アンティマキのいいかげん田舎暮らし

アンティマキは、愛知県北東部の山里にある、草木染めと焼き菓子の工房です。スローライフの忙しい日々を綴ります。

庭に来た秋

2012-09-28 18:47:03 | アンティマキの場所に生きる動植物
   日中の日差しは強いのですが、朝夕は肌寒いほど。タオルケットと夏掛け布団のうえに、夕べは毛布を掛けて寝ました。いよいよ今年も、稲武の秋がやってきました。

   草だらけの庭を歩いていたら、ハチヤ柿の木の下に、もう赤く色づいた実が落ちていました。何者かがかじった跡がすでにありますが、たぶん渋くて食べるのをあきらめたのでしょう。木を見上げたのですが、ほかに色づいた実はひとつも見つかりませんでした。

   桜タデです。ピンクの小花がかわいい。一つ一つの花は名前の通り桜みたい。ずっと前に植えたもので、今はわずかに残っているだけ。もともと雑草だと聞いています。花の季節になると美しいと思うのですが、他の季節のときはただのタデにみえるので、根からさし上げた人たちはたいてい「草と一緒に刈ってしまった」といいます。草刈りをほとんどしない庭だから、かろうじて生き延びています。

    ミズヒキ草。どこにでもあるものだと思うけれど、稲武だと赤さが際立っているらしく、暖かい土地の人が来たとき、たくさん切って帰りました。

    キンミズヒキです。花はかわいいのですが、やたらに増えて困る草です。ミズヒキ草とは葉がぜんぜん違うので、種類もたぶん別だと思います。

    ほったらかしのブルーベリーの葉も、紅葉をはじめました。稲武のあちこちのブルーベリー園の紅葉も、たぶん始まっているのでしょう。

    コンペイトウ、と昔呼んでいた雑草です。ピンクがかっていて、よく見るとほんとうにコンペイトウの形をしていて、とてもかわいい。雑草には、こういう「よく見るとかわいい」ものが多いと思います。

    たぶん、ソバの花。ずっと前に一度だけこの場所辺りにソバを蒔いたことがあり、その後、毎年この周辺にだけ群落ができます。この間見た赤ソバに比べたら地味。でも花の少ない私の庭では、貴重な存在です。

    暑かった夏が嘘に思えるような日々がこれから始まります。厳しい冬が訪れる前に、少しでも庭仕事をしておきたいと、焦り気味のこのごろです。    



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藍のすくも作りワークショップ

2012-09-28 18:02:48 | 草木染め
この間の日曜日、23日に、岐阜県中津川市にあるしずく地藍工房で行われたワークショップに参加しました。このWSは、藍の種を蒔くところからはじめ、植え付け、刈り取り、すくも作り、藍建てと、ひととおりの藍染めの工程を学べます。私は6月の定植以来、2回目の参加です。

   左が乾燥させた藍の葉、右が発酵済みの藍の葉、すくもです。このすくも作り、というか仕込みがこの日のプログラムです。すくもは、草冠に「染」と書きます。もともとの中国の漢字にはなくて、日本で作られた国字。藍の「草」を発酵させて「染料」にしたものだからこういう漢字ができたそうです。

   発酵させるには温度管理が大事。90ℓの容器を毛布などで包んでおきます。

   中にはもみがらを敷いて、その上に筵を。もみがらは保温効果があるため、筵は菌を育てるのにふさわしいため敷くのだそう。納豆と一緒です。作業しているのは工房を主宰している戸塚みきさん。

   このなかに、乾燥させた藍に水を加えたものを入れます。

   夏の炎天下でしっかり乾かした葉に水を混ぜる作業。ともすればだまになるので、ほぐしてやります。粉に油を混ぜた時と同じ。磨り混ぜながら全体をかき回します。結構時間のかかる作業です

   6キロの乾燥葉に1.3倍の水を加えてなじませたものを、容器に入れます。

   上には布をかぶせ、きちんと縛ります。しばるのは縄。縄とかもみがらとか筵とか、イネという植物から採れたり作ったりしたものが、すくも作りではもっとも重宝するようです。

   しっかりした蓋は閉めません。空気を入れないと発酵が促されないからです。こののち、一日1回、空気を入れるように混ぜます。ようすを見ては水を足してやる仕事がほぼ半月ほど続きます。

   発酵が始まると、藍は40度以上の熱を持つようになります。この高い温度をできるだけ長い間、保つようにする必要があります。高いときは温度が70度にまで上がるそうで、その仕事はかなり過酷。以前、昔のすくも作りの作業をしている人たちの写真を見たことがありますが、男の人達がふんどし一丁で藍の山を切り返している姿が写っていました。戸塚さんも半そで半ズボンで、100キロ以上の藍を切り返す仕事しているそうです。

   できあがったすくもに、灰や日本酒などを混ぜて藍建てした液。青色がきらきらひかっています。来月のWSでは、この藍建て作業を習います。

    







  
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