アメリカの9.11事件の後、700人もの容疑者が捕まったそうです。そのうちの一人に、モーリタニア人がいました。彼の、実話に基づく映画です。ttps://ja.wikipedia.org/wiki/モーリタニアン_黒塗りの記録
彼は自国で家族と過ごしているところを突然連れ去られ、アメリカ軍に引き渡された後キューバの米軍の収容所に入れられます。彼と連絡が取れない家族は、国際的に活躍する人権団体の弁護士に救いを求めます。それがジョディ・フォスター。彼女の説得に応じて、彼がつづった記録には、すさまじい拷問と脅迫によって自白を強要されたことが書かれていました。
一方、米軍の内部から調査を始めた軍人で弁護士のベネディクト・カンバーバッチ。彼はこのモーリタニア人を犯人として証拠立てるために動くのですが、得た結論は、ジョディ・フォスター同じ。逆の立場でありながら、偏見を排して事実を追っていったら、想像を絶する人権侵害による冤罪事件があきらかになります。
当時の政権は、犯人を仕立て上げてでも「成果」をあげたがっていた、ということを明らかにした映画でした。やったことはとんでもなくひどいのですが、事件の後、こういう映画にして、自国の恥部を描いて見せることができるのも、アメリカのすごいところだな、と思いました。
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