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流れ流れてきた此処は、終の棲家にふさわしいのか?入ってみなきゃ分からない、それがリスク。

珈琲店タレーランの事件簿 また会えたなら、あなたの淹れた珈琲を

2014年09月20日 01時07分00秒 | 読書事
岡崎琢磨さんです。

Amazonの書評では非常に低評価です。

その評価基準が「ビブリア古書堂」との比較がやたらと多いのです。

ですが。

どうでしょうね?

この作品は、このミスの「隠し玉」=受賞出来なかった未熟な作品、です。

しかも、落選理由が「ミステリとして弱い」です。

つまり「話(謎)が面白くない」です。

面白くない話をブラッシュアップしても傑作になるわけありません。

かたや「ビブリア」は、何冊ものシリーズものを刊行されている印税で暮らしていけそうな「プロの作家の新作」です。

商業誌の一般投稿で受賞出来なかった作品と対比することって、

「幕下の力士が幕内の力士にどうやっても勝てないのに、力不足だ、ちゃんと稽古しろよって言っているレベル」

かな?

当然、そうじゃ無い意見もあります。

出版社から出版されてお客がお金を出して買うものだから。

出版されれば新人だろうと20年選手だろうと出てきた作品で勝負すべきだと。



でもね。

比較が「ビブリア」ばっかりじゃ、ね。

最近「ビブリア」も読んだが、はっきり言って「本格ミステリ」としては弱い、弱すぎる。

これは別に記するが。





今を去ること35年くらい前。

私にも珈琲ブームがやってきました。

サイフォンも買ったし、ミルも買った。カップ&ソーサーちゃんと一客買った。

砂糖もグラニュー糖も珈琲シュガーも買いました。

最初は結構おいしく飲めていたのですが、暫く立つと、最初の美味しさがどう頑張っても出てこない。

豆も挽き方もいろいろ試したが酸っぱかったり苦かったりで、最初に無心で作っていた頃の美味しさは再現できなかった。

そんなこんなで自分でコーヒーを入れることはその後無くなった。

閑話休題





話がそれました。

今回の読書で一番良かったのは「シャルル=モーリス・ド・タレーラン=ペリゴール」の残した言葉。



「悪魔のように黒く、地獄のように熱い」



「なんて素晴らしい表現なんだぁ」と10代の私はトキメキました。

その出自を知ることができただけでも幸せです。

この後にも続く言葉があるとはこの小説を読むまで知りませんでした。

私には、ここまでで十分ですが。





主人公の「アオヤマ」さんが運命の一杯の珈琲と出逢ってから喫茶店タレーランに通うようになり、店主の謎解き能力に舌を巻く。

いろいろの謎を推理するのですが、美星バリスタ自身にも危険が訪れるが主人公の力もあり難を逃れる。

美星バリスタが最後に解いた謎で主人公「アオヤマ」は告白してしまうのだが…。



すでにシリーズで3作まで上梓されているようですが、機会があれば読んでみたいと思います。