今日も元気で頑張るニャン

家族になった保護猫たちの日常を綴りながら、ノラ猫たちとの共存を模索するブログです。

シャッポよ 何処(いずこ)へ

2017年01月16日 | シャッポ
シャッポが消息を絶ってからもうすぐ1ヶ月。
毎日続けていた捜索も、今は出勤の日だけ散策のように行っています。やはり自分の足で探すというのは、初期段階では当然としても日にちが経ってくると、無謀と言っていいほど先が見えず空しさだけが残ります。 それでも、何かしてないと気が済まないんですね。

      

ところで頼りの情報網は;
警察、清掃局、動物保護センターのいずれにも該当情報なし。シャッポがいなくなった先月21日から当地区においては、(ニャンコに関する)虐待や事故の目撃またはそれに関るニャンコの遺体処理はなかった。動物保護センターではノラの保護が数匹あったが、シャッポではなかった。しかも当地区では、一昨年から殺処分ゼロが達成されています。

もっと頼りにしていた情報網は;
店には徒歩で来店するご近所のお母さん方が大勢いらっしゃいまして、皆さんシャッポのことをよくご存知なのです。この方たちが自分の家の周辺や他の店に出向いた折に、もしシャッポを見かければ必ず情報が入ると一番期待していたところでした。

それが今になっても、良いも悪いも情報がまったくない。

      

今は老骨に鞭打って歩きながら、いろんなことを考えています。
シャッポは自分で戻れないほど遠くに行ってしまったか、死亡、捕獲、保護を含めた何らかの理由で動けないでいるか、そのどちらかだ。 だけど、仮に前日までの安定した生活を捨て、決死の覚悟で種族保存の恋行動を決起したとしても、まだ野生の勘を残しているシャッポが、戻れなくなるほど遠くまで自分の足で向かう、なんてことがあるのだろうか。

つまり捕獲(あるいは保護)された可能性も否定できません。
監視カメラの結果はここでは語れませんが、あることを警察に通報して資料も渡しました。でも、それがシャッポが戻ってくる手掛かりになるとは思えない。

ちなみにこのことは改めて書きますが、動物虐待はもちろんのこと、連れ去りや保護もれっきとした犯罪です。たとえノラであっても、勝手に持ち帰れば犯罪です。より良い街づくりのため、我らの税金で頑張っている善良な庶民の味方、警察にはどんどん通報しましょう。

      

そして、もうひとつの可能性;
シャッポはこの店が嫌になって、自分の意思で出て行ったのかもしれない。ストーカーのようにいつも自分(私)の後を追ってきたシャッポ。そのシャッポの里親探しを念頭に、お泊り訓練だの甘噛み訓練だの、目やにをとったりお手入れしたり、はたまたここにいなさいあそこにいなさいと、時として本気で嫌がるシャッポをいじくり回した。ニャンコは自分からデレデレするのはいいけど、強制されるのは大嫌いなのに。

もしそれが原因でシャッポが出て行ったのだとすると、自分はまたしても彼の信頼と期待を裏切ってしまったことになる。無干渉で放任主義の妻がニャンコに根強い人気があるのもわかるような気がします。(妻は食事やトイレ、寝床の世話はとてもよくするので誤解なく。)

      

もちろん諦めるなんてことはあり得ないが、シャッポのいない生活が次第に定着しつつあるのも事実。特にこの時期、シャッポをよく世話していたスタッフが産休や寿退社、病気療養などで3人もいなくなり、シャッポが急速に過去の存在になったようで寂しさも一入となりました。


~いつかきっと、あのラッパのような鳴き声が空耳でなくなることを信じて~

      


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自責に満ちた仮総括

2017年01月04日 | シャッポ
新年を迎えてニャーやおかあさんのご挨拶もあるし、書きたいことは山ほどあれど、どうにもこうにもシャッポのことが気になって手がつかないので、とりあえずシャッポの仮総括をすることにしました。

       店頭のシャッポ

悔やまれるのは、シャッポの最終目標が完全家猫だと決めておきながら、途中で迷いが生じて結果的にこんなことになってしまった。自分にとっての総括とは、この迷いとは何だったのかを解きほぐすことに他なりません。

初めに、シャッポの捜索に際して膨大な量のネット検索をしました。不幸にも無責任なレスポンスや偏執的な暴言に犯されてしまったスレッドが多い中、自分にとって励ましとなったいくつかを紹介します。賛成も反対も客観的な意見も、ニャンコへの気持ちが感じられるレスが多いスレッドです。古いのもありますが、この話に時代は関係ないと思うので。

発言小町「愛猫が1ヶ月以上行方不明です」

教えて!goo「猫は最長でどのくらいの期間、家出をしますか?」

教えて!goo「経験談聞かせてください!行方不明になった猫は何日で戻ってきましたか?」

もし自分がこれらのスレ主だったら、「そんなに大事な猫だったらどうして放し飼いになんかしたんだ」と非難の集中砲火を浴びるに違いない。確かにシャッポを完全家猫にして去勢もしていたら、今回の失踪はなかったように思う。

      (再掲)

ひどかったのはニャーとシャッポの違いを見誤っていたこと。シャッポは特に強い野生の本能を持ったニャンコで、人間社会に心底妥協するのには時間を要すると思っていた。しかし実はニャーは去勢済の脱走ニャンコ、シャッポこそが普通のノラだったのだろう。大人ノラを経験したことのない、自分の不明が招いた誤解でした。

さらに、「自己犠牲さへ要求する種族保存の本能の残酷さ」について触れながら、シャッポをその本能から解き放つこと(去勢)をしなかった。人間の都合で安易に「野生の性」に手をつけていいのか、と迷った。(「ノラの矜持」「ノラの本懐」の記事参照) そして、去勢は家猫になって種族保存の本能と決別するとき、と決めたりした。

しかし催眠術で死ぬことを命じられた人間だって、本当は生きたいに決まってる。本能が命の犠牲まで要求する野生の法則は、人間社会には馴染まない。だからシャッポも、種族保存の呪縛から開放してやれば、単に「自分自身が生きる」ために最善を尽くしたに違いない。

       ニャーとシャッポ(再掲)

でも、上記の反省だけで総括は終わらない。
全てのノラを家猫にすることは物理的に無理があるし、おかあさんのように先住ニャンコとの問題で幸せになれるかどうか悩むケースだってある。だから地域猫の考えが生まれました。でも自分にはR(元に戻す)ができない。それに代わる方法を模索している中に、シャッポはいたのです。さくら猫の世話、これをもう少し発展させると、家と寝床とトイレと食事、そして人間の温か味が揃ったいわゆる「外飼い」状態になる。

シャッポの生活が店で安定してきたとき、これなら無理に家に入れなくてもいける、場所的にも地域の人の理解も得られるのではないか、そう思い始めた矢先の本人(猫)の失踪でした。

おそらく多くのボランティアさんも経験していることだと思います。保護したノラには情が移る。できれば家で保護したいが事情があってできない。で、やむを得ずR。でもその後に消息を絶たれたら、どんなに心配で哀しく、そして悔しいことか。

自分の不完全な考えがシャッポの幸せになる機会を奪ってしまった。今は自責の念ばかりです。その一方で、限られた条件の中で最大限ノラ達を幸せにするもっと確かな方法を、もっとスピードアップして模索していかなければならない、とも思っています。

シャッポが帰って来たときのためにも。

   
         店内ストーカーだったシャッポ
        今でも視線を感じることがよくある


    
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シャッポの捜索・第2段階

2017年01月03日 | シャッポ
シャッポが消息を絶って2週間。
年越しの捜索となりました。

      
          夢破れて山河あり?
    ついにニャンコがいなくなった元旦の店内

正直、現実的に考えれば再会の可能性はかなり低くなったと言わざるを得ない。年末年始と重なって関連機関が休みに入ったり、人の流れや情報が滞ったのも不運だった。しかも住宅街も繁華街も正月は人の活動が少なく、それだけノラ達の食べ物も少なくなる。あの大食漢が腹を満たせる場所なんてそうあるとは思えない。

今となっては近くにいるとすれば動けないでいる可能性が高いので、草むらや物陰を念入りに探しています。しかし、ひたすら歩いて探すのはとにかく効率が悪すぎる。これ以上範囲を広げても、気安め以上の効果があるのかどうか。

      
          店の近くの遊歩道
    ノラの溜まり場で知られているのだが・・

事件か事故か情報が少ない中、やはりシャッポは自ら失踪したように思います。突如として気温が上がり、春の陽気が続いたその日にシャッポはいなくなった。恋をしに放浪の旅に出た、と考えるのが妥当だろう。食べ物と住居に満ち足りた店での生活にただひとつなかったもの、それが血筋保存の本能を満たしてくれる恋の相手だった。だとすれば、去勢によって本能の呪縛から解き放ってあげたら、シャッポは失踪せずに済んだのだろうか。

しかしあるボランティア団体さんのブログでは、さくらニャンコ(TNR猫)でさえ年間に20%程度が行方不明になるという。その原因がすべて事件事故とは考え難く、恋行動以外にもニャンコを旅に出す動機があるのだろう。

もちろんシャッポの捜索は諦めない。正月過ぎて世の中が平常に動き出せば、情報収集活動も再開します。シャッポの寝床、トイレ、食料や食器もそのまま保管。捜索は、近隣のノラの実態を調査するという進化させた形で続けるつもりです。

      
         
       シャッポの食料と食器もそのまま
        特に缶詰はシャッポしか食べない

ネット検索ではニャンコの数日の失踪は日常茶飯事でも、2週間以上の失踪から再会できた話は数が減ります。でも1ヶ月以上の失踪から戻ったケースだってそこそこあるし、何と1年以上経って戻ってきた話も7件ほど(別話として)あった。 まあ、調べていると嫌になる話にも結構出くわすので、あまりおススメはしませんが。

シャッポに関してはポジティヴな要素もあります。
昨年の春に彼が店に来たときは推定1歳くらい、警戒心の塊のようなノラの子でした。ということは、シャッポは子猫時代をこの街の何処かで生き抜いてきたということです。昨年の寒い冬も経験済のはず。店にいる8ヶ月の間に人間のやさしさも恐さも覚え、それなりに変わったとは思うがノラとしての生き方を覚えていれば、どこかで生存している可能性が大ありだと思うのです。

だから捜索は諦めない。
いつかまた会う日を期して。

      
        消息を絶つ直前のシャッポ
     この写真をアルバムの最後にはしたくない


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「ターニングポイント」~シャッポの失踪~

2016年12月31日 | シャッポ
今日は大晦日。
しかし感慨に耽る余裕もなく、シャッポの捜索が続きます。

シャッポが消息を絶って今日で10日目、ついに重大な局面を迎えてしまいました。というのもこれ以上の日数になると、食べ物なしでは生きていけないからです。衰弱して、帰ることもできなくなってしまう。怪我をして物陰に潜んでいたり、どこかに閉じ込められているとしたら、最悪の結果も覚悟しなければならなくなりました。

      
          チビとシャッポ(再掲)
    彼らが店内を飛び跳ねる姿はもう見れない?

思い出すのは今年の夏、店の裏口近くの資材置き場を整理したときに、半ば白骨化したニャンコの亡骸を発見したのです。まだ若い、子猫に近い大きさでした。おそらくそのニャンコは怪我か病気を回復しようと、じっと耐えているうちに息絶えたのでしょう。

ほんのもう少し足を伸ばせば、スタッフに発見されて手厚い加護を受けられたのに。辛く寂しく、そしてどんなに悔しかったことか。もっと生きたかったろうな。その悔しさが、ひしひしと伝わってくるニャンコの遺体でした。

シャッポをそんな目にあわせてはならない。しかし見つからない以上、今はどこかで食べ物にありついていることを祈るばかりです。

      
      店の"顔"になっていたシャッポ(再掲)

それにしても毎日足を棒にして探しながら、実はシャッポどころかニャンコにすら遭遇したこともなく、自分の探し方の下手さ加減には呆れるばかり。はじめは向こうから出てくるだろうと楽観的な部分もあった。しかし今になって、近隣の一軒一軒に断って敷地の隅々まで探すべきだったとか、いやそこまでするかとか、後悔したり自嘲したり。

      
    和むシャッポの姿は平和の象徴だった(再掲)   

一方今回の一件は、これまで「ノラたちの幸せを願って」カテゴリーで書いてきた内容を再び考えるきっかけとなりました。そしてまたしても、自分の至らなさが見えてくる。シャッポは絶対に諦めないと決めながら、果たして自分はどのくらいの犠牲を得ればニャンコの理解者になれるのか、ため息の出る毎日です。 このことは、お正月のテーマとしてじっくりと考えてみるつもりです。

      
       店前のベンチで休むシャッポ(再掲)

明日の元旦と2日は店が休み。
シャッポのために自分が出勤するか、シャッポをニャーのいるわが家で預かるか、考えていた矢先の本人(猫)の失踪でした。 でも、まだ10日。 巷には1ヶ月以上経って戻ってきた話だって山ほどある。 まだまだこれからだよ。 さあ、今日も元気に探しまくるぞ!

だからシャッポよ、こっちは明日も店にいるから、何としてでも戻っておいで。

      
     癒しのシャッポは事務所でも大人気(再掲)

さて、今年の最後になりました。
本ブログにて数々の浅慮遠望と拙稿にお付き合い頂いた方々、はたまた偶然出くわしてしまった皆様、本当にありがとうございました。

それではよいお正月をお迎えください。


    


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シャッポを探して三千里

2016年12月27日 | シャッポ
実はこうして書いている間にもシャッポを探していたい、というのが本音です。でも今後の自分のために、そして同じような状況の誰かがここにたどり着いてくれればと、書き留めておくことにしました。

        

シャッポが唐突に消息を絶ってから6日目になります。
今は毎日、自責の念に駆られて探しまくっています。 自責の念? シャッポに罪はないので。 すべてはアホな保護者のなせる業です。探し方については、膨大な量の関連記事(サイト)を読んでいます。その点では本当に便利な世の中になりました。

シャッポは自分(私)を見つければ必ず鳴きながら出て来る。だから探すといっても、歩いていればいいので楽でした。 ただ6日も経った今、それを当てにしていいのかどうか。

        

一方、チビのときの経験を踏まえて以下の確認は行っています。

所轄清掃局への確認
これはいなくなった当日に連絡します。その後も写真や作成したポスターをメールで送って連絡を取り合います。交通事故に限らず亡骸の情報が集まるところなので、念の為に必要な確認です。

所轄警察署への登録
「遺失物」としての登録になります。店のある地域は住民の防犯意識が高いモデル地区とも言われ、不審者通報以外にも動物の虐待など、不審な出来事の通報も多いとか。警察署の人は親切で相談にも乗ってもらえます。シャッポがいなくなって2日目に連絡しました。

所轄の動物保護指導センターへの登録
今は保健所ではなくこちらで扱っています。ノラも含めていろいろな情報が集まる場所なので、必ず連絡をとるようにします。自分もシャッポがいなくなって2日目に連絡をとり、写真など資料をメールで送りました。

ポスター貼り
店内に2ヶ所、近くの動物病院にもお願いしています。店にはニャンコ好きのお客さんも多いので、クチコミが一番有力な情報です。シャッポに関しては、店に住み着いて2ヶ月くらい経った頃、1日いなくなった折に、遊歩道の向こう500mくらい先の店裏で見かけたという情報がありました。 ただ、今は果たしてそんなに遠くまで行くのかどうか。

        

こまでのところ、シャッポがいなくなった翌日に、清掃局が箱に入った猫の遺体を片付けていた。場所は、警察からの依頼で保管場所(店から2km先)に取りに行ったのでわからないと。そこで警察に確認すると、箱のあった場所は店から5km以上離れた場所だった。で、それは違うということに。 他には事故等、ネガティブな情報は今のところなし。

とにかく、情報を駆使しないと歩いて探すのは大変です。
自分の気持ちを治める効果があるので、今は自分も身を粉にして近隣の住宅密集地で探していますが、どう考えてもこれは効率が悪い。探すといっても道路しか歩けないし、一方ニャンコは道路から隠れて家の反対側にいる可能性が高い。100mくらいまでならわからないが、それ以上離れたらニャンコも怯えて昼間は動かないだろうし、かといって夜はこっちの視界が限られる。しかもニャンコが動くことを考えると、同じところを何度も探す必要がある、等々。

ネットで探索していると、猫捕りの話や大怪我して物陰で癒しているうちに息絶えた話など、悲しい情報も入ってきます。でも、一週間後に見つかったとか数ヵ月後に帰って来たとか、はたまた何処かで家猫になっていたなど、勇気づけられる話はその何十倍もあります。

そう、早い話がニャーだって、回りまわってうちの子になりました。
大事なことは諦めないこと。

なんて、そう簡単に諦める保護者なんているわけないか。

        

さて、外では大雨が上がったようです。
これからまた、ひと探しだ。

        
        


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