銀ステ根なし草

銀のステッキ旅行・スタッフの雑記帳

いつだって青空ほどいいものはない

2016年09月22日 | のほほん同志Aの日常

今朝。
カーテンを引いたら、久しぶりに見る青空です。

「いつだって、青空ほどいいものはないわ」

10日ほど前にいたアラスカ・デナリ国立公園を思い出しました。

北米最高峰デナリ(マッキンリー山)のあるアラスカ山脈がそびえる国立公園。
四国ほどもある国立公園のなかにたった4軒しかない宿泊施設。
そのなかでも、デナリ北壁を臨み、心地よいもてなしで知られるノースフェースロッジに4連泊する。
それを楽しみに、はるばるアラスカまで訪ねていただきました。

晴れていたら、それは絶景なのです。

…が、滞在した4日間、ずっとずっと空は分厚い雲に覆われていました。

ロッジへは、デナリ国立公園の入り口で宿泊客専用バスに乗り換えて
6時間あまり揺られて向かいます。
夕食は、途中の川添いでピクニック・ディナー。
どうするのかと心配していたら、さすがロッジスタッフ、慣れたもので、即席の屋根づくり。





ロッジで焼いたパンや、お手製のブルーベリージャムも並び、心ぬくもる夕食でした。


そこからの4日間、毎晩、明日こそ晴れるといいなぁ、と思って眠りにつくのに、
なんということ、ずっとずっと曇り、曇り、曇り。

デナリは分厚~い雲の隙間からほんのちょっとだけ。




でも、足もとには、真っ赤に色づくベリーの葉。





そんな大地のうえをハイキングのあとは、ガイドのライアンさんによるティー・セレモニー。





そして、こんな雲の多い日は動物に出会うチャンス大。
大きなムースや、グリズリー熊、カリブー、ドールシープなど
たくさんの動物たちに出会えました。






そして最終日。
祈るような気持ちでカーテンを開けるのに…空には雲。

でもこの日、私たちはセスナでの遊覧飛行へ。



ベテランパイロットの操縦で、雲を突き抜けて



デナリ全貌が、見えました!




ロッジでの4連泊は、またたく間に過ぎ、さよならの朝。
なんと、この日まで、雨こそ降っていないものの、空はどんより灰色。

初日に6時間をかけてたどった国立公園内の一本道を引き返します。

もうあと1時間ほどで、デナリ国立公園の入り口に到着というとき、
大きなバスのハンドルを握っていた、アニーさんが歌うような口調で言いました。

「ブルー・スカイ!」

――進む先に、青空のかけらが見えました。

そしてその青空は、ぐんぐん、ぐんぐん、広がっていきます。

…どうして今ごろ。

でも、それ以上に、弾む思いがありました。
そこに、アニーさんの声が重なりました。

「いつだって、青空ほどいいものはないわ」

少し、間をおいてから

「――とくに、向かっていく先に見える青空」




――ほんとうに、そう。

久しぶりの太陽を受けて、空も、ポプラの葉も、輝いていました。


灰色の空がつづいたデナリ国立公園での4日間。
今回、写真は、あまり撮っていません。
でも、ほんとうに心に残ることというのは、写真に撮る必要なんてないのかもしれません。


「いつだって、青空ほどいいものはないわ。とくに、向かっていく先に見える青空」


今朝、久しぶりに見る青空に、アニーさんの歌うような声を思い出しました。


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岸和田だんじり 祭りのあとに

2016年09月19日 | のほほん同志Aの日常

岸和田のだんじりと聞くたびに、思い浮かぶ情景がありました。

――入門したての落語家が、厳しい師匠にこてんぱんに叱られ、
おとうと弟子にも先をいかれ、情けない思いで地元の岸和田に帰り、深夜の駅に降り立つ。

今日は、だんじり祭り。
「日曜もないし、盆も正月もなかったら、…祭りもないわなぁ」
母の声を思い出す。
生まれて初めて祭りに出なかった、と思う。

ひと気のない道路。
路面に残る何本もの筋は、やりまわしの車の跡。
電信柱の下には、はじけ飛んだ、車輪(コマ)のかけら。
その残片を拾い上げる。

 「ポロポロと、はかなく指先からこぼれ落ちた。
  僅かに残ったそれを鼻先に近づけた。
  だんじりの匂いがした。
  角を曲がる時の、早打ちの鐘と太鼓が聞こえた様な気がした。
  それを口に含んで歩き出した。
  汚いとは思わなかった。」

(笑福亭松枝 『ためいき坂 くちぶえ坂』より)


その岸和田だんじり祭り、地車曳行(じぐるまえいこう)を、初めて目にしました。

観覧席の目の前に次々とやってくるのは、各町ごとの半被をまとった百人以上の男衆。

曳いているのは四トンもあるというだんじり。
総檜づくりで細かな掘りがほどこされ、それ自体が精巧な美術品です。

観覧席前で、少しの小休止。
息を整え、呼吸をあわせ、笛の合図で綱を持っていっせいに走り出し、
直角の狭い道を全速力で曲がるのです。








だんじりの屋根の上に立つことを許されるのは、ただひとりの花形若衆。

歌舞伎の見得の姿勢で風に立ち向かい、曲がりきったとみるや、屋根の上を右に左に飛び交う。
――勇壮な「やりまわし」です。



急カーブを見事に廻り、拍手がわきあがることもあれば、
曲がりきれずフェンスを押し倒して失速することもある。

事故も数えきれないほどあった祭りです。
祈るような思いで二十余りの町の「やりまわし」を見ながら納得しました。

これなら道路は筋だらけになるだろう、
電信柱にかすった地車や、車輪のかけらも落ちているだろう、
そして岸和田に生まれた男児ならば、祭りに出ない年なんてないだろう…。


だんじりから一夜明けた今日。
一年一度の賑わいが去ってひっそりした路上を、
何か思いを抱えて歩く青年がいるのかもしれません。


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月とデナリ

2016年09月15日 | のほほん同志Aの日常

10日間のアラスカ添乗から帰ってきました。

自身、5回目となるアラスカのデナリ国立公園。
山の天気は気まぐれです。

今回、デナリ(マッキンリー山 北米最高峰)を望むロッジに4連泊したにも関わらず、
地上からは最終日のほんの一瞬、夕暮れ時にしか姿を見せてくれませんでした。
(私たちは遊覧飛行に出かけたので、雲のはるか上にそびえるデナリを
 至近距離で堪能はしたのですが)



(ノースフェースロッジからの眺め)


カメラに収められてはいないのですが、
この30分ほどのち、空が藍色に染まり、半月が白く光りはじめたころ、
頂上付近にかかっていた雲はきれいに消え、デナリはその全貌を現してくれました。

まさに、この絵の風景。




その後、何度も青白く浮かび上がっていたデナリを思い出しました。

思うのです。

もし、太陽のもとの、青空のもとのデナリを見ていたら、
夜のデナリがこれほど心に刻まれることはなかったはず。

見えることで、見えなくなってしまうものがあるんだな、と。



眩しいほどの、ポプラの黄葉。
こちらも、沁み渡りました。


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星組公演「桜華に舞え」。

2016年09月13日 | T字路をまっすぐ行ってみたら

 

集合時間より20分も前にお客様がお集まりになりました。
皆さま、ひと仕事終えたような雰囲気で、
何か言いたげに見えます。
「皆さま、お早いですね」
と、私の言葉が終わらないうちに
「入り待ちしてきたの」
と、一人の方がおっしゃると、私も私も、、、と続く方々。

「入り待ち」とは、
稽古や公演の時に大劇場に入るタカラジェンヌさんを待つこと。

興味が湧いて、写真を見せていただいました。

上下白の服に白いハットをかぶった北翔海莉さん。
舞台前なのにすでにオーラが出ていて、

画面の中でもキラッとキリッと。

本日は、食事をいただいてからの観劇という流れでしたが、
先ほどの「入り待ち」の話題から、

初めて顔を合わした皆さまとは思えない団結力で

食事中も盛り上がりました。

お話の内容も私の知らない歌劇学ばかりで、

ずっと皆さんのお話を聞いていたかったほどです。

例えば、ファンクラブに所属されている方は、

先日お茶会があったらしく、

その時の、北翔海莉さんの様子であったり、
退団後は、どうするのかとか、
トップではないけど、今輝きが増している期待のジェンヌさんは誰かとか、
会話中、たくさんのジェンヌさんの愛称が飛び交いました。

私が、一番印象的だったのは、
北翔海莉さんがお茶会でVネックではなくUネックの服を着てこられたお話。
男役で、Vネックや男らしい服が多かったけど、
少し女性らしい服装や柔らかい雰囲気の物を取り入れられている。
退団後は、男役とは違う芸能の道に進むことになるのかな?
「それでも、みっちゃんはみっちゃんだから」
と最後は、皆さん力を込めておっしゃっていました。

多くの方から愛称で呼ばれている様子を聞いていると、
舞台に立つ北翔海莉さんが身近な存在に感じました。
応援されて、ファンの方々の熱い想いを乗せて舞台の上で輝く。
何度も何度も舞台から夢を届ける。
すごいパワーだな。

私も「Nぉ~」ではなく「Tちゃん」と愛称で、
多くの方に呼ばれたら大きなパワーをもらえるだろうか。


想像しても想像しきれない「知らない世界」を味わいました。

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宝塚歌劇 星組公演「桜華に舞え」チケット最新情報は、こちら

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あーでもない、こーでもない

2016年09月12日 | Hの生きる喜び、それは

振り返って先週一週間は、海外ツアー(アラスカ)が出るのみで
まるまる6日間、毎日事務所出勤

これはこれで、案外疲れて後半失速

ただひたすら、今月末に発行するパンフレットの新コース作成に
尽力をそそいでいましたが、
嬉しいことに、貸切バスや秋の個人旅行の問い合わせが多く、
「これからでも、秋のバス旅行、間に合いますか!?」
「今みんなで集まっているから決めてしまいたいんですけど・・、
日にちは11月で、行き先は美術館、美味しいものをいただいて、それからそれから・・・」

と矢継ぎ早に電話口からいろんな人の声が聞こえてきます

自治会や婦人会など年間のスケジュールが決まっている団体は
1年~半年前から計画しているところが多く、ほぼ決定しているのですが

個人グループや親しい仲間でのご旅行は、ようやくこれから秋の旅行の相談を、、
が普通でしょうか

実際、今、個人グループの駆け込み相談が急増中です!

先日問い合わせをいただいたのは、この春、10名様での貸切バス旅行(丹波方面)を
手配させていただいたグループ様

まず第一声
「この前の旅行で味をしめちゃって!
前と同じメンバーで、秋は足立美術館へ行きたいんですが
今からでも計画していただくの、間に合います?」

嬉しいお電話でしたが、「はい、できます!」とはいきません

バスや食事場所させ手配できれば間に合いますが、
足立美術館(島根県)は遠いので、前と同じ予算では厳しいのです

どういうことかというと、今貸切バスの代金は
実際走る距離と、貸し切る時間によってはじき出されます

以前のように、一日借りて●●円、ではないのです

さらに足立美術館のように遠方の場合、安全のため、運転手は2名態勢となり、
単純に春の丹波方面の時のバス代より1.5倍~2倍となる、つまり・・・

ひとりあたりの旅行代金もぐんと上がります

20名乗り近いマイクロバスを10名で貸し切ることで
ひとりあたりの旅行代金も上がります
遠方でバス代が上がる時は、できるだけ、バスを満席で乗って
ひとりあたりの旅行代金を下げるしかないのです

それ以前に、足立美術館ほどの遠方になると、
マイクロバスでは乗り心地の面から、実際とてもしんどいでしょう

「そんなにバス代が上がるのね、そこまでして行くのもねえ」と幹事さん

再度、皆さんで相談していただき、近場の「大塚国際美術館」と決まりました

行き先は決まったものの、今度はコース取りがなかなか決まりません
こちらとしては、せっかく見応えのある美術館ですから、最低3時間は滞在してほしいと思います

実際行った経験からすると、3時間でも足りないぐらい
入館料も大人3,240円とけっこう高いので、足早の見学はもったいないと思うのです

そこで、昼食は美術館の近場でさっとすませて、できるだけ美術館での滞在時間を長くとる、
これが王道と思っていました

ところが先のグループさんは

「せっかくの旅行だから、淡路島の美味しいものをゆっくりといただきたい」
「せっかくの旅行だから、道の駅や市場などにも寄って、買い物も楽しみたい」

これはどうしても譲れないポイントだということで、
結果、食事もこだわり、道の駅にもよって、美術館の滞在時間は最小限におさえることになりました

こちらの経験からのアドバイスをお伝えするのも大切ですが、
お客様の旅行です

行きたい気持ちをおさえて、こちら本意の都合をおしつけたところで
きっと、旅行後にしこりが残ります

全て説明した上で、最終はお客様の判断を最優先する

当たり前のことですが、このことを忘れていけない、
そう思い起こさせてくれた一件でした

「少し費用は高くなっても、ツアーじゃなくて、自分たちだけでバスを貸し切って
自由に楽しめる貸切バス旅行が気に入ったんです」

バスの中で、移りゆく景色を見ながら
仲良いメンバーで楽しくお喋りしながら目的地へ向かう

ちょっとしたハプニングも、仲間同士なら笑いに変えられそう

きっと、楽しいだろうな、貸切バス旅行って、、。

いや、きっと楽しいに決まってます

秋の味覚に、陶板芸術、それにバス車内でのエンドレス女子会トーク!
楽しいバス旅行になるよう願いながら、手配をすすめていきたいと思います

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秋のバス旅行、まだ間に合います!
ただし10月~11月の貸切バスは満車となっている日も多く
一日でも早いお問い合わせを、お待ちしております!

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