7月の終わりころ、三河湾で最も大きな島・佐久島を初めて訪ねました。目的は、秋に行う予定の草木染めに使う植物さがし。島は、暖地の植物が溢れ、稲武との植生の違う草木がわんさと生えていました。その折の報告は、こちらで。佐久島に行ってきました。 - アンティマキのいいかげん田舎暮らし (goo.ne.jp)
そして4か月後の先週、この佐久島の東港に近い体験施設弁天サロンで、島の人を対象にした染め講習会が開かれました。
集まってくださったのは10人ほどの島の方たち。スタッフが前もって採取しておいたタブノキがこの日の染料です。島のあちこちでよく見かける木なので、全員ご存知でした。
以前採取した時は夏。夏と晩秋では出る色に違いが出るかもしれないので、とにかく多めに草木を刻んで鍋に投入。ソーダ灰を入れてアルカリ抽出しました。このアルカリ抽出により、赤味の色が出るはずなのです。
1番液は茶色味が勝っていて、酸化の工程を経ても果たして赤身が出てくるかどうか心配になるほどでした。2番液は一番液より早めに赤っぽい色が出てきたので、一安心。
20~30分ほど、参加者にお願いして酸化を繰り返したおかげで、1番液も2番液もきれいなワイン色に変化。各自模様付けした、バンダナとスカーフとエコバッグを一斉に液に入れていただきました。
媒染の後、再度元の液に浸け、模様を外して水洗いの後完了。
写真ではわかりにくいのですが、同じアルカリ抽出して生まれる、ブルーベリーやスギ、ヒノキ、ピラカンサ、ビワ、サカキとはまた違う、甘いピンク系の色が生まれました。
みなさんの、工夫を凝らした模様が映えています。
この日は穏やかな秋晴れ。一日染め遊びに興じていただきました。身近な植物で素晴らしい色が生まれることに、島の皆さんはほんとに喜んでくださいました。今後、島の植物でぜひともいろいろの染めをしてみたいと、意欲を語ってくださいました。うれしいことです。
私は私で、この島の植物をもっともっと知りたくなりました。亜熱帯に近いこの島には珍しい植物も多いのだそうで、冊子も出版されているとか。春になったら、植物のことをよく知っている友人の案内で、この島を歩いてみようとおもいます。
写真は、以前から食べてみたいと思っていたもんぺまるけのどら焼きです。染め講座に参加してくださった、もんぺまるけの芝さんから頂きました。期待にたがわず、おいしい。焼いて二日目、三日目でもふわふわ。餡とのバランスがよく、小豆の味がしっかり残っています。いくつでも食べられそう。今度島を訪れたら、こちらのカフェでご飯も食べたい。
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