神楽坂で居酒屋女将!つれづれ日誌

神楽坂・本多横町で50年続く、いざかや「甲州屋」。つたないながらも、お客さんに愛されるお店づくりに奮闘中です。

ワインの価格

2015-02-05 13:35:15 | Weblog
2月は日本酒の仕込みシーズンですが、ワイナリーでは比較的暇と言うか時間がある時期ですね。
ワイナリーの方々も勉強時期なようでFacebookなどではイギリスやフランスに研修へ行っている 様子が見られます。
ワタシも行った気になって 眺めています。イイなぁ。


フランスといえば、で思い出した話があります。


ウチの常連さんであるS先生がフランスに行った時のことです。
S先生は日本の数学教育界では権威ある方ですが、親しみやすくビール大好きな人。姪御さんがフランス・ブルゴーニュのワイナリーの方とご結婚されているのです。
昨年、その姪御さんを訪ねてフランスへ行った時のお話でした。

フランス・ブルゴーニュといえば世界に名が轟くワイン産地
醸造シーズンには働き手を確保するのが大変らしく、求人情報に「賄いはパリからシェフを呼んでご用意します!」などとオイシイ特典を用意して人員確保するんですって。凄いですね。

働く側も良い条件を選んでいるんですね。
日本のワイナリーはどうなんだろう、と思いました。


そしてS先生が滞在中に地元の小学校で算数の授業もしたそうです。
その後で親御さん達とも皆で夕食をしようとちょっとしたレストランに行くことになったそうです。

ワインの街なので皆さん何かしらワインに関わる仕事をされている方々で。


S先生は色々お世話になったから、ここの払いは自分が持つと。ちょっとカッコつけた そうです。

そしたら皆さん、気を遣って自分達が造っているワインを注文したそうです。

有名なワインは高価だから、安いだろうと思って地元のワインを注文したそうですが、支払いは結構な金額にだったんだって⁉︎
S先生もビックリな高額だったらしいですよ

そして地元の方々は「自分達のワインは高いんだ」と知ったそうです。


自分達の造るワインは安いモノだと思っていた

レストランで自分達の造ったワインを呑んだことが無かったそうです。だから外での金額を知らなかったそうです。なるほどね。


ワタシが感じているコトですが。。。

山梨の人たちってあまり地元のワインを呑まないし、若干蔑んだ表現をします。

地元ではワインフェアなども多く「飲み放題」や「格安」で呑める環境が普通だから安い酒だと思ってないかな?

歴史的に見ても山梨は米が作れず、日本酒の代わりにブドウ酒を呑んでいたので「お金無いからワインを呑む」意識がある。
ウチの義父は以前「ようやく日本酒が呑めるようになったのに、何故いまさらブドウ酒呑むんだ?」と言いましたからね。


本場フランス・ブルゴーニュの人たちでも自分達のワインは安物だと思ってるんだから、山梨も急に変わることは無理かもしれないけどね。

でもブルゴーニュの人達は自分達のワインを蔑んだりはしないでしょう。
地元のワインに誇りに思っている。手軽に呑めるがプライド持った高いワインもあると知っている。

だから山梨の人達も地元のワインを、そして葡萄を尊ぶ気持ちはもっともっと持って欲しいと思います。
そして、もっと自慢して欲しい

山梨のワインは凄いんだぞ!
俺の畑で甲州ぶどう造ってるんだぞ!ってね。

ミシュランの星つきレストランで甲州のワインを呑んだら、気持ちが変わってくれるのでしょうか

とはいっても自分が呑む時はムチャ高いの困るし、お店のワインを値上げする事も無いのでご安心くださいマセ
コメント
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