麻生さん指示による厚生労働省の分割・再編問題に関する自民党内の論議の行き詰まりに関してまたマスコミから色々批判が出ているようです。
これ関する党内の動きに就いて、読売新聞は次のように報じています。
麻生首相は29日午前の参院予算委員会で、関係閣僚に指示していた厚生労働省の分割・再編問題について、「官房長官を中心に関係閣僚に検討してもらっているが、厚労省だけを例に、ただちに分割しろなどという話までは出ていない」と述べた。
また与謝野財務・金融・経済財政相は「首相(の指示)は『分割案を作れ』というのではなく、『考え方を整理してくれ』というものだ。首相の注文には、ちゃんと『骨太方針』でお答えしたい」と述べ、6月にまとめる「経済財政改革の基本方針2009」に方向性を明記する考えを示した。
これに関連して、河村官房長官は29日の閣議後の記者会見で、厚生労働省の分割・再編について「報道で『断念』とか『見送り』と出ているが、それはちょっと正確ではない。まさに今、検討に入っている」と述べ、検討を継続する方針を強調した。
[私の意見]
私はこの件について23日のブログの厚労省分割と麻生さんで概略次のように書きました。
・読売新聞がその社説で厚労省分割案について全面的に支持をしていること
・私も舛添さんの負担が大きすぎることと、厚労省は国交省、農水省と並んで今の政府の官庁では一番不祥事の多いところだから、分割化による職員達の意識の向上と、大臣の負担減少による、下部へのより細かなチェックが出来ることから、不祥事などもかなり減るので分割案に賛成
・問題点は、官僚の抵抗、野党とマスコミの政府の弱腰姿勢への攻撃と、麻生さんのリーダーシップの発揮が出来るか否か
そして、最近のマスコミは正に私が心配した通りことを批判しています。
この問題に就いてのマスコミの批判と政権交代論者の私の公平な眼で見た(と自分で思っている)考え方です。
・また麻生さんの発言のブレが始まった。
また麻生さんの「官房長官を中心に関係閣僚に検討してもらっているが、厚労省だけを例に、ただちに分割しろなどという話までは出ていない」と言い訳が始まりましたが、それは麻生さんへの信頼性を失うだけです。
例の郵政改革の問題で「私はもともとそれに賛成でなかった」の発言で麻生さんへの支持率がガタンと急落したのをみても判ることです。
麻生さんの言ったことが正しいのか、マスコミの何時もの「報道の編集」か判りませんが、私は(多分読売も)麻生さんの「社会保障省」と「国民生活省」の具体的な再編案を示しているのを考えると、相当の決意を持っていると考えたように、多くの国民も同じ考えだったと思います。
仮に麻生さんや自民党が言うことが正しいとして、今度のようなマスコミの批判を招くようなことにならない為には、麻生さんの指示の具体的かつ正確な内容(例えば検討をし、巧く纏まれば公約に入れ、問題があれば検討を続けることなど)を書面(またはホームページ)で記者団に発表し、記録として残すしかないと思います。
一方ではなんでそこまでしなければならないのかと言う気もしますが、最近のマスコミの報道姿勢を考えれば、自衛のために避けられないような気がします。
いずれにしても一国の首相として、国民の信頼を失うことになりかねない、そしてマスコミがを何時もてぐすね引いて待っている、発言のブレや言い訳は絶対に避けなければいけないと思います。
・麻生さんのリーダーシップが足りない
その評価は麻生さんが本当にどう言う考えで、どの様な指示をしたか判りませんので、私がとやかく言うことはありませんが、頓挫していると言われる麻生さん指示の地方分権や公務員制度改革では是非リーダーシップを発揮して貰いたいと思います。
いつも書くことですが、麻生さんの任期中に、一つでも良いから麻生さんの決断の成果が現実化すれば、麻生内閣の支持率は一気に上昇すると思うのですが。
・また役所を増やして官僚の数を増やすだけだ
この批判に対しては、前にも書いたし、読売も似たことを書いていますが、過大な舛添さんの仕事量と、性善説に基づいて成り立つ組織で、不祥事の続発などがあれば、それを防ぐためには余分の組織と人員と経費を要ることを考えれば致し方ないことです。
この様な舛添さんの仕事量や厚生労働省職員の起こした数々の不祥事の続発を無視した批判は「批判のための批判」です。
・分割案は良いと思うが、この様な大きな改革には大きなエネルギーが要るが今の麻生内閣にはそれがない
賛成です。
問題は政権陥落の危機に直面している自民党員が危機感を持って、挙党一致で麻生さんを支え、麻生さんのリーダーシップを発揮させるように、自民党が持つ潜在的なエネルギーを発揮し凝集することです。
今回の厚生労働省の分割問題でも、舛添さんを始めとする有力者や族議員の不規則発言がどれだけ、自民党の支持率を下げたか考えるべきです。
幾ら自分を目立たせようとしても、自民党が政権を陥落すれば、その持つ政策や信条の実現など何も出来なくなるからです。
外野から見ていると、自民党員の中には今でも危機感が欠けている人も多いような気がするし、多くの不規則発言を聞くと「烏合の衆」が好き勝手なことを言っているように見えて仕方がないのですが。
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