私は27日のブログのどうする自民、民主(テレビ新聞の報道から)で与党の暫定税率延長法案の提案で国会大荒れの予感と書いたが、衆参両院の議長の仲介で一応回避されたようだ。
読売新聞の ガソリン税など税制関連法案「年度内に結論」で与野党合意では概要次のように報じている。
・与野党は2008年度予算案と、ガソリン税の暫定税率を10年間延長する租税特別措置法改正案などの税制関連法案について衆参両院議長のあっせん案を受け入れることで合意した。
・議長あっせんは、与野党幹事長会談が決裂した後、民主党など野党4党が河野衆院議長に要請した。
・河野氏は江田参院議長と協議し、与野党に〈1〉年度内に一定の結論〈2〉税法は与野党の合意が得られれば修正――など(与党の暫定税率延長法案を取り下、公聴会や参考人質疑を含む徹底した審議を行う)のあっせん案を提示。与野党幹事長会談で双方が受け入れ、署名した。
・会談後に記者会見した河野、江田両氏は、「年度内に一定の結論」との表現について「(参院が年度内に)賛否を決めることだ」と明言し、年度内に採決が行われるとの認識を示した。
・自民党の伊吹幹事長も記者会見で「(年度内採決は)当然だ。そうならない場合は議長が何らかの処置をとるだろう」と指摘した。
・一方、民主党の鳩山幹事長は記者団に、「年度内にすべて終えると確約したということではない」と語り、食い違いを見せた。
民主党は議長に斡旋を依頼しておいて、議長の見解と反対のことを良くも言えたものだ。
・与党は、衆参両院議長を加えた今回の合意により年度内採決は担保されたと判断しており、参院が税制関連法案を否決すれば、衆院の3分の2以上で再可決し、暫定税率が失効する事態を回避する方針だ。
[自民党の妥協案と民主党の対応]
報道によれば、与党は幹事長会談で、つなぎ法案を引っ込める条件として、
1.国税と道路財源に関わる事項は議員立法により別法案とする。
2.08年度予算と政府提出の税法と前記の議員立法は立法府で議了。
3.税法と議員立法で合意を得られたものは与党としても修正に応じる。
4.与野党全体として同意を得られたときはつなぎ法案は提出しない。
と言う妥協案を示したそうだ。
これは衆参両院議長の仲介案に良く似ている。
前記の私のブログで書いたテレビの国会中継で、民主党の細川豪志さんが暫定税率延長問題のやりとりの中で、民主党の言う様に何故ガソリン税の関係法律を分割して、審議を進められないのかと首相を攻撃していた、
正に現在の状態から考えれば、彼の言う事は少なくても適切だし、妥協案にもそのことが盛り込んである。
このような事で代表的な政治家の集まりの幹事長会議で何故折り合いがつけられなかったか。
それで何時もの私の疑問だ。
・民主党の細川さん意見の通りのことを自民党が妥協案を出しており、その線で国会審議も何とか行きそうな感じがするのに、どうして鳩山さんの何でも反対と取りかねない発言になるのか。
・テレビでの民主党議員の暫定税制の一般財源化の意見が何故民主党の公式発言では何がなんでもガソリン減税になるのか。
[気楽な民主党]
報道によれば、民主党の「ガソリン税の減税はするが道路は今まで通りに作る」という公約がばら蒔き政策だとの批判に応えて、今頃やっとその道路建設と、減税を埋める財源の出所を纏めているそうだ。
然し、これは多分出すぞ出すぞと言う姿勢だけで案外出ないかもしれない。
と言うのは海上給油反対の対案を出せと言う批判に渋々国会終了間際に参院に提出して然も、碌に審議しないまま審議未了にしようとした前例があるからだ。
その上、その対案たるや常識的に考えても、また民主党の一部議員の言うように実質的には何もしない案だ。
どうか私の勘繰りが外れて今度は民主党が誰でも納得できる財源を明らかにして貰いたい。
上の二つの例を考えると民主党を始めとする野党ほど浮世離れした国会では気楽な立場の関係者はいない様な気がする。
・国会での今の審議のやり方では、議員が政府へ質問するだけだ。
・提出した法案を通して貰うためには、余程のことの無い限り国会の場で政府側から野党に反撃すること殆どない。
増して福田さんの「抱きつき政策」ではなおの事言いたい放題で政府を攻撃すれば良い。
・与党が議場で野党を攻撃するのは政府への質問の形でするか野党の質問者へ彌次るしかない。
唯一怖いのはマスコミとそれにリードされた世論だ。
然しマスコミの一般的な政府攻撃姿勢で野党側への批判は少ないのが普通だ。
だから少しくらい主張に無理があっても思う存分に言いたいことが言える。
[責任政党になって貰いたい民主党]
一方の自民党も何時も言う様に、四国への橋三本建設を含むばら蒔きで800兆を越した借金を作り、問題続出の厚生労働省の体質改善を放置し、(小泉さん菅さんも大臣だったが)「消費税アッブの議論は選挙後だ」と半ば大っ平に公言するなど余り頼りがいがある政党とは言えない。
それが私の政権交代論の理由だ。
だからどうしても民主党に頑張って貰いたくなるし、注文もつけたくなる。
新聞を見ると今回の合意には自民、民主ともそれぞれの党内事情と思惑があったらしいが、とにかく国会は正常の形に戻った。
この後の運営は両党とも世論の動向からみの運営になるだろうとマスコミは報道している。
それも選挙を前としては致し方ないのかも知れないが、自民党、民主党とも大所高所にたった立場で議論して貰いたい。
前のブログにも書いたが、自民党の立場としては、責任政党として、まず国家予算を通す事、次は今後とも政権を担うことに対し、民主党に取っては政権奪回だろう。
小沢さんの戦略はその結果が国民生活にどう響こうとも、国会審議を進ませず福田さんを解散に追い込むことだ。
私は民主党は自民党と同じく責任政党としての自覚を持って審議に当たって貰いたいと思う。
国会議員は良く自分で国民の代表と言うが、小沢さんや鳩山さんの発言からどう見ても党利党略の発言とは思えても、国民の代表と言う意識に基づく発言のように見えない。
自民党の幹部はいい加減なところもあるが、その立場上国民に対する責任感は持たざるを得ない。
与党幹部に比してフリーな立場の小沢さん以下の民主党幹部の人達は、特に意識して国民に対する責任をもたねばその方向を誤り、国民からの思わぬ反発を食うことに成りかねないと思う。
参照:カテゴリー→民主党
このブログを、より多くの人にも見て貰いたいと思っています。どうぞご協力をお願い致します。↓
人気ブログランキングへ
政治ブログへ