脳辺雑記帖 (Nohhen-zahts)

脳病と心筋梗塞を患っての独り暮し、Rondo-Nth の生活・世相雑記。気まぐれ更新ですが、気長にお付合い下さい。

車いすのオッサン

2007年08月05日 10時14分26秒 | その他の生命体
毎朝、都立公園へ自転車で行き、散歩することが日課になっている。
今朝、自転車を留めようとしたら、車椅子に乗った60位のオッサンに注意された。
この場所は、駐輪禁止だと張り紙があるだろう、と言うのである。
彼の言うのは、フェンスに張られたA4サイズの「お願い」文に近い文言の、
公園管理事務所からと思える一枚の張り紙である。

公園には、禁止規則を記した看板が別に立っているが、
自転車を広場に乗り入れることを明言で禁止しているが、
自転車で来るなとは書いてない。

自転車は通常、私が見かける限りでは、公園入口のフェンス際に沿って、
30~40台が整然と並べられて、留められている程度のものである。
一般の来園者のみならず、車椅子の人々にとっても邪魔になるとは思えない。
自転車置き場のない都立公園で、何処に自転車を止めれば良いというのか。
ここに自転車を置くなという理由が、私にはさっぱり解からない。

私は、オッサンに、自転車での来園者も多いので、駐輪施設の設置も考えずに、
管理側の何らかの都合か、不手際、保身主義等で、一律に自転車での来園を、
事実上拒むような張り紙の方が、
利用者の便宜や都民への行政サービスを考えていず、
管理者中心の発想で、おかしいんじゃないかと反論した。
オッサンは、反論を予想していなかったのか、私の言葉に怯んだ様子で、
「とにかく、昨夜、オレがケーサツに通報しておいたから…」
などとボソリと言った。

家に帰ってから、ふと思った。自転車は軽車両に区分されるが、
車椅子だって人力で車輪を回転させて動かす移動用具であり、
同じじゃないかという疑問だった。
道路交通法を調べたら、車椅子は「車両」扱いから除外されていた。

(だが、公園の敷地内は道路ではないのである。
 何も、道交法で考えなくとも良いのかもしれない。)

例えば、車椅子の人が、車椅子を畳んで公園内に置いておき、
松葉杖で歩行練習をしていたとしたらどうなのだろうか。
当該車椅子は、公的空間を私的に占有する有体物であり、
そんな権利は私人には法的には発生しないのではなかろうか?

要するに、事柄を重箱の隅を突っつくように問題にすれば、
世間なんて紛争ばかりでまともに成立しなくなるということである。

都内の他の都立公園の自転車置き場の現状はどうなのだろうか。
私の知る限りでは、自動車用の有料駐車場はあっても、
自転車置き場を作っていない気がする。

この国は、人口当たりの自転車保有台数は世界でも上位クラスなのに、
自転車行政、自転車福祉みたいなものが全く遅れている。
これは、経済中心で産業用道路整備ばかりに金をつぎ込み、
個人の生活と道路(それは、人が歩く場所であり、自転車で走る場所でもある。)
という生活に密着した身近な視点を欠いた、歪な道路行政の結果であろう。

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