私の夏は、いつも唐突に終わります。
8月の終わりの秋田・大曲の花火。
今年はちょうど台風と台風の間の、ほんのわずかな隙間に無事開催…。
とはいえ、つい先日訪ねたばかりの地をみまった被害の大きさに胸が痛みます。
――今年の大曲の花火、わたしの感想は、
静岡の花火業者イケブンさすが!の大会となりました。
おかげさまで、もう十年近く、現地で見せていただいている大曲の花火です。
初めて見たときに、「この花火業者さんスゴイ!」と魅せられたのが、イケブンでした。
ひとことでその魅力をいえば、オリジナル性、でしょうか。
たとえば、2分30秒の創造花火を、花火での発色が難しいとされる青一色の濃淡だけで表現。
毎年、我が道をゆく。
大曲の花火といえば、日本一にあたる内閣総理大臣賞をかけての競技大会です。
競技の入賞にはなかなかくいこんでこないものの、
今年はイケブンどんなことをしてくれるのかな?と楽しみでした。
そのイケブンが!
なんと、昨年、とうとう日本一に!!
「宇宙誕生」というタイトルで、得意の青を効果的に使った作品でしたが、
わたしとしては、あ~異端であるべきイケブンがとうとう優勝しちゃったよ、
これからどうなるのやら…と勝手に心配しておったのです。
その心配は、杞憂でした。
今年のイケブンの作品タイトルは「皆既月食」
その名のとおり、月が欠けていく様を花火で見事に表現。
…とはいっても、欠けていくのですから、引き算です。
限られた2分30秒のなかに、真っ暗闇になる瞬間が何度もありました。
より華やかに、を競いがちな花火では、明らかに真逆の方向です。
観覧席では、「あれ?消えた!」と、戸惑いの声もあがりました。
その声を聞きながら、わたしは内心、あ~イケブン、またチャレンジャーに戻ってくれた、と。
そして圧巻が、昨年の日本一による特別プログラム。
イケブンが選んだタイトルは「メタモルフォーゼ」。
変身、変容、を意味することば。
音楽は、マイケル・ジャクソンの「beat it」
「beat it」のリズムに合わせて打ちあがる花火の、なんとまぁクールなこと!
ちょっと手塚治虫漫画のSFっぽくて、まさに「メタモルフォーゼ」。
ぜひ、YouTube などで見て下さい。
「大会提供花火」の数倍、かっこよかったなぁ…と思うのは私だけではないでしょう。
それにつけても、初めてみたときからイケブンに目をつけていた
自身の慧眼を思うのです(誰も言ってくれないから自画自賛)。
秋の、花火鑑定士の試験でも受けてみようかしら…。
さて、明日からはアラスカです。
あちらは秋真っ盛り。
10日後、帰ってくるときには、こちらの季節も風も、すっかり変わっていることでしょう。
この夏やり残したことは?
さっき、今年最後のスイカを買ってきました。
これで心残りなく、明日から秋です。
*****************************
バス旅行、オーダメイド旅行のご相談は…
銀のステッキ旅行
TEL 0797-91-2260(平日8:30~17:00)
■銀のステッキは会員制の「旅サロン」を主催しています。
■公式ホームページ:http://www.gin-st.com
*********************************