フリードリヒの日記

日常の出来事を、やさしい気持ちで書いていきたい

永劫回帰

2020年04月26日 07時00分00秒 | 日々の出来事・雑記

今日は、ニーチェの思想の一つ「永劫回帰」を考えましょう。

かんたんに言うと、世界・歴史はループしているということです。

人生は、何回も何回も繰り返されるという世界観です。

ちょっと想像してください。

摩擦のないビリヤードの台の上に、球を突きます。球は力を失うことなく、ぶつかり合って動き回ります。

そして、時間は無限にあるから、球は永遠にぶつかって動き回ることになります。

すると、ある時点で、ビリヤードの球が、以前のどこかの時点と同じ配列になる瞬間がやってくる。

そこから、また何から何まで、ことごとく同じ順序で反復することになる。

じゃあ、視野を広げて考えましょう。

このビリアードの台の中を、宇宙だとします。ビリヤードの球を、原子だと考えます。

原子はぶつかり合い、運動します。時間は無限にあります。

そうすると、宇宙の中で、原子が前と同じ配列になる瞬間がやってくる。

そこから、また何から何まで、ことごとく同じ順序で反復することになる。

こうして、世界はぐるぐるとループすることになり、同じ歴史が繰り返されることになるわけです。

世界が本当にこうなっているかどうかは、分かりません。

単なる思考実験です。

では、ニーチェは、この永劫回帰で何が言いたかったのでしょうか?

過去のことはもう終わったことだとして、問題は、今です。

もしも、この瞬間が、無限の時間の中で、何回も繰り返されることになるとしたら?

だとしたら、お前は、この瞬間をどう生きるんだ?

その選択でいいのか?

その行動でいいのか?

その人生でいいのか?

ニーチェは、僕たちに、そう問いかけているのです。

繰り返されることになっても、後悔しない人生を生きろと。

コメント (5)
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