雨がじゃぶ、じゃぶ。
ジャブ、ストレート、左フック、
さらに連打に、右フック‥
で、私が勝ったの?
いや、私はそれらを食らって負けたのだ。
だから、横たわる私の体に、
雨がじゃぶ、じゃぶ、降り注いでいる。
私を大地に沈め、ずぶ濡れにする、
そんな雨も、気持ち良い。
いや、気持ちが良いのは、
全身で大地を感じているせいだろうか。
雨よ、降れ。
激しく降れ。
夏の暑気と、夏の物憂さを流し去れ。
私は地上の肉体である。
私は、地下の骨ではない。
私は、筋肉で骨に対峙せねばならない。
私は、他の地上の肉体を相手にしたくない。
ただ骨を愛し、骨と伴に戦うのだ。
骨を乗り越えるために。
骨を残して、
魂は、雲の階段を昇り、
無事、天空へと還っていったか?
生の重荷の向こうに、青空が広がる。
いつまでも果てることのない
最後の味方を、幸いにも私は知っている。
天の青!
澄んだその美しい瞳。
私は、あなたに愛されるために、
私は、あなたを愛するためにだけ、生きていたい。