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延命治療はしない。それでよかったのかな。

2014-05-10 14:35:35 | 日記

今日の最高気温は30℃を超えた。まるで真夏だ。

久しぶりに入院中の義父のお見舞いを思い立った。

今年1月、93歳の義父は救急車で病院に運ばれ、腎臓や肝臓などすべての内臓が痛んでいると告げられ、延命治療を行うかどうか聞かれたものだ。どう返事するか家族は悩んだものだが、義母がはっきりと延命治療はしませんと答えていた。

その後、何度も転院を重ね治療を続けてきたが、前立腺がんはますます進行し、最近では腎臓からの出血が止まらなくなり、病院では痛み止めの投与と輸血を受けるだけの治療となっている。

先日、担当の先生から「治療する方法はもうありません。痛みや出血など症状が出た時の対処療法だけです」とそれぞれの器官ごとに図を交えながら丁寧な説明を受けたと義母から連絡があった。

その説明の後で「延命治療処置に関する同意書」を提出してくださいと言われたそうだ。

今回病状と余後について及び延命治療処置について説明を受け了解しました。今後重症急変時には延命のための心肺蘇生術や人工呼吸器装着などの処置に対する方針を以下の通りに決めます。

該当項目をまるで囲んでください。

・すべての治療処置を希望します。

・すべての治療処置を希望しません。

・一部の治療処置をお願いします。 

もちろん義母は「すべての治療処置を希望しません」にまるを付けたという。

義父の病院は少し遠く見舞いに行くのは大変だが、“我が家の奥さま”週に1度は時間を見つけて見舞いに出かけている。

私は久しぶりのお見舞い。病床の痩せてしまった義父を見て驚いた。すっかり昔の面影はない。意識はかなりはっきりしており来たことは分かっていただけたようだが、短い見舞いの間にもたびたび苦痛を訴える義父の姿に声をかけることもできない。この痛みどうかしてとることはできないものだろうか。

「延命措置は希望しない」にまるをつけた、毎日、義父に付き添っている高齢の義母の気持ちはよく分かる。私も“我が家の奥さま”に延命治療はしない方がよいだろうと告げたことがある。だが、それでよかったのだろうかと自問自答する。

先日の新聞に「尊厳死法」の記事があった。

患者本人の意思を尊重して延命治療の中止を求める自民・民主など超党派の「尊厳死法制化を考える議員連盟」で検討されているとあった。患者の対象は15歳以上で2人以上の医師が回復の見込みがない「終末期」と判定し、書面などで本人の意思表示があれば延命処置を中止できるという案が論じているという。

果たして「すべての治療処置を希望しません」に義父はどうこたえるだろう。長い間の苦しみから早く解放させたいという気持ちが先走ったのではと。複雑な気持ちになった。