昨日のエントリーで江川紹子さんさんの日本政府より北朝鮮政府のやり方を信用していると思われる発言を取り上げましたが、同夜のフジテレビの「サキヨミLIVE」で元のNHKのアナウンサーだった池上彰さん もほば彼女と同じようなことを言っていました。
彼女の「今回の北朝鮮のミサイル発射への日本政府の対応は騒ぎすぎだ、日本はそれより6カ国協議に力を入れるべきだ」の発言と違うのは、池上さんは「フジテレビの行った街のアンケートの60%近くが国防費増額賛成の数字は、今回の政府の大袈裟な動きに乗せられたので、日本としてはは北朝鮮に強い影響力のある、中国、ロシヤと今までのように米国に訴えるべきだ」と具体的に言ったことです。
池上さんの指摘したように、日本が独立後半世紀過ぎているのに、独自外交どころか日本国民の生命を護ると言う、拉致問題の解決さえまだ他国に頼らねばならないと言うなんて何と情けないことでしょう。
[日本の外交の抱える問題]
・中国の現状と将来
「国防費増額は政府の大袈裟な動きに乗せられた」の話は後に譲るとして、最初に日本の外交が抱えている問題を取り上げて見たいと思います。
池上さんの言う様に日本が働きかける相手として、北朝鮮に一番影響力があるは中国です。
最近の報道ではG20の会議の中で中国の影響力が大きくなったこと、そして将来の世界の経済は米国と中国を中心として2極化するのではないかと言われているそうです。
マスコミの一部やネット上でも、中国は経済の拡大に伴って共産党一党支配の構造が瓦解するのではないかと言われています。
然し、私は中国の共産党の支配の瓦解の可能性より、少なくとも数十年間は永続し、中国が発展し続ける可能性の方が高いと思っています。
それは、私は社会主義政権の一党支配のシンガポールで一年半滞在した経験から、中国人が超をつけても良い程の実利主義的な人達であることを知ったからです。
そして中国も何時かは共産主義の呪縛から離れたら、どんなに怖い存在になるかと思っていました。
予測は当たりました。1978年に小平さんが復帰して、市場開放を決め、それが今の中国の経済発展に繋がりました。
そして、今回の金融・経済危機→輸出の激減でも、早速、内需の拡大に方針を切り換えて、依然として世界最高の経済の伸び率を維持しています。
それが日本と違って直ぐ出来たのは中国人の実利主義と、一党独裁のお蔭です。
そして今後も共産党一党支配の元で市場中心主義経済と、情勢の変化に対しての即応態勢は続いて行くでしょう。
・日本の立場
同じ敗戦国であるドイツと比べると、外交面から見た日本が如何に苦しい立場にあるかははっきりしています。
ドイツはフランスと共にEUのリーダー的存在です。
そして今回のG20でも米国・日本の政策にEUとして真っ向から反対するなど、世界に大きな影響力を与えることが出来ます。
然し日本の周辺は反日教育を行っている中国、韓国、自国の勢力拡大を図っているロシヤ、それと北朝鮮しかいません。
組むとすれば東南アジアの諸国か今までのように米国しかありません。
もし万が一米国がポシャッたら、日本はアジアの孤児になる可能性もあります。
・日本と中国の関係
それで好き嫌いは別として、日本の将来の発展のためにも、そして当面の北朝鮮問題解決のためにも中国と何らかの友好関係を築かねばなりません。
そのための外交のカードは
・日本の経済力:中国経済の拡大で日本の影響力は相対的に減ってくる
・日本の技術力:技術立国の日本は余程のことや、日本のを及ぼす環境などの分野で無い限り、中国の企業に競争力を付けさせることを考えると提供には限りがある、まして違法な模倣が盛んな中国では尚更だ
くらいしか素人では考えつきません。
後、残る方法は、米国に対すると同様に、北朝鮮問題解決のために中国にもひたすらお願いするしかないのでしょうか。
それが独立国のする外交でしょうか。
[日本の外交力の強化のために]
結局、日本して考えなければいけないのは、日本独自の外交力の強化しか残らないと思います。
その為には
・武力の強化:使わないでも米国のように隠然たる影響を与える効果があるが、憲法の制約があります。
・情報力の強化:安倍さんが情報機関の設置を言って居ましたがそのそままの様です。
古くは米国からのガセネタに基づいて、憲法解釈変更までしてイラクへ自衛隊を派遣しましたし、今回の北朝鮮のミサイル発射に関する国防上の情報も殆ど全て米国から貰ったものばかりです。
日本は独立国として、武力を使えない国として、しっかりとした情報機関の整備は欠かせないと思うのですが。
・日本外交に対する国民の支援
私は日本の外交力の強化には日本国民の世論の後押しが不可欠だと思っています。
然し、最初に書いた池上さんの「国防費増額は政府の大袈裟な動きに乗せられた」発言や、ミサイル発射の誤報に大喜びして政府を批判するする政治家、一部マスコミの報道を聞いて、喜ぶのは誰でしょうか。日本の反体制派、北朝鮮は間違いないとして、中国や韓国?、ひょっとしたら米国でさえも?
日本政府の方針に反対する人達が「日本は武力より外交に頼るべきだ」と主張しているのに、その日本の外交の足を引っ張っているのです。
彼からが今度のことで「喜ぶ」としたら、今回のことで「情報システムのの不具合が発見され修正できた」、「北朝鮮で脅威が現実に成り始めていると判った」ことだと思うのですが。
一部日本人の平和ボケ、外交と言えば全て米国におんぶに抱っことすることが当たり前だと思っている「外交ボケ」には日本として本当に困ったものだと思います。
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