さあ、始まるぞ。待ちに待ったプロ野球の開幕だ。
今年はコロナウィルスが球界も直撃、プロ野球は開幕できなくなるし、
高校野球も春、夏の甲子園大会が中止になってしまい、
野球ファンは消沈の中にあった。
それがやっと、プロ野球の開幕にこぎつけたのだ。
無観客試合という寂しさはある。
だが、野球を見れる、それだけでよいではないか。
この際、それ以上のことは望むまい。
福岡に住む者にとっては、もちろん4年連続日本一を目指す
福岡ソフトバンクホークスを全力応援だ。
今や“常勝軍団”の道をひた走るホークスだが、
思い返せば、無念な思いも随分してきた。
言うまでもなく、このチームの前身はダイエー、さらにさかのぼれば南海ホークスだ。
順序を逆にすると、経営難となっていた南海ホークスを、
福岡を拠点にしてアジアまで商圏を拡大しようと目論むダイエーが買収。
福岡ダイエーホークスとして1988年5月福岡移転が正式に決定した。
もともと福岡には、西鉄ライオンズという強豪チームがいたが、
やはり経営難で福岡を離れた。それが今、西武ライオンズとなっているわけだが、
福岡市民にすれば「栄光のライオンズの夢よ再び」との思いは強く、
福岡市、福岡市民の間でライオンズに代わるプロ球団の誘致に動いていた。
福岡市側のそんな思いと、ダイエーの思惑が一致し、
念願のプロ球団が再び福岡に誕生したわけだ。
この時、ダイエーが打ち上げたのが「ツインドーム構想」だった。
ダイエーホークスの本拠地としてのドーム球場、
それにもう一つが屋内型遊園地を持つアミューズメントドームで、
「さすがダイエー」と博多っ子の度肝を抜いたものだ。
ただ、この構想は1992年に完成したドーム球場のみにとどまった。
さしものダイエーも「ツイン」にまでは力及ばなかったわけだ。
野球の方に話を戻すと、市民の期待に反して成績はさっぱり。
Bクラスが続いた。
王さんを監督に招いたのは95年だが、不甲斐ない試合に怒ったファンが
監督・選手が乗ったバスに生卵を投げつけるという事件も起きた。
だが、王さんという人は選手としてスーパースターというだけではなかった。
歯を食いしばりながら地道に力をつけていき、
ついに99年福岡移転後初のリーグ優勝を成し遂げたのだ。
この時の感激は忘れられない。テレビ観戦していたのだが、抑えのペトラザが
最後の打者を三振に仕留めた瞬間、それこそ飛び上がって喜んだものだ。
街に繰り出して、提灯行列したいほどの感激だった。
実際、川に飛び込んで喜びを爆発させたファンが何人もいた。
さらに、日本シリーズでも中日ドラゴンズを破って日本一になり、
“常勝軍団”の道を歩み始めたのだ。
2004年には、今度はダイエーが経営不振に陥り、
代わってソフトバンクが球団もドーム球場も買収し、今に至っている。
日本一になったのは、99年以来合わせて8回だ。まさに“常勝軍団”。
今年、4年連続日本一を達成し、その道を確固たるものにするはずだ。
まずはロッテ3連戦。いただきます。
こんな話で、他チームファンの皆さん申し訳ない。