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流れ流れてきた此処は、終の棲家にふさわしいのか?入ってみなきゃ分からない、それがリスク。

○○○○○○○○殺人事件

2015年01月20日 10時13分23秒 | 読書事
早坂吝さんのデビュー作です。

カバー画がこれなので購入時にちょっと引っかかったのですが、最近の本はこんな画が多すぎて困ります。

アニメや漫画風イラストにしないと若い読者は買わないのかねぇ?

なにはともあれ、メフィスト賞受賞作で帯には書店員の絶賛の声が…。





なので

「少し割り引いておかねば」と思って読みました。

文章も面白いし、人物造形も良いし、テンポよく進んでいっているのですが、半分くらいまで「事件」は起きない。

本格マニアの「僕」と「俺」に纏わる書き方や、「神の視点」の使い方も「本格」に拘っているが故の書き方なんでしょうが、軽妙な記述も好ましい。

で、結論。















私がこの10年間で読んだミステリの中で一番面白い!











乾くるみさんのような意外な展開。

田中啓文さんのような軽妙なユーモア。

西澤保彦さんのようなロジカルの展開。



デビュー作なのでいろいろと難点(包茎や便座など)はある。

が、





アイスピックを隠すために設定した物語構造






は特筆すべき。

こんなに唖然とした小説は久しぶり。

2作目が2月に出るらしいので早速Amazonで予約しました。

また、カバーがこういうふうになったのも仕方がないことだと読後に思いました。

2015-01-23追記 今作は諸事情により、

絶対に映画化されない作品である。

でも、昔「ハサミ男」が映画化されたからなぁ。

馬鹿な制作会社がいないことを祈る。

こなもん屋うま子 大阪グルメ総選挙

2015年01月20日 09時51分58秒 | 読書事
田中啓文さんです。

「こなもん屋うま子」に続くシリーズ2作目です。

「うま子とホルモン市長」
「うま子とナポリタン先生」
「うま子と正義の味方」
「うま子とタイムトラベラー」
「うま子と串カツ市長」

の5作を集めた連作短編集です。

前作は、馬子屋に来店するお客さんは一見さんでしたが、今回は大阪市長の「櫛田勝男」氏が3作に登場。

また、実際の大阪が抱える時事ネタ等も笑える程度に語られていて非常に面白い。

今作は、教訓めいたところもあるが笑い優先なので「面白かった」ですませられて読後感も清涼でした。

オペラ座の美女: 女子大生桜川東子の推理

2015年01月20日 09時40分01秒 | 読書事
鯨統一郎さんです。

前回の「忠臣蔵」の次の作品です。

東子さんよりも「いるか」さんのほうに比重が高まっています。

個人的には、初期の「アリバイ崩しの東子」の流れが好きでしたが。

事件に関係ない昭和ネタも相変わらず面白い。

昔より「なぞらえ」や「こじ付け」のパワーが減少してきてはいるが、今回も楽しく読めました。