社会党が野党第一党で、何をやっても何を言っても政権が転がり込んでくる古き良き時代がまだ続いていると錯覚しているとしか思えません。
 自民党大敗に就いていろいろ言われていますが、その大きな原因の一つは、長期政権の座に安住していた自民党本部の人達がいつの間にか国民からは勿論、地方の自民党員からも遊離していたのだと思います。
 その為には勿論自民党の人達、特に国会議員、中でもボスと言われる人達のエリート意識を捨て去ることと、原点の地方の住民の立場に戻る と言う気持ちの切り替えが第一と思います。(*注記)

[国民から遊離しないための情報管理システムの確立]
 原点の地方に住民の立場に戻るための制度として必要なのは情報管理システムの確立とその活用です。
 詰まり情報の蒐集・統計・解析・その結果の党員への周知のシステムの確立とメンテナンスです。
 投書や投稿の中には私の文章のように、余計なことも書いてあると思いますが、その要点や党員が是非知っていたほうが良いと思うことには、蛍光ペンなどで読みやすくする必要もあると思います。
 システムの運営のため要員も経費も要りますが、今回の大敗の原因を考えれば、その様なことは言っておられないと思います。
(なお鳩山政権と情報管理システムに就いては長くなりますので後日に譲ります。)

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*注記:自民党の投書欄の字数制限について
 自民党本部のエリート意識と言えばその象徴的なものが、自民党への投書欄の800字制限です。(官邸のホームページでは2000字まででした。)
 まるで一般国民達へ、お前たちの意見を聞いてやるから、読みやすいように800字以内に書けと言わんばかりのやり方です。(民主党は字数無制限です。)
 色々言いたいのを我慢して800字まで削減しても投書するなど余程の自民党贔屓の人しかいないでしょう。
 投書欄の活用次第では、これで一般の人達の意見を聞き、その人達の心を掴むことが出来ると思うのですが。

 


鳩山内閣の経済政策

2009-09-29 15:08:29 | 鳩山内閣

[問題の多い鳩山政権の経済政策]
  今日は鳩山政権の経済政策の問題点と私の考えについて纏めて見ました。
 (また何時もの素人の経済談義ですので、ご助言やご批判をお願いいたします。)
 鳩山さんは帰国会見で、経済政策について、新政権として、今まで以上の消費刺激策を大胆に行う。内需振興で思い切って経済を転換させる。子ども手当創設、暫定税率撤廃、高速道路無料化を行う。毎日新聞
より)と言いました。
 今までの鳩山さんや民主党の説明によると内需拡大策として鳩山さんが会見で述べた内容を中心に考えているようですが次のような問題点が考えられます。
・野村証券金融経済研究所は前記の諸施策により、個人消費が22年度に0・3%、23年度に0・5%しか押し上げられないと試算
・暫定税率廃止、高速道路無料化は民主党の公約の温室効果ガス排出25%削減と矛盾
・子ども手当てに対しては、
 それが全て消費に廻らず、貯蓄に廻る可能性が高いこと、
 扶養控除の廃止などのマイナス面もある
 当面の対象の女性から、保育園を増やして、女性が働きやすい環境や結婚しやすい環境を作ることなど要望などがあり、子ども手当て賛成が31%、反対26%、どちらともいえない39%の世論調査の結果となっている。
・高速道路無料化に対しては民主党は(よそ目から見れば)一転して慎重姿勢を取っており、前の野村證券の推測の首都圏、阪神を除いた全ての道路無料化の前提が崩れている。
・温室効果ガス排出25%削減は産業界が反対するように、経済活動の足を引っ張る可能性が高い
 これに対する鳩山政権の説明は「今後の技術の向上」などで、削減は経済活性化に資するといっているが、いずれも「~たら、ーするはず」が前提になっている。
・子ども手当てなどの民主党の公約実施の財源を産すための補正予算見直しは良いが、その一方で幾ら費用対効果が少なくても、少なくとも新しい景気対策の実施対策が減り、景気回復の足を引っ張る
・「民主党政策集INDEX2009」の経済対策
 鳩山さんが言及しなかった、経済対策は「民主党政策集INDEX2009」によると、中小企業支援が殆どで民主党が特に取り上げていないように、余り景気回復に資するとは思えない。
 逆に、EPA/FTAの推進は農家の反発に逢って農産物は交渉の対象から除くとしましたが、これで米国など交渉に乗ってくる訳はない。
 その他にも最低賃金の引上げ、派遣労働者の禁止範囲の拡大は(私も賛成ですが)経済回復の足を引っ張る方向に行くのは間違いない。
 私は経済効果に関連して言えば、民主党の高速道路の無料化については、環境問題も関連して考えれば、トラック、バスなどの大量輸送できる車に就いては直ぐにでも無料化し、自家用車などはある程度の制限を加えること位しか考えつきません。
 何故ならマスコミや自民党の人達が民主党の景気回復の政策がないとの批判で、上記のような公約を挙げただけだから疑問が残るのは仕方がないと思います。

[公約の体系的に運営を]
 色々問題点を並べて何の解決にもなりませんので、私の素人丸出しの思いつきを書いてみます。
 私は昨日のエントリーで民主党の公約間の整合性に欠けているものがあると書きましたが、逆にその公約を体系的に組み併せたら、個々に実施する以上の効果があると思います。
  例えば少子高齢化関連の政策は
・子ども手当て支給
・待機児童や老人を無くすまで託児所や老人ホームを増設する(石原都知事が言っていた駅前保育所など)
・上記施設に働く人が将来の生活設計できる程度まで給与を上げる
・女性に働き易い環境を作る(育児休暇の充実など)
・企業の配当の見直し、企業幹部を含む従業員の給料の差を減らすことで、若い社員の給料を上げるよう指導と支援する
・企業の強者による弱者のイジメを無くす(例えば発注企業の下請けいじめ、大手の流通業者の一方的な価格決定による農家イジメ)
・新しい型の終身雇用を実現する(例えば年功序列制によらないなど)
・上記の政策などにより若い人達が子ども産み育て、結婚しやすい環境を作る
・上記の政策で大きな影響の出る中小企業へは国または地方自治体からの支援をする

期待される効果は
・託児所や老人ホーム建設や他の建物の利用などへの投資による経済の活性化
・上記の工事や以後の維持などの地方の中小企業の仕事の増加
・上記増設された施設での雇用機会の拡大
・上記場所に働く人達の雇用条件の向上により他の企業の雇用条件の向上してくる
・少子化の解消→経済の活性化
・若い人達の生活の安定→結婚する人の増加による少子化の解消→経済の活性化
・結婚する人の増加→家の新築(→経済の活性化)・借家・移転の増加→家具の買い換え需要の発生→経済の活性化
 このような事は一部を除いては全て民主党の誰でもが考えつくことだし公約にも入っているものもあります。
 唯、私が総合的な纏めてみただけですが、こうして見ると単発の公約を個々に実施するよりより、政策を組み合わせたほうがより大きな効果が産んできそうに思いますがどうでしょうか?

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民主党・自民党はもっと危機感を

2009-09-28 15:15:47 | 鳩山内閣

[民主党へ]
 昨日のテレビ朝日の「サンデープロゼクト」で早稲田大学教授で民主党のネクスト金融大臣に挙げられていた榊原英資さんと、野村総研チーフエコノミストのリチャード・クーさん、それにレギュラーの財部誠一さん、田原さんが民主党の経済顧問と呼んでいた東京財団上席研究員の渡部恒雄さんの間で、今後の経済問題については討論がありました。
 その結論を纏めると
・今後の日本の経済は内需主導重点で行かねばならぬが、(榊原、クー)実態としては輸出を担う製造業の停滞が経済状況を悪化の原因となっているのでこの問題は避けて通れない(財部)
・経済成長は多くは望めない
・年度内に経済不況の二番底がくる(藤井財務大臣も同意見)
・そのためには鳩山内閣でやっている(経済の腰折れに繋がる)補正予算の見直しは最低限に留めかつ早く済ませること、そして追加の大型の補正予算を考えるべきだ
・景気の活性化のために住宅建設を進めるべき、その障害となる建ぺい率などの見直しをするべきだ(クー)
・景気対策のための国債発行を恐れてはならない(榊原)

<私の意見>
 もし4人の経済専門家の意見が正しいとして、私なりに現実的な鳩山政権の対応とその問題点を考えてみました。
・補正予算の見直しでは、次年度に繰り越す基金、未実施の「国立マンガ喫茶」など明らか見直すべきものもありますが、公約との絡み合いでなかなか難しい問題が残りそうです。(*注1)
・政治主導の体制とそれがまだ整わぬ中で大型の補正予算が組めるのか?
 批判を浴びている公約実施に要する財源問題の解決に、景気対策のための補正予算を投入するのも一手?
公約のそれぞれの間、また公約と連立の体制の整合性
 私は国会解散後の圧倒的な衆院選の勝利が予想された民主党に、鳩山さんの訪米や臨時国会までに、政権を取った後の自民党の批判やマスコミの批判に堪えるように、(政権奪回のための何でもありの)各公約間、そしてそれらと連立体制との整合性を持たせるように、実態に即した公約の見直しをすべきだと書きました。
 然し実際は政権成立を目の前にした公約の実現化のための見直しないまま、鳩山さんの訪米となり、温室効果ガス25%削減を一番肝心な経済界の反対のまま諸外国に約束してしまいました。
 温室効果ガスの削減は、耳触りは良いですが、経済界の反対のように景気の足を引っ張るのは間違いないでしょうし、帰国前の鳩山さんが言う様に子ども手当て、高速道路無料化、暫定税率廃止などでどれだけの景気浮揚の効果があるかも疑問です。
 暫定税率については「その廃止は地球温暖化対策にも逆行しよう」と今日の読売新聞の社説
で噛みつかれています。
 高速道路の無料化もNHKの世論調査で賛成17%、反対45%に達しているのは、読売が指摘したようにそれが民主党の もう一つの公約の温室効果ガス25%削減と矛盾していると皆が思っていると思ったのが大きな理由と思います。
 前述の「サンデープロゼクト」でも鳩山さんが触れた、外国から温室効果ガス排出枠購入も、新たな金融商品を作るだけで、直ぐにバブルに成るだろうと一笑に付されてしまいました。
 詰まり心配性の年寄りの私が考えたように各公約の整合性の不足が露呈し始めているようです。
 一方、同じ調査では、政治主導の政権運営実現への期待は78%、政権交代によって政治が変わってほしい91%と国民の期待が大きいし、私も同じように期待しています。
 だから私はその他の公約で民主党政権が躓いて欲しくないのです。
 然し公約や社民党との連立は民主党自身が撒いた種です。
 今日の(民主党寄りと思われている)テレビ朝日の「スーパーモーニング」でさえ民主党公約の不安材料を並べていました。
 民主党は個々の公約の実施に就いて一歩間違えば、その後の政権運営に大きな障害になるかも知れないと大きな危機感を持って物事の処理に当たって貰いたいと思います。

[自民党へ](*注2)
 自民党の総裁選でいよいよ谷垣さんに決まりました。
 昨日のフジテレビでも候補者三人が出ていましたが、ゲストの中曽根さんは、候補者がいろいろ言う前に自民党が日本がどんな国家になるのかを先ず示すべきだと言っていました。
 中曽根さんの意見も正しいと思いますが、当面の体制が如何にあるべきかを考えて見ました。
 民主党は政権獲得のために一体となりました。 (幹部から箝口令をしかれていたと言う話しもありますが。)
 今度は自民党が一体となる番です
 今までは首相の座を党内で争っていましたが、今後の相手は民主党政権です。
 しかも民主党の政策、連立体制から生れる問題点は数限りなくあります。 (私が思いついただけでも約20件ありました。)
 まず自民党は健全野党として、日本のため民主党政権が道を踏み誤らないように正す責任があります。
 目の前に迫っている臨時国会に備えて、攻撃体制を作ること、民主党の公約の勉強すること、そのためには専門知識のある族議員やベテラン議員の(河野さんの言う様に排除でなく)動員も考えるべきです。
 その一方では若手議員が中心になりベテラン議員の意見も取り入れながら、自民党大敗の原因の解析と対策、中曽根さんの言う様に、日本のあるべき姿、そのために自民党はどうあるべきか、その基本的な政策を固めて、次回の参院選に備えるべきです。
 自民党は左翼から右翼までいる民主党と違って、リベラルから右寄りの人達と考えが余り違わない人達ばかりで、皆が挙党一致で団結するなど遥かに簡単な話しです。
 その為に党の三役を誰に決めるかが焦点になって来ますが、今までのライバルの河野さん、西村さんを如何に処遇するかも問題になると思います。
 それと候補者の西村さんが言っているように、若手の政治家の開拓と育成は高齢化が進む自民党では欠かせないと思います。
 これらの考え方は誰でも考えつくことです。
 然し言うは易く行うのは難いのも事実でそれが自民党衰退の原因となりました。
 後はやるしかありません。
 私がとやかく言わずとも自民党の人達は皆、危機感を持っていると思います。
 ただ民主党と違うのは、民主党は政権の行き詰まりか陥落の危機ですが、自民党は衰退または消滅の危機です。
 政権交代論者の私としては、自民党が当面は健全野党、将来は政権奪還のできる党として頑張って貰いたいと思っています。(15.30現在)

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*注1:「国立マンガ喫茶]
 たまたまこの件についての国会審議を見ていましたが、民主党の追及に対して、文科省の官僚が防戦一方、時の文科大臣は審議の間は一言の発言もなく沈黙を護ったまま。
 これを見ただけで「国立マンガ喫茶]は駄目だと思いました。

*注2:私の自民党再生案
・下部機関や一般からの情報を吸い上げ、蒐集、解析、衆知のシステムの確立
・意志決定のシステム化
・総裁のリーダーシップの強化体制を作ること
・挙党一致で戦う体制の確立
・戦う自民党の体制を作ること
・若手の育成


テレビのニュース報道責任

2009-09-27 17:12:12 | 情報、マスコミ

 最近、自民党支持の立場におられる方のブログで自民党・民主党の各政権に対するテレビのニュース報道の姿勢が違うことを指摘されているのを良く見かけます。
 私も何度か郵政選挙の刺客報道で小泉さん大勝、参院選の「絆創膏報道」で安部さん大敗、今回の衆院選前の麻生内閣の攻撃で麻生さん大敗など、マスコミ、特にテレビのニュース報道の影響力の大きさを書いて来ました。 (但し今回の衆院選の場合、国会解散中の民主党の政策紹介でその真相がある程度判った事、選挙中の報道では、郵政選挙、参院選に比べてかなり公平な報道をしたことは評価できると思います。)
 然し民主党勝利以後のテレビのニュース報道は、ブログで指摘されたように明らかに民主党政権や鳩山さんに偏った報道が目立つようです。
 新政権誕生のお祝いの意味や、テレビ会社自身の主張もあると思いますが、いつまでも「ヨイショ」報道ばかりしていては、国民に代って政府や政治家達の暴走を監視する報道機関の役割を放棄したことになると思います。
 勿論、政権誕生後のいきなりの鳩山さん、岡田さんさんの米国訪問と演説、八ツ場ダム、川辺川ダムの廃止など緊急に処置を要することもありますが、個々の問題について国民の充分な理解を得られないまま、のちのち迄響いてくる首相や閣僚の発言に就いてはもっと慎重な対応をすべきで、マスコミはそれに対する批判の責任があると思うのですが。
 某テレビは鳩山さんの温室効果ガス削減演説に関する放送では、環境問題の専門家と称する人が25%の削減達成可能、それが経済の活性化にも大きく繋がると言っていました。
 同テレビでは排出量削減達成不可能、経済に大きな悪影響をあたえると反対する経済界や多くの批評家に比べれば遥かに少数派に属する人を連れて来たようです。
 それも良いでしょうが、賛成の人を連れてくるなら報道機関の責任として反対の立場に立つ人を連れてきて、そのいずれが正しいかを視聴者に判断させるのが公平な報道だと思うのですが。
 なお、がっかりさせたのは、普段は割合に公平な放送をする昨日の読売テレビの「ウェークアップ!ぷらす」で塩川さんまで出ていたのに八ツ場ダム廃止にに就いての賛成の意見ばかりで何の批判も無い報道でした。
 私も、前原さんが、大沢正明・同県知事ら地元首長を前に「政策の変更で、皆さんにご迷惑をかけ、率直におわび申し上げます」と謝罪し、住民への補償などを実施する新法の制定を急ぐ考え読売新聞
より)
と言う彼の謝罪の発言を聞いていましたが、上記以上の発言は聞きませんでした。
 前原さんの就任当時の「河川行政、公共事業の見直しの入り口。小さなところで損得を議論しているのではない」と明言。中止で逆に費用が膨らんでも方針に変更がない。」と言った報道を見ていた地域の人達が、彼の簡単な謝罪だけで納得する訳はなく、話がこじれるばかりです。
 地域の人達は色々不満があっても、結局は国のためとして建設を受け入れ たのだと思います。
 そう言う域の人達のそう言う心情を思うのなら、そして廃止をスムーズに進めるためには、前原さんは、
・就任当時の発言の撤回もしくは釈明をし、改めて
・利水面での需要が減ったので建設の目的の半分がなくなったこと
・治水面では別途対策を検討すること(この二つは会議のさい発言したと思いますが。そして前原さんは検討対策チームをつくることを決めたそうです。)
・建設続行と廃止について費用を改めて積算
など検討して改めて皆の理解を得ること、(そして何が何でも廃止したいのなら)検討の結果はどうであれ、ダム廃止がどう言う理由で、日本の為になるかと思っているのて協力して貰いたいと地域の人達や都府県の人達に説得すべきだと思います。
 なお、建設続行と廃止についての費用に就いては、地域の説得には勿論ですが、心情問題で訴える訳に行かない、次の難関の都道府県の説得には欠かせない資料と思うので、早急にデータを揃えて置く必要があると思います。(*注記)

 然しこれまではテレビのニュース報道番組に就いての批判を書きましたが、今日のフジテレビの「新報道2001」では脱官僚政治の先頭に立つ菅さんに対し、反対意見を持つ元通算官僚の人に批判させていましたし、テレ朝の「サンデープロゼクト」では中小企業への貸し金の返還猶予を唱える亀井さんにたいして、田原さんが厳しく追及していました。
 然し問題はこれらの討論番組は所謂、硬派の番組で政治に関心のある人達でなければ見ないのに比して、ニュース報道は、いずれも食事時の報道、夜は9時以降と言う、バラエティーなどに飽きた人達が見るゴールデンタイムでの放送です。
 そしてその影響は最初に書いたように討論番組より広範囲に亙ります。
 私はテレビのニュース報道の政治に与える影響の大きい程、その責任を感じるべきだと思います、仮にテレビ会社が特定政党や政権を支援していたとしても、「ヨイショ」報道をした結果が贔屓の引き倒しにならぬよう、支持政党や政権が日本の行く道を誤らせないよう に適切な批判的な報道は欠かせないと思うのですが。

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*注記:八ツ場ダム廃止と続行の場合の費用の比較
・続行の場合:残金1390億円+増大するかも知れない建設費+ダムの維持費
・廃止する場合:地もとへの保障費+返還する利水面での地もと負担金1460億円+(前原さんが約束した)返還する治水面での負担金525億円+ダム廃止に伴って生ずる治水対策費とその維持費-残金1390億円
(返還すべき負担金の中には国庫負担分も入っていると民主党が言っているそうです)
・比較対象から除くもの
 造りかけの橋・道路の費用+これらと既に造成した土地の維持費
(なお上記の比較は私のブログへのコメントも参考にさせて頂いて整理し直しました。)


企業経営者も騙された?民主党公約

2009-09-26 07:37:07 | 鳩山内閣

 昨日の読売新聞に九州経済連合会が会員企業を対象した民主党の政権公約に関するアンケートの結果を報道して居ました。
 これは多分地方版と思いますので報告します。
<ぜひやって欲しい政策>
・国家公務員の総人件費2割削減     35.3%

・国家戦略局設置など予算編成改革     32.7%
・基礎的自治体への権限と財源の大幅移譲  28.7%
・中小企業への法人税引き下げ         24.0%
・年金記録問題への集中対応          22.0%
<ぜひ見直して欲しい政策>
・最低賃金全国平均1.000円            24.7%
・製造業への派遣を原則禁止           25.3%
・子ども手当てを中学校まで支給          32.0%
・温暖化ガス25%削減                  35.3%
・高速道路無料化               54.7%

 私は<ぜひやって欲しい政策>に就いては国家公務員の総人件費2割削減について疑問があるほか他の項目は大賛成、<ぜひ見直して欲しい政策>については企業の回答と同様に見直して貰いたいと思っています。

[高速道路無料化はバスやトラックを優先に]
  少し意外だったのは高速道路無料化の見直し希望が54.7%に達していることです。 企業側から考えれば、九州から首都圏、東海、阪神など遠距離への輸送費の軽減より、交通渋滞による輸送時間の増加や、自動車の移動距離の増加にともなう温暖化ガス増加に疑問を抱いたのかも知れません。
 民主党は渋滞などの条件を考えながら、順次無料化を進めて行く計画のようですが、その政策はそのまま進めるとして、当面はバスやトラックなど公共性のあるもの、大量輸送できるものに限って、全線に亙って無条件に無料にすれば企業側は大賛成、一般の人達にも受け入れられると思うのですが
。(但し一般受けの良い全ての車に対して無料化と言う民主党の戦略とは少し外れますが、一般の人達の世論調査でもにも余り人気のないこの政策の一部修正はむしろ歓迎されると思うのですが。)

[国家公務員の総人件費2割削減の実際]
 私が一番引っ掛かるのは「国家公務員の総人件費2割削減」の公約です。
  確かに2009衆院選民主党政権公約要旨
には、
【ムダづかい】
4.公務員制度の抜本改革の実施 
 国家公務員の天下りあっせんは全面的に禁止▽国家公務員の総人件費を2割削減

と書いてあります。
 然し、民主党政策集INDEX2009の地方分権推進と国家公務員総人件費の削減 
 
には、
 大胆な地方分権等の結果、国家公務員の定数も大幅に減少すること等により、国家公務員総人件費を2割以上削減することが可能になります。
と書いています。
 詰まり、地方分権等の結果、多くの事業が地方に移されるに伴って、それに従事していた国家公務員が地方自治体に移動することで、国が直接支払う国家公務員の総人件費が2割削減することが可能になると言っているのです。
 一方、地方自治体に移った公務員の人件費はどうなるのでしょう。
 地方自治体としてはその経費を今までの予算内で賄えるはずもなく、(もし今までの経費の中で処理できれば完全経費削減になりますが)当然移動してくる公務員の経費は国が補助金などの形で地方自治体の支払う ことになるのは間違いありません。
 詰まり国から言えば国家公務員総人件費を2削減できても、地方自治体への補助金や交付金などの国からの支出は増加するの は間違いないでしょう。
 端的に言えば公務員経費の予算の費目が人件費から補助金や交付金の費目に変わるだけで、国全体としては移動対象になる公務員の経費は変わりません。
 民主党の言う「国家公務員の総人件費を2割削減」は表向きには正しいですが、それに伴って国が支払う交付金や補助金の増額を隠した公約を表看板にして選挙を戦ったことが果たしてフェアなやり方だったのでしょうか。
 この公約を見て直ぐ電子製品などのチラシを連想しました。
 製品に就いて購買意欲をそそるような記事に殆どと言ってよいほど(*注記)がついています。
 その注記には虫眼鏡が見ねば判らないような小さい字で、「ただし書き」が書いてあります。
 然し民主党の公約にはその「ただし書き」さえありません。
 電子製品のチラシでこんなことをすれば公正取引委員会から勧告を受けるのは当然です。
 九州の企業の人達が何故この民主党の公約に引っ掛かった?かは私の経験からも容易に想像できます。
 私は公務員経費2割削減に就いて、自治労を支持母体に持つ民主党が果たして公務員の数が削減できるのかなどの問題点をブログに書いていました。
 ある日の多分昼のテレビだったと思うのですが、民主党の人が地方分権に伴う公務員の移動により経費が削減できると言う話しを聞いて、そんな馬鹿な!!と思って「民主党政策集INDEX2009」をネットで探して始めて、民主党の本音を知ったのです。
 つまり私のような暇人で少し政治に関心がある人が始めて知る事が出来たので、日常業務に忙しい企業の人達は、新聞での解説記事でも無い限り、民主党の本音など知る機会がなく、つい民主党の公約だけを見て結果的には騙されて?しまったのだろうと思います。 (読売新聞の各党の公約紹介の2009衆院選民主党政権公約要旨
には、国家公務員の総人件費を2割削減と書いてあるだけで、実は私もこれを見てそのまま信じ込んでいたのです。)
 民主党側の立場に立って言えば、詳細は民主党政策集INDEX2009に書いてあるので、私たちは不正なことをしていないと言うでしょうが、そんなことで話しが通るのでしょうか?
 私はテレビなどで良く見た民主党が政権を取る前の若手の政治家達のように、民主党政権も (温室効果ガス25%削減のように)はったりや(九州の企業が指摘した一部の公約のように)人気取りでなく、国のためにもっと真面目にやって貰いたいと思うのですが?

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自民党再生の道(2)総裁選に関連して

2009-09-25 14:48:03 | 自民党

 私は9月3日のブログで「自民党再生の道で自民党再生の道として、
(世の動きを読み誤らないために)下部機関や一般からの情報を吸い上げ、蒐集、解析、衆知のシステムの確立と、党員のネット利用。
・意志決定のシステム化
・総裁のリーダーシップの強化体制を作ること
・挙党一致で戦う体制の確立
・戦う自民党の体制を作ること
・若手の育成
について思いつきを書きました。
 最近の自民党に就いては報道も殆ど無く、総裁選も盛り上がらずに、一見沈滞しているような気がします。
 そう言う自民党の応援の意味を込めて、これからしばらくシリーズで現在の動きと過去の問題の反省から自民党の将来はどうあるべきか考えて見ようと思っています。
(素人の文章ですから、順序不同、ダブリなど出ると思いますし、読みづらいこともあると思いますがご了承下さい。)

 いよいよ総裁選が迫ってきました。
 私は自民党の総裁の条件として、
・党内の人望がある人
・日本の将来について識見がある人
・発信力があり、国民に自分の考えを訴えることの出来る人
・リーダーシップの発揮の期待が持てる人、
と書きました。
 現在、
谷垣さんは(102人)、河野さん(28人)西村さん(30人)の所属議員の支持を集めていますが、今回の総裁選は、党員票(300票)が約6割を占め、各候補は議員票、党員票双方の取り込みに力を入れている。そうです。(読売新聞 より)

  谷垣さんは温厚な人だそうで私の望むリーダーシップを発揮出来る人とは少し縁の遠い人のように見えますし、河野さんは「自民党の古い体質を引きずっていないのは河野氏だけだ」の支持がある一方、ベテラン議員を名指してで批判するなど党内の反発が大きいようですので、私の言う「党内での人望」と言う点では疑問符が残ります。

・挙党一致で戦う体制の確立
 もし彼が総裁になって、唯でさえ激減した自民党で、問題のベテラン議員に冷や飯を食わせるなど党内をバラバラにして、果たして今の所日の出の勢い?の民主党政権に対抗できるのでしょうか。
 世間で(多分自民党内でも)余り知られていない西村さんが河野さん以上の支持を得ているのは、河野さんへの党内からの批判が多い事を示しているようです。
 私の考えでは自民党は海千山千のベテラン議員はテレビ中継がある予算委員会に集めて、数えきれないほどの疑問点の多い民主党の公約や、鳩山さんの政治献金、問題の多い千葉景子法相などについて攻撃させるような戦闘態勢を作るべき だと思います。

・総裁のリーダーシップと発信力
 今のところは谷垣さんが優勢のようですが、誰になっても小泉さんのようなリーダーシップを発揮出来る人でも、その環境(自民党に対する大きな支持率)もないようです。
 私はリーダーシップ発揮の条件として、誰が総裁になっても小異を捨てて大同に着く気持ちで挙党一致で彼を支えるしかないと思います。
 党内基盤の弱い麻生さんに対する一部の動きが敗戦に繋がったことを考えても、総裁にへの党員の対応は如何にあるべきか判ります。
 それと次期総裁に望むのは発信力の発揮です。
 私は麻生さんが、もっと自分を曝け出して自分の本音を直接国民に語りかけていたら、衆院選で勝てないまでも、大敗は無かったと思っています。
 新総裁はマスコミの意地悪な質問にも、その相手に答えるのでなくて相手は国民だと思って話して貰いたいものです。
 その発言が編集されてカットされるなら、党自身で録画して党本部や党員のホームページやブログで流すとか、党の機関紙に載せて直接広報すれば良いと思います。

・地方の党員の意見の吸い上げ
 今回の総裁選では全体の票の6割を党員票が占めていることは、地方の意見を反映させる意味で良い事だと思います。
 良く考えて見ると国会議員の票が党員票より重いことが、国会議員を思い上がらせる一因となり地方軽視、現場から浮き上がった自民党、衆院選大敗になったのかもしれません。
 自民党はこの際は党員票の数を国会議員票の数より多くすること、そして地方の意見が今回のように総裁選だけでなく、もっとて多くの面での反映できるような機会を与えてはどうでしょうか。

・党内の議決事項では派閥の拘束をかけないこと
 今回の総裁選でもいろいろ言われ、西村さん(本人は否定しています)が派閥政治の見本だなど言われています。
 私は国会の議決の場合の党議拘束は別として、自民党内の全ての議決事項については、派閥による拘束を廃止すべきだと思います。
 何故なら今は党内派閥争い→総裁→首相への道でなくなり、自民党員の戦いの相手は民主党だからです。
 自由な投票で党の方向を決め、決定後は青臭い言い方ですが、民主主義のルールに則って党の方針に従うと言う当たり前のやり方の方が、自分の意志に反して派閥の領袖の意向にしたがって投票した後でしこりを残すより、優れていると思います。
 派閥に関して言えば、同じまたは似た考えの人達が集まって勉強するのは良いですが、派閥政治のために自民党が次第は国民から遊離してきたことを忘れてはいけないと思います。
 各国会議員の良心に従った議決がより国民の考え方を反映させることが出来ると思います。
 最近では派閥内も派閥の長の考えと違う動きや発言をする人が多い事も、自民党も自然の内に変わっている現れだと思いますし、このチャンスを逃がすべきでないと思います。

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何でも税金投入の民主党政権?

2009-09-24 10:53:51 | 鳩山内閣

 今まで色々と素人の屁理屈を書いて来ましたが、今日は普通のおっさんに相応しく素朴な疑問を並べて見たいと思います。

[何でも税金投入の鳩山政権?]
 民主党政権は公約で明らかにした(ばら蒔きと言われる)子ども手当てや農家の個別所得保障などは別にして次のような政策についても税金投入を考えているようです。
・高速道路無料化
 管理費や今までの道路建設の借金返済へ税金投入(と国債の発行?)
・後期高齢者医療制度廃止に伴う国保の財政負担増は国が支援へ税金投入(昨日も書きましたが同制度発足で約70%の人達の負担が減ったと厚労省が発表していました。)
・年金制度1元化に際して低年金者への最低保障年金(財源消費税)
・八ツ場ダム廃止
 建設を中止した場合の「ダム本体工事費620億円が削減と完成後の維持費」と「事業費の一部を拠出してきた6都県に対する費用の返還や、地元住民への今年度以降の生活再建関連費の補償を合わせると2200億円」の差額を税金で埋める産経新聞
より) (維持費は幾ら多く見ても数億以下、しかも年度毎の経費ですから殆ど無視できる数字と思います。私の意見は前に書いたように、政権の安全運転のために、問題の多い八ツ場ダム廃止は見送り、川辺川ダム以下の公共工事の削減に取り組めば良いと思うのですが、公約に入っていると言って100点を取ろうとして、何が何でも頑張らねばならぬのですかね?)
  参照:八ッ場ダム中止 公約至上主義には無理がある(読売社説

・鳩山さんの環境問題演説(読売
産経の社説より)
 途上国への資金支援、技術支援へ税金投入(中国企業の競争力強化、中国以外の途上国なら判りますが)
 地球温暖化対策税新設
 排出量25%削減と高い目標達成不足分を外国から排出枠として購入する可能性?へ税金投入 
(日本としては中国から購入する可能性が高いそうですが、税金を投入しての環境改善は良いとしても、同国の生産性を上げることがまた日本の企業の競争力を落とすことになりはしないでしょうか?そう心配するのは日本の企業はその生産性を高めるために、排出量削減に取り組んできたからです。いつも中国企業の台頭に悩んでいる日本の企業からいわせれば「そんな馬鹿な!!」と言いたい政策でしょう。)

[私の意見]
 その他、政府関係の各種法人の廃止に伴う(身分を保障されている)公務員以外の人達の取り扱いはどうするのでしょう?
 まさか今のような超不景気の時代にもう要らないからといって放り出すのでしょうか? リストラに伴う政府系機関の従業員には、何らかの保障や救済処置→税金投入の必要性なども出てくるような気がするのですが。
 全体的に言って、民主党政権の性格からやっていることは行政改革ですが、基本的には大きな政府志向→つまり税金投入の増加は判りますが、問題の子ども手当て、高速道路無料化、農家の所得保障制度の他に上記のようなことへ支出して、無駄な予算からひねり出した金ですべてカバーできるのでしょうか?
 上記のような民間企業にとって不利な状況に加えて、温室効果ガス削減目標達成のために企業への排出量削減要求で、さらに企業の競争力が低下しますが、これで日本は立って行けるのでしょうか?
 民主党は経済の重点を外需中心から内需中心に変えると言っていますが、資源のない日本が諸外国と同等の生活レベルを保つために、如何にして無から有を産み出すのでしょうか。
 私はやはり日本の産業は製造業が中心であり、その競争力の強化は避けて通れないと言うより絶対に必要だと思うのですが。
 私は何時も思うのですが、政権獲得のために何でもありの公約、国民の関心をひくための人聞きの良い、温室効果ガス25%削減、八ツ場ダム廃止や昨日触れた後期高齢者医療制度廃止の公約、それと価値観の違う社民党との連携などの歪みが、政権発足後早速出始めているではないでしょうか?
 私は政権が軌道になるまで、少なくとも来年度の予算編成が終わるまでは、行政改革の他の点については、慎重な安全運転に徹するべきだと思うのですが?
 しかしいずれにしても、その公約を作ったのは民主党、そして(おそらく多くの人達がこのような細かいことを知らず?)それを支援したのは国民ですから何とかするしかありません。
 鳩山さんも民主党も国の道を誤らない様に、そして国民もマスコミも民主党政権が道を踏み外すことのないように見守り、問題があればその背中を引っ張るなど、皆で頑張るしかないような気がします。

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後期高齢者医療制度廃止・該当者の話しも聞いて下さい

2009-09-23 11:59:49 | 鳩山内閣

 新任早々に民主党の公約の後期高齢者医療制度廃止を宣言した長妻さんも、いざ現実に直面して戸惑っているようです。
 それについて読売は次のように報じています。
「新制度」ハードル高く、厚労相も苦戦 

 後期高齢者医療制度に対する国民の反発を自公政権批判に活用して衆院選に勝利しただけに、「廃止は『新政権が信用に値するかどうか』の試金石」(党幹部)なのだ。
 民主党の政権公約の一元化ではでは保険料引き上げや福利厚生の縮小につながる可能性があり、被用者側の反発は必至だ。
 このため、後期高齢者を先行的に国保と統合する案も浮上しているが、この案でも国保財政が一気に悪化するため、地方自治体の反発が予想される。
 長妻氏は厚労省担当者からこうした説明を受けたが、「とにかく何ができるか考えるように」と求めるのが精いっぱいだったという。
 なお同じ読売の「後期高齢者医療」制度廃止に現場は反発
では次のような問題点を上げて、
・実施主体の広域連語や日本医師会も「廃止により現場が混乱する」との立場。
・制度廃止に現場に大きな負担がかかる。
・開始当初、市町村に殺到した保険料などの苦情も目立たなくなっている。世論調査では、現行制度を基本的に維持すべきだとする人が、70代以上では56%に上った。
・高齢者を多く診る英裕雄医師は「高齢者や家族が、制度に特に強い問題意識を持っているような印象は受けない。ある程度定着したのでは」と話している。

いるように、後期高齢者医療制度はなんとか定着しかかっているようです。

[私の意見]
・後期高齢者医療制度批判の原因とその対策
 当時の厚労省は該当者の約70%は対象者の負担が減ると発表しました。私も従来の保険料と新制度を比較してみましたが、たしかに減っていましたし、病院での自己負担も2割から1割に下がりました。
 問題は私のように経営基盤のしっかりした会社や官庁などに勤めていた人は良いでしょうが、自営業や小企業に勤めていた人達にとっては負担増になった人もいたのが問題立ったのでしょう。
 それ以上に問題だったのが、当時大問題になっていた悪名高い年金からの保険料天引きと、後期高齢者と言う差別的な造語で「うば捨て山」と批判されるなど、該当者の気持ちを考えない厚労省の無神経なやり方です。 (家内は年金から天引きのほうが手間がかからなくて良いと言っています。)
 読売が指摘したように、その後の政府の対応により保険料の苦情が減り、マスコミの報道に煽られた人達も落ち着いてきたのが、患者やその家族たちに「制度に特に強い問題意識を持っていない」理由のようです。
 同制度の対象者の一人としての私の意見は、当面は同制度の不具合点があればその見直しをして、その後ゆっくりと民主党公約の通りに健康保険全体の見直しをすべきだと思います。
 同制度廃止は、前日に書いた八ツ場ダムと同じに民主党政権の売り物の一つで今更そのままに出来ないと思いますが、八ツ場ダムとは違って緊急性がないのでゆっくりと構えて道を誤らないようにして貰いたいものです。

・高齢者の健康管理
 それより高齢者対策として、やり手の長妻さんに是非やって貰いたいのは、高齢者と現職の若い人達の健康管理です。
 高齢者の医療費削減の一番の方法は、高齢者が健康であることです。
 高齢者の健康管理推進はその医療費に比べれば遥かに少ない費用で済みます。
 これに関して私が見聞した小さな経験を聞いて下さい。
 94歳の姉がケアハウスに入居したので、私も何時かはお世話になるかも知れないので、見舞い?がてら見てきました。(*注記)
 6畳の居間にベッド、4畳くらいの板の間にトイレ付きの洗面所、テレビ、机と椅子、と持ち込みの冷蔵庫。
 英語の勉強、プール通い、骨折の手術をしたついでにO脚も直して貰ったと言う前向きの姉でしたが、入院後この種に施設に入らないと退院させないと言われてやむなく入ったそうです。
 姉の話しによれば、食事、介護付きの入浴の時以外は入居者と顔を合わす事が殆どないこと、何か趣味の会でもないかと聞いてもそれもないそうです。
 トイレさえも自室にあるので洗面所で顔を合わす機会もないのです。
 そう言えばエントランスのホールには談話室のような設備も見ましたが、誰もいませんでした。
 手術直後のリハビリの散歩は、ホームの職員から事故があったら自分たちの責任になるからと止められているそうです。
 NHKの健康番組では骨折予防のため筋肉を強くしたり、骨の強度を挙げるために散歩が欠かせないというのに。
 この儘では筋肉、骨の強度とも弱って次の骨折、悪くすると寝たきりは避けられないと思います。
 それと女性にとってお喋りが出来ないほど苦痛なことはないと思いますが、お喋りをしないことと、やる事がなくてテレビばかり見ることは認知症の近道だそうです。
 私が見たケアハウスは極端な例ですが、私の周辺のコミュニティーも似たようなもので、殆どの高齢者が閉じ籠もり状態で、この儘では高齢化の進行と共に、老人の医療費の増大は避けられないと思うのですが。
 対策は高齢者を外に引っ張りだして、なるべく多く体を動かさせ、若い人達も含む地域との交流を図るなど、費用もかからずその効果は大きいと思うのですが。
 私の場合で言いますと、月に一度の診察で自己負担を除いて約6千円の組合負担の医療費、年で7万2千円に対して保険料は43万円です。多分後1~2度大病に罹っても国にも組合にも迷惑をかけることはないと思います。

・若い人達の健康管理
 それと私の経験から言えば、若いときからの不摂生と、現役時の過労のために早死にする人が多いようです。
 現役の人達への定期健康診断をやっているところは多いと思いますが、中小企業までの徹底と、深残業の禁止やワークライフ・バランスの達成などは、いかにも民主党政権らしい政策ですし、支持母体の連合からも大きな支持を受けると思います。
 どうかこのような労働条件の緩和や若い時の健康管理が離職した高齢者の人達の医療費削減に繋がる面からも推進してはどうでしょうか。

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*注記:ケアハウスの概要
 私が見たたケアハウスの案内を紹介します。
ご入居いただけるのは次の項目に該当する方です。
 年齢が満60歳以上の方(ご夫婦の場合は、どちらか一方が60歳以上であれば結構です)
また三親等内の親族その他、特別な事情により利用者と供に入居させることが必要と認められる方
 家庭環境や住宅事情によって家族と同居が困難な方、または一人暮らしで高齢等のため独立した生活をするには不安が認められる方
 自炊ができない程度の身体機能の低下があっても自立した生活ができる方(伝染病疾患がなく、かつ問題行動を伴わない方で、共同生活に適応できる方)
 所定の利用料金等が負担でき、確実な身元保証人がたてられる方
日常生活上の世話・介護
•食事、入浴
生活相談・助言
•生活全般に関するご相談への対応やアドバイス、ご指導。
レクリエーション・趣味活動(それに月に一回の誕生会や花見など)
•ご希望にあわせて参加いただく形式です。
緊急時対応
•傷病、疾病などの対応、夜間を含め緊急時の対応


鳩山内閣の評価と私の考え方

2009-09-22 16:20:18 | 鳩山内閣

 前々回の「八ツ場ダム問題と民主党と朝日社説」と前回の「鳩山政権とマスコミの役割」では私の小ブログに珍しく多くのコメントを頂き有り難うございました。
 その貴重なコメントを頂いた反省から、この際私の基本的な考え方を知って頂こうと思ってこのエントリーをしました。
 無党派を名乗り民主党、自民党両党の批判をして態度がはっきりしないために、双方からご批判は頂くのは当然のことです。
 それで普通のおっさんの立場を明らかにしても、何
にもならないのですが今後私の小ブログをご訪問される方へのご参考までの私の考え方を聞いて下さい。 (こんなことを聞いても仕方がないと思われる方は、折角のご訪問ですので、後半のNHKの世論調査以降だけは見て下さい。)

[私の考え方]
・日本のあるべき姿

 日本は人的資源しかない島国なので小泉さん流の完全な資本主義、自由主義経済では成り立って行かないことや、日本人の心情からして社会福祉や弱者のことを配慮した社会主義的な政策を組み併せた体制で行かねばならず、実際に自民党政権もその政策を取ってきたし、民主党も似たような政策を持っています。
・政権交代の必要性
 然し自民党政権は資本主義中心、小さな政府の政策、民主党はどちらか言えば社会主義的な政策と大きな政府の傾向があるようです。 (最近の報道では高速道無料化、後期高齢者制度廃止などなどの処理に税金の投入が目立ちます。)
 だから日本としてはどちらにも一方的な方向に偏らないように、それと長年の一方的な政権存続の悪弊を除くためには政権交代が必要だと思います。
・政権交代に堪え得る政党
 それと今の所頼れるのは「不満な自民党」と「不安な民主党」しかいません。
 他の一方的な思想を持った党や、特定な宗教の影響下にあると言われる党も、その疑念を払拭して国民政党となって貰いたいが、今の儘では頼りになりません。
(こんなことは分かりきったことで、多分多くの方達も似たようなお考えをお持ちと思います。)
・政権、政党批判について
 それで(他のブログと同じように)少しでも頼りになりそうな自民・民主、特に国を大きく動かすのは政権とその与党であり、どうしても政権や政権党に記事が偏りがちになるのは仕方がありません。
 それでネット上では反自民・反民主のレッテルを貼る傾向があるようですが、私としては気持ちはどちらにも属しないと思っています。
 私はレッテルを貼るのは嫌いですが、強いて自分自身のレッテルを貼るとすれば「親日」だと思っています。
 だから自民・民主のどちらが政権を取っても野党となっても、国の行く道を誤らせないために、日本が不利にならないようにと思ってコメントしている積りです。
 最近のマスコミでは、新生民主党政権を温かく見守ってやるべきだという論調もあるようですし、私へのコメントにもそのょうなニュアンスも入っているようです。
 私は民主党政権を温かく見守って、少々の問題点に目をつぶるより、批判的な記事を書き、時にはそれを民主党に投稿するほうが良いと思っています。
 つまり民主・自民への批判的な記事も、批判のための批判でなくて、すべて彼らを応援するためと思って書いています。。
・市民ブログの存在価値
 世の中への影響や自社の営業面からマスコミも書きたくても書けないことをフリーハンドで書けることに一市民のブログの存在価値があると思います。 (だから私の小ブログでも、安部さんの「小泉改革の継続でなくて、見直しまたは脱却をすべき」とか、米国発の金融危機の発生前の約1年以上前から、「米国の住宅バブルの変調の傾向を見て米国頼りの経済の見直しをすべき」と書くなど、マスコミが指摘しなかったことが「まぐれ当た」りすることも時々あります。)
 このように考えていますが、この考え方自身にもご批判があるのは当然ですし、おまけに書き漏らし、勘違いの多い素人の駄文なのでご批判を浴びるのも当然だと思いますし、そのようなにご意見やアドバイスをお待ちしております。

[世論調査と私の考え方]
 NHKの世論調査
とそれに就いての私の考えです。
・鳩山内閣を「支持する」:72%(私は行政改革その他のいくらかの政策は支持、その他の政権交代のための何でもありの政策は反対)
・内閣の閣僚人事の評価:「大いにまたはある程度評価評価」74%(私は問題の多い法務大臣の千葉景子さん(「たけしのTVタックルでは、ジャーナリストの山際さんが報道されていないが、彼女は(鳩山さんの資金問題を控えているのに)指揮権発動を匂わすようなことを言っていたです。)を除いては安部・麻生内閣よりは遥かに重厚だと思います。)
・[鳩山さんの政治主導の政権運営を実現」、大いにまたはある程度期待78%(大賛成)
・政権交代によって政治が変わってほしいか:「大いあるいはある程度変わってほしい」91%(政治主導の政権運営では賛成、外交・防衛、経済産業などでは不安)
・「子ども手当」:賛成が31%、反対26%、どちらともいえない39%(後記)
・高速道路の通行料金を原則無料化:賛成17%、反対45%、どちらともいえないが35%
 国民は良く民主党政権のことを良く見ているようです。詰まり鳩山さんの行政改革は支持するが、ばら蒔き政策の象徴である子ども手当てや高速道路の無料化については冷めた見方をしているようです。

[八ツ場ダムの問題の成り行き] (*注記)
 最初に紹介した八ツ場ダム廃止の問題は、公約としては見てくれの良いそしてインパクトの強い問題です。
 然し、八ツ場ダム廃止の問題も世論調査で見るように、行政改革から見れば些細な問題です。
 心配性の私は公共事業削減の象徴にしたいのなら、地方自治体の首長が皆賛成している川辺川の停止を取り上げれば何の問題ないと思うのですが。 (その代わりインパクトも少ないですが。)
  一方、八ツ場ダムは費用面でも問題、関係の人達や地方自治体の首長も皆反対です。
 然し国民に対するインパクトを狙って、実施困難を承知で公約に入れたので、何とかするしかありませんが、停滞させればマイナス評価は確実、進むも引くもその評価がプラスとなるかマイナスと出るか全く判りません。
 こんな事で躓いて内閣の支持率を落として、行政改革の足を引っ張らないように、どちらにしても前原さんの決断と実行力を期待するしかありません。

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*注記:八ツ場ダムの問題で読売新聞 
では次のように報道しています。
 前原国土交通相は21日、八ッ場ダムの本体建設工事について、地元の群馬県長野原町などに対し、住民や自治体の理解が得られるまでは、建設中止に向けた法的手続きを始めない意向を文書で伝えた
 「白紙状態での話し合い」を求める地元に配慮し、手続きの先送りを打ち出したもの。しかし、建設中止は変わらないとする方針も改めて明らかにしたため、地元が軟化するかは微妙で、問題の長期化は必至とみられる
 特定多目的ダム法は、国交相はダム建設を中止する場合、関係都道府県の知事の意見を聞くことを義務づけている。ただ、国交相は知事の意見に拘束されないため、知事が建設続行を求めた場合も中止できる。
 前原国交相が建設中止の方針を変えずに、法的手続きは先送りするとしたことについて、長野原町の「水没関係5地区連合対策委員会」は21日夜、「我々の人権や民主主義を踏みにじる対応」として、23日の意見交換会には「中止方針を白紙に戻さない限り、参加しない」との結論で一致した
 これを見ると前原さんは地もとの了解を得られれば、都府県との話が着かなくても強硬突破する考えのようですが、果たしてそれが吉となるか凶となるかは判りません。

 


鳩山政権とマスコミの役割

2009-09-20 11:55:14 | 鳩山内閣

[マスコミ特にテレビの報道姿勢とその影響の大きさ]
・小泉政権時代
  自民党をぶっ壊す発言、郵政改革反対者追放、刺客派遣などの小泉さんの作戦に乗せられて、選挙の真っ最中まで自民党に偏った報道、郵政選挙で小泉さん大勝。 (その後の小泉政権時代の報道については後記)
・安部政権時代
  政治と金の問題の追求、小沢さんの地方の疲弊を突いた戦略に加えて、参院選中の赤城さんの「絆創膏」報道で安部さんの大敗。
 安部さんの突然の辞任問題の追求、その原因となったねじれ国会を利用した小沢さんの党利党略による国会運営については殆ど触れず。
・福田・麻生政権時代
  安部・福田・麻生の三人とも国民の信任を受けていない批判(正確には議会制民主主義の日本では、国民は選挙で自民党を信任しているので、小泉さんの任期期間中に誰が首相になっても違法ではない)、徹底的なネガティブ・キャンペーン、それに加えて麻生さんの失言、発言のブレ、中川昭一さんの朦朧会見がマスコミの鴨になる。
・麻生さんの国会解散
 今まで殆ど批判の対象にならなかった、民主党のマニフェストに焦点があたり、それに対する批判とまで行かないが政策に対する「突っ込み」が入り、今までの報道だけては判らなかったことが見えてきた。
 一例を挙げれば、公務員経費2割削減の公約は、実は地方分権に伴う業務が地方に移管されるのに伴う公務員を地方に移動、その費用は補助金で当てることで、政府の公務員経費は削減にはなるが、国全体としては何の削減にもならないことがテレ朝の「報道ステーション」で判明。 (私はこの選挙前の報道姿勢はもの足らないこともありましたが、評価して良いと思います。)
・麻生さん大敗
 解散前までのマスコミのネガティブ・キャンペーン、麻生さんの公務員制度へ腰が引けた態度と、選挙直前の自民党内の混乱、同制度に取り組む民主党の政策が受けて民主党大勝。
(それと誰の責任でもありませんが米国発の大不況も重なりました。)

[鳩山政権誕生以後のマスコミ、特にテレビの報道姿勢]
 鳩山政権の政策に関しては、新聞ではその問題点を指摘しているが、テレビに関しては、大臣などを登場させてその意見を紹介するだけ、それに対する批判も突っ込みも全くなし。
 政権誕生のお祝い気分かも知れませんが、私の意見では(多少の問題があっても)歓迎できる民主党の政策は公務員制度改革とその他のいくらかの政策だけで、その他は昨日も書きましたが、八ツ場ダム建設中止など問題含みのものばかりです。
 テレビもマスコミとしてのプライドと見識を持っているのなら、諸大臣の発言をそのまま報道せずに、識者にそれに就いてのコメントをさせるべきだと思うのですが。

[マスコミ、特にテレビの役割]
 それに就いて昨日のNHKの放送で面白いことがありました。
 朝の「経済ワイドビジョン」で経済産業省の直嶋大臣が出演して、温室効果ガス25%削減の中期目標についての紹介がありました。
 その時ゲストのワタミ会長の渡邉 美樹さんが、「自社でも温室効果ガス削減に協力する目的で全店の照明をLEDに変えるなど全社をあげて環境対策をしたが、その費用は数億かかる。その負担は企業にとって非常に大きなものになる。鳩山さんは海外で25%削減など言う前に国民の前で、充分に説明するのが先決だ」と批判的な発言をしました。
 それに対して直嶋さんは、「25%削減すると言うのは、各国がその方針に賛同して呉れるのが前提で、もしそれがなければ日本だけが25%も削減する訳でない」と答えていました。
 その夜、同じNHKの「追跡!A to Z」で国土交通大臣の前原さん、行政刷新担当大臣の仙谷さんに加えて、環境大臣の小沢鋭仁さんが出席していましたが、他のテレビと同様に唯質問するだけの放送でしたので、同じ温室効果ガス25%削減目標については民主党の公式見解の奇麗事の説明で終わりました。
 この二つの報道の中でどちらが評価されるべきかは明らかです。
 経済界の多くの人達は25%の削減目標に危機感を抱いて反対を表明しています。
 然し、直嶋さんの説明によれば米国や中国などの主要排出国など全ての国が賛同しなければ、日本も25%の削減はしないと言っています。
 今までの報道によれば、鳩山政権の主張に対して、米国はあるいは賛成するかも知れませんが、中国を始めとする、開発に遅れた国が賛成する確率はほぼ0%と言って良いでしょう。
 詰まり反民主の立場の人から言えば民主党は実現不可能な奇麗事を公約でぶち挙げただけだと言うことになります。
 私は直嶋さんの考えは真っ当だし、鳩山さんの意見が世界に通らなくても、国内向けには麻生さんの約束の8%より多めの数字目標に落として環境対策を進めるし、またそうで無いと引っ込みがつかないとおもいますが。

[マスコミ、特にテレビは批判精神を忘れるないこと]
 私のひが眼かも知れませんが、マスコミ特にテレビは(自分たちがそれに大きな影響を与えた)内閣の支持率に弱いようです。
 今、鳩山内閣の支持率は75%近くあるそうです。
 そうかと言って何でもかでも無批判にその政策を報道して良いのでしょうか。
 同じく高い支持率を誇った小泉さんはつぎのようなキャッチフレーズでマスコミの人気をあつめました。
・米百俵精神:困窮状態に得た米百表をそのまま使わずに将来のため教育費に使った事→実際は財政改革のために教育費の削減
・三位一体:(1)国庫補助負担金の廃止・縮減、(2)税財源の移譲、(3)地方交付税の一体的な見直しだが、実際は財政改革で補助金削減、税源の移譲なし?→地方の疲弊
・三方一両損:現実は保険料引上げなど国民の負担が増え、健保組合、医療機関は負担派殆どなしまたは逆に負担減
 その他も多くの問題がありましたが、この僅かな例をあげても、マスコミの追求姿勢は支持率の低い安部~麻生政権への追及姿勢に比べれば遥かに弱かったような気がします。
 そして小泉改革の影が国民生活に大きな影を落としそれが自民党大敗の大きな要因となっています。
 マスコミ特にテレビはその前に書いたような政局へ及ぼす力の大きさ、小泉政権時代のマスコミの対応の反省をして、大きな支持率を持つ民主党政権にたいしても批判姿勢を忘れたら、また今までのような難しい時代の再現となるような気がします。
 当面の民主党の政策の紹介のときは、必ず野党となった自民党員か民主党と距離を置いた識者を同席させて、 (偶然にも?NHKが民主党の温室効果ガス25%削減の本音を引き出したように)鳩山政権の公約や本人の主張の本音や問題点を引き出して見せることが、日本のためだけでなく民主党の為になることだと思います。

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八ツ場ダム問題と民主党と朝日社説

2009-09-19 11:18:09 | 鳩山内閣

 鳩山政権が発足してまた八ツ場ダム建設中止が問題に動き出したようです。
 建設中止が明言された群馬県の八ツ場(やんば)ダムについて、前原国土交通相は、23日に長野原町の建設予定地を訪れ、中止の趣旨説明や生活再建策の話し合いを地元住民と行うことを決めた。
 前原国交相は17日の就任会見で「(八ツ場ダム中止は)河川行政、公共事業の見直しの入り口。小さなところで損得を議論しているのではない」と明言。中止で逆に費用が膨らんでも方針に変更がないことのほかに、建設中や計画段階の全国143のダム事業見直しも示唆した。
産経新聞 
より)
 これに対して朝日新聞はその社説の八ツ場ダム―新政権の力量を見せよ
で次のように述べています。
・群馬県の八ツ場(やんば)ダム建設中止は、たとえ巨額を投じた事業であろうと、(水需要の減少と言う)建設の意義が揺らいでいるのなら見直す必要がある。
・鳩山政権は大型公共工事の全面的見直しを掲げている。地元からも建設中止の声が上がっている川辺川ダムと違い、中止への抵抗が強い八ツ場ダムはその最初の正念場になろう。
・八ツ場ダム構想は、1947年のカスリーン台風で利根川が決壊したことから生まれた。(建設に入って)事業費は1.4倍の4600億円に膨れ上がった。地元対策に1300億円の別予算も組まれている。
・一方で地球温暖化による大渇水、大洪水の懸念は拡大している。洪水対策なら堤防改修の方が即効性があり、やり方次第で安上がりだ。
・事業費の一部を負担する6都県は「このまま造った方が得だ」と主張している。中止するなら負担金返還を求める構え。造りかけの道路や橋は完成させるのか。すでに約3千億円を投じた事業だ。中止のハードルは非常に高い。
 前原氏はダムに頼らない地域振興策と住民の生活再建策をじっくりと練ってほしい。巨額の補償も覚悟しなければいけないかもしれない。
 八ツ場ダムなどの建設中止は、全国で約140の計画中や建設中のダムにも影響を及ぼすだろう。

[私の意見]
 朝日は民主党の主張の線に添って、幾ら金がかかっても八ツ場ダム建設を中止しろと言う立場ですが、私は次のように余りにも大きな問題があると思います。

費用面
 総事業費4600億円の内、執行済み3210億円で残り1390億円
中止に伴う費用
・自治体の撤退以外の理由で事業が中止になった場合、利水費については地方自治体負担の1460億円は特定多目的ダム法で建設負担金を全額返還するとの規定がある。
・治水面での負担525億円の負担には返還規定はないが地方自治体から返還要求が出るのは明らか。
・民主党の言っている地もと住民に対する保障費用
・それに朝日新聞が言うように、ダムに代わる堤防補強に要する費用
これを考えると中止に伴う費用は単純計算でも、
1460億円+治水面での負担金525億円?+造りかけの橋・道路の費用+地もとへの保障+堤防補強
となり余分の支出は残りの1390億円をつぎ込んでもなお数百億かあるいはそれ以上になると思います。

民主党の論理
 幾ら費用を掛けても八ツ場ダムの建設中止をすると言う民主党の論理は
・利水面での必要性はなくなった(治水面の必要性は残っている)
・前原さんの話から推察すれば、八ツ場ダムのように一番問題が多いし、余分の費用がかさむ八ツ場ダムの建設中止で政権の公共工事削減への強い意志を示すことで、他の公共工事の中止で削減できる費用を考えれば、同ダム建設中止にかかる費用は無視できる。
・民主党は八ツ場ダム建設中止を訴えて政権を獲得したのだから、中止は国民の意志だ、特にダム関係の衆院選の関係都府県での圧勝は八ツ場ダム建設中止を求めている住民の意志を示したものだ。(テレ朝の「報道ステーション」の民主党員の説明。)(国民の意志は政権交代への期待で投票したのが大部分(これは鳩山さんも言っている)で、八ツ場ダムのことを考えて投票した人は全くと言って良い程いない。)
 こんな論理で鳩山さんや前原さんが国民や関係者に話をして誰が納得するでしょうか?

地方主権
 民主党は地方分権、地方主権を訴え知事会とその方向を約束をしました。
 そして八ツ場ダムの建設中止に就いては関係の地方自治体の殆ど全ての首長が反対しています。
 勿論、鳩山さんも前原さんも彼らの説得に当たると思いますが、費用面から見た現実、関係地域での民主党大勝は地もと住民がダム建設反対の意志表明だ、この問題は「河川行政、公共事業の見直しの入り口。小さなところで損得を議論しているのではない」と明言。中止で逆に費用が膨らんでも方針に変更がない」と言ってどれだけ関係の首長を納得させることができるでしょうか。
 そして民主党が掲げる無駄な経費削減公約とこの数百億円?の支出の問題を国民にどう説明するのでしょうか。
 もし民主党が関係地方自治体の首長の反対を押し切って、国会の多数を利用してなお建設中止を進めるなら完全に、地方主権無視、民主党政権の数の横暴と言われても仕方がないと思います。
 そしてその調整が難航している間に、異常豪雨による洪水などが 起これば、鳩山内閣崩壊まで行かずとも、その政策実行に大きなダメージを受けることは間違いないでしょう。
 私は前にも書きましたが、鳩山政権は関係地方自治体の首長が支持している八ツ場ダム問題はそのままにして、ダム建設の影響が熊本県内に留まり、関係地方自治体の首長の殆ど全ての人が中止に賛成し、そしてダム本体の工事が進んでない川辺川ダムの建設中止から手を付けて、それをモデルケースにして他のダム建設問題に強い決意で当たるべきだと思うのですが。
 いまの鳩山さんや前原さんの態度を見ていると、このような問題だらけの公約をしたことにこだわり過ぎているように見えて仕方がないのですが。
 このままだといよいよ引っ込みがつかなくなって、駄々っ子のように八ツ場ダム問題にしがみついて問題を大きくするばかりだと思います。
 私は読売の社説の「民主党は公約の「自縛」に陥るな」、産経の「現実直視し公約修正も必要」と指摘するよに、面子に拘り過ぎて八ツ場ダム建設中止に数百億円?の余計な支出するのは止めて現実路線を取る方が良いと思うのですが。

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参照:民主党と八ツ場ダム問題 


足が地についていない自民党?

2009-09-18 09:58:19 | 自民党

 落選議員に引き続いての現職議員の自民党再生会議の様子が報道されていました。
 その中で気になったのは、「選挙前と言うのに前幹事長を含む人達が麻生降ろしとも取れる発言をしていた」との意見に対して、中川秀直さんが「我々は都議選敗戦の総括をすべきだとして動いていたのだ」と強く反論していました。
 この件に就いては何度か書きましたが、私たち一般の人達は報道で、都議選の前から都議連の人達から、党内ばらばらと見える動きに対しての抗議が党本部に届いていること、またその都議連からその敗戦後に改めて抗議されたことを知っています。
 中川さん達は、その報道をマスコミの偏向報道だと無視したのでしょうか?
 また彼らは都議連から「敗戦の総括」としてその最大原因は党内ばらばらの動きにあるとした抗議文を見ていないのでしょうか? (なお今日の報道によれば、自民党の再生会議でも同じことに触れています。)
 自民党が地方支部(都議連の場合は地もと同然ですが)の意見を吸い上げて、それを党内に衆知させるようなシステムを取っているのでしょうか?
 さらに言えば自民党幹部は選挙前の世論調査の結果を非常に気にしていたそうですが、そのその調査の前に、国民の意識の動向やその意見をどうして把握していたのでしょうか?
 最近、自民党の人達の「自民党が世の中から浮いた存在になっていた、自民党は現場に帰るべきだ」と言う趣旨の発言を良く聞きます。
 然し党としてはまだ良く反省していないような気がします。
 それが自民党の投稿欄の取り扱いです。
投稿欄の内容
 自民党に対するご意見・ご要望などをお寄せ下さい。
 皆様から寄せられたご意見・ご要望につきましては、すべて目を通して、党の貴重な資料として参考にさせていただきます。
 また党機関紙誌でご紹介させていただく場合もあります。
そして入力しますと
 ご意見・ご要望は全角800文字以内で入力してください。 (ごく最近までは500字迄でした)
の字が出て投稿を拒否され入力の見直しを要求されます。 (参考までに注記の丁寧な民主党の投稿欄をご覧下さい。)
 これを悪く取ると「お前の意見を自民党に聞いて貰いたいのなら、もう少し簡単に書け」と言わんばかりの内容です。
 実は昨日の民主党批判のブログのエントリーは約3600字でしたが、試しに今日民主党に投稿して見ましたが、民主党の投稿欄はそのまま受け入れて呉れました。
 余程の自民党贔屓の人で無い限り、3600字の意見を800字までを縮小してまでどうして自民党に投稿するでしょうか。 (このエントリーはここまででもう約1800字です。)
 世の中には(私もそうですが)無党派層の人達で国のために「不満の自民党」も「不安の民主党」も頑張って呉れという人が多くいると思います。
 自民党の投稿の文字数制限の500~800字はその意見をそのまま取り入れて党員に見せて貰うるためと、その為の党内の省力化を測ったものかも知れないし、民主党への私の3600字の投稿はひょっとしたらその儘ごみ箱に行くのかも知れません?
 然し、そう言う人達が両党に投稿してみて、どちらの党に好意を感じるか直ぐ判ることです
 自民党に投稿しようとしてさ800字を越して、訂正を迫られた人の感情を、最近のマスコミの自民党批判の言葉を借りて言えば、「上から目線」そのままの自民党の投稿欄だと言う事になると思います。
 そして無党派層の獲得が如何に大きな力を持つかは最近の選挙の動きに大きく現れています。
 私は安部内閣時代から、自民・民主を問わずに、政党が進路を誤らず大地にしっかり足を付けた政党であるためには、人と手間をかけても、一般の人達の意見を蒐集し、分析し、それを党内に衆知徹底することが必要と書いてきましたし投書もしてきました。
 自民党はその再生の道の一つとして、国民からまた地方の自民党員から遊離しないために、国民の意見を如何にして取り上げ、その政策や政治手法に反映するかを考えるべきだと思います。
 
麻生内閣時代の首相官邸のホームページの投稿制限は2000字でした、自民党の時代後れ?の800字の制限も考え直すときが来ているような気がします。

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*注記:民主党の投稿欄
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鳩山内閣閣僚の評価

2009-09-17 07:15:14 | 鳩山内閣

 鳩山内閣が発足しました。
 本来ならば「発足おめでとう」と言うべきですが、政権交代論者の私から見ても期待2~3不安8~7のスタートでは社交辞令でも言えない気持ちです。
 恒例の内閣のメンバーの評価ですが、マスコミでは党内のバランスを考えたのか?清新さがないなど色々な批判もあるようですが、私なりの見方で考えて考えて見ました。
・希望的観測も込めてある程度の活躍が期待できそうな人達
 副総理・国家戦略 菅、総務 原口、外務 岡田、 財務 藤井、厚生労働 長妻、 経済産業 直嶋,国土交通 前原、金融・郵政改革 亀井、行政刷新 仙谷
 個々に言えば個人的な不安もありますが、全般的に言えば、安部・麻生内閣の布陣に比べると遥かに重厚で、鳩山さんの今後に賭ける姿勢を示したものでしょう。

・拉致問題に関して期待できそうな人
 国家公安委員長 中井 洽
  昨日の鳩山さんの記者会見で
  拉致問題に関して、鳩山内閣には北朝鮮拉致問題の実行犯の辛光洙(シン・ガンス)元死刑囚の釈放嘆願書に署名した菅直人国家戦略局担当相と千葉景子法相の2人が入っている。北朝鮮に誤ったメッセージを送りかねない。この2人に拉致被害者家族に反省なり謝罪なりを求める考えはないか
の質問に対して、鳩山さんは「中井大臣にがこんにちまで拉致問題に大変積極的に行動してまいったことに、わたしは重きを置かせていただきながら、拉致問題をうまく展開する」(産経新聞より)と言って居ましたが、中居さんも拉致議連に入っているので今後の活躍は期待出来そうです。

・国や党に取って大きなマイナスにならずに良かった人
 文部科学 川端達夫
 私は幾ら鳩山・小沢ラインでも日教組出身者を文科大臣に当てることはないだろうと思っていましたが、そうで無かったので安心しました。
 川端さんの経歴をWikiで調べても日教組との関わりはなさそうです。
  彼に望むことは、公約の中の中央教育委員会の新設や、教員免許更新制度廃止など、日教組の主張を無視することです。
  それで輿石さんなど党内からの圧力があっても、少なくともそうしない方が鳩山内閣の支持率を落とすことにならないし、日本の教育の質の劣化を防ぐことになります。
  問題は川端さんがそれだけの見識と意志を持っているかどうかです。

・首を捻る人
 農水 赤松 広隆
  彼に就いては昨日まで農水大臣だった石破さんが、テレビでこの人事には驚いたと言っていましたが、彼の経歴を見ても農水とは全く無縁の人です。
  しかも民主党の公約の農家への個別所得保障制度は、単なるばら蒔きで農家の弱体化へ繋がる恐れがあるとの批判が集まるのは予想されていることです。
  民主党の構想では副大臣、政務官などがチームになって動くそうなので、農政に詳しい人達がいるのか、また彼をどれだけサポート出来るかに懸かってています。
  しかも民主党は官僚が表にでることを禁止していますので、逆に言えば国会では下手をすると赤松さんを中心とするチームが孤立無援で、自民党の攻撃に対処しなくてはならぬのでしょう。

・明らかにミスキャストの人
  法務 千葉 景子
  前記のように、北朝鮮拉致問題の実行犯の辛光洙元死刑囚の釈放嘆願書に署名、外国人参政権、国籍法改正、人権擁護法案の推進、慰安婦問題で日本に謝罪と賠償を求める法案などの推進者と言う、籍は民主党でも実質はバリバリの社会党員です。
  また昨日の発言によれば、死刑執行に慎重姿勢だそうで、裁判所の死刑判決も無視されそうな形勢で、ネット上では猛批判を浴びている人物です。
  それに加えて自民の細田さんなどが、鳩山さんの資金問題を国会で取り上げると言っているので、千葉さんはほぼ絶対と言って良い程、国会の論戦に引き出され批判を浴びることになるのは間違いないと思いますが、彼女がその批判でどれだけ堪え得るかが問題になると思います。
  閣僚名簿を見ても、鳩山さんは明らかに慎重に閣僚を決めたのに、このような不安が一杯の千葉さんを、しかも法務大臣にしたのでしょう。
 
 いずれにしても鳩山内閣が発足しました。
 政権獲得のために何でもありのやり方で、価値観も考え方も全く違う社会党との連立、疑問と不安だらけの公約(私のようなど素人が考えても約20も首を捻る公約がありました)も何とか鳩山さんの政治力で実行する他ありません。
  何しろ民主党へ読売の社説では「公約の「自縛」に陥るな」、同じく産経では「現実直視し公約修正も必要」と指摘される始末です。
  参照:鳩山政権の抱える不安材料 
 そして民主党の一枚看板の行政改革と言う大仕事に加え、海上給油、普天間基地問題、麻生内閣の補正予算執行停止の後処理、翌年度の予算編成、外交・安全保障問題に関する外国での鳩山さんの演説に備えて如何に日本の外交・安全保障の基本方針を決めるか、など緊急を要する事柄が山積しています。
 さらには今日の報道のように、諸官庁の役人と政治家の接触禁止で、官庁の情報は全て大臣の許可を得ねば得られない(詰まり内閣に取って不利な情報は野党が入手する事は出来ない)など、官庁情報の遮断と鳩山さんの言う政治の透明化との矛盾などの新しい問題も出てきています。
 然しこれは全て民主党の公約や政策がもたらしたことで、その問題の解決は鳩山内閣で処理するほかありません。
 国民としては、鳩山さんに対する麻生さんの申し送りのように、どうか日本の行く先を誤らせないように鳩山さんは勿論内閣の人達の頑張りを期待するしかありません。
 期待半分、不安半分の国民に期待に応え得るよう鳩山内閣の頑張りを期待しています。

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小児癌患者支援のイベントを立ち上げた小学1年生

2009-09-16 12:00:31 | ちょっと良い話

 昨日の九州朝日放送で表記の小学1年生の活躍を伝えていました。
 大変良い話なので見られてない方にその概要を報告します。
 (なお下記の資料で私の記憶の不確かなところを確かめ、さらにテレビで報じて無かった関係団体の名前など細かい点を補足しました。)
 主人公の名前は牟田口あやのチャン、福岡県柳川市の小学校では、とても活発で朗らかなクラスの人気者だそうです。
 彼女は4歳のとき、同じ4歳の小児癌に罹ったアレックスの話しをテレビで見ました。
 アレックスは「子供たちが働いてお金を得ることを学ぶため、自宅でレモネードを売る」という番組を見て、自分も「レモネードを売って、そのお金で病気の子どもを助けたい!」と、自宅にレモネードスタンドを開いたところ、その噂が近所の人達から全米各地での活動になるまでまで広り、その収益が小児がん研究に捧げられましたが、アレックス自身は8歳で亡くなったそうです。
 あやのチャンはこれを見てお母さんの智美さんに自分もやりたい言ったそうですが、「小学生になってからね」と聞き流されたそうです。
 しかし6歳になり小学校入学直前にまたお母さんに同じことをねだりました。
 お母さんの智美さんはあやのチャンの変わらない熱意を知ってインターネットで見つけた、小児癌研究を支援する東京のNPOの「サクセス」に相談しました。
 それからは話がとんとん拍子に進んで、そのイベントの場所(や多分テントなどの資材)を提供し、広報の役を担った西日本新聞社、レモン飲料400人分を提供した福岡市の「福岡サンポッカ」などが後援を申し出で、話しを聞いて飛び入りで参加した小児がんと闘う牧本敦医師たちも加わって「レモネードスタンドinふくおか実行委員会」が立ち上がりました。

  その内容は、
・日時:09年8月30日11時から17時
・場所:西日本新聞社前広場(大丸・福岡天神店前)
・活動内容:
 レモネードの配布と募金、収益金・募金は小児がんの支援団体へ寄付
 小児がんの子供達を応援するメッセージカードの制作
 小児がんに関するパネル展示
 千羽鶴の制作
です。
 勿論、実行委員長とレモネード・スタンドの店長はあやのチャンです。
 声をからして人を呼び込む小さいあやのちゃんと、冷たいレモン飲料に惹かれて多くの人達がスタンドには、立ち寄り、寄付をし、メッセージカードを書いたり折り鶴を折っていました。
 中には貯金箱の内容をそのまま募金箱に注ぎ込む人もいました。
 その内に(多分上記の牧本敦医師が連れて来た子とと思うのですが)抗ガン剤の副作用の為でしょうか、頭に白い帽子を被った少年も参加して道行く人達に声を掛けていました。
 そして用意したレモン飲料はあっと言う間になくなり、あやのチャンの熱意は74,500円の募金となって実りました。
 飛び入りで参加した牧本敦医師は「暑さで疲れましたが、僕にとっては、冷たい清涼剤よりも心に効く、すばらしいイベントになりました。」と書いているように私にも久しぶりの清々しい話しでした。
 あやのチャンの愛読書はアレックスの話しを纏めた絵本、その中での一番好きな言葉は「人生が酸っぱいレモンをくれるなら、それで甘いレモネードを作れば良い」だそうです。
 そしてお母さんの智美さんとは「また来年以後もやりたい」と話し合っているそうです。

[私の感想]
・僅か小学1年生の善意がこれほどの大きな実を結ぶとは、日本もまだ捨てたものではないですね。
 そして私たち大人も文句言ったり愚痴をこぼす前に、何かやることがあることをあやのチャンに教えられたような気がします。
・それとあやのチャンの意見を取り上げて、彼女に何でもやれば出来る、人の為にすることがどんなに楽しい事かなど覚らせるなど、この上ない教育効果をあげたお母さんの智美さんも素晴らしい人だと思います。
・そして私自身のことですが、お迎えが近くなった今何も出来ませんが、せめてこのような美しい話しもブログになるべく多くエントリーしたいと思っています。

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参考資料:
   小児がん支援:柳川市の小1少女 天神でモネード店 「力になりたい」
   レモネードスタンド in ふくおか 小児がんと闘う牧本敦医師のブログ
  
アレックスのレモネードスタンド
  
NPO法人小児がん治療開発サポート(SUCCESS) [これまでの活動報告]


軽率な?民主党の東アジア共同体検討の提案

2009-09-15 11:03:58 | 外交・安全保障

 読売新聞は東アジア共同体検討、日中首脳会談で一致へで次のように報道しています。
 今月下旬に米ニューヨークで開かれる鳩山新首相と胡錦濤・中国国家主席の日中首脳会談で、両国が協力して「東アジア共同体」の検討を進めていくことで一致する見通しとなった。
 共同体構想は民主党の政権公約に盛りこまれているが、日中主導の枠組み作りに米国などから懸念が示される可能性もある。
 両首脳の初顔合わせとなる会談は、国連総会にあわせて今月23日前後に開く方向で調整している。会談では、鳩山氏が共同体構想への協力を要請する。日中関係筋によると、中国側も同構想に理解を示しているといい、胡主席は前向きの考えを表明すると見られる。
 東アジア共同体は、通商や金融、エネルギー、環境、災害救援、感染症対策といった幅広い分野で協力する域内体制の構築を目指すもの。鳩山氏は月刊誌「Voice」9月号に寄稿した論文で、東アジア共同体について、「東アジア地域をわが国の基本的な生活空間ととらえ、経済協力と安全保障の枠組みをつくる努力を続けなくてはならない」と主張している。

[私の意見]
東アジア共同体検討の提案への不安材料

 東アジア共同体検討の提案には「不安の民主党」らしく次のような不安材料があるようです。
・民主党の最大のウイークポイントは外交・防衛との批判を率直に受け止めて、動いたり発言をする前に識者や外務省官僚などの意見を訊かなくて良いか?
・政権に就けば野党時代では判らなかった新しい事実や物の考え方が見えてくる
・政権に就いて僅か半月で日本の将来を決めるような重大な約束をしてよいのか?
・中国は一党独裁の国、日本と全く違った思想の国、中国共産党の存在意義を国民に知らせるための反日教育、中国の利益のためには他国の批判は無視して何でもする國、世界中で中国だけが突出して武力強化に力を入れているなどなど、誰が見ても煮ても焼いても食えない国だ 
・そんな中国と東アジア共同体を組めば、中国に取って有利なことは採用、不利なことは絶対に反対など、外交・防衛の実務では新人(しかも官僚抜きで?で政治主導を唱えている)の民主党政権が中国に丸め込まれる可能性が大きくはないか?
 民主党の考える東アジア共同体の目的一つの環境問題一つを取っても、中国は自国のことは棚に上げて、先進国が先に二酸化炭素排出削減に努めるべきだと主張しています。
 鳩山さんの友愛外交でいくら誠心誠意で中国を説得して、中国の環境問題の姿勢を変えさせる可能性は殆どないし、中国が日本が先に模範を示せという可能性は非常に高いと言っても過言ではないと思います。
・読売が指摘するように、外交・安全保障の基軸としている米国の懸念を招く恐れがある
 現に鳩山さんの論文が米国側の懸念を呼んでいるそうです。
 そんな時に米国への説明抜き(私は米国の言う通りにしろと言うつもりはありませんが)で中国にいきなり東アジア共同体の提案をするなど少し軽率なような気がしますが。

東アジア共同体の提案の前にすべきこと
 私はこの問題に関する鳩山政権のすべきことはとの提案の前に
・政権に就いたら改めて外交・安全保障に就いての勉強をし直すこと
・米国とこの問題に就いて意見を交換すること
・その意見を踏まえて党内でもう一度どのように対応するか検討すること
と言う手順をしっかり踏むべきだと思います。

鳩山さんの軽率な発言?
 外交問題で言えば、鳩山さんは民主党大勝の勢いに乗って、一番の当事者である経済界の反対を無視して、二酸化炭素排出量25%削減を唱えてEUからその言質を取られるなど、少し調子に乗り過ぎて日本の不利になる発言をしてはいないでしょうか?

鳩山さんにお願い
 鳩山さんが中国の胡錦濤さんに会うのは良い事だと思いますが、お願いがあります。
・東アジア共同体など具体的な約束をしないこと
・今後の日本外交に不利になることは絶対に言わないこと
・絶対に謝らないこと
・例えば中国側から歴史的事実など持ち出されても、それに乗らずに軽く受け流すこと

内政と外交に関する言動の優先順位
 今まで東アジア共同体の提案の順番に就いて書きましたが、内政、外交を含めた政策の実行の順番について言えば、先ず政府・党内の体制の確立は当然として、民主党政権がやるべきはその一枚看板でしかも国民が期待している行政改革それと、民主党では余り謳われていませんが、同じく国民の期待の高い景気回復など内政の問題と、海上給油、普天間基地などの緊急決定を要する外交安全保障問題に集中すべきだと思います。 (来年の半ば頃まではこれらの問題の処理と、手ぐすね引いて待ち構えている自民党との国会対応で、政権のエネルギーは殆ど取られてしまうのではないですか?)
 そしてこれらの問題が一応軌道に乗ってから始めて東アジア共同体の提案を含む全般的な外交・安全保障問題に取りかかるべきだと思うのですが。

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